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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
E49666-05
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28 ドキュメントの統合

この章では、ドキュメントをPortal Frameworkアプリケーションに統合して、コンテンツをアプリケーションに追加すると同時に、実行時にドキュメントを管理、表示および検索するためにアプリケーションに組み込まれたコンテンツおよびドキュメント・タスク・フローをエンド・ユーザーに提供する方法を説明します。


注意:

WebCenter Portal Frameworkアプリケーションにコンテンツを統合するその他の方法の説明は、第24章「コンテンツの統合と公開の概要」を参照してください。

この章の内容は、次のとおりです。

28.1 WebCenter Portal Frameworkアプリケーションのドキュメントの概要

ドキュメント・ツールは、フォルダとファイルへのアクセスとその追加および管理、ファイルおよびフォルダ・プロパティの構成と表示、ならびにWebCenter Content、Oracle PortalまたはSharePoint、あるいは開発環境の場合はファイル・システム・コンテンツ・リポジトリのファイルおよびフォルダ・コンテンツの検索を行うための機能を提供します。これらの機能は、ドキュメント・タスク・フロー、ドキュメント・コンポーネント(リンク、インライン・フレームおよびイメージ)、Wikiならびにブログを通して提供されます。


注意:

SharePointをコンテンツ・リポジトリとして使用するには、第25.2.3.1項「SharePoint用Oracle WebCenterアダプタのインストール」の説明に従って、SharePointアダプタのインストールが必要です。SharePointの管理は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlコンソールではなくWLSTコマンドを使用して行います。

ドキュメントをPortal Frameworkアプリケーションに統合するには、WebCenter Portal管理者は管理対象のドキュメントを含むコンテンツ・リポジトリへの接続を設定する必要があります。使用するコンテンツ・リポジトリで認証が必要な場合、第28.2項「接続の設定」の説明に従って、コンテンツ・リポジトリへの接続を構成する際に必ず外部アプリケーションを設定してください。

28.2 接続の設定

ドキュメント・ツールとタスク・フローを使用する前に、管理対象のドキュメントを含むWebCenter Content、Oracle PortalまたはSharePointコンテンツ・リポジトリへの接続を設定する必要があります。作成済の接続を再利用することも、新たに作成することもできます。


注意:

Oracle JDeveloperで設計時にバックエンド・サーバーへの接続を設定できますが、デプロイ後の環境でEnterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、後から接続を追加、削除または変更することもできます。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』を参照してください。

選択されたアプリケーション・セキュリティとコンテンツ・リポジトリ接続の認証が、互換性があることが必要です。たとえば、パブリック資格証明のみが定義されている外部アプリケーションを使用するように接続が構成されている場合、アプリケーションでユーザー認証を強制する必要はありません。接続構成の詳細は、第25.2項「コンテンツ・リポジトリ接続の構成」を参照してください。

28.3 ドキュメント・ツールのセキュリティの設定

ドキュメント・タスク・フローは、コンテンツ・リポジトリ接続でサポートされているセキュリティ・オプションと同じセキュリティ・オプションをサポートしています。Oracle WebCenter ContentやOracle Portalなどのリモート・コンテンツ・リポジトリにアクセスするため、このサービスは専用のユーザー・アカウントで外部アプリケーションを使用できます。コンテンツ・リポジトリでのセキュリティの使用の詳細は、第26.4項「コンテンツ・リポジトリ・データ・コントロールの保護」を参照してください。外部アプリケーションの使用の詳細は、第74.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。

Oracle PortalやOracle WebCenter Contentといった自らの認証を処理するコンテンツ・リポジトリを使用する場合、そのコンテンツ・リポジトリを外部アプリケーション定義と関連付けて、資格証明プロビジョニングを実行できます。共有資格証明またはパブリック資格証明なしで外部アプリケーションを使用するようにコンテンツ・リポジトリへの接続を変更できます。これを行うと、エンド・ユーザーがその資格証明を提供できるように、外部アプリケーション - パスワードの変更タスク・フローが自動的に統合されます。

既存のコンテンツ・リポジトリ接続の外部アプリケーションを登録するには:

