このセクションには、NFS サービスを操作するために理解する必要がある基本用語が含まれています。NFS サービスに関する詳細は、ネットワークファイルシステムを管理するためのコマンドを参照してください。
用語「クライアント」と「サーバー」は、システムがファイルシステムを共有するときに担う役割を説明しています。サーバーは、ネットワークを介してそのファイルシステムを共有するシステムです。これらのファイルシステムにアクセスするシステムがクライアントです。
クライアントは、サーバーの共有ファイルシステムをマウントすることによってサーバーのファイルにアクセスします。クライアントがリモートファイルシステムをマウントしたとき、ファイルシステムがコピーされるのではありません。マウントプロセスでは一連のリモートプロシージャー呼び出しによって、クライアントからサーバーの共有ファイルシステムに透過的にアクセスできるようになります。マウントはローカルマウントのように行われます。ファイルシステムがローカルであるかのようにコマンドを入力できます。詳細は、ファイルシステムのマウント を参照してください。
サーバーのファイルシステムは、NFS オペレーションによって共有すると、クライアントからアクセスできるようになります。NFS ファイルシステムは、autofs を使用すると自動的にマウントできます。autofs については、autofs について を参照してください。shareコマンドと autofs に関連するタスクについては、ファイルシステムの自動共有および表 6を参照してください。
NFS サービスで共有できるオブジェクトには、単一ファイルを含めて、ディレクトリツリー (ファイル階層) の全体またはその一部が含まれます。すでに共有されているファイル階層を覆うファイル階層は共有できません。モデムやプリンタなどの周辺機器も共有できません。
ほとんどの UNIX システム環境では、共有可能なファイル階層は、ファイルシステムまたはファイルシステムの一部に対応します。ただし、NFS はオペレーティングシステムをまたがって機能し、ファイルシステムの概念は非 UNIX 環境で意味がない可能性があるため、用語「ファイルシステム」は、NFS で共有およびマウントできるファイルまたはファイル階層を指します。