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Oracle® Key Vault管理者ガイド
12cリリース1 (12.1.0.3.0)
E57731-03
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A Oracle Key Vaultのトラブルシューティング

発生する可能性のある一般的なエラーについて、トラブルシューティングのアドバイスを提供します。

トピック:

エラーを検出してトラブルシューティングを行う方法

Oracle Key Vaultのログ・ファイルを参照して、エラーを検出およびトラブルシューティングできます。

/var/log/messagesファイルに存在するログ・ファイルを確認できます。これらのログ・ファイルには、(記録する項目)などの情報が記録されます。ログ・ファイルのエラーを確認するには、ルートとして次を実行します。

root# vi /var/log/messages

エラーの処置方法: Cannot Open Keystoreメッセージ

Cannot Open Keystoreエラーは、JavaキーストアをOracle Key Vaultサーバーにアップロードしようとしたときに発生する場合があります。

次の解決策を実行できます。

  • PATH環境変数が正しく設定されていることを確認します。

  • シェルで次のコマンドを入力して、keytoolとJavaの参照先を確認します。

    which keytool
    which java
    

    Oracle Javaが使用されていることを確認します。

KMIPの一般的なエラーの処置方法

General KMIPエラーは、複数のエンドポイントにある仮想ウォレットにOracle Walletをアップロードしようとしたときに発生する場合があります。

General KMIPエラーは、次の一連の処理を実行しようとした場合に発生します。

  1. 2つ以上のエンドポイント(たとえば、エンドポイントAとエンドポイントB)を構成して、ウォレット(Oracle Wallet C)を共有します(これにより、ウォレット・キーも共有されます)。

  2. Oracle Key VaultにエンドポイントAおよびBを登録します。

  3. エンドポイントAのデフォルト・ウォレット(仮想ウォレットA)、エンドポイントBのデフォルト・ウォレット(仮想ウォレットB)の順に作成します。各仮想ウォレットには、対応するエンドポイントのみがアクセスできます。たとえば、エンドポイントBは仮想ウォレットAにアクセスできません。

  4. Oracle Wallet CをエンドポイントAの仮想ウォレットAにアップロードします。

  5. エンドポイントBの仮想ウォレットBに、エンドポイントBからOracle Wallet Cのアップロードを試みます。

同じ鍵のコピーが2つ作成され、エンドポイントBにはどちらも表示されないため、KMIPのエラーが発生します。エンドポイントAが最初の鍵の再アップロードを試みると、Oracle Key Vaultはこの操作を検出して対応します。しかし、ステップ5でエンドポイントBは最初の鍵を表示できないので、Oracle Key Vaultは2つのOracle Walletに対して必要な調整を行えません。

これは予期された動作です。かわりに、エンドポイント・グループを作成すれば、ウォレットを複数のエンドポイントで共有できます。詳細は、「エンドポイント・グループの管理」を参照してください。


注意:

KMIPエラーが発生する可能性は他の場合でもありますが、このシナリオが最も一般的です。

警告の処置方法: Could Not Store Private Keyエラー

同じファイル名で内容が異なる2つのキーストアをアップロードすると、WARNING: Could not store private keyエラーが生成されます。

これは、各okvutil uploadコマンドで同じ別名(-alias slserver)を使用している場合に発生します。JKSの別名は一意にする必要があるので、このような同じ別名を持つ2つのキーストアをダウンロードすると、okvutil downloadプロセスは2つ目のキーストアを無視します。一意の別名を使用して2つ目のキーストアをダウンロードしてください。

Oracle Key Vaultのアップグレード後のエラーの処置方法

スタンドアロン・サーバーでOracle Key Vaultのアップグレードを実行した後、/var/log/messagesログ・ファイルにORA-1109ORA-00313およびORA-00312のエラー・メッセージが記録されることがあります。

これらのメッセージは無視しても問題ありません。エラー・メッセージは、/var/log/debugファイルにも記録されます。