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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B63028-07
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Oracle BIメタデータ・リポジトリ作成者のための新機能

この序章では、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition 11g リリース1 (11.1.1)におけるメタデータ・リポジトリ機能の変更点について説明します。

以前のリリースからOracle BI EEにアップグレードする場合は、機能、ツールおよび手順が大幅に異なることがあるので、次の情報をよくお読みください。Oracle BI EE 11gへのアップグレードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceアップグレード・ガイド』を参照してください。

この序章には、次のトピックが含まれています。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.9)の新機能

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.9)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

「マルチユーザー」メニューへの「RPD全体のチェックアウト」オプションの追加

マルチユーザー開発でプロジェクトではなくリポジトリ全体をチェックアウトする必要がある場合、「RPD全体のチェックアウト」オプションを使用します。詳細は、「マルチユーザー開発環境における変更」を参照してください。

集計の永続性の改善

このリリースでは、次のような集計の永続性の機能強化が行われています。

  • Oracle BIサマリー・アドバイザウィザードに、「代理キーの使用」フィールドが含まれるようになりました。これはデフォルトで選択されます。このオプションを選択すると、代理キーのパフォーマンスが改善され、集計の永続性で一意ではないレベル・キーを持つレベルに対して集計を作成できます。

  • 集計の永続性は、一意ではないレベル・キーを自動修正、またはハードニングします。

  • 集計の永続性は、非バランス型(不規則)またはスキップレベル階層のある論理ディメンションに対する集計を作成します。

  • 集計の永続性は、時系列キーのない集計を作成する時間レベルに対して、時系列キーを生成します。時系列キーが生成されると、新しい列が物理ディメンション集計表に追加されて、時系列キーの値を保存します。新しい論理列が、時間ディメンションの論理表内に作成されます。

    delete aggregates文が強化され、集計の永続性により時系列キーが生成された論理キーおよび論理列が削除されます。

  • 集計の永続性では、個別値で計測される実際の列値を保存します。これにより、重複していない件数メジャーのある集計で、高グレインでのメジャーに対する問合せを処理できるようになりました。集計の永続性ウィザードには「「重複を除いた件数」メジャーをRAW値として永続化」オプションが含まれ、これを選択すると、指定された有効な重複していない件数メジャーのすべてにas_raw_values句が付加されます。

  • サマリー・アドバイザ・コマンドライン・ユーティリティ(nqaggradvisor)を使用して、集計の作成で実行する集計指定スクリプトを生成できます。nqaggradvisorユーティリティは、Oracle Business IntelligenceをOracle Exalytics Machine上で実行している場合にのみ使用できます。

詳細は、第13章「Oracle BIサーバーの問合せ用の集計の作成および永続化」を参照してください。

JSON構文で書かれた初期化ブロック

このリリースでは、変数を使用して選択ステップの値をオーバーライドする機能が提供されています。選択手順のオーバーライドで使用する変数では、初期化文字列がJSON構文で書かれている初期化ブロックを使用します。詳細は、「選択手順をオーバーライドする変数で使用される初期化文字列」を参照してください。

変換キー

変換キーがすべてのプレゼンテーション・オブジェクトに追加されました。変換キーは自動的に移入され、デフォルトではプレゼンテーション・オブジェクトの名前と一致します。変換キーは変更できます。プレゼンテーション・レイヤー内で表示名を外部化し、「文字列の外部化」ユーティリティを実行すると、その結果に変換キーが含まれます。詳細は、「「文字列の外部化」ユーティリティの使用」を参照してください。

新しい管理ツールのオプション

新しい管理ツール・オプションが2つ追加されました。「変換キーをプレゼンテーション・ツリーに表示」オプションおよび「プレゼンテーション名の編集」オプションです。詳細は、「管理ツールのオプションの設定」を参照してください。

