タスクの次のグループには、クラウドワークロードをデプロイする際に使用される EVS スイッチの作成が含まれます。一部の構成タスクは、Oracle VM Server for SPARC サービスドメインで実行されますが、その他のタスクはゲストドメインで実行されます。
次の EVS 設定が使用されます。
2 つのゲストドメインに対応する 2 つの計算ノード。各ゲストドメインには、vnet データリンク用の net0 インタフェースが備わっています。これらのインタフェースは、その後、EVS (Elastic Virtual Switch) で uplink-ports として使用されます。
EVS コントローラとして機能する 1 つのノード。
EVS クライアントとして機能する 1 つのノード。
4 つのゾーンのセット (1 番目のゲストドメイン上に構成されている Zone-A1 と Zone-B1、2 番目のゲストドメイン上に構成されている Zone-B2 と Zone-C2)。
4 つのゾーンは、各ゾーン上の VNIC (anet) リソースが構成され、その後、EVS スイッチに接続されます。
始める前に
必要な計画および前提条件タスクをすべて実行します。これらのタスクには、EVS パッケージのインストールおよび適切な承認の構成が含まれます。
計画の手順については、EVS 仮想テナントネットワークの作成前の準備タスクの実行を参照してください。
セキュリティーの要件については、Oracle Solaris 11.3 での仮想ネットワークとネットワークリソースの管理 の EVS を使用するためのセキュリティー要件を参照してください。
# evsadm set-prop -p controller=CONTROLLER
EVS コントローラは、vnet インタフェースを介して Oracle VM Server for SPARC ゲストドメインに到達できる場合にかぎり、任意のノード上にデプロイできます。
たとえば、次のいずれかの方法で EVS コントローラを配備できます。
サービスドメインの大域ゾーンで
サービスドメインの非大域ゾーンで
独自のゲストドメインで
個別の物理マシンで
EVS コントローラの構成についての詳細は、Oracle Solaris 11.3 での仮想ネットワークとネットワークリソースの管理 の EVS コントローラの構成を参照してください。
# evsadm set-controlprop -p l2-type=vxlan
# evsadm set-controlprop -p vxlan-range=200-300 # evsadm set-controlprop -p vxlan-addr=192.168.70.0/24
EVS スイッチを設定する前に、計画フェーズ中に VXLAN 範囲を決定します。EVS コントローラプロパティーの構成の詳細については、使用例 11を参照してください。
# evsadm set-controlprop -p uplink-port=net0
# evsadm show-controlprop -p l2-type,vxlan-range,vxlan-addr NAME VALUE DEFAULT HOST l2-type vxlan vxlan -- vxlan-range 200-300 -- -- vxlan-addr 192.168.70.0/24 0.0.0.0 -- uplink-port net0 -- --
コントローラには、各ゲストドメインから到達可能な IP アドレスが割り当てられている必要があります。この例では、その IP アドレスは 192.168.70.10 です。
# evsadm create-evs vswitch_a
この手順を繰り返して、構成で使用されるその他の 2 つの EVS スイッチ (vswitch_b と vswitch_c) を作成します。
# evsadm add-ipnet -p subnet=192.168.80.0/24 vswitch_a/ipnet # evsadm show-ipnet NAME TENANT SUBNET DEFROUTER AVAILRANGE vswitch_a/ipnet sys-global 192.168.80.0/24 192.168.80.1 192.168.80.2-192.168.80.254
構成で使用されるその他の 2 つの EVS スイッチ (vswitch_b と vswitch_c) に対して、この手順を繰り返します。
# evsadm NAME TENANT STATUS VNIC IP HOST vswitch_a sys-global -- -- vswitch_a/ipnet --
# evsadm show-evs -L EVS TENANT VID VNI vswitch_a sys-global -- 200 vswitch_b sys-global -- 201 vswitch_c sys-global -- 202