遡及処理のヒント

このセクションでは、遡及処理の使用に関するヒントを提供します。

質問

回答

繰り越された調整値を受け取るエレメントの値は何ですか。

  • 繰越遡及を使用する場合、調整値は常にエレメントの変換値に含まれます。

  • 出力結果で、支給と控除に対する現在の値と調整値は別々に保存されます。ただし、エレメントが使用される際には、この 2 つの値が合計され、エレメントの変換値が取得されます。

  • バッチ処理モジュールによって、エレメントが使用される際に現在の値と調整値が合計されます。

現在の値とエレメントの調整値を個別に保存するにはどうすればよいでしょうか。

通常、繰越遡及を使用する場合、調整値はエレメントの変換値に含まれます。ただし、エレメントの調整値を現在の値と分けて保存しておく場合には、遡及プロセス上書きページを使用して別のエレメントにその調整値を繰り越します。エレメントの目的が調整値を管理することである場合は、ほかのエレメントを計算ルール "金額 = 0" で定義します。

グローバル ペイロールでは、複数の国にわたった遡及の計算ができますか。

デフォルトの遡及方法、遡及プロセス定義、およびトリガ イベント ID は国ごとに定義されます。複数の国にわたる遡及の計算は行われません。ただし、受給者が別の国に移っていて、その後受給者が最初の国での雇用時に追加支給を受ける必要があったことが判明した場合は、元の国で非アクティブであっても遡及処理が可能な場合があります。これは、支給元レベルで適用される対象期間制限や、受給者が非アクティブになってから遡及処理の対象にしておく期間を決定するためのその他の処理ルールによって決まります。

複数のトリガが作成され、それぞれで別の遡及プロセス定義が指定されていると、どうなるでしょうか。

複数の遡及イベントが発生して、トリガ テーブルに複数の遡及トリガの書き込みが発生したと考えてください。これらのトリガによって、異なったプロセス定義を使用して処理 (再計算) されるカレンダー実行が呼び出された場合は、不整合が発生します。このような状況では、遡及処理を起こすイベントによって、同一カレンダーで同一受給者に対して複数のプロセス定義のアプリケーションが起動されるので、エラー メッセージが出力され、遡及は処理されません。現在の期間だけが処理されます。遡及トリガは、処理済みにはなりません。

注: 国別設定ページで指定した [不整合時の遡及方法] は、ここで説明した不整合状況では適用されません。この状況では、不整合時の遡及方法によって不整合が解決されることはありません。ただし、トリガ確認の遡及ページで遡及トリガに関連付けられているイベント ID を変更することはできます。

同一受給者に対して、特定のカレンダー実行の遡及処理を引き起こす遡及イベントで複数のプロセス定義を指定することはできません。カレンダー グループ内の全てのカレンダーに対して同一プロセスが適用される必要があります。