ユニット間およびユニット内配賦の設定
PeopleSoft 配賦プロセスは、法人間、ビジネス ユニット間 (ユニット間)、特定のビジネス ユニット内 (ユニット内) の貸借一致チャートフィールド間で、最初に貸借不一致の調整仕訳入力を作成します。
PeopleSoft 配賦プロセスでは、ユニット間およびユニット内の貸借一致仕訳行の作成をプロセスの一部として行いません。ユニット間およびユニット内の貸借一致取引行は、仕訳編集から実行されるユニット間/ユニット内プロセッサによって作成されます。
次の例では、ビジネス ユニット JP001 が、自部門の勘定科目 640000 に累計された 1000000 JPY のレンタル経費を、JP001、JP002、JP003に、固定基準でそれぞれ 50 パーセント、20 パーセント、30 パーセント配賦しています。
この経費を複数のビジネス ユニット間で単純に配賦した例を次に示します。
ビジネス ユニット 配賦元 |
固定 基準 |
基準別配賦先 |
相殺指定 ビジネス ユニット配賦元 |
---|---|---|---|
JP001 |
JP001 に 50 パーセント |
JP001 |
JP001 |
|
JP002 に 20 パーセント |
JP002 |
|
|
JP003 に 30 パーセント |
JP003 |
|
ユニット間配賦とユニット内配賦は、配賦タイプ ページで適切な取引コードを選択する必要があること以外は、他の配賦と同じように作成します。この値は、PeopleSoft 配賦プロセスによって各仕訳入力行に入力されます。
この取引コードは、ユニット間取引とユニット内取引を分類するために使用します。この例では、一般会計仕訳 (GLJ) 用に提供されたシステム取引と取引コード JOURNALS を示します。
配賦されるユニット間およびユニット内のレンタル売掛金と買掛金をその他全てと区別したい場合は、取引コード (AllocJrnl など) を作成して、GLJ システム取引にマップします。また、新しい取引コードと会計入力タイプを関連付けるユニット間テンプレートとユニット内テンプレートを作成し、システムが一部ユニット間/ユニット内入力を完成するために使用するチャートフィールド値を指定します。
PeopleSoft 配賦プロセスは、次の情報を仕訳ヘッダーに指定します。
ビジネス ユニット |
ビジネス ユニット IU |
システム取引 |
取引コード |
---|---|---|---|
JP001 |
JP001 |
GLJ |
JOURNALS |
JP002 |
JP001 |
GLJ |
JOURNALS |
JP003 |
JP001 |
GLJ |
JOURNALS |
PeopleSoft 配賦プロセスは、次の仕訳行情報を作成します。
IU グループ |
基準 |
行番号 |
ビジネス ユニット |
勘定科目 |
金額 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
JP001 |
1 |
JP001 |
640000 |
-1000000 |
1 |
|
2 |
JP001 |
640001 |
500000 |
1 |
|
3 |
JP002 |
640001 |
200000 |
1 |
|
4 |
JP003 |
640001 |
300000 |
基準とは、システムが入力を完了し、貸借一致方法などを決定し、同じ IU (ユニット間) グループ内の関連する仕訳行の分類を行う、ビジネス ユニットまたはチャートフィールド値です。
ユニット内配賦ステップの場合、配賦元に定義されている各貸借一致チャートフィールド値に一意の IU グループが、常にプロセスによって決定されます。ユニット間の場合、プロセスは常に IU グループ番号 1 を使用します。
PeopleSoft 配賦プロセスは、設定された定義に基づいて、基準ビジネス ユニットを導出します。
プロセスは最初に、ビジネス ユニットが相殺で固定値として定義されているかどうかをチェックします。この条件に該当する場合、プロセスは基準として相殺の固定値を使用します。
これに該当せず、ビジネス ユニットが相殺で固定値として定義されていない場合、プロセスはビジネス ユニットが配賦先に固定値として定義されているかどうかをチェックします。この条件が true の場合、プロセスは基準として配賦先の固定値を使用します。
ビジネス ユニットが配賦先または相殺で固定値として定義されていない場合、プロセスは基準として配賦元のビジネスユニットを使用します。
注: 配賦元に複数の値がある場合は、それぞれを基準に対して順番に処理します。結果は、配賦元の値と仕訳入力行ごとに個別の IU グループになります。ユニット間配賦をリクエストしたときに配賦元に定義されているユニット間ビジネス ユニットのいずれかを使用します。
この時点で、レンタル経費は配賦されていますが、ユニット間/ユニット内の買掛金行と売掛金行をまだ作成していないため、仕訳の貸借は一致していません。ユニット間/ユニット内セントラル プロセッサを実行すると、次の情報または仕訳入力の貸借を一致させるための追加の行 (行番号 5 から 8) が提供されます。
IU グループ |
基準 |
行番号 |
ビジネス ユニット |
勘定科目 |
関係会社 |
金額 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 |
5 |
JP001 |
100000 |
JP002 |
200000 |
|
1 |
6 |
JP001 |
100000 |
JP003 |
300000 |
|
1 |
7 |
JP002 |
100000 |
JP001 |
-200000 |
|
1 |
8 |
JP003 |
100000 |
JP001 |
-300000 |