この章では、display
コマンドを使用する方法について学習します。
SQL の観点から考え、オプションに目を向けると、display
コマンドの能力と柔軟性を明確に理解できます。display
コマンドは、ACSLS データベースからの情報を報告するための強力なツールです。SQL SELECT 文と同様に、display では次を指定できます。
表示するデータベーステーブル (ACSLS オブジェクト)。
ワイルドカード。
オブジェクトを選択するために満たす必要のある条件。
報告するフィールドとそれらを報告する順序。
出力が表示されるソート順序。
選択条件を満たすオブジェクトの数のカウントのみを表示すること。
この結果は、表示するものとその表示方法のカスタマイズに使用できる query
機能です。display
コマンドを使用すると、ACSLS query
コマンドを使用して入手できるものよりもはるかに多くの情報を入手できます。たとえば、display volume
ではカスタムの volrpt. display lsm
を使用しないと入手できなかったボリューム情報にアクセスでき、display drive
では LSM とテープドライブのシリアル番号が提供されます。
display コマンドは、
選択されたオプションに基づいて特定の CAP 情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定のセル情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定のドライブ情報を表示します。
ユーザー ID に基づいて特定のロック情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定の LSM 情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定のライブラリパネル情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定のスクラッチプール情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定のポート情報を表示します。
選択されたオプションに基づいて特定のボリューム情報を表示します。
display
コマンドは、さまざまなライブラリコンポーネントのさまざまなフィールドの情報を表示します。display
コマンドで、出力を表示する順序と形式を選択できます。
表示される情報には複数の列と長い行を含めることができます。行が折り返されないようにするために、表示に使用する端末ウィンドウのサイズを変更できます。cmd_proc -lq
ウィンドウはおそらく最適な選択肢になります。
display
コマンドと一緒にワイルドカード、数値または英字範囲、および選択リストを使用できます。
ワイルドカード文字、* は、特定の display
オペランドに対して、複合 display オペランド内の 1 つまたは複数のサブフィールドに対して、またはボリューム ID の先頭または末尾で、代入のために使用できます。1 つまたは複数の文字に一致する必要があります。
多くの ACSLS ライブラリコンポーネントには、複数のフィールドで構成された主キーが含まれます。
たとえば、主キーは次のとおりです。
LSM では acs、lsm
ドライブでは acs、lsm、panel、drive
複数のフィールドが含まれる主キーにワイルドカードを使用する場合は、キーのすべてのフィールドを 1 つのアスタリスク (*) として指定することも、個々のキーフィールドにワイルドカードを指定することもできます。いくつかのキーフィールドに (*)、その他にワイルドカードを指定する場合は、キーフィールドのすべてを指定してください。
vol_id
にはアスタリスク (*) を使用しないでください。vol_id
内の 1 文字に一致させるには、アンダースコア (_) を使用します。アンダースコアは位置指定であり、1 つの文字を表します。これは、複数の文字を表すために vol_id
で複数回使用されることがあります。
* 文字を使用した有効なワイルドカードの例:
display drive *
(すべてのドライブを表示します)
display drive 0,1,*,*
(LSM 0,1 のすべてのドライブを表示します)
display volume *100
(100 で終わるすべてのボリュームを表示します)
display drive * -volume RB0001
(ボリューム RB0001 が含まれているドライブを表示します)
* 文字を使用した無効なワイルドカードの例:
display drive 0,1,*
(LSM 0,1 のすべてのドライブを選択するときは、パネルとドライブの両方の位置に対してアスタリスクを指定する必要があります)
display cap * *
(すべての CAP を選択するときは、1 つのアスタリスクのみ許可されます)
display volume 1*111
(埋め込みアスタリスクは許可されません。display volume 1_111
を使用してください)。
範囲は「-」(ハイフンまたはダッシュ) で示されます。
範囲の使用ルールは次のとおりです。
ボリュームホーム LSM を除き、負の数は許可されません。
<n および >n は許可されます。<n は n より小さいすべての数値です。>n は n より大きいすべての数値です。
複数の数値または範囲は、空白文字で区切って使用できます。
ボリューム範囲には英数字を指定できます。
有効な範囲の例は次のとおりです。
display volume * -drive 0,1,2,2-5
(acs 0、lsm 1、パネル 2、ドライブ 2 から 5 のすべてのボリュームを表示します)
display lsm * -state online -free_cells >50 -type 9730
(50 個より多くの空きセルがあるオンライン状態のすべての 9730 lsm を表示します)
無効な範囲の例は次のとおりです。
display drive 0,1,1,1-*
(* は範囲では有効ではありません)
display volume * -drive 0,1,?,1-5
(? は範囲では有効ではありません)
display
type arg
... [
-selection
... ] [ [ -c ] | [ -f
field
... ] [ -s
sort_field
... ] [ -n
n
] ]
type
表示するオブジェクトを指定します。有効なタイプは、cap、cell、drive、lock、LSM、panel、pool、port、および volume です。
arg
(引数) オブジェクトタイプの識別子を指定します。1 つ以上の識別子と一致するオブジェクトのみが返されます。
-
selection
追加の選択基準を指定します。選択するには、コンポーネントが各選択条件の少なくとも 1 つの選択識別子に一致する必要があります。