DataDirectドライバをアップグレードするスクリプトの追加

DataDirectドライバを使用中で、Oracle BI EE 11g リリース11.1.1.9にアップグレードする場合、Oracle BI EE 11.1.1.9で必要なDataDirectドライバにアップグレードするために新しいスクリプトが必要です。このアップグレードは、Oracle BI EEを使用するDataDirectを稼働する各サーバーで実行する必要があります。詳細は、「DataDirectを使用するOracle Business Intelligenceのアップグレードおよび構成」を参照してください。

Cloudera Impalaのサポート

Oracle BI EEでは、Cloudera Impalaがデータベースとしてサポートされるようになりました。Impalaへの接続に必要なDataDirect Connect ODBCドライバが使用できます。詳細は、「Cloudera ImpalaデータベースのためのDataDirect Connect ODBCドライバの構成」および「Cloudera Impalaデータ・ソースの設定」を参照してください。

Hyperion Planningデータ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、Hyperion Planningがデータベースとしてサポートされるようになりました。詳細は、「Hyperion Planningデータ・ソースからのデータのインポート」を参照してください。

Oracle 12cデータベースのサポートの拡大

このリリースでサポートしているOracleデータベースは次のとおりです。Oracle 12c Database In-Memory、Exadataを使用するOracle 12c DatabaseおよびOracle 12c Database In-Memory。このリリースでは、Oracle BIサーバーは、圧縮、Exadata Hybrid Columnar Compression (EHCC)およびインメモリーOracleデータベース機能をサポートしています。詳細は、「Oracle Databaseデータ・ソースの設定」を参照してください。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.7)の新機能

この項では、Oracle BI EE 11g リリース 1 (11.1.1.7)の新機能を説明します。内容は次のとおりです。

11.1.1.7.0の新機能

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.7.0)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

コマンドラインからのリポジトリ・パスワードの変更

コマンドラインから、obieerpdpwdchgユーティリティを使用してリポジトリ・パスワードを変更できるようになりました。詳細は、「obieerpdpwdchgユーティリティを使用したOracle BIリポジトリ・パスワードの変更」を参照してください。

マルチユーザー開発環境で一貫性のあるバージョンを施行する新規オプション

マルチユーザー開発オプション・ファイルにオプションを追加して、MUD開発者間での管理ツール、MUDプロトコル、RPDバージョンの整合性を施行することができます。詳細は、「マルチユーザー開発オプションの設定」を参照してください。

論理列タイプ情報の生成と比較に使用可能な新規ユーティリティ

管理ツール・ユーティリティである論理列タイプのドキュメント生成および論理列タイプの比較を使用して、論理列タイプのリストを生成し、それを後続バージョンのリポジトリの論理列タイプと比較できますまた、コマンドライン・ユーティリティbiservergentypexmlを使用して、論理列タイプのリストを生成することもできます。詳細は、「論理列タイプのリストの生成」および「論理列タイプの比較」を参照してください。

Oracle BIサマリー・アドバイザでのカーディナリティ推定に対する追加のデータベース・サポート

サマリー・アドバイザのプロセス中にカーディナリティ推定を使用してパフォーマンスを改善するオプティマイザ推定を優先機能が、Microsoft SQL ServerとIBM DB2に使用できるようになりました。詳細は、「Oracle BIサマリー・アドバイザ・ウィザードの使用方法」を参照してください。

Oracle BIサマリー・アドバイザのメジャー・サブセットの推奨事項

Oracle BIサマリー・アドバイザでは今後、分析済の問合せワークロードに存在しており、集計が作成された場合に問合せワークロードを最適化できる特定のメジャーが含まれている集計のみを対象とすることをお薦めします。詳細は、「メジャー・サブセットの推奨事項について」を参照してください。