  1. 「アプリケーション・リソース」ペインで、接続名を右クリックして「プロパティ」を選択します。

  2. 「コンテンツ・リポジトリ接続の編集」ダイアログ・ボックスで、「認証」の下で「外部アプリケーション」を選択します(図28-1を参照)。

    図28-1 「コンテンツ・リポジトリ接続」ダイアログでの「外部アプリケーション」の選択

    図28-1の説明が続きます
    「図28-1 「コンテンツ・リポジトリ接続」ダイアログでの「外部アプリケーション」の選択」の説明

  3. 緑色のプラス記号(+)をクリックして、外部アプリケーションの登録ウィザードを開始します。

  4. 「名前」ページで、「アプリケーション名」「アプリケーション表示名」を入力し(図28-2)、「次へ」をクリックします。

    図28-2 外部アプリケーションのネーミング

    図28-2の説明が続きます
    「図28-2 外部アプリケーションのネーミング」の説明

  5. 「一般」ページの「認証の詳細」の下で、「認証方式」リストから「BASIC」を選択し(図28-3)、「次へ」をクリックします。

    図28-3 「Basic」認証方式の選択

    図28-3の説明が続きます
    「図28-3 「BASIC」認証方式の選択」の説明

  6. 「追加フィールド」ページで、「次へ」をクリックします。

  7. 「共有資格証明」ページで、「次へ」をクリックします。

  8. 「パブリック資格証明」ページで、「パブリック資格証明を指定します」を選択し、コンテンツ・リポジトリの「ユーザー名」「パスワード」を入力します(図28-4)。

    図28-4 パブリック資格証明の指定

    図28-4の説明が続きます
    「図28-4 パブリック資格証明の指定」の説明

  9. 「終了」をクリックします。これで、外部アプリケーションを使用して認証するように接続が設定されます(図28-5)。

    図28-5 新しい外部アプリケーションの使用

    図28-5の説明が続きます
    「図28-5 新しい外部アプリケーションの使用」の説明

  10. 「コンテンツ・リポジトリ接続の編集」ダイアログ・ボックスで、「OK」をクリックします。「アプリケーション・リソース」パネルに、その外部アプリケーションが表示されます(図28-6)。

    図28-6 「アプリケーション・リソース」パネルの外部アプリケーション

    図28-6の説明が続きます
    「図28-6 「アプリケーション・リソース」パネルの外部アプリケーション」の説明

セキュリティを適用しなかった場合、コンテンツ・リポジトリがコンテンツへのアクセスにログインを要求すると、ユーザーは認証できません。実行時にパブリック・コンテンツのみが表示されます。

28.4 他のWebCenterサービスとドキュメント・ツールの併用

ドキュメント・ツールは、他の様々なWebCenterサービスと併用できます。たとえば、コンテンツ・リポジトリのドキュメントにタグを追加して、アプリケーション全体にわたって検索し、その結果にドキュメントを取得したり、コンテンツ・リポジトリへの最近の変更を追跡できます。

タグ・サービスとドキュメント・ツールの併用方法の例は、第44.3.3項「ページにタグを表示するオプションの方法」を参照してください。

これらのサービスを併用する方法の詳細は、第4章「WebCenter Portalのツールとサービス用アプリケーションの準備」を参照してください。


注意:

ドキュメント・ツールと検索サービスを統合すると、検索サービスによってすべてのコンテンツ・リポジトリ接続から結果が返されます。

28.5 コンテンツ・リポジトリにファイルをアップロードするためのパラメータの設定

ドキュメント・マネージャ、ドキュメント・エクスプローラおよびフォルダ・ビューア・タスク・フローによって、コンテンツ・リポジトリにファイルをアップロードできます。WebCenter Portal FrameworkはApache MyFaces Trinidadを使用して、ブラウザからアプリケーション・サーバーへのファイルのアップロードを処理します。

Apache MyFaces Trinidadのデフォルト設定を変更するために、web.xmlファイルに3つのパラメータを追加できます。このファイルを編集するには、アプリケーションのViewControllerプロジェクトを開きます。「Webコンテンツ」で、web.xmlファイルを開きます。「概要」で、「アプリケーション」→「コンテキスト初期化パラメータ」に移動し、緑色のプラス記号(+)をクリックしてパラメータとその値を追加するか(表28-1の説明を参照)、または単純に「ソース」ビューでコードを更新します。変更を加えたら、web.xmlファイルを保存して、Oracle JDeveloperを再起動します。

表28-1 Apache MyFaces Trinidadのパラメータ

パラメータ 説明
org.apache.myfaces.trinidad.UPLOAD_MAX_MEMORY

1つのファイルがアップロード時に使用できる最大メモリー量(バイト単位)

org.apache.myfaces.trinidad.UPLOAD_MAX_DISK_SPACE

1つのファイルがアップロード時に使用できる最大ディスク領域(バイト単位)

org.apache.myfaces.trinidad.UPLOAD_TEMP_DIR

アップロードされるファイルを一時的に格納するディレクトリ


詳細は、Apache MyFaces Trinidadのドキュメント(http://myfaces.apache.org/trinidad/devguide/fileUpload.html)を参照してください。