Oracle® Real Application Clustersインストレーション・ガイド 12c リリース1 (12.1) for Linux and UNIX Systems B71325-07 |
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この付録では、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のインストールに関するトラブルシューティング情報について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
関連項目: Oracle Database 12cリリース1 (12.1)のOracle Real Application Clustersのマニュアル・セットは次のとおりです。
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この項には次のトピックが含まれます:
次に、インストール中に発生する可能性のある様々なエラーの例を示します。次のような問題が発生する可能性があります。
$ xhost
fully_qualified_remote_host_name
次に例を示します。
$ xhost somehost.example.com
その後で、次のコマンドを入力します。workstation_name
は、ご使用のワークステーションのホスト名またはIPアドレスです。
Bourne、BashまたはKornシェル:
$ DISPLAY=workstation_name:0.0
$ export DISPLAY
次のコマンドを入力して、ローカル・システムでX Windowアプリケーションが正しく表示されているかどうかを確認します。
$ xclock
モニターにxclockが表示されます。エラーが発生した場合は、xhost
コマンドの使用がサーバーで制限されている可能性があります。
VNCクライアントを使用してサーバーにアクセスしている場合は、インストールに使用しようとしているユーザーに割り当てられているビジュアルにアクセスしていることを確認します。たとえば、su
コマンドを使用して、別のユーザー・ビジュアルでインストール所有者になった場合、xhost
コマンドの使用は制限され、xhost
コマンドを使用して表示を変更することはできません。インストール所有者に割り当てられたビジュアルを使用すると、正しく表示でき、xclock
コマンドの入力によってxclockが表示されます。
コマンドifconfig -a
を実行します。このコマンドの出力と/etc/hosts
ファイルの内容を比較して、ノードIPがリストされていることを確認します。
コマンドnslookup
を実行して、ホストが到達可能であるかどうかを確認します。
oracle
ユーザーで、ssh
またはrsh
を使用してノードへの接続を試行します。パスワードを求められた場合、ユーザー等価関係が適切に設定されていません。SSH構成を完了するには、システム管理者に連絡するか、ご使用のプラットフォーム用の『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。
http://www.unixodbc.org
からODBCドライバをダウンロードしてインストールし、このインストールを再起動します。このドライバはOracle RACデータベースの要件ですので、詳細は、ご使用のプラットフォーム用の『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』のシステム要件に関する説明を参照してください。listener.ora
、Oracleログ・ファイルまたはアクション・スクリプトがNASデバイスまたはNFSマウントに格納されていて、ネーム・サービス・キャッシュ・デーモンnscd
がアクティブになっていない場合に発生します。/sbin/service nscd start
Oracle RACのインストールを実行するユーザーには、oinstallグループとOSDBAグループ(通常、oinstall
とdba
)の両方のメンバーシップが必要です。メンバーシップがない場合、インストールは失敗します。
Oracle Universal Installer (OUI)の「ノードの選択」ページが表示されない場合、LinuxおよびUNIXベース・システムのOracle Clusterwareホーム(Grid_home/bin)のバイナリ・ディレクトリから
olsnodes
-vコマンドを実行して
クラスタウェア診断を実行し、その出力を分析します。出力の詳細情報でクラスタウェアが動作していないことが示された場合は、クラスタウェアのドキュメントを参照してください。
また、次のコマンド構文を使用してクラスタ・マネージャの整合性を検証します。
cluvfy comp clumgr -n node_list -verbose
前述の構文例で、node_list
変数は、クラスタ内のノードのカンマ区切りリストです。
インストール中にOracle Universal Installer (OUI)によって実行されたすべての動作はログ・ファイルに記録されます。インストール中に問題が発生した場合は、ログ・ファイルを参照して、考えられる問題の原因についての情報を確認してください。
ログ・ファイルを表示するには、次の手順を実行します。
必要に応じて、次のコマンドを入力し、oraInventoryディレクトリの場所を確認します。
$ cat /opt/oracle/oraInst.loc $ cat /var/opt/oracle/oraInst.loc
次のコマンドを入力して、ログ・ファイルの名前を確認します。
$ ls -ltr
このコマンドでは、ファイルが作成順に表示され、最新のファイルが最後に示されます。インストーラのログ・ファイルは、次のような名前になります。date_time
は、インストールが開始された日時を示します。
installActionsdate_time.log
ログ・ファイルで、問題についての情報が示されている可能性の高い最新のエントリを表示するには、次のコマンドを入力します。
$ tail -50 installActions2007-07-20_09-53-22AM.log | more
このコマンドでは、ログ・ファイルの最新の50行が表示され、ページ間を移動してそれらの行を確認できます。
Oracle Universal Installerによって表示されたエラーや、ログ・ファイルに記録されたエラーが再リンクの問題を示している場合は、次のファイルを参照してください。
$ORACLE_HOME/install/make.log
Configuration Assistantの実行中に発生したインストール・エラーをトラブルシューティングするには、次の作業を行います。
「インストール・セッションのログの確認」に示すインストール・ログ・ファイルを確認します。
Oracle RACインストール所有者のOracleベース・ディレクトリ(パス$ORACLE_BASE/cfgtoollogs
)にある特定のConfiguration Assistantのログ・ファイルを確認します。エラーの原因になった問題を修正します。