-c
(カウント) このリクエストで arg
および selection
条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f
field
、-s
sort_field
、および -n
n オプションと同時には指定できません。
-f
field
返される情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。各 display コマンドのデフォルトのソート順序については、各コマンドの下で説明します。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
このセクションでは、display コマンドについて説明します。
display cap
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定の CAP 情報を表示します。
注:
SL3000 および SL8500 (4.70 以降のファームウェア) の場合。SL3000 に追加モジュールが追加されたり追加の CAP がインストールされたりするときに、CAP ID が変更されないようにするため、ライブラリはその構成情報内で可能性のあるすべての CAP の位置を返します。インストールされていない CAP は、CAP ステータスに「インストールされていない」として報告されます。ACSLS は、実際に CAP がインストールされている CAP 位置のデータベースレコードのみを追加します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display cap cap_id ... ][ -availability cap_availability ...] [ -status cap_status ... ][-priority cap_priority ... ] [ -state cap_state ... ] [ -manual | -automatic ] [ -condition cap_condition ... ] [ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]
display cap のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: acs、lsm、cap
デフォルトのフィールド:acs、lsm、cap、status、priority、state、mode、size、availability
使用可能なフィールド: acs、lsm、cap、status、priority、state、desired_state、mode、size、condition、availability
cap_id
表示する CAP を指定します。cap_id
の形式は、acs、lsm、cap です。
ワイルドカード文字、* は、任意の cap_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての cap_ids
(例: display cap * または display cap *,*,*
) を表す場合、追加の cap_ids
(数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は cap_id
のすべてのサブフィールドに適用されます。
availability
cap_availability
追加の選択条件として 1 つまたは複数の cap の可用性を指定します。CAP の可用性は、lib_not_partn、cap_shared、cap_dedicated、dedicated_other、not_installed
です。
dedicated_other
または not_installed
の CAP は ACSLS データベースに定義されません。これらの値は、CAP の可用性が変更されている (構成後に) 場合にのみ表示されます。再構成すると、これらの CAP が削除されます。
-status
cap_status
追加の選択条件として 1 つまたは複数の CAP のステータスを指定します。CAP のステータスは、audit、available、eject、enter、insert_magazines
です。
-priority
cap_priority
1 つまたは複数の CAP の優先順位を指定します。数値範囲ルールが適用されます。CAP の数値範囲は、0-16 です。
-state
cap_state
1 つまたは複数の CAP の状態を指定します。CAP の状態は、diagnostic、offline、offline_pending、online、recovery
です。
-manual
手動モードの CAP を選択します。
-automatic
自動モードの CAP を選択します。
-condition
cap_condition
1 つまたは複数の選択する CAP の状況を指定します。有効な状況は、inoperative、maint_required
、または operative
です。
注:
inoperative またはmaint_required
の状況は、ドライブ、LSM、または ACS がオンラインで変更されたときにのみクリアされます。そのため、inoperative
または maint_required
の CAP の状況は正確ではないことがあります。-c
(カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。
-f
field
返される情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。
次は、query cap
では報告されない新しい CAP のフィールドです。
desired_state
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の desired state
は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary
操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc
または ACSAPI client
コマンドからの vary です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary
ではありません。)
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態 (「state」として指定されています) は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query
および display
コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。
