TIMESTAMP with TIME ZONE
データを含むエクスポートおよびインポート・ジョブでは、ジョブが正常に完了するかどうかは次の要因に依存します。
ソース・データベースとターゲット・データベースのOracle Databaseタイムゾーン・ファイルのバージョン。「ソースおよびターゲットのタイムゾーン・ファイルのバージョン」を参照してください。
エクスポート/インポート・モードと、使用しているデータ・ポンプのバージョンでTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データがサポートされるかどうか。(Data Pump 11.2.0.1以上では、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データがサポートされます。)「データ・ポンプによるTIMESTAMP WITH TIME ZONEデータのサポート」を参照してください。
データベースのタイムゾーン・ファイルのバージョンを識別するには、次のSQL文を実行します。
SQL> SELECT VERSION FROM V$TIMEZONE_FILE;
関連項目:
タイムゾーン・ファイルの詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。
ジョブが正常に完了するかどうかは、ソースとターゲットのタイムゾーン・ファイルのバージョンが一致しているかどうかによります。
Oracle Databaseのタイムゾーン・ファイルのバージョンがソース・データベースとターゲット・データベースで同じである場合、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データの変換は不要です。エクスポート/インポート・ジョブは正常に完了します。
この例外は、データ・ポンプの11.2.0.1より前のリリースを使用して実行されるトランスポータブル表領域またはトランスポータブル表のエクスポートです。この場合、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
列を含むダンプ・ファイルの表は、タイムゾーン・ファイルのバージョンがソースとターゲットで同じであっても、インポート時に作成されません。
ターゲット・データベースでソースのタイムゾーン・ファイルのバージョンを使用できない場合、ジョブは失敗します。ソースのタイムゾーン・ファイルが新しいバージョンに更新されていても、ターゲットでは更新されていないことがあるため、ソースのタイムゾーン・ファイルのバージョンはターゲットで使用できない可能性があります。たとえば、タイムゾーン・ファイルのバージョンが17のOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)でエクスポートを実行し、使用できるタイムゾーン・ファイルのバージョンが16のみの11.2.0.2でインポートを実行すると、ジョブは失敗します。
この項では、Oracle Databaseのタイムゾーン・ファイルのバージョンがソース・データベースとターゲット・データベースで異なる場合における、異なるエクスポートおよびインポート・モードでのデータ・ポンプによるTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データのサポートについて説明します。
非トランスポータブル・モード
TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データをサポートするデータ・ポンプのバージョン(11.2.0.1以上)でダンプ・ファイルを作成すると、エクスポート・システムのタイムゾーン・ファイルのバージョンがダンプ・ファイルに記録されます。データ・ポンプでは、この情報を使用してデータ変換が必要であるかどうかを決定します。ターゲット・データベースでソースのタイムゾーンのバージョンについて認識しているが、実際には新しいバージョンを使用している場合、データは新しいバージョンに変換されます。TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データはダウングレードできないため、ソースで使用しているものより古いバージョンのタイムゾーン・ファイルを使用しているターゲットにインポートを試みると、インポートは失敗します。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.1)より前のデータ・ポンプのバージョンでダンプ・ファイルを作成する場合、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データはサポートされないため、変換が実行されずに破損する可能性があります。
トランスポータブル表領域モードおよびトランスポータブル表モード
トランスポータブル表領域モードおよびトランスポータブル表モードでは、ソースとターゲットのタイムゾーン・ファイルのバージョンが異なる場合、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
列を含む表は作成されません。ジョブの開始時に、ソースとターゲットのデータベース・タイムゾーン・ファイルのバージョンを示す警告が表示されます。また、作成されなかった表ごとにメッセージが表示されます。このことは、ダンプ・ファイルを作成するために使用したデータ・ポンプのバージョンでTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データがサポートされる場合でも同様です。(リリース11.2.0.1以上ではTIMESTAMP WITH TIMEZONE
データがサポートされます。)
ソースがOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.1)よりも前の場合、トランスポータブル・セットがTIMESTAMP WITH TIME ZONE
列を使用するかどうかに関係なく、タイムゾーン・ファイルのバージョンはすべてのトランスポータブル・ジョブのソースおよびターゲット・データベースで同じである必要があります。
全体トランスポータブル・モード
全体トランスポータブル・エクスポートおよびインポートがサポートされるのは、ソース・データベースがOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以上で、ターゲットがOracle Database 12cリリース1 (12.1)以上の場合です。
Data Pump 11.2.0.1以上では、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データがサポートされます。したがって、全体トランスポータブル操作では、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
列を含む表が作成されます。ソース・データベースとターゲット・データベースのタイムゾーン・ファイルのバージョンが異なる場合、ソースのTIMESTAMP WITH TIME ZONE
列は、ターゲットのタイムゾーン・ファイルのバージョンに変換されます。
関連項目:
トランスポータブル表領域の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
全体トランスポータブル・エクスポートの詳細は、「全体モード・エクスポート時のトランスポータブル・オプションの使用」を参照してください
全体トランスポータブル・インポートの詳細は、「全体モード・インポート時のトランスポータブル・オプションの使用」を参照してください