モデル・チェック・マネージャの拡張

モデル・チェック・マネージャは、パフォーマンス改善のために、データベースに対してパラレル問合せを実行するようになりました。さらに、validaterpdユーティリティを使用し、-Lオプションを指定して、コマンドラインからモデルをチェックすることもできます。詳細は、「モデル・チェック・マネージャについて」および「検証済ユーティリティを使用したモデルのチェック」を参照してください。

Apache Hadoopデータ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、データ・ソースとしてApache Hadoopがサポートされ、データベースとしてApache Hiveがサポートされるようになりました。詳細は、「Apache HiveデータベースのためのDataDirect Connect ODBCドライバの構成」を参照してください。

マルチソース・セッション変数のサポート

Oracle BI EEでは、複数のデータ・ソースから移入可能であり、あらゆるソース・システムの値を保持できるセッション変数をサポートするようになりました。詳細は、「マルチソース・セッション変数の使用」を参照してください。

Oracle DatabaseおよびTimesTenに対するNUMERICデータ型のサポート

構成設定を変更して、Oracle DatabaseおよびTimesTenに対するNUMERICデータ型のサポートを有効にできるようになりました。詳細は、Oracle DatabaseおよびTimesTenに対するNUMERICデータ型のサポートの有効化に関する項を参照してください。

biserverextenderユーティリティを使用したFlexオブジェクト変更のマッピング能力

biserverextenderユーティリティを使用してADFデータ・ソースからFlexオブジェクト変更をインポートし、それを「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーおよび「プレゼンテーション」レイヤーにマップできるようになりました。詳細は、「biserverextenderユーティリティを使用したFlexオブジェクト変更の自動マッピング」を参照してください。

Oracle BIサーバーとOracle OLAP間のサーブレット通信に対するサポート

Oracle BI Serverでは、Oracle OLAPデータ・ソースとの通信に、JavaHostサービスに依存するのではなく、サーブレットを使用できるようになりました。詳細は、「Oracle OLAPデータ・ソースの設定」を参照してください。

11.1.1.7.10の新機能


注意:

Oracle BI EE 11gリリース1 (11.1.1.7.10)に関する情報が適用されるのは、Oracle Fusion Applications 11gリリース8 (11.1.8)をご使用のOracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.7)のお客様のみです。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.7.10)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

集計作成用のTimesTenパフォーマンス強化機能

opmn.xmlファイルは、ORACLE_BI_AGGR_PARALLEL_INSERT変数とORACLE_BI_AGGR_DIMENSION_TO_FACT_RATIO変数を受け入れるように変更されているため、設定すると、パラレル挿入が有効になります。パラレル挿入では、複数のスレッドを割り当てて単一表への行の挿入に対応します。この拡張により、TimesTenで集計を作成する際のパフォーマンスが向上します。詳細は、「TimesTenに対するパフォーマンス強化機能の有効化」を参照してください。

ADFデータ・ソースからの拡張可能フレックスフィールドのインポート機能

管理ツールのメタデータのインポート・ウィザードの同期機能により、拡張可能フレックスフィールド(EFF)の属性が検出され、Oracle BIリポジトリの物理レイヤーにインポートされるようになりました。詳細は、「増分インポートを使用したフレックス・オブジェクト変更の伝播」を参照してください。

11.1.1.7.16の新機能


注意:

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.7.16)以降についての情報が適用されるのは、Oracle Fusion Applications 11g リリース9 (11.1.9)をご使用のお客様およびOracle Fusion Applications 11g リリース8 (11.1.8)をご使用の一部のお客様のみです。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.7.16)におけるメタデータ・リポジトリの新機能はありません。ただし、誤記および記述漏れなどのドキュメントのエラーは、本ガイドで修正されています。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.6)の新機能

この項では、Oracle BI EE 11g リリース 1 (11.1.1.6)の新機能を説明します。内容は次のとおりです。

11.1.1.6.2の新機能

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.6.2)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