「致命的エラー。 再インストールしてください」というメッセージが表示された場合は、ログ・ファイルを確認して問題の原因を調査します。手順については、「Configuration Assistantからレポートされる修復不能なエラーの解決」を参照してください。
この項には次のトピックが含まれます:
Oracle Configuration Assistantのエラーは、インストール画面の下部に表示されます。Configuration Assistantインタフェースに追加情報が表示される場合もあります。Configuration Assistantの実行状態は、次のファイルに保存されています。
oraInventory_location/logs/installActionsdate_time.log
Configuration Assistantに関連するエラーの詳細は、次のディレクトリ下で確認できます。
$ORACLE_BASE/cfgtoollogs
Oracleベース・ディレクトリは、Oracle RACインストール所有者のOracleベースです。完了ステータス・コードを次に示します。
Status Result Code Configuration assistant succeeded 0 Configuration assistant failed 1 Configuration assistant cancelled -1
Configuration Assistantの実行中に修復不能(fatal
)なエラーが発生した場合は、次の作業を行う必要があります。
第A.3項「インストールが失敗した後のクリーンアップ」の説明に従って失敗したインストールを削除します。
回復不可能なエラーの原因を修正します。
Oracleソフトウェアを再インストールします。
Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2.0.3)以上では、CVUのhealthcheck
コマンド・オプションを使用してOracle ClusterwareおよびOracle Databaseインストールをチェックし、必須要件およびベスト・プラクティス・ガイドラインへの適合性を調べたり、正しく動作していることを確認できます。
次の構文を使用してhealthcheck
コマンド・オプションを実行します。
cluvfy comp healthcheck [-collect {cluster|database}] [-db db_unique_name] [-bestpractice|-mandatory] [-deviations] [-html] [-save] [-savedir directory_path]
次に例を示します。
$ cd /home/grid/cvu_home/bin $ ./cluvfy comp healthcheck -collect cluster -bestpractice -deviations -html
オプションは次のとおりです。
-collect [cluster|database]
このフラグは、Oracle Clusterware (cluster
)またはOracle Database (database
)に対するチェックの実行を指定するために使用します。healthcheck
オプションでcollect
フラグを使用しない場合は、cluvfy comp healthcheck
ではOracle ClusterwareおよびOracle Databaseの両方に対するチェックが実行されます。
-db
db_unique_name
このフラグは、db
フラグの後に入力したデータベースの一意の名前に対するチェックを指定するために使用します。
CVUでは、JDBCを使用してcvusys
ユーザーとしてデータベースに接続し、様々なデータベース・パラメータが検証されます。このため、-db
フラグで指定したデータベースに対してチェックを実行する場合は、まずそのデータベースにcvusys
ユーザーを作成し、そのユーザーにCVU固有のロールcvusapp
を付与する必要があります。また、cvusapp
ロールのメンバーにシステム表に対するselect
権限を付与する必要もあります。CVU_home
/cv/admin/cvusys.sql
にSQLスクリプトが含まれており、このユーザーの作成を容易にします。このSQLスクリプトを使用して、CVUで検証するすべてのデータベースにcvusysユーザーを作成します。
db
フラグを使用し、一意のデータベース名を指定しない場合、CVUではクラスタのすべてのOracle Databaseが検出されます。これらのデータベースでベスト・プラクティス・チェックを実行する場合は、各データベースでcvusys
ユーザーを作成し、ベスト・プラクティス・チェックを実行するために必要なcvusapp
ロールとselect
権限をこのユーザーに付与する必要があります。
[-bestpractice | -mandatory] [-deviations
]
ベスト・プラクティスのチェックを指定するためにはbestpractice
フラグを使用し、必須のチェックを指定するためにはmandatory
フラグを使用します。ベスト・プラクティスの推奨事項または必須要件からの差異のみを確認することを指定するには、deviations
フラグを追加します。-bestpractice
または-mandatory
フラグのいずれかを指定できますが、両方のフラグは指定できません。-bestpractice
または-mandatory
のいずれも指定しない場合は、ベスト・プラクティスと必須要件の両方が表示されます。
-html
html
フラグは、詳細なレポートをHTML形式で生成するために使用します。
html
フラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
html
フラグを指定しない場合、詳細レポートはテキスト・ファイルで生成されます。
-save [-savedir
dir_path
]
save
または-save -savedir
フラグは、cvuchecdkreport_
timestamp
.txt
およびcvucheckreport_
timestamp
.htm
という検証レポート(timestamp
は検証レポートの日時)を保存するために使用します。
save
フラグを単独で使用すると、レポートはパスCVU_home
/cv/report
(CVU_home
はCVUバイナリの場所)に保存されます。
-save -savedir
フラグを使用し、CVUレポートを保存するパスを入力すると、指定したパスにCVUレポートが保存されます。
インストールが失敗した場合は、Oracleホーム・ディレクトリを削除し、OUIがインストール試行中に作成したすべてのファイルを削除する必要があります。失敗したインストールをクリーンアップするには、次の手順を実行します。
第8章「Oracle Real Application Clustersソフトウェアの削除」の手順に従って、OUIを実行してOracle RACを削除します。
インストール時にOracleホーム・ディレクトリとして使用されたディレクトリを手動で削除します。
これらの手順を完了したら、再びインストールを開始できます。