各種アプリケーションおよびトランザクションの入力イベントの設定と処理
このトピックでは、次の方法について説明します。
複数のドキュメントまたは製品で 1 つの入力イベント コードを使用します。
調達依頼および PO の逆仕訳とクローズに入力イベントを使用します。
伝票、支払およびキャッシュ クリアリング取引を入力イベントを使用して処理します。
上方調整および下方調整に入力イベント コードを使用します。
売掛金取引および直接仕訳を入力イベントを使用して処理します。
複数のドキュメントまたは複数の製品で入力イベント コードを使用するには、入力イベント コード定義で各プロセスとそのステップを設定する必要があります。たとえば、PeopleSoft 支払対象調達プロセスを使用する場合は、調達依頼ドキュメントに入力イベント コードを入力するのは 1 回のみです。その後それは、各ドキュメントに対して入力イベント トランザクションを作成するプロセス全体で使用されます。ドキュメントおよび製品間で入力イベント コードを正常に移動するには、まず、支払対象調達サイクルの各プロセスで実行するために入力イベント コードを設定する必要があります。
PeopleSoft 支払対象調達サイクルは、複数のドキュメントおよびプロセスで構成されています。入力イベント処理では次のプロセスを使用します。
REQPOST
POPOST
VCHRPOST
PAYMENT
入力イベント コードを設定し、4 つ全てのプロセスに関連付ける必要があります。
「入力イベント コード定義ページ」を参照してください。
複数の PeopleSoft アプリケーションで使用する 1 つの入力イベント コードを定義する例
ここでは、複数の PeopleSoft アプリケーションに入力イベント コードを定義する方法の例を示します。
PROCURE 入力イベント コードを設定します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント PROCURE
説明 調達依頼からキャッシュ クリアリング
[入力イベント プロセス] グループ ボックスに、REQPOST プロセスを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント プロセス REQPOST
発効日 1900 年 1 月 1 日
ステータス A
[入力イベント ステップ] グループ ボックスに、REQPOST ステップを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント ステップ REQPOST
勘定科目 696800 (例)
ソース レコード仕訳テンプレート なし (NA)
仕訳テンプレート EE_PURCH
[相殺勘定科目] グループ ボックスに、プレエンカンバランスおよび一般経費の相殺勘定科目を追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
借方/貸方 借方
[勘定科目] および [略称] 696700 (例) - Preenc Res
借方/貸方 貸方
[勘定科目] および [略称] 696500 (例) - GenExpOffs
[入力イベント プロセス] グループ ボックスに、POPOST プロセスを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント プロセス POPOST
発効日 1900 年 1 月 1 日
ステータス A
[入力イベント ステップ] グループ ボックスに、POPOST ステップを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント ステップ POPOST
勘定科目 696800 (例)
ソース レコード仕訳テンプレート ソース レコード仕訳テンプレートがある場合は選択します。
仕訳テンプレート EE_PURCH
[相殺勘定科目] グループ ボックスに、エンカンバランスおよび一般経費の相殺勘定科目を追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
[借方/貸方]、[勘定科目] および [略称] 借方、696600 (例)、Enc Res
[借方/貸方]、[勘定科目] および [略称] 貸方、696500 (例)、GenExpOffs
[入力イベント プロセス] グループ ボックスに、VCHRPOST プロセスを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント プロセス VCHRPOST
発効日 1900 年 1 月 1 日
ステータス A
[入力イベント ステップ] グループ ボックスに、ACCRUAL ステップを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント ステップ ACCRUAL
勘定科目 696800 (例)
ソース レコード仕訳テンプレート このオプションを選択します。
仕訳テンプレート なし