ネストされたフォルダを作成する方法の改良

「プレゼンテーション表」ダイアログの「子プレゼンテーション表」タブを使用して子プレゼンテーション表を指定して、アンサーおよびBIコンポーザでネストされたフォルダを表示できるようになりました。詳細は、「アンサーおよびBIコンポーザでのフォルダのネスト」を参照してください。

プレゼンテーション・レイヤー・オブジェクトの表示を制御する機能

個々のサブジェクト・エリア、プレゼンテーション表、プレゼンテーション列およびプレゼンテーション階層に対して「オブジェクト非表示の条件」フィールドに式を指定して、アンサーおよびBIコンポーザでそれらのオブジェクトを非表示にすることができるようになりました。詳細は、「プレゼンテーション・オブジェクトの表示の制御」を参照してください。

集計の永続性に影響を及ぼすモデリングの問題をチェックする機能

モデル・チェック・マネージャを使用して、一意でないレベル主キーの特定など、Oracle BIサマリー・アドバイザと集計の永続性エンジンの正常な実行に影響を及ぼす可能性のある問題についてリポジトリ・メタデータをチェックできるようになりました。詳細は、「モデル・チェック・マネージャを使用したモデリングの問題のチェック」を参照してください。

集計の作成および削除プロセスの機能強化

このリリースでは、集計の永続性で次のような機能強化が行われています。

  • 一連の集計が作成されるとき、1つの集計の作成が失敗すると、集計の永続性エンジンは、失敗した集計(およびその依存性)の作成をスキップし、すべての変更をロールバックするのではなくリストの次の集計に進むようになりました。

  • Delete aggregates文を使用して、孤立ディメンション表(他のどのファクト表にも結合されていないディメンション表)を削除することができるようになりました。

詳細は、第13章「Oracle BIサーバーの問合せ用の集計の作成および永続化」を参照してください。

XMLファイルを使用した、ADFデータ・ソースの物理から論理へのマッピングの自動化

ADFデータ・ソースの場合、メタデータのインポート・ウィザードの「論理モデルへのマップ」画面に表示されるマッピングに対するカスタムのマッピング要件を指定する一連のXMLファイルを作成できます。詳細は、「マッピングの動作のカスタマイズ」を参照してください。

サマリー・アドバイザ・プロセスでのカーディナリティ推定の使用

Oracle BI EE 11gリリース1 (11.1.1.6.2)、バンドル・パッチ1では、サマリー・アドバイザ・プロセスでカーディナリティ推定を使用することにより、オプティマイザ推定を優先を選択してパフォーマンスを改善できます。詳細は、「Oracle BIサマリー・アドバイザ・ウィザードの使用方法」を参照してください。

11.1.1.6.0の新機能

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.6.0)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

返される行を制限およびオフセットする機能

FETCH句を使用すると、SELECT文によって返される行数を制約でき、OFFSET句を使用すると、返される行を指定した数だけオフセットできます。両方の句ともオプションで、組み合せて使用することも、単独で使用することもできます。詳細は、「返される行の制限とオフセット」を参照してください。

Oracle BIサマリー・アドバイザでの問合せ候補の特定

Oracle Exalytics Machine上でOracle Business Intelligenceを実行している場合、Oracle BIサマリー・アドバイザ機能を使用して、問合せのパフォーマンスが向上する集計を特定できます。サマリー・アドバイザは、特定のリソースの制約を満たしつつ、最大の問合せパフォーマンスを得られる問合せパターンに基づいた集計表の最適なリストをインテリジェントにお薦めします。詳細は、「集計の問合せの候補を特定するためのOracle BIサマリー・アドバイザの使用方法」を参照してください。

管理ツールとサード・パーティのソース・コントロール管理システムとの統合

MUD環境を使用するかわりとして、MDS XML形式でリポジトリを保存することを選択でき、管理ツールをサード・パーティのソース・コントロール管理システムと統合できます。詳細は、第4章「リポジトリ開発のためのソース・コントロール管理システムの使用方法」を参照してください。

