バックアップには、物理バックアップと論理バックアップがあります。
物理バックアップは、データベースの格納とリカバリに使用される物理ファイル(データファイル、制御ファイル、アーカイブREDOログなど)のバックアップです。究極的には、すべての物理バックアップは、データベース情報を格納するファイルを別の場所(ディスク上またはテープなどのオフライン・ストレージ上)にコピーすることです。
論理バックアップには、Oracle Data Pump (エクスポートおよびインポート)ユーティリティでデータベースから抽出された論理データ(たとえば、表またはストアド・プロシージャ)が含まれます。データは、Oracle Databaseにインポートできるバイナリ・ファイルに格納されます。
物理バックアップは、すべてのバックアップおよびリカバリ戦略の基盤です。論理バックアップは、様々な状況で物理バックアップを補足するために役立ちますが、物理バックアップがなければデータ消失に十分に対処することはできません。
データベースのすべてまたは一部の内容をバックアップから再構築するには、通常は2つの段階があります。まずバックアップからデータファイルのコピーを取り出し、次にバックアップ以降の変更内容をアーカイブREDOログおよびオンラインREDOログからファイルに再適用して、データベースの状態をリカバリ希望の時点に戻します。データファイルまたは制御ファイルをバックアップからリストアするには、テープ、ディスクまたは他のメディアのバックアップ場所からファイルを取得して、Oracle Databaseで使用できるようにします。データファイルをリカバリするには、データファイルをリストアし、データベースのREDOログに記録された変更内容を適用します。データベース全体をリカバリするには、データベースのデータファイルそれぞれについてリカバリを実行します。