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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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「全体モード」

データベース・エクスポートは、FULLパラメータを使用して指定します。全データベース・エクスポートでは、データベース全体がアンロードされます。このモードには、DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASEロールが必要です。

全体モード・エクスポート時のトランスポータブル・オプションの使用

FULLパラメータをTRANSPORTABLE=ALWAYSパラメータとともに指定すると、データ・ポンプによって全体トランスポータブル・エクスポートが実行されます。全体トランスポータブル・エクスポートでは、データベースの完全なコピーを作成するために必要なすべてのオブジェクトおよびデータがエクスポートされます。次のデータ移動方法の組合せが使用されます。

  • トランスポータブル表領域に存在するオブジェクトは、そのメタデータのみがダンプ・ファイル・セットにアンロードされ、データ自体はデータ・ファイルをターゲット・データベースにコピーしたときに移動されます。コピーする必要のあるデータ・ファイルは、エクスポート操作のログ・ファイルの最後に表示されます。

  • 非トランスポータブル表領域に存在するオブジェクト(SYSTEMSYSAUXなど)は、ダイレクト・パス・アンロードおよび外部表を使用して、そのメタデータとデータの両方がダンプ・ファイル・セットにアンロードされます。

全体トランスポータブル・エクスポートの実行には、次の制限があります。

  • 全体トランスポータブル・エクスポートを実行するユーザーには、DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE権限が必要です。

  • エクスポートを実行するユーザーのデフォルトの表領域を、転送対象となっている表領域のいずれかに設定することはできません。

  • エクスポートされるデータベースに、暗号化された表領域または暗号化された列(透過的データ暗号化(TDE)列またはSecureFiles LOB列)のある表が含まれる場合、ENCRYPTION_PASSWORDパラメータも指定する必要があります。

  • ソース・データベースとターゲット・データベースは、ソース・データベースに暗号化された表領域がある場合、同じエンディアンのプラットフォーム上に存在する必要があります。

  • ソース・プラットフォームとターゲット・プラットフォームのエンディアンが異なる場合、転送するデータを変換してターゲット・プラットフォームの形式にする必要があります。DBMS_FILE_TRANSFERパッケージまたはRMAN CONVERTコマンドを使用してデータを変換できます。これらのオプションの使用方法の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

  • 全体トランスポータブル・エクスポートは再開できません。

  • エクスポートのために選択された記憶域を持つすべてのオブジェクトでは、そのすべての記憶域セグメントが、管理対象の非トランスポータブル表領域(SYSTEM / SYSAUX)内に全体として存在するか、ユーザー定義のトランスポータブル表領域内に全体として存在する必要があります。シングル・オブジェクトの記憶域は、2種類の表領域にまたがることはできません。

  • 全体トランスポータブル・エクスポートを使用してネットワークを介してデータベースを転送する場合、管理表領域(SYSTEMSYSAUXなど)に存在するLONGまたはLONG RAW列を含む表は、サポートされません。

  • 全体トランスポータブル・エクスポートを使用してネットワークを介してデータベースを転送する場合、監査証跡情報自体がユーザー定義の表領域に格納されていると、管理表領域(SYSTEMSYSAUXなど)に格納された表に対して監査を有効にすることはできません。

  • ソース・データベースとターゲット・データベースの両方でOracle Database 12cリリース1 (12.1)を実行している場合、全体トランスポータブル・エクスポートを実行するには、データ・ポンプのVERSIONパラメータを12.0以上に設定するか、COMPATIBLEデータベース初期化パラメータを12.0以上に設定する必要があります。

全体トランスポータブル・エクスポートは、リリース11.2.0.3を実行しているソース・データベースでサポートされます。これを行うには、次の例に示すとおり、データ・ポンプのVERSIONパラメータを12.0以上に設定します。

> expdp user_name FULL=y DUMPFILE=expdat.dmp DIRECTORY=data_pump_dir 
      TRANSPORTABLE=always VERSION=12.0 LOGFILE=export.log

関連項目:

  • RMAN CONVERTコマンドの詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス』を参照してください。

  • 全体トランスポータブル・エクスポートの例は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

  • エクスポートの「FULL」パラメータ

  • エクスポートの「TRANSPORTABLE」パラメータ