MUDマージ・プロセスの簡素化

マルチユーザー開発(MUD)環境を使用するリポジトリ開発者は、ローカルの変更をマージしてから、その変更を公開するという2ステップではなく、1つのステップで変更をマージして公開できるようになりました。サブセットのリフレッシュを実行して、マスター・リポジトリで増分ローカル・マージを実行することもできます。詳細は、「マルチユーザー開発リポジトリへの変更の公開」を参照してください。

自動化されたリポジトリ・パッチ適用プロセス

patchrpdコマンドライン・ユーティリティのオプションを使用して、ユーザーの入力を必要とせずに自動化したパッチを適用することが可能になりました。さらに、新しいパッチ固有のルールがパッチ・マージ中に適用されます。詳細は、「パッチ・マージのマージ・ルールと動作」を参照してください。

クラスタにおける集計の永続性のサポート

クラスタ化環境で集計の永続性機能を使用できるようになりました。詳細は、「Oracle BIに対する集計指定の実行」を参照してください。

FIRST_PERIODおよびLAST_PERIOD時系列関数

FIRST_PERIODおよびLAST_PERIODの関数を使用して、プライマリ・レベル・キーではなく、時系列キーを使用して式の最初の値と最後の値を計算できるようになりました。詳細は、「FIRST_PERIOD」および「LAST_PERIOD」を参照してください。

物理図とビジネス・モデル図の印刷機能

「印刷プレビュー」と「印刷」を使用して、管理ツールで、物理図およびビジネス・モデル図を表示および印刷できるようになりました。詳細は、「物理図およびビジネス・モデル図の使用」を参照してください。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.5)の新機能

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.5)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

Oracle OLAPデータ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、データ・ソースとしてOracle OLAPがサポートされるようになりました。詳細は、「Oracle OLAPデータ・ソースでの作業」を参照してください。

TimesTenデータ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、データ・ソースとしてOracle TimesTen In-Memory Databaseがサポートされるようになりました。詳細は、「Oracle TimesTen In-Memory Databaseデータ・ソースの設定」を参照してください。

ネイティブ接続を使用してSAP/BWデータ・ソースに接続可能

SAP BWネイティブ接続オプションを使用して、BAPI経由でSAP/BWデータ・ソースに接続できるようになりました。詳細は、「SAP/BWデータ・ソースの設定」を参照してください。

新しい図表機能

このリリースでは、物理図およびビジネス・モデル図の機能が強化され、外観が向上しているほか、表オブジェクト内の列を図に表示できるようになりました。また、自動レイアウト、マーキー・ズーム、ズームして合せるなどの図表オプションが新しく追加されています。詳細は、「物理図およびビジネス・モデル図の使用」を参照してください。

リポジトリ内のメタデータ・オブジェクトを検証するための検証ユーティリティ

Oracle BI EEには、メタデータ・オブジェクトを検証するための検証ユーティリティが追加されています。詳細は、「validaterpdユーティリティを使用したリポジトリの整合性チェック」を参照してください。

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.3)の新機能

Oracle BI EE 11g リリース1 (11.1.1.3)におけるメタデータ・リポジトリの新機能は、次のとおりです。

新しいSampleApp.rpdデモ・リポジトリ

このリリースのOracle BI EEには、SampleApp.rpdという新しいデモ・リポジトリが用意されています。このリポジトリでは、様々なタイプのオブジェクトのモデリングに関するベスト・プラクティス情報が提供されます。

SampleApp.rpdの基本的なバージョンであるSampleAppLite.rpdは、デフォルト・リポジトリとして自動的にインストールされます。さらに多くのサンプルや機能が格納されたSampleApp.rpdの完全バージョンは、Oracle Technology Networkで入手できます。詳細は、「SampleApp.rpdデモ・リポジトリについて」を参照してください。

