この章の内容は次のとおりです。
Oracle Database 12cリリース1(12.1.0.3)におけるOracle Secure Backup管理者ガイドの変更点を次に示します。
新機能
バックアップ・ジョブの所有権
ファイルシステム・バックアップの所有権を、そのバックアップを作成したのとは異なるOracle Secure Backupユーザーに移行することができます。
「オンデマンド・バックアップ・リクエストの追加」と「バックアップ・スケジュールの追加」を参照してください。
Oracle Database 12cリリース1(12.1)におけるOracle Secure Backup管理者ガイドの変更点を次に示します。
このリリースの新機能は次のとおりです。
バックアップおよびリストア操作のストレージ・メディアとしてのディスク
Oracle Secure Backupは、統合されたディスクのバックアップおよびリストア機能を提供しています。ファイルシステムおよびOracle Database両方のバックアップおよびリストア操作において、ディスクをバックアップ先またはリストア元として使用できます。ディスクにバックアップを格納すると、ファイルシステムのバックアップおよびリストア操作のパフォーマンスが向上します。先にディスク上にバックアップを作成し、後からテープに移動することで、テープ・デバイス使用率を改善できます。
個別のバックアップに対し、複数のインスタンスを作成できます。Oracle Secure Backupは、実際のバックアップ・データと、バックアップを定義するメタデータを区別します。バックアップ・イメージとは、バックアップに関する、デバイスに依存しない情報が含まれたメタデータを指します。バックアップされた実際のデータは、バックアップ・イメージ・インスタンスと呼ばれます。単一のバックアップ・イメージが、複数のバックアップ・イメージ・インスタンスを持つことがあります。
関連項目:
自動デバイス検出
Oracle Secure Backupは、メディア・サーバーに接続されたデバイスを自動的に検出して管理ドメインのデバイスとして構成することによって、デバイスの構成および監視のプロセスを簡素化しています。
関連項目:
カタログからのバックアップ・データ参照の拡張
バックアップ・カタログの参照時に、複数のバックアップ・エントリを検索できるようになりました。必要なバックアップの詳細を入力する際に、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングを使用できます。ワイルドカード・パターン・マッチングは、完全な情報を入力せず、文字パターンのセットを使用して、関連のバックアップを検索します。
カタログからのデータのリストアの拡張
また、Oracle Secure Backupでは、ワイルドカード・パターン・マッチングを使用して、複数のバックアップ・エントリをリストアできるようになりました。
テープへのカタログ情報の格納
以前の製品アーキテクチャでは、テープからOracle Secure Backupドメインにバックアップ・カタログをインポートできました。12.1で導入された、ボリューム・セットをインポートしてカタログ化する新しい方式は、はるかに高速です。
この処理では、バックアップ・イメージ・インスタンスの後に、バックアップ・カタログ・データをテープに格納します。バックアップ・カタログ・データには、そのバックアップ・イメージ・インスタンスを現在のOracle Secure Backupドメインにリビルドするために必要な情報が含まれます。これにより、ユーザーは格納されたバックアップの詳細をより簡単に表示して、リストア対象として選択できます。
パスワード存続期間の管理
Oracle Secure Backup 12.1では、ユーザー・パスワードに高度な設定を設定できます。3つの新しい設定とパスワード・ポリシーが導入されました。
パスワード存続期間は、パスワードの有効期間を定めるもので、単位は日数です。パスワード猶予期間は、存続期間が期限切れになった後も、ユーザーがパスワードを使用し続けることができる期間を定めます。パスワード再使用期間は、ユーザーが以前のOracle Secure Backupパスワードを再使用できるまでの期間を定めます。
パスワードの変更を強制するオプションも導入されました。
ボリューム・ステータス
Oracle Secure Backup 12.1では、個々のボリュームのボリューム・ステータスをサポートしています。ボリュームのステータスは、使用可能、読取り専用またはサービス停止中です。バックアップ・ボリューム選択プロセスでは、使用可能とマークされたボリュームのみが検討されます。読取り専用またはサービス停止中とマークされているボリュームは、いかなるテープ書込み操作でも検討されません。
関連項目: