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SQL*Plus®ユーザーズ・ガイドおよびリファレンス
リリース1 (12.1)
B71396-03
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PRODUCT_USER_PROFILE表について

SQL*Plusで、SYSTEMアカウント内の表の1つであるPRODUCT_USER_PROFILE(PUP)表を使用した製品レベルのセキュリティが提供されています。このセキュリティは、SQLのGRANTとREVOKEコマンドおよびユーザー・ロールによるユーザー・レベルのセキュリティを補います。

SQL*Plus環境では、DBAはPUP表を使用して、特定のSQLおよびSQL*Plusコマンドをユーザー単位で使用禁止にできます。Oracle DatabaseでなくSQL*Plusでこのセキュリティが実行されます。DBAは、GRANT、REVOKEおよびSET ROLEコマンドへのアクセスを制限して、ユーザーによる各自のデータベース権限の変更を制御することもできます。

SQL*Plusでは、ユーザーがSQL*Plusにログインすると、PUP表から制限が読み込まれ、セッションが終了するまでその制限が保持されます。PUP表の変更は、次に対象ユーザーがSQL*Plusにログインするときに有効になります。

SYSTEM、SYS、またはSYSBACKUP、SYSDBA、SYSDG、SYSKMまたはSYSOPER権限で認証するユーザーが接続またはログインする場合、SQL*PlusではPUP表は読み込まれません。そのため、これらのユーザーに制限は適用されません。

PUP表は、ローカル・データベースのみに適用されます。データベース・リンク経由でリモート・データベース上のオブジェクトにアクセスする場合、リモート・データベース用のPUP表は適用されません。リモート・データベースは、データベース・リンクからユーザー名およびパスワードを抽出して、ユーザー・プロファイルおよびユーザー権限を維持することはできません。

PUP表の作成について

PUP表を作成するには、拡張子がSQLのPUPBLDという名前のスクリプトを、SYSTEMで実行します。ファイル拡張子の正確な形式およびファイルの位置は、システムによって異なります。詳細は、DBAに問い合せてください。

注意:

表の作成に誤りがある場合は、権限が付与されたユーザー以外のすべてのユーザーがOracle Databaseに接続するときに、PUP表の情報がロードされていないというアラートが表示されます。

PUP表の構造

PUP表には、次の列が含まれています。

PRODUCT                 NOT NULL VARCHAR2 (30)
USERID                  VARCHAR2(30)
ATTRIBUTE               VARCHAR2(240)
SCOPE                   VARCHAR2(240)
NUMERIC_VALUE           NUMBER(15,2)
CHAR_VALUE              VARCHAR2(240)
DATE_VALUE              DATE
LONG_VALUE              LONG

PUP列の説明および使用方法

次に、PUP表の各列について説明します。

PUP列 説明

PRODUCT

製品名(この場合はSQL*Plus)が含まれている必要があります。この列には、ワイルド・カードまたはNULLは入力できません。

USERID

コマンドを使用禁止にする対象ユーザーのユーザー名(大文字)が含まれている必要があります。複数のユーザーのコマンドを使用禁止にするには、SQLワイルド・カード(%)を使用するか、または複数のエントリを入力します。したがって、次のエントリはすべて有効です。

  • HR

  • CLASS1

  • CLASS%(名前がCLASSで始まるすべてのユーザー)

  • % (すべてのユーザー)

ATTRIBUTE

使用禁止にするSQL、SQL*PlusまたはPL/SQLコマンドの名前(大文字)が含まれている必要があります(たとえば、RUNなど)。ロールを使用禁止にする場合、文字列ROLESが含まれている必要があります。ワイルド・カードは入力できません。使用禁止にできるSQLおよびSQL*Plusコマンドのリストについては、「PUP表の管理」を参照してください。ロールを使用禁止にする方法については、ロールの作成および制御についてを参照してください。

SCOPE

使用されません。NULLを入力してください。他の製品では、特定のファイル制限またはその他のデータがこの列に格納されることがあります。

NUMERIC_VALUE

使用されません。NULLを入力してください。他の製品では、この列に数値が格納されることがあります。

CHAR_VALUE

SQL、SQL*PlusまたはPL/SQLコマンドを使用禁止にするには、文字列DISABLEDが含まれている必要があります。ロールを使用禁止にする場合は、使用禁止にするロールの名前が含まれている必要があります。ワイルド・カードは入力できません。ロールを使用禁止にする方法については、SQLPLUS -RESTRICTでのコマンドの使用禁止についてを参照してください。

DATE_VALUE

使用されません。NULLを入力してください。他の製品では、この列にDATE値が格納されることがあります。

LONG_VALUE

使用されません。NULLを入力してください。他の製品では、この列にLONG値が格納されることがあります。

PUP表の管理

ユーザー名SYSTEMのDBAは、PUP表を所有し、それに関するすべての権限を持っています。他のOracle Databaseのユーザー名では、この表に対してはSELECT権限のみを持つようになります。このアクセス権限を使用すると、ユーザー名に設定された制限およびPUBLICに設定された制限を表示できます。スクリプトPUPBLD.SQLを実行すると、PUP表に対するSELECT権限がPUBLICに付与されます。