プレゼンテーション・レイヤー内の階層オブジェクト

プレゼンテーション・レイヤーでプレゼンテーション階層およびプレゼンテーション・レベルを定義できるようになりました。これらのオブジェクトによって、Oracle BIアンサーで多次元モデルを明示的に公開できるほか、ユーザーは階層ベースの問合せを作成できます。プレゼンテーション階層によって、メンバーの選択、カスタム・メンバー・グループ、非対称型問合せなどの分析機能が提供されます。詳細は、「プレゼンテーション階層とプレゼンテーション・レベルでの作業」を参照してください。

非バランス型(不規則)およびスキップレベル階層のサポート

Oracle BI EEでは、非バランス型およびスキップレベル階層がサポートされるようになりました。不均衡(不規則)な階層とは、リーフ(子を持たないメンバー)の深さが必ずしも一定ではない階層を指します。スキップレベル階層は、特定の祖先レベルについて値を持たないメンバーがある階層です。詳細は、「レベル・ベース階層について」を参照してください。

親子階層のサポート

Oracle BI EEでは、親子階層がサポートされるようになりました。親子階層(値階層とも呼ばれます)には、すべて同じタイプのメンバーが含まれます。たとえば、組織図には明確な親子階層がありますが、すべてのメンバーが従業員です。詳細は、「親子階層のディメンションの作成と管理」を参照してください。

論理スターおよびスノーフレーク向けのサブジェクト・エリアの作成

ビジネス・モデル内の各論理スターまたは論理スノーフレークについてサブジェクト・エリア(以前はプレゼンテーション・カタログと呼ばれていました)を1つずつ自動的に作成できます。詳細は、「論理的なスターとスノーフレークに基づくサブジェクト・エリアの自動作成」を参照してください。

複数通貨のサポート

Oracle BI EEユーザーが分析およびダッシュボードで通貨列の表示に使用する通貨を選択できるように、論理列を構成できます。詳細は、「複数通貨サポートのための論理列の構成」を参照してください。

XMLパッチ・ファイルの生成と適用

リポジトリに加えられた変更のみを格納したXMLパッチ・ファイルを生成できるようになりました。その後、このパッチをリポジトリの古い(元の)バージョンに適用することで、新しいバージョンを作成できます。これは開発-本番シナリオに非常に役立つほか、Oracle BIアプリケーションのユーザーがリポジトリをアップグレードする際にも使用できます。詳細は、「パッチ・マージの実行」を参照してください。

サポートされているOracle BIサーバー・オペレーティング・システムで、Oracle BIサーバーXMLユーティリティを使用して、Oracle BIリポジトリ・メタデータのXMLベースの汎用表現を作成することもできます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Edition XMLスキーマ・リファレンスのOracle BIサーバーのXML APIに関する項を参照してください。

マルチユーザー開発およびリポジトリ・ライフサイクル管理の強化

マルチユーザー開発およびリポジトリ・ライフサイクル管理の強化された機能および新機能の概要は、次のとおりです。

  • MUDプロジェクトに、サブジェクト・エリア(以前はプレゼンテーション・カタログと呼ばれていました)が明示的に含まれるようになりました。オブジェクトのセキュリティ権限によって、チェックアウトされたリポジトリに含まれるプレゼンテーション・オブジェクトが影響を受けることがなくなりました。

  • リポジトリ・マージ・ウィザードでオプションを選択するか、MUDオプション・ファイルでオプションを設定することで、マージ中に自動的に整合性をチェックし、等化することができます。

  • リポジトリ・マージ・ウィザードの強化された統合によって、シングル・ステップでリポジトリを入力できます。リポジトリを1つずつ選択し、ロードされるまで待つ必要がなくなりました。