可用性に基づいた CAP の現在の状態は、現時点では維持されません。
論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されるオブジェクトを、指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field
です。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display cell
コマンドは、選択されたオプションに基づいてセルに関する特定の情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display cell
cell_loc
... [ -status
cell_status
... ] [ [ -c ] | [ -f
field
... ] [ -s
sort_field
... ] [ -n
n
] ]
display cell のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: acs
、lsm
、panel
、row
、column
、
デフォルトのフィールド: acs
、lsm
、panel
、row
、column
、status
使用可能なフィールド: acs
、lsm
、panel
、row
、 column
、status
-status
cell_status
追加の選択条件として 1 つまたは複数のセルのステータスを指定します。有効なセルのステータスは、empty、full、inaccessible、reserved
です。
ワイルドカード文字、* は、任意の cell_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての cell_id を表す場合 (例: display cell *
または display
cell_id
*,*,*,*)、追加の cell_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は cap_id のすべてのサブフィールドに適用されます。
-c
(カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field
、および -n
n オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されるオブジェクトを、指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field
です。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display drive
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のドライブ情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display drive drive_id ... [ -status drive_status ... ][-state drive_state ... ] [ -type drive_type ... ][ -volume vol_id ... ] [ -lock lock_id... ] [ -serial drive_serial_num ... ] [ -condition drive_condition ...][ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]
display drive のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: acs、lsm、panel、drive
デフォルトのフィールド: acs、lsm、panel、drive、status、state、volume、type
使用可能なフィールド: acs、lsm、panel、drive、status、state、volume、type、lock、desired_state、serial_num、condition、wwn、last_dismount_time、error
drive_id
drive_id
を次の形式で表示します: acs、lsm、panel、drive。
ワイルドカード文字、* は、任意の drive_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての drive_id (例: display drive *
または display
drive_id
*,*,*,*) を表す場合、追加の drive_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は drive_id のすべてのサブフィールドに適用されます。
-status
drive_status
追加の選択条件として、次のステータスのいずれかを表示します: available、in_use、reserved
。
考えられるシナリオ: query drive all
を実行し、ドライブが使用中であるというメッセージを取得します。次に、display
drive
* を実行し、ドライブが予約されているというメッセージを取得します。つまり、ドライブの予約済みステータスには、マウントリクエストが進行中であること、およびボリュームがドライブに入る途中であるという意味が含まれています。同時に、ドライブは使用中であると見なされます。
-state
drive_state
1 つまたは複数のドライブの次の状態を表示します: diagnostic、online、offline、recovery
。
-type
drive_type
トランスポートタイプ別にドライブを表示します。
-volume
vol_id
選択したドライブにマウントされているボリュームを表示します。vol_id
には、テープボリュームまたはボリューム ID の範囲を指定する、6 文字の英数字文字列またはワイルドカード文字を指定できます。
-lock
lock_id
ロックされているドライブのドライブ情報をロック ID 別に表示します。
-serial
drive_serial_num
ドライブのシリアル番号を指定します。
-condition
drive_condition
指定されたドライブの状況を表示します。有効な状況は、operative、inoperative、
または maint_required
です。
注:
inoperative またはmaint_required
の状況は、ドライブ、LSM、または ACS がオンラインで変更されたときにのみクリアされます。そのため、inoperative または maint_required
のドライブ状況は正確ではないことがあります。-c
(カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、 -f field
