F SNMP v2c モードの構成

SNMP v2c 用に構成されたライブラリを STA がモニターする場合は、SNMP v2c モードを構成することをお勧めします。

STA は常に、推奨される SNMP v3 プロトコルを使用してライブラリとの通信を試行します。SNMP v3 通信が可能でない場合 (たとえば、ライブラリで SNMP v3 が構成されていない場合)、この付録の手順に従って有効化されていれば STA は SNMP v2c を使用します。

SNMP v3 の構成プロセスは、第5章 ライブラリでの SNMP の構成および第6章 STA でのライブラリ接続の構成で説明されています。この付録では、SNMP v2c 構成によって異なる手順について説明します。

この付録には、次のセクションが含まれます。

SNMP v2c 構成タスク

SNMP v2c モードの構成

SNMP 通信に SNMP v2c を使用するように STA とライブラリを構成するには、次の手順を使用します。

  1. 第5章では、次の点を除き、表5-1 STA のライブラリを構成するためのタスクに示されているすべての手順に従います。

  2. STA での SNMP v2c の構成手順については、第6章 STA でのライブラリ接続の構成を参照してください。

ライブラリでの STA SNMP v2c トラップ受信者の作成

STA サーバーを SNMP v2c トラップの認証済み受信者として定義して、ライブラリが送信するトラップを定義するには、次の手順を使用します。ライブラリモデルに応じて、ライブラリCLI、SL コンソール、または SL150 ブラウザインタフェースを使用できます。次の点に注意してください。

  • トラップレベルはコンマで区切ります。

  • 重複したレコードを回避するために、複数のインスタンスで STA サーバーをトラップ受信者として定義しないでください。たとえば、STA サーバーに対して SNMP v3 と SNMP v2c の両方のトラップ受信者定義を作成しないでください。

  • トラップレベル 4 は、古いライブラリファームウェアバージョンではサポートされない場合がありますが、トラップ受信者の作成時にはいつでも指定可能です。

  • CLI での入力エラーを回避するために、最初にテキストファイルにコマンドを入力してから、CLI にコピー&ペーストできます。CLI コマンドのヘルプについては、help snmp と入力します。

ライブラリ CLI の使用 (SL150 を除くすべてのライブラリ) 

  1. SNMP v2c トラップ受信者の作成

    snmp addTrapRecipient trapLevel 1,2,3,4,11,13,14,21,25,27,41,45, 61,63,65,81,85,100 host STA_server_IP version v2c community community_name
    

    ここでは:

    • STA_server_IP: STA サーバーの IP アドレス。

    • community_name: SNMP v2c トラップコミュニティー。これは、public または別の名前にできます。

    例:

    SL3000> snmp addTrapRecipient trapLevel 1,2,3,4,11,13,14,21,25,27,41,45,61,63,65,81,85,100 host 192.0.2.20 version v2c community public
    
  2. トラップ受信者を一覧表示して、STA サーバーが正しく追加されていることを確認します。

    snmp listTrapRecipients
    

SL コンソールの使用 (SL500 ライブラリのみ) 

  1. Tools」メニューから、「System Detail」を選択します。

  2. ナビゲーションツリーで、「Library」を選択します。

  3. SNMP」タブを選択してから、「Add Trap Recipients」タブを選択します。

  4. 次の情報を入力します。

    • Host: STA サーバーの IP アドレス。

    • TrapLevel: ライブラリが STA に送信すべきトラップレベルのコンマ区切りのリスト: 1,2,3,4,11,13,14,21,25,27,41,45,61,63,65,81,85,100

    • Version」: 「v2c」を選択します。

    • Community – これは、public または別の名前にできます。

  5. Apply」をクリックして、トラップ受信者を追加します。

SL150 ユーザーインタフェースの使用 

  1. ナビゲーションツリーで、「SNMP」を選択します。

  2. 「SNMP Trap Recipients」セクション (またはタブ) で、「Add Trap Recipient」を選択します。

  3. 次のように「Add Trap Recipient」フィールドに入力します。

    • Host Address: STA サーバーの IP アドレス

    • Trap Level: ライブラリが STA に送信すべきトラップレベルのコンマ区切りのリスト: 1,2,3,4,11,13,14,21,25,27,41,45,61,63,65,81,85,100

    • Version」: 「v2c」を選択します。

    • Community Name: public または別の名前にできます。

  4. OK」をクリックして、トラップ受信者を追加します。

STA の SNMP v2c モードの有効化

  1. STA サーバーとのターミナルセッションを確立し、システムルートユーザーとしてログインします。

  2. STA 構成ファイルのディレクトリに移動します。

    # cd /Oracle_storage_home/Middleware/user_projects/domains/TBI
    
  3. SNMP バージョンプロパティファイルを編集します。

    # vi TbiSnmpVersionSupport.properties
    
  4. SNMP v2c パラメータの値が true に設定されていることを確認します。

    V2c=true
    
  5. ファイルを保存して終了します。

  6. ステップ  4 で SNMP v2c パラメータの値を変更した場合、すべての STA プロセスを停止して再起動します。

    # STA stop all
    # STA start all