[相殺勘定科目] グループ ボックスに、一般経費および買掛金の相殺勘定科目を追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
[借方/貸方]、[勘定科目] および [略称] 借方、696500 (例)、GenExpOffs
[借方/貸方]、[勘定科目] および [略称] 貸方、200000 (例)、Accts Paybl
[入力イベント プロセス] グループ ボックスに、PAYMENT プロセスを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント プロセス PAYMENT
発効日 1900 年 1 月 1 日
ステータス A
[入力イベント ステップ] グループ ボックスに、PAYMENT ステップを追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
入力イベント ステップ PAYMENT
勘定科目 なし
ソース レコード仕訳テンプレート このオプションを選択します。
仕訳テンプレート なし
[相殺勘定科目] グループ ボックスに、買掛金および銀行支払の相殺勘定科目を追加します。
フィールドまたはコントロール
定義
[借方/貸方]、[勘定科目] および [略称] 借方、20000 (例)、Accts Paybl
[借方/貸方]、[勘定科目] および [略称] 貸方、10006 (例)、UBANK Disb
PeopleSoft 購買管理の支払対象調達プロセスでは、同じ入力イベント コードを使用して、逆仕訳およびクローズを処理する方法を示しています。
入力イベントによる調達依頼リバーサルおよびクローズ
調達依頼を作成して PO にソーシングする場合、コミットメント コントロール予算プロセッサは、プレエンカンバランス金額を調整して、エンカンバランス金額を増やします。調達依頼で生成した入力イベント会計行も逆仕訳されるように、定義済の入力イベント REQPOST プロセスには次の定義済の入力イベント ステップが含まれます。
REQCLOSE
REQPOST
REQREVRSAL
調達依頼を作成して PO にソーシングする場合、コミットメント コントロール予算プロセッサは、予算のプレエンカンバランス金額を調整して、予算のエンカンバランス金額を増やします。
また、これは、REQREVRSAL ステップを既存の入力イベント プロセス REQPOST に追加した場合、入力イベント トランザクションで行われます。これにより、借方勘定および貸方勘定の設定が正しく行われるため、プレエンカンバランスの所有者勘定科目が貸方記帳され、一般経費の相殺が借方記帳されます。
入力イベント プロセッサは、PO に一部がソーシングされていないクローズされた調達依頼に対する締め入力も作成します。REQPOST プロセスに REQCLOSE ステップを設定する必要があります。同様に、REQREVRSAL ステップに借方勘定および貸方勘定を設定し、プレエンカンバランスの所有者勘定科目を貸方記帳し、一般経費の相殺を借方記帳します。
調達依頼に対する逆仕訳およびクローズの入力イベント トランザクションを作成するには、PO を作成して予算チェックを行った後に、調達依頼の入力イベント プロセッサを実行する必要があります。入力イベント プロセッサは、全てのビジネス ユニット、調達依頼のビジネス ユニット、またはユーザーが作成した特定の調達依頼に対して実行できます。
を選択し、会計入力照会を使用して全ての入力、入力イベントの逆仕訳および調達依頼のクローズを確認します。逆仕訳プロセスとクローズ プロセスの例外
ここでは、逆仕訳プロセスおよびクローズ プロセスの使用におけるいくつかの例外を説明します。
調達依頼からソーシングされている PO のクローズ。
調達依頼を PO にソーシングし、PO をキャンセルまたはクローズする場合は、調達依頼をオープンにしたまま、別の PO にソーシングできます。調達依頼がオープンになっている場合は、調達依頼が別の PO にソーシングされ、PO が予算チェックされるまで、逆仕訳またはクローズの入力イベント トランザクションは作成できません。ただし、調達依頼をクローズした場合は、逆仕訳入力および締め入力が作成されます。
調達依頼に対する入力イベントを処理しない PO のクローズ。
購買管理の入力イベント プロセスではコミットメント コントロール プロセッサの出力が使用されるため、ソース ドキュメント (PO または調達依頼) の予算チェックを行い、入力イベント プロセッサを実行するまで、入力イベント トランザクションは変更されません。まれに、調達依頼を作成して予算チェックを行い、PO にソーシングしてから PO の予算チェックを行い、調達依頼で入力イベント プロセッサを実行せずに PO をクローズしようとする場合があります。調達依頼で入力イベント プロセッサを実行するまで、PO はクローズできません。
伝票への PO のコピー。
