データ行とデータ列の自動計算の追加

グリッドのデータ行とデータ列に自動計算を追加できます。たとえば、展開され、複数のディメンションを含む行または列の合計を計算する場合があります。

データ行またはデータ列に自動計算を定義すると、計算結果を含む行または列が実行時に挿入されます。この計算は、行または列のすべてのメンバーに対して行われ、レポートの印刷またはプレビュー時に表示されます。

適用できるフォーマットのオプションがいくつかあります。自動計算ごとに、計算された行または列の見出しとグループ見出しを指定できます。メンバーに基づいて計算行または列の位置を指定したり、計算行やグループ見出しの前後に空白の行を挿入することもできます。計算行の中および計算行の後に改ページを指定することもできます。

自動計算行に適用できるフォーマットのオプションがいくつかありますが、自動計算関数で計算するセル、行、列によっては、適用できないものがあります。

行や列の各ディメンションまたはメンバーで行う計算を定義するには、次の関数を使用します。

  • 平均 - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値の平均を求めます(数値でない値は無視します)。

  • すべての平均 - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値の平均を求めます(数値でない値には0を割り当てます)。

  • カウント - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値の個数を求めます(数値以外は無視されます)。

  • すべてカウント - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値の個数を求めます(数値でない値には0を割り当てます)。

  • 最大 - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値の最大値を求めます。

  • 最小 - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値の最小値を求めます。

  • 積 - 実行時に、このディメンションのセグメントにあるすべての数値または参照された値を掛け合せます。

  • 合計 - 実行時に、このディメンションのセグメントにある値を合計します。

  • 計算なし - 選択したセル、行または列で計算を行いません。ただし、自動計算で指定されたフォーマットは維持されます。「計算なし」は、自動計算の行、列またはセル、あるいは計算なしの行、列またはセルに適用できます。

    注:

    メンバーにエラーがある場合や、データがない場合は、前の計算の小計にそのメンバーの値が含まれていますが、値はゼロとみなされます。

ヒント:

計算を行わずにフォーマットのオプションを使用できます。これにより、合計などの計算を行わずに、メンバーのグループを維持できます。

データ行やデータ列の自動計算を定義するには:

  1. レポートを開きます。

  2. 複数のメンバーを含んでいる行また列の見出しのセルを選択します。

  3. 「見出し行プロパティ」シートまたは「見出し列プロパティ」シートで、「自動計算」「設定」の順に選択します。

  4. 「計算」領域で、実行する計算の関数を選択します。自動計算のフォーマットのみを追加する場合は、「計算なし」を選択します。

  5. オプション: 計算行、計算列、グループ行またはグループ列に見出しを追加するには、「見出し」領域で次のいずれかのアクションを行います。

    • 「グループ見出し」チェック・ボックスを選択し、行または列を説明するカスタム見出しを入力します。見出しに式を挿入するには、「関数」ボタン「関数」アイコンをクリックします。詳細は、テキスト関数を使用した情報の表示を参照してください。

      注:

      MemberName関数を使用する場合は、行、列またはページのパラメータを「current」に設定する必要があります。

      注:

      周囲のデータが非表示になっている場合は、ヘッダーは抑制されます。

      ヒント:

      「グリッドのプロパティ」シートの「全般」カテゴリで、「繰返しを抑制」チェック・ボックスを選択すると、同じ見出しが繰り返し表示される場合に、2回目以降を非表示にすることができます。

    • 「自動計算の見出し」テキスト・ボックスに、計算行または計算列を表すカスタム見出しを入力します。見出しに式を挿入するには、「関数」ボタン「関数」アイコンをクリックします。詳細は、テキスト関数を使用した情報の表示を参照してください。

  6. オプション: 計算行、計算列またはグループ見出しの前後に空白の行または列を挿入するには、「空白行の挿入」または「空白列の挿入」で適切なチェック・ボックスを選択します。

  7. 挿入した行または列の高さや幅を変更するには、「行の高さ」テキスト・ボックスまたは「列の幅」テキスト・ボックスに値を入力します。

    ヒント:

    行または列の展開されたメンバーの前後に自動計算行または自動計算列を挿入するかどうかを指定できます。指定するには、「グリッドのプロパティ」シートを表示して、「位置」カテゴリを選択します。

  8. 自動計算行内で改ページを使用できるようにするには、「改ページの挿入」を選択します。このオプションが選択されていない場合、見出しのセルと行はまとめて表示されます。行が長すぎてページに入らない場合、見出しのセルと行は次のページに移動します。自動計算行が1ページより長い場合は、デフォルトで「改ページの挿入」オプションが選択されます。

  9. 計算行の後ろで改ページを使用できるようにするには、「自動計算後に改ページ」チェック・ボックスを選択します。

  10. 「OK」をクリックします。

  11. レポートを表示するには、「ファイル」「印刷プレビュー」の順に選択します。レポートの例は、図2、自動計算を適用したレポートの例のようになります。

    注:

    同じレポートに条件付きフォーマットを適用した例については、図3、条件付きフォーマットを適用したレポートの印刷プレビューを参照してください。

    図2.自動計算を適用したレポートの例

    自動計算を適用したレポートの例