  • コマンドライン・ユーティリティextractprojectsを使用して、すべてのプラットフォームでオブジェクトを抽出できるようになりました。

  • 双方向マージ機能(共通の親を持たない完全マージ)を使用すると、別個のリポジトリをより簡単に統合できます。

メタデータ・リポジトリ・ファイルの暗号化

強力な暗号化アルゴリズムを使用してリポジトリの内容を暗号化するリポジトリ・パスワードがリポジトリで使用されるようになりました。この機能によって、接続プール・オブジェクト内のデータ・ソースの資格証明など、リポジトリ・メタデータの安全性が確保されます。詳細は、Oracle BIリポジトリ・パスワードの変更に関する項を参照してください。

メタデータ・リポジトリ・ファイルの圧縮

ストレージ要件を軽減するために、リポジトリが圧縮形式で保存されるようになりました。そのため、このリリースでは、開いているRPDファイルや保存したRPDファイルのサイズが、以前のリリースのRPDファイルと比べて大幅に小さくなっています。複数のリポジトリの使用と保存の詳細は、「マルチユーザー開発環境について」を参照してください。

埋込みデータベース関数

ユーザーおよび管理者は、Oracle BIアンサーからデータベース関数を直接コールするか、メタデータ・リポジトリ内で論理列(論理表ソース内)を使用して、リクエストを作成できます。これらの関数を使用すると、基礎となるデータベースでカスタムで記述された関数やプロシージャにアクセスできます。サポートされている関数には、EVALUATEEVALUATE_AGGREVALUATE_PREDICATEなどがあります。詳細は、「データベース関数」を参照してください。

さらに、Essbaseユーザーには、評価関数が非常に役立ちます。詳細は、「固有のEssbase関数を活用するEVALUATE_AGGREGATEとEVALUATEの使用例」を参照してください。

時系列計算およびレベル・ベース・メジャー用のSQL関数

次の新規SQL関数および改訂されたSQL関数を使用して、ユーザーは時系列計算およびレベル・ベース・メジャーを作成できます。

  • PERIODROLLINGは、現在の時間から数えてx単位時間前に始まり、y単位時間後に終わる期間のメジャーの集計を算出する新しい関数です。

  • AGGREGATE ATは、指定されたレベルに基づいて列を集計する新しい関数です。

  • AGOは、現在の時間から指定された期間までさかのぼって集計値を算出する時系列集計関数です。このリリースでは、time_level引数はオプションです。その他にも構文が変更されています。この関数は、以前のリリースではPERIODAGOと呼ばれていました。

  • TODATEは、指定された期間の始まりから現在表示されている時間までのメジャー属性を集計する時系列集計関数です。このリリースでは、この関数の構文が変更されています。この関数は、以前のリリースではPERIODTODATEと呼ばれていました。

これらの関数の詳細は、「集計関数」を参照してください。時系列関数AGOTODATEおよびPERIODROLLINGの使用については、「時系列データのモデル化」も参照してください。

SELECT_PHYSICALのサポート

SELECT_PHYSICAL文には、メタデータ・リポジトリの物理レイヤー内のオブジェクトに直接問い合せたり、ビジネス・モデルとマッピング・レイヤーまたはプレゼンテーション・レイヤーに対する問合せ内にそのような文をネストするための機能があります。詳細は、「SELECT_PHYSICALの構文と使用上の注意」を参照してください。

計算済メンバーのサポート

計算済メンバーは、実行時にメジャー値が計算されるユーザー定義のディメンション・メンバーです。計算済メンバーは、同じディメンションの他のメンバーを参照する式を使用してディメンション内で定義できます。詳細は、「計算済メンバー」を参照してください。

Essbaseデータ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、データ・ソースとしてEssbaseがサポートされるようになりました。詳細は、「Essbaseデータ・ソースでの作業」を参照してください。

Hyperion Financial Managementデータ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、データ・ソースとしてHyperion Financial Managementがサポートされるようになりました。詳細は、「Hyperion Financial Managementデータ・ソースおよびHyperion Planningデータ・ソースでの作業」を参照してください。