購買プロセスでは、PO とその関連付けられた入力イベント コードを伝票にコピーできます。ただし、入力イベント コードの設定には、システムの VCHRPOST プロセスを含め、伝票を転記するときに入力イベント トランザクションを作成する必要があります。入力イベント コードを伝票にコピーして買掛金で処理するかどうかに関係なく、伝票を予算チェックする場合は、コピーされた PO に対して逆仕訳入力および締め入力を作成できます。コピーした PO の配布行で使用される入力イベント コードに、POPOST プロセスに定義された POREVERSAL ステップおよび POCLOSE ステップが含まれる場合は、PO に対して締め入力および逆仕訳入力を作成できます。
PO に対する入力イベントを作成しない伝票のクローズまたは確定。
PO への調達依頼のソーシングと同様に、入力イベント プロセッサは、コミットメント コントロール プロセッサの出力を使用して入力イベント トランザクションを作成します。PO で入力イベント プロセッサを実行するまで、PO から作成した伝票はクローズまたは確定できません。まれに、PO を作成して予算チェックを行い、伝票にコピーしてから伝票の予算チェックを行う場合があります。PO で入力イベント プロセッサを実行せずに伝票をクローズしようとすると、PO での入力イベント プロセッサの実行を要求するエラーが発生します。
入力イベントを設定し、伝票、支払およびキャッシュ クリアリングに対する取引を作成できます。定義済の VCHRPOST、PAYMENT および CASHCLRNG のプロセスおよびステップを含む入力イベント コードを設定する必要があります。入力イベント コードに対して作成する入力イベント トランザクションに応じて、各プロセスに異なるステップを設定する必要があります。入力イベント コードに CASHCLRNG プロセスを設定しない場合があります。次のプロセスおよびステップを設定し、見積請求書入力を作成できます。
プロセス |
ステップ |
---|---|
VCHRPOST |
|
PAYMENT |
注: 最後の 2 つのステップは、キャッシュ クリアリングを使用する PAYMENT プロセスに含まれています。 |
CASHCLRNG |
CASHCLR (キャッシュ クリアリング)。 |
伝票を作成して予算チェックを行うと、伝票転記と同時に入力イベント ジェネレータを実行して入力イベント トランザクションを生成するか、
を選択して、個別に入力イベント トランザクションを生成できます。買掛金支払伝票転記プロセスでは、VCHRPOST プロセスに含まれるステップで作成する前に、入力イベント トランザクションを作成する必要があります。支払伝票には、支払会計情報が含まれます。伝票に入力イベント コードを入力するか、入力イベント コードを PO から伝票にコピーする場合は、その伝票に対して作成された支払にコードが転記されます。伝票から支払を作成すると、支払転記と同時に入力イベント ジェネレータを実行して入力イベント トランザクションを生成するか、
を選択して、個別に入力イベント トランザクションを生成できます。買掛金支払転記プロセスでは、PAYMENT プロセスに含まれるステップで作成する前に、入力イベント トランザクションを作成する必要があります。買掛金を使用する場合、入力イベント コードに関連付けられた PAYMENT プロセスにキャッシュ クリアリング ステップを設定し、支払入力イベント トランザクションを作成する必要があります。買掛金にキャッシュ クリアリングを設定し、入力イベント キャッシュ クリアリング入力を作成する場合、CASHCLRNG プロセスおよび CASHCLR ステップに入力イベント コードを関連付ける必要があります。CASHCLRNG プロセスに入力イベント コードが関連付けられている場合、全ての照合済支払は入力イベント トランザクションを作成します。システムで入力イベント プロセッサを実行し、キャッシュ クリアリング プロセスと同時に入力イベント トランザクションを生成するか、
を選択して、個別に入力イベント トランザクションを生成できます。次の場合は、資金の有効期限が切れた後に処理される PO および伝票に対する米国連邦政府の調整用に予算借方勘定および貸方勘定を自動的に個別生成する必要があります。
資金の有効期限が切れている期間に既存の PO が増減する場合。
資金の有効期限が切れていて、商品、サービスまたは請求書を受領していない期間に新規 PO が入力される場合。
資金の有効期限が切れている期間に PO 金額の異なる伝票が既存の PO に対して処理される場合。
資金の有効期限が切れている期間に PO に関連付けられていない伝票が入力される場合。
資金の有効期限が切れている期間に調整伝票が入力される場合。
このセクションでは、次の事項について説明します。
PeopleSoft 購買管理および買掛金管理における上方調整および下方調整のための入力イベント定義。
PeopleSoft 購買管理での上方調整および下方調整。
PeopleSoft 買掛金管理での上方調整および下方調整。
上方調整および下方調整の逆仕訳。
