管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して、オリジン・サーバー・プールのプロパティを変更できます。
注意:
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管理コンソールを使用したオリジン・サーバー・プールのプロパティの変更
管理コンソールを使用してオリジン・サーバー・プールのプロパティを変更するには、次の操作を行います。
2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」の説明に従って、管理コンソールにログインします。
ページの左上隅にある「構成」ボタンをクリックします。
使用可能な構成のリストが表示されます。
オリジン・サーバー・プールを変更する構成を選択します。
ナビゲーション・ペインで、「サーバー・プール」を選択します。
「オリジン・サーバー・プール」ページが表示されます。構成に定義されたオリジン・サーバー・プールのリストが表示されます。
変更するオリジン・サーバー・プールの名前をクリックします。
オリジン・サーバー・プール設定ページが表示されます。このページで、次の処理が可能です。
プール内のサーバーのネットワーク・プロトコル(IPv4、IPv6またはSDP)の変更。
プロキシ・サーバーを通じたオリジン・サーバーへの接続に関する項に従ってプロキシ・サーバーを設定します。この設定は、HTTP転送プロキシ・サーバーをオリジン・サーバー・プールへ関連付けるように指定するため、プールのすべてのメンバー・オリジン・サーバーは構成済HTTP転送プロキシ・サーバーを通じて通信されます。
Oracle Traffic Directorがクライアント・リクエストをプールに分散する際に使用するロード・バランシング方法の変更。
最小接続件数(デフォルト): リクエストの処理時、Oracle Traffic Directorは、各オリジン・サーバーで現在アクティブである接続数を評価し、アクティブな接続数が最も少ないオリジン・サーバーにリクエストを転送します。
最小接続件数メソッドは、より処理の速いオリジン・サーバーに少ないアクティブ接続数しかなく、そのため、より多くの負荷をかけられるという前提の場合に機能します。ロード分散をオリジン・サーバーの容量に基づいてより詳細に調整するには、相対的な重みをオリジン・サーバーに割当てできます。
注意: WebSocket接続は長期にわたって存続する可能性があり、接続が閉じられるまではアクティブの接続としてカウントされます。そのため、最小接続件数によるロード・バランシング・アルゴリズムに影響することがあります。 |
最小レスポンス時間: ほとんどのワークロードは最小接続件数で効率よく処理できますが、同量のワークロードに対するレスポンス時間が、指定されたプール内の各オリジン・サーバーによって異なるケースも考えられます。次に例を示します。
- 指定されたプール内のオリジン・サーバーがハードウェア仕様の異なるマシンにそれぞれデプロイされている場合。
- 一部のオリジン・サーバー・ノードが他のサービスで使用されている場合。
- ネットワーク接続性が各ノードで異なる場合、または一部のネットワーク・インタフェースに他のインタフェースよりも高い負荷がかかっている場合。
このような状況では最小レスポンス時間の使用が効果的です。これは動的な重み付け最小接続アルゴリズムであり、重みはレスポンス時間に基づいて計算されます。これらの重みはオリジン・サーバーのレスポンス状況に応じて常に調整されます。最小レスポンス時間では、最小接続アルゴリズムで必要な手動の重み調整が不要です。
ラウンド・ロビン: Oracle Traffic Directorは、1番目のリクエストをプール内の1番目のオリジン・サーバーに、2番目のリクエストを次のオリジン・サーバーというように、使用可能なオリジン・サーバーにリクエストを順次転送します。プール内の最後のオリジン・サーバーにリクエストが送信された後、最初のオリジン・サーバーから再び始まります。
ラウンド・ロビン・メソッドは、単純で予測可能であり、処理のオーバーヘッドが少なくて済みますが、オリジン・サーバーの能力の差が無視されます。このため、時間の経過とともに、特に処理速度が遅いオリジン・サーバーにリクエストが累積する可能性があります。この問題を解決するには、相対的な重みをオリジン・サーバーに割り当て、重み付けされたラウンド・ロビン・メソッドを使用できます。
オリジン・サーバーへの重みの割当ての詳細は、7.3項「オリジン・サーバーの変更」を参照してください。
ヘルス・チェック設定の構成。詳細は、14.3項「オリジン・サーバー・プールのヘルス・チェック設定の構成」を参照してください。
Oracle Traffic Directorが、クラスタ内のOracle WebLogic Server管理対象サーバーを自動検出するかどうかの指定。詳細は、6.5項「Oracle WebLogic Server Clusterのオリジン・サーバー・プールとしての構成」を参照してください。
注意: プール内のオリジン・サーバーの追加、変更および削除は、ナビゲーション・ペインで「オリジン・サーバー」を選択することで実行できます。詳細は、第7章「オリジン・サーバーの管理」を参照してください。 |
変更するパラメータを指定します。
画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。
フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「保存」ボタンが有効になります。
「リセット」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。
必要な変更を行った後、「保存」をクリックします。
更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。
さらに、「デプロイメント保留中」メッセージが、メイン・ペインの上部に表示されます。4.3項「構成のデプロイ」の説明に従い、「変更のデプロイ」をクリックして更新された構成を即座にデプロイすることも、さらに変更を行いその後でデプロイすることもできます。
CLIを使用したオリジン・サーバー・プールのプロパティの変更
オリジン・サーバー・プールのネットワーク・プロトコルおよびロード・バランシング・メソッドを変更するには、set-origin-server-pool-prop
コマンドを実行します。
たとえば、次のコマンドを実行すると、構成soa
のオリジン・サーバー・プールosp1
のロード・バランシング・メソッドがラウンド・ロビン・メソッドに変更されます。
tadm> set-origin-server-pool-prop --config=soa --origin-server-pool=osp1 load-distribution=round-robin OTD-70201 Command 'set-origin-server-pool-prop' ran successfully.
オリジン・サーバー・プールのヘルス・チェック・パラメータを変更するには、set-health-check-prop
コマンドを実行します。
たとえば、次のコマンドを実行すると、構成soa
のオリジン・サーバー・プールosp1
のサーバーに対するヘルス・チェックping間隔が60秒に変更されます。
tadm> set-health-check-prop --config=soa --origin-server-pool=osp1 interval=60 OTD-70201 Command 'set-origin-server-pool-prop' ran successfully.
更新された構成を有効にするには、deploy-config
コマンドを使用して、構成をOracle Traffic Directorインスタンスにデプロイする必要があります。
set-origin-server-pool-prop
およびset-health-check-prop
コマンドを使用して設定または変更できるプロパティ・リストの詳細は、『Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンス』を参照するか、--help
オプションを付けてコマンドを実行してください。