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Oracle® Solaris 11.3 でのネットワークファイルシステムの管理

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更新: 2016 年 11 月
 
 

ミラーマウントのしくみ

racle Solaris 11 リリースには、ミラーマウントと呼ばれる新しいマウント機能が含まれています。ファイルシステムが NFS Version 4 サーバーで共有されると、ミラーマウントによって NFS Version 4 クライアントは、ただちにそのファイルシステムのファイルにアクセスできます。mount コマンドを使用したり autofs マップを更新したりするオーバーヘッドなしで、ファイルにアクセスできます。実際、NFS Version 4 ファイルシステムがクライアントにマウントされたあとは、そのサーバーからほかのファイルシステムもマウントできます。

    一般に、次のことを行う必要がある場合を除き、NFS Version 4 クライアントではミラーマウント機能を使用することをお勧めします。

  • サーバー上に存在する階層とは異なる階層をクライアントで使用する

  • 親ファイルシステムとは異なるマウントオプションを使用する

ミラーマウントを使用してファイルシステムをマウントする

手動マウントまたは autofs を使用して NFS Version 4 クライアントにファイルシステムをマウントする場合、マウントされるファイルシステムに追加される追加ファイルシステムをミラーマウント機能でクライアントにマウントできます。クライアントは、親ディレクトリに使用したものと同じマウントオプションを使用して、新しいファイルシステムへのアクセスを要求します。なんらかの理由でマウントが失敗すると、サーバーとクライアントの間で通常の NFS Version 4 セキュリティーネゴシエーションが実行され、マウント要求が成功するようにマウントオプションが調整されます。

特定のサーバーファイルシステムのための自動マウントトリガーが存在する場合は、ミラーマウントよりも自動マウントトリガーが優先されるため、そのファイルシステムに対してミラーマウントは実行されません。この場合にミラーマウントを使用するには、自動マウントエントリを削除する必要があります。

Oracle Solaris 11 リリースでは、/net または /home 自動マウントポイントにアクセスすると、サーバー名前空間 /net または /home がマウントされます。これらのディレクトリの下にあるディレクトリやファイルに対するアクセスは、ミラーマウント機能によって提供されます。

ミラーマウントの使用方法の詳細については、サーバーからすべてのファイルシステムをマウントする方法を参照してください。

ミラーマウントを使用してファイルシステムをアンマウントする

ミラーマウントされたファイルシステムは、それらが一定期間非アクティブ後のアイドル状態である場合、自動的にアンマウントされます。この期間は timeout パラメータ (オートマウンタによって同じ目的に使用される) を使用することで設定されます。

NFS ファイルシステムを手動でアンマウントする場合、ミラーマウントされたファイルシステムが含まれているときは、アイドル状態であればそれらもアンマウントされます。ミラーマウントされたファイルシステムがアクティブな場合は、元のファイルシステムがビジー状態であるかのように、手動アンマウントは失敗します。ただし、強制アンマウントは、そこに含まれているミラーマウントされたファイルシステムすべてに伝播されます。

自動マウントされるファイルシステムの中にファイルシステム境界が見つかった場合、ミラーマウントが実行されます。オートマウンタが親ファイルシステムをアンマウントする場合、ミラーマウントされたファイルシステムが含まれているときは、アイドル状態であればそれらも自動的にアンマウントされます。ミラーマウントされたアクティブなファイルシステムがある場合、自動アンマウントは実行されず、現在の自動マウント動作が維持されます。