これらの予算借方勘定および貸方勘定を生成するには、PO に調整を入力するとき、または定義済の入力イベント ソース取引定義および定義済の入力イベント プロセスとステップを指定する PO 伝票を入力するときに入力イベント コードを選択します。
有効期限切れ資金期間にこれらの上方調整および下方調整を入力して処理するには、まず、次の内容を実行する必要があります。
予算に有効期限チャートフィールドを設定します。
に移動し、有効期限チャートフィールド ページにアクセスします。このページに入力した情報により、ドキュメントに対して予算プロセッサを実行するときに資金の有効期限が切れているかどうかが判断されます。
購買管理または買掛金管理で使用する入力イベント データを作成し、資金の有効期限が切れている場合に調整用の予算借方勘定または貸方勘定を自動的に生成および更新します。
購買管理または買掛金管理の上方調整および下方調整を入力および処理するユーザーに、失効年度資金の予算チェック エラーを上書きする権限があることを確認します。
「ユーザー基本設定 - 一般会計ページ」を参照してください。
「入力イベント ページ」を参照してください。
PeopleSoft 購買管理および買掛金管理における上方調整および下方調整のための入力イベント定義
予算定義 - 有効期限チャートフィールド ページにアクセスします ([コミットメント コントロール]、[コントロール予算の定義]、[予算定義]、[有効期限チャートフィールド])。
購買管理および買掛金管理で予算勘定科目調整を作成する入力イベントを使用する方法は次のとおりです。
次の入力イベント ソース定義が存在することを確認します。
警告 これらの値は定義済であるため、変更しないでください。
入力イベント ソース定義
説明
ソース レコード
ターゲット レコード
一時レコード
PO_POADJUP
発注書上方調整。
EE_PO_UP_VW
EE_PO_ACCTG_LN
EE_PO_TMP
PO_POADJDN
発注書下方調整。
EE_PO_DN_VW
EE_PO_ACCTG_LN
EE_PO_TMP
AP_VCHADJ
支払伝票上方調整または下方調整。
EE_VCH_TMP
EE_VCH_ACCTG_LN
なし
次の入力イベント プロセス ステップがこれらの入力イベント プロセスに存在することを確認します。
警告 これらの値は定義済であるため、変更しないでください。
入力イベント プロセス
プロセス ステップ
プロセス ステップの説明
プロセス ステップの特性
POPOST
POUP
発注書上方調整。
入力イベント ソース取引: PO_POADJUP。
フィールド名および値: BALANCING_LINE、Y。
フィールド名および値: CLOSED_VALUE、N。
POPOST
PODN
発注書下方調整。
入力イベント ソース取引: PO_POADJDN。
フィールド名および値: BALANCING_LINE、Y。
VCHRPOST
ACRDN
支払伝票下方調整。
入力イベント ソース取引: AP_VCHADJ。
フィールド名および値: DST_ACCT_TYPE、APA。
フィールド名および値: POSTING_PROCESS、ACCR。
VCHRPOST
ACRUP
支払伝票上方調整。
入力イベント ソース取引: AP_VCHADJ。
フィールド名および値: DST_ACCT_TYPE、APA。
フィールド名および値: POSTING_PROCESS、ACCR。
ユーザー独自の入力イベント コードの設定基準として、定義済の上方調整および下方調整の入力イベント コードを使用します。
PeopleSoft 購買管理での上方調整および下方調整の処理
このセクションでは、購買管理で上方調整および下方調整を処理する方法について説明します。
発注書上方調整および下方調整は、失効年度資金に適用される PO への変更によって開始されます。
次に、重要な考慮事項をいくつか示します。
発注ヘッダー ページに入力される会計処理日は、実際の入力イベント トランザクションの会計処理日に使用されます。
発注書配布行の予算日付は、有効期限切れ資金チャートフィールドの日付に対してチェックされます。会計処理日を変更すると、予算日付が変更され、資金が失効年度であるかどうかに影響を与える可能性があります。
PO に失効年度資金が含まれ、本年度、予算チェックは行ったが、入力イベントが生成されていない場合、調整金額の計算は、現在の予算チェック済発注金額から本年度の予算チェック済最終金額を引いて行われます。
PO に失効年度資金が含まれ、本年度、予算チェックが行われていない場合は、調整の必要はありません。
『PeopleSoft Purchasing』「Purchasing Options Page」[英語版] を参照してください。
PeopleSoft 購買管理ドキュメント『PeopleSoft Purchasing』「Understanding the Requisition Business Process」[英語版] の「Creating Requisitions Online」を参照してください。
