デフォルト: NO
用途
構文および説明
FULL=[YES | NO]
FULL=YES
と指定すると、すべてのデータおよびメタデータがエクスポートされます。全体エクスポートを実行するには、DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE
ロールが必要です。
このエクスポート・モードを使用したエクスポート対象を、フィルタ処理によって制限できます。詳細は、「エクスポート操作中のフィルタ処理」を参照してください。
トランスポータブル・オプション(TRANSPORTABLE=ALWAYS
)を使用して全体モード・エクスポートを実行できます。これは、全体トランスポータブル・エクスポートと呼ばれ、データベースの完全なコピーを作成するために必要なすべてのオブジェクトおよびデータがエクスポートされます。「全体モード・エクスポート時のトランスポータブル・オプションの使用」を参照してください。
注意:
全体モード・エクスポートによって作成されたダンプ・ファイルを後でインポートする場合、インポート操作はSYS
アカウントのパスワードをソース・データベースからコピーしようとすることに注意してください。これは、失敗する場合があります(パスワードが共有パスワード・ファイル内にある場合など)。失敗した場合は、インポートの完了後に、ターゲット・データベース上のSYS
アカウントのパスワードを任意のパスワードに設定する必要があります。
制限事項
FULL
パラメータをTRANSPORTABLE
(全体トランスポータブル・エクスポート)と組み合せて使用するには、データ・ポンプのVERSION
パラメータを12.0以上に設定するか、COMPATIBLE
データベース初期化パラメータを12.0以上に設定する必要があります。
全体エクスポートでは、Oracleが管理するデータおよびメタデータを含むシステム・スキーマがデフォルトでエクスポートされません。デフォルトでエクスポートされないシステム・スキーマの例としては、SYS
、ORDSYS
、MDSYS
などがあります。
SYS
スキーマが所有しているオブジェクトに対する権限はエクスポートされません。
全体エクスポート操作では、1つのデータベース・エディションのみからオブジェクトがエクスポートされ、デフォルトでは現在のエディションがエクスポートされますが、エクスポートのSOURCE_EDITION
パラメータを使用して別のエディションを指定することもできます。
レルムにより保護されているデータをエクスポートする場合は、そのレルムに対する権限が必要です。
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)は、全データベースのエクスポートおよびインポート操作では移動されません。(データ・ポンプを使用してAWRスナップショットを移動する方法の詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。)
XDBリポジトリは、全データベースのエクスポートおよびインポート操作では移動されません。ユーザーが作成したXMLスキーマは移動されます。
例
次に、FULL
パラメータの使用例を示します。ダンプ・ファイルexpfull.dmp
は、dpump_dir2
ディレクトリに書き込まれます。
> expdp hr DIRECTORY=dpump_dir2 DUMPFILE=expfull.dmp FULL=YES NOLOGFILE=YES
関連項目:
全体トランスポータブル・エクスポートの実行方法の詳細な例は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
レルムの構成の詳細は、『Oracle Database Vault管理者ガイド』を参照してください。