ADFビジネス・コンポーネント・データ・ソースへのアクセス

Oracle BI EEでは、データ・ソースとしてADFビジネス・コンポーネントを使用できるようになりました。この機能を使用すると、ユーザーは、ADFフレームワークに基づいて作成されたアプリケーションと業務レポートを統合できます。詳細は、「ADFデータ・ソースでの作業」を参照してください。

ODBCを介したOracle RPASデータ・ソースへのアクセス

Oracle BIサーバーは、RPAS ODBCドライバを使用してOracle Retail Predictive Application Server (RPAS)データ・ソースにアクセスできるようになりました。詳細は、「Oracle RPASデータ・ソースの設定」を参照してください。

OCIを介してOracle Databaseに接続可能

管理者は、Oracle Databaseから物理オブジェクトをインポートする際にネイティブなOracle Call Interface (OCI)を使用できるようになりました。OCIを使用する方がODBC接続を使用するよりも高速なので、管理者は、Oracle Databaseからのインポート時またはOracle Databaseへの接続の設定時には必ずOCIを使用する必要があります。詳細は、「Oracle Databaseデータ・ソースの設定」を参照してください。

XMLAオブジェクトのドラッグ・アンド・ドロップのサポート

XMLAオブジェクトを(XMLAデータベースまたはキューブ表全体を同時に、または1つずつ)論理レイヤーにドラッグ・アンド・ドロップして、一貫性のあるビジネス・モデルを自動的に作成できるようになりました。詳細は、「ビジネス・モデルとマッピング・レイヤーの作成」および「マルチディメンション・データ・ソースに対するビジネス・モデル・オブジェクトの自動作成」を参照してください。

Oracle Business Intelligenceでのスタンバイ・データベースの使用のサポート

Oracle BI EEでスタンバイ・データベースを使用できるようになりました。スタンバイ・データベースは主に、高可用性およびフェイルオーバー機能でプライマリ・データベースのバックアップとして使用されます。詳細は、「Oracle Business Intelligenceでのスタンバイ・データベースの使用」を参照してください。

集計の永続性の自動索引作成

パフォーマンスを向上させるために、Oracle BI EEでは、集計が保持される場合にリレーショナル表で索引および統計が作成されるようになりました。集計の永続性の詳細は、第13章を参照してください。

不要なリポジトリ・オブジェクトを削除するための削除ユーティリティ

Oracle BI EEには、リポジトリから不要なオブジェクトを削除するための削除ユーティリティが追加されています。このユーティリティは特に、付属しているOracle BIアプリケーション・リポジトリに含まれるオブジェクトのサブセットのみを使用する必要があるOracle BIアプリケーションのユーザーに便利です。詳細は、付録E「リポジトリからの不要オブジェクトの削除」を参照してください。

セッション変数初期化ブロックの遅延実行が可能

セッションのログオン時間を短縮し、リソースを節約するために、管理者は、関連するセッション変数がセッション内で実際に使用されるまで、選択したセッション変数初期化ブロックの実行を遅らせることができます。詳細は、「初期化ブロックの作成」を参照してください。

管理ツールの使いやすさの向上

このリリースのOracle BI EEでは、管理ツールの多くの画面、ウィザード、およびユーザー・インタフェースのその他の部分が更新され、簡素化されています。更新されたウィザードには、新規リポジトリの作成ウィザード、集計の永続性ウィザード、マージ・ウィザードなどがあります。このリリースでは、式ビルダーと整合性チェッカの使いやすさも向上しています。

その他の変更点としては、アイコンの更新と改善、結合を作成する際のプロセス・フローの簡素化、「リポジトリの問合せ」機能の向上、リポジトリ・オブジェクトを追加する方法の簡素化などがあります。また、メニュー・オブジェクトへのキーボード・アクセス、ダイアログ・ナビゲーション、および物理図とビジネス・モデル図のナビゲーションを可能にするショートカットも追加されています。