例を示します。有効期限切れ資金に対して 7,000.00 USD の PO 1 と呼ばれる既存の PO があるとします。契約価格を調整するため、PO を 8,600.00 USD に増額します。組織は、商品、サービスまたは請求書を受領していません。これは、PO の上方調整となります。
上方調整するために PO を入力および処理するには、次の手順に従います。
1,600.00 USD の上方調整変更オーダーを PO #1 に入力します。
PO の変更オーダーを承認します。
コミットメント コントロール予算プロセッサは、有効期限チャートフィールドをチェックし、この変更が失効年度資金に適用されるかどうかを確認します。資金年度が失効している場合、予算プロセッサはエラーを発行して処理を中止します。
予算エラー メッセージを確認します。
資金年度が失効しているため予算チェックに失敗したというエラー メッセージが表示された場合は、予算エラーを上書きします。
予算プロセッサを再実行し、予算情報が有効であることを確認します。
予算が有効になったら、入力イベント プロセッサを実行し、入力イベントを生成します。
PO の現在の金額と入力イベント会計行レコードに転記された行との差額がシステムで計算されます。
注: ユーザーの標準総勘定元帳の予算勘定科目は、この例で使用する勘定とは異なる場合があります。
この例では、入力イベント プロセッサが次の予算会計行を生成します。
4650 (割当 - 失効済承認額) - $1,600.00。
4881 (前年度未払未消費失効上方調整) - <$1,600.00>。
所有者会計入力: NONE。
PeopleSoft 購買管理ドキュメント『PeopleSoft Purchasing』「Understanding the Requisition Business Process」[英語版] の「Creating Requisitions Online」を参照してください。
PeopleSoft 買掛金管理での上方調整および下方調整の処理
このセクションでは、買掛金に対して上方調整および下方調整を処理する方法について説明します。
買掛金伝票の上方調整は次の場合に作成されます。
発注伝票が PO を超えている場合。
伝票に PO は関連付けられていないが、失効年度資金が含まれている場合。
発注伝票が PO を下回り、最終とマークされている場合。
次に、重要な考慮事項をいくつか示します。
伝票がヘッダー レベルで確定されている場合、伝票の全ての伝票配布行は調整が可能です。
伝票が行レベルで確定されている場合、行に対する全ての伝票配布は調整が可能です。
伝票が配布レベルで確定されている場合、最終とマークされている配布のみ調整が可能です。
PO が失効年度資金に含まれ、伝票が有効期限切れ資金に含まれる場合、伝票の調整は必要ありません。
伝票が PO から作成されておらず、伝票が有効期限切れ資金に含まれる場合、伝票の全額を調整する必要があります。
PO が有効資金に含まれ、伝票が有効資金 (今年) に含まれる場合、伝票の調整は必要ありません。
注: ユーザーの標準総勘定元帳の予算勘定科目および所有者勘定科目は、これらの例で使用する勘定科目とは異なる場合があります。
例を示します。有効期限切れ資金に対して 8, 600.00 USD の PO が存在するとします。PO に対して 9,000.00 USD の発注伝票が作成されました。
次の手順を使用して、上方調整するための伝票を入力および処理します。
9,000.00 USD の発注伝票が買掛金に入力され、失効年度資金に適用されることを確認します。
予算プロセッサで発注伝票がエラーになります。
予算チェックに失敗し、伝票が有効期限切れ資金年度に適用されることを示す、伝票の予算チェック エラーを発行します。
この伝票の予算チェックを上書きします。
予算チェックを再実行し、伝票の予算ステータスが有効であることを確認します。
入力イベント プロセッサを実行し、会計入力を生成します。
プロセッサは伝票と PO の差額を計算し、予算入力を上方調整します。
次の予算入力が生成されます。
4650 (割当 - 失効済承認額) - 400.00 USD
4881 (前年度未払未消費失効上方調整) - <400.00> USD
4801 (未消費債務 - 未払) - 9,000.00 USD
4901 (未消費承認額) <9,000.00> USD
次の所有者入力が生成されます。
6100 (営業経費) - 9,000.00 USD
2110 (買掛金) - <9,000.00> USD
3100 (未消費支出) - 9,000.00 USD
5700 (消費済支出) - <9,000.00> USD
買掛金伝票の下方調整は、次の特性が伝票に適用される場合に作成されます。
発注伝票が PO を下回っている場合。
伝票に失効年度資金が含まれる場合。
伝票が最終とマークされている場合。
たとえば、有効期限切れ資金に対して 4,700.00 USD の PO が存在するとします。2,700.00 USD の PO に対して発注伝票が処理されます。
次の手順を使用して、下方調整するための伝票を入力および処理します。
2,700.00 USD の発注伝票が買掛金に入力され、失効年度資金に適用されることを確認します。
