Oracle MaxRep for SANを使用すると、SAN 環境内でOracle FS Systemデータをレプリケートおよび復元できます。
SAN レプリケーションでは、ソースとターゲットのLUNから構成されるLUNのペアはレプリケーションペアと呼ばれます。LUNは、プライマリとセカンダリとして指定された、単一の場所にある 2 台のOracle FS Systemまたはリモートに分散された個別のOracle FS Systemに配置できます。
1 台または複数のOracle MaxRep レプリケーションエンジンは、データレプリケーションプロセスを管理し、モニターします。ソースLUN上のデータが変更されると、データの転送が自動的に行われます。それらの変更がターゲットLUNにレプリケートされます。レプリケーションペアは、両方のLUNの整合性が永続し、LUNの場所間の通信リンクが維持されるかぎり、継続的に更新されます。
Oracle MaxRep for SANは、同じデータセンター内に存在するか、またはリモートの場所に地理的に分散しているOracle FS System間でレプリケートできます。Oracle MaxRep レプリケーションエンジンは 2 つのサイト間の通信リンクを使用して変更をレプリケートします。
同期レプリケーションは、1 台以上のレプリケーションエンジンが必要で、ソースおよびターゲットLUNとレプリケーションエンジンが同じ SAN ファブリックに接続されている場合にサポートされます。ソースおよびターゲットLUNが拡張 SAN ファブリックによって接続された 2 つのデータセンター内に存在する場合、レプリケーションは同期にもなります。ファブリックは、プライマリの場所とセカンダリの場所の間で高密度波長分割多重方式 (DWDM) を使用する光ファイバケーブルから構成できます。
非同期レプリケーションには、2 台以上のレプリケーションエンジンが必要です。非同期レプリケーションはほとんどの場合、プライマリの場所とセカンダリの場所が地理的に分散しており、各場所に個別のレプリケーションエンジンが存在する状態で通信が WAN (広域ネットワーク) リンク経由であるときにサポートされます。
1 プライマリサイト | 5 プライマリOracle FS System |
2 セカンダリサイト | 6 セカンダリOracle FS System |
3 WAN 接続 | 7 高可用性のためにクラスタ化されているプライマリサイトのレプリケーションエンジン |
4 ホスト | 8 高可用性のためにクラスタ化されているセカンダリサイトのレプリケーションエンジン |
データはプライマリサイトまたはセカンダリサイトのいずれかから回復でき、レプリケーションの方向は反転できます。Oracle MaxRep for SANを使用すると、複数のフェイルオーバーおよびフェイルバックシナリオを計画し、実装できます。