13.1項「Oracle Traffic Directorインスタンスの監視方法」の説明にあるとおり、CLIを使用したアクティビティ統計の表示に加えて、URIを介して次のレポートを表示できます。
stats-xml
: XML形式での詳細統計。サンプルについては、13.7項を参照してください。
perfdump
: stats-xml
レポートのデータのサブセットを含むプレーンテキスト形式のサマリー・レポート。サンプルについては、13.8項を参照してください。仮想サーバー・レベルでperf-dump
レポートを有効化することで、このレポートのデータがインスタンス・レベルで集計されます。
注意: 統計レポートに対するURIアクセスを使用可能にする場合、/.perfdump にアクセスすることで、このURLがエンド・ユーザーに表示されることに注意してください。管理者は外部ハードウェア・ロード・バランサを通じてこのアクセスをブロックする必要があります。 |
統計レポートへのURIベースのアクセスとCLIによるアクセスの相対的な利点
URIを介してstats-xml
およびperfdump
レポートにユーザーがアクセスする場合、管理サーバーが実行中である必要がありません。CLIを使用して統計にアクセスする場合と比較して、URIベースのレポートへのアクセスは、処理のオーバーヘッドを低く抑えられます。
CLIを使用した統計へのアクセスはデフォルトで有効化されますが、ブラウザを介して統計を表示するには、URIベースのレポートを明示的に有効化し、ユーザーがレポートにアクセスできるURIを指定します。
管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して、URIベースの統計レポートを構成できます。
管理コンソールを使用した統計へのURIアクセスの構成
管理コンソールを使用してURIベースのレポートを構成するには、次の操作を行います。
2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」の説明に従って、管理コンソールにログインします。
ページの左上隅にある「構成」ボタンをクリックします。
使用可能な構成のリストが表示されます。
URIベースのレポートを構成する構成を選択します。
ナビゲーション・ペインで、「仮想サーバー」を展開し、URIベースのレポートを構成する仮想サーバーを選択します。
「仮想サーバー設定」ページが表示されます。
ページの「監視」セクションに移動します。
XML形式でのURIベースのレポートを有効化するには、「XMLレポート」チェック・ボックスを選択し、レポートの有効なURIを指定します。
プレーンテキスト形式でのURIベースのレポートを有効化するには、「プレーン・テキスト・レポート」チェック・ボックスを選択し、レポートの有効なURIを指定します。
画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。
フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「保存」ボタンが有効になります。
「リセット」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。
必要な変更を行った後、「保存」をクリックします。
更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。
さらに、「デプロイメント保留中」メッセージが、メイン・ペインの上部に表示されます。4.3項「構成のデプロイ」の説明に従い、「変更のデプロイ」をクリックして更新された構成を即座にデプロイすることも、さらに変更を行いその後でデプロイすることもできます。
CLIを使用したXML形式の統計へのURIアクセスの構成
現在のXMLレポート設定を表示するには、次の例に示すようにget-stats-xml-prop
コマンドを実行します。
tadm> get-stats-xml-prop --config=soa --vs=vs1
enabled=false
uri=/stats-xml(|/*)
URIベースのXMLレポートを有効化し構成するには、enable-stats-xml
コマンドを実行します。
たとえば、次のコマンドでは、構成soa
の仮想サーバーvs1
に対して、XML形式でのURIベースの統計レポートが有効化され、レポートがURI/stats
で使用可能になります。
tadm> enable-stats-xml --config=soa --vs=vs1 --uri=/stats
OTD-70201 Command 'enable-stats-xml' ran successfully.
URIベースのXMLレポートを無効化するには、次の例に示すようにdisable-stats-xml
コマンドを実行します。
tadm> disable-stats-xml --config=soa --vs=vs1
OTD-70201 Command 'disable-stats-xml' ran successfully.
更新された構成を有効にするには、deploy-config
コマンドを使用して、構成をOracle Traffic Directorインスタンスにデプロイする必要があります。
CLIを使用したプレーンテキスト形式の統計へのURIアクセスの構成
プレーンテキスト・レポート設定を表示するには、次の例に示すようにget-perfdump-prop
コマンドを実行します。
tadm> get-perfdump-prop --config=soa --vs=vs1
enabled=true
uri=/.perf
プレーンテキスト・レポートを有効化し構成するには、enable-perfdump
コマンドを実行します。
たとえば、次のコマンドでは、構成soa
の仮想サーバーvs1
に対して、プレーンテキスト形式でのURIベースの統計レポートが有効化され、レポートがURI/perf
で使用可能になります。
tadm> enable-perfdump --config=soa --vs=vs1 --uri=/perf
OTD-70201 Command 'enable-perfdump' ran successfully.
URIベースのプレーンテキスト・レポートを無効化するには、次の例に示すようにdisable-perfdump
コマンドを実行します。
tadm> disable-perfdump --config=soa --vs=vs1
OTD-70201 Command 'disable-perfdump' ran successfully.
更新された構成を有効にするには、deploy-config
コマンドを使用して、構成をOracle Traffic Directorインスタンスにデプロイする必要があります。
この項で説明されたCLIコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンス』を参照するか、--help
オプションを付けてコマンドを実行してください。