PO 金額が伝票金額より大きいため、コミットメント コントロール予算プロセッサはエラーを発行せず、予算チェックをパスします。
入力イベント プロセッサを実行し、次の会計入力を生成します。
プロセッサは伝票と PO の差額を計算し、予算入力を下方調整します。
次の予算入力が生成されます。
4871 (前年度未払未消費失効下方調整) - 2000.00 USD
4650 (割当 - 失効済承認額) - <2000.00> USD
4801 (未消費債務 - 未払) - 2,700.00 USD
4901 (未消費承認額) <2,700.00> USD
次の所有者入力が生成されます。
6100 (営業経費) - 2,700.00 USD
2110 (買掛金) - <2,700.00> USD
3100 (未消費支出) - 2,700.00 USD
5700 (消費済支出) - <2,700.00> USD
『PeopleSoft Payables』「Entering Regular Vouchers」[英語版] の「Entering and Processing Vouchers Online: General Voucher Entry Information」を参照してください。
上方調整および下方調整の逆仕訳
このセクションでは、上方調整および下方調整の逆仕訳をシステムで処理する方法について説明します。
調整を生成した入力イベントの逆仕訳処理は、伝票が転記され、次の内容が実行される場合に必要です。
伝票の転記が取り消され、伝票に対して作成された調整が取り消される場合。
伝票が部分化され、次に基づいて伝票が取消処理の対象として選択された場合。
伝票の予算チェックが行われ、失効年度資金に含まれるかどうか。
伝票が少なくとも一度転記されているか。
伝票が配布レベルで部分化されているか。
その場合、処理された最終配布のみ調整が可能です。
入力イベントを設定し、アイテム、支払、クレジット カード、手形、自動引落しおよび直接仕訳に対する取引を作成できます。定義済の ARUPDATE および ARDIRJRNL のプロセスおよびステップを含む入力イベント コードを設定する必要があります。
直接仕訳以外の全ての売掛金取引の場合、AR 転記ジョブ、売掛金更新 (ARUPDATE) の一部として入力イベント プロセスを実行できます。[入力イベント処理] チェック ボックスを選択すると、ARUPDATE の実行後に入力イベント プロセスが自動的に実行されます。また、オプション ページを使用して、仕訳ジェネレータを自動的に実行し、GL 仕訳を作成できます。標準入力の会計処理定義名 (ARDEFN) を入力する必要があり、補足 (入力イベント) 入力の GL 仕訳を作成する場合は、[入力イベント定義名] フィールドに EGAROIDEFN を入力します。
に移動します。ラン コントロール リクエストの売掛金更新 - オプション ページで、画像: 売掛金更新の一部として入力イベント プロセスを実行するオプション ページの例
次の例では、売掛金更新の一部として入力イベント プロセスを実行するオプション ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

直接仕訳を含む全ての売掛金取引の場合、入力イベント処理リクエスト ページ (PST_EE_RUN_REQUEST) でスタンドアロン プロセスとして入力イベント プロセスを実行できます。
に移動します。画像: 直接仕訳を含む売掛金取引を実行する入力イベント処理リクエスト ページの例
次の例では、直接仕訳を含む売掛金取引を実行する入力イベント処理リクエスト ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

直接仕訳取引の場合、入力イベント プロセッサは、入力イベント入力を作成する前に一般会計に仕訳が正常に転記されることを想定しています。直接仕訳のプロセス フローは次のとおりです。
直接仕訳を入力し、完了とマークします。
(オプション) 必要に応じて予算プロセッサを実行します。
仕訳ジェネレータを実行し、会計処理定義 ARDIRJRNL を使用して GL 仕訳を生成します。
入力イベント プロセッサを実行します。
仕訳ジェネレータを実行し、会計処理定義 EGARDJDEFN を使用して入力イベント入力に対する GL 仕訳を生成します。
会計入力修正ページを使用して、直接仕訳の標準および補足 (入力イベント) 会計入力の両方を表示できます。
『PeopleSoft Receivables』「Journaling Payments Directly to the General Ledger」[英語版] を参照してください。
仕訳入力ドリル ダウン ページを使用して、標準および補足 (入力イベント) 会計入力の両方の GL 仕訳を表示できます。
『PeopleSoft Receivables』「Reviewing the Source Accounting Entries for Journal Lines」[英語版] を参照してください。