、-s sort_field
、および -n
n
オプションと同時には指定できません。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query drive
では報告されない新しいテープドライブフィールドの説明のリストです。
desired_state
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の目的の状態は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary
操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc
または ACSAPI client
コマンドからの vary です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary
ではありません。)
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態 (「state」として指定されています) は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query
および display
コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。
論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。
serial_num
ACSLS がドライブのシリアル番号を報告できるのは、ドライブがそのシリアル番号をライブラリに報告し、ライブラリがそのシリアル番号を ACSLS に報告する場合のみです。最新のライブラリとドライブのみが、ACSLS にドライブのシリアル番号を報告します。これには、T9840、T9940、T10000、LTO、DLT 7000、SDLT、および以降のドライブが含まれます。SCSI 接続のライブラリ、L5500、T10000 ドライブをサポートする 9310、およびそれ以降のライブラリは、ACSLS にシリアル番号を報告します。
ACSLS は、ドライブトレイ上のシリアル番号ではなく、テープドライブの「ブリック」にあるシリアル番号を報告します。
ドライブのブリックにあるシリアル番号は、ドライブがライブラリと、SL コンソールと ACSLS を使用するユーザーに報告するシリアル番号です。これは SCSI/ファイバデータパス経由で (バックアップアプリケーションなどに) 報告されるシリアル番号でもあります。
ドライブトレイには独自のシリアル番号のラベルが付けられています。ドライブトレイのラベルにあるシリアル番号により、StorageTek の保守などのライセンスが提供されます。ドライブトレイにある番号はアクティブ化に使用されるため、ドライブ (ドライブの「ブリック」) はアクティブ化されたシリアル番号を更新しなくても交換できます。
ドライブトレイとドライブのブリックの間のやり取りは最小限です。これは、一部準備完了/まだ準備できていないというインジケータによって表示されます。ドライブトレイは、基本的には高機能を持たないドライブの電源装置です。
wwn
ドライブの World Wide Name。WWN は 8 バイト (バイナリ) です。これは、16 進文字 (バイト) のペアの間にドット区切り文字のある、16 文字の 16 進文字 (0-9 および A-F) として表示されます。
表示される WWN はノードの WWN です。最初のポート (ポート A) の WWN は、1 つ大きい数字です。ドライブに 2 つのポートがある場合、ポート B の WWN は 2 つ大きい数字です。
ドライブの WWN は、SL3000 ライブラリおよび SL8500 ライブラリ (3.94 以降のファームウェア) で使用できます。
last_dismount_time
カートリッジがドライブから最後にマウント解除された日時。ACSLS はこれを使用して、query mount
に報告するドライブを順序付けます。ドライブは、第一にマウントされるボリュームとの距離が近い (パススルーがもっとも少ない) LSM 順に、第二にもっとも早い last_dismount_time
順にリストされます。earliest last_dismount_time
によってドライブを順序付けすると、ドライブの使用が均一になります。
これらの統計情報は、カートリッジがドライブからマウント解除されたときに ACSLS に報告されます。次の統計フィールドは、これらのライブラリとドライブの場合のみ報告されます。
ライブラリ:
すべての SL3000。
SL8500 (4.13 以降のファームウェア)。
テープドライブ:
T9840A、T9840C、および T9840D (1.42 以降のドライブファームウェア)。(メモリーの制限のため、T9840B はサポートされていません。)
T9940A および T9940B (1.42 以降のドライブファームウェア)。
T10000A および T10000B (1.38 以降のドライブファームウェア)。
error
- (ドライブの保守が必要)
これは、現時点では T10000 ドライブの場合のみ報告されます。値は次のとおりです。
none - ドライブエラーは報告されません。
maint_reqd
- テープドライブに保守が必要です。
これは、テープドライブが、ドライブを避けるべきでありオフラインにする必要があると判断した場合のみ報告されます。修理を依頼してください。
主なドライブエラーのシナリオ:
これらのシナリオでは、ドライブとライブラリは手動介入を待機します。
アンロードの障害 | カートリッジがドライブ内でスタックしている |
---|---|
ドライブリーダーのオフフック障害 |
メディアが引き出されるまで、ドライブはドライブエラーを示しません |
ドライブ IPL 障害 |
ドライブはライブラリとの通信を停止します。 |
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。たとえば、drive type
は内部の数値のドライブタイプでソートされ、display であるリテラルではソートされません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field
です。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
パネル 0,1,1 のすべてのドライブを表示するには:
display drive 0,1,1,*
LSM 0,1 のすべてのドライブを表示するには:
display drive 0,1,*,*
パネルとドライブでソートされた、ACS1 内のすべてのドライブの最大 56 行を表示するには:
display drive 1,*,*,* -s panel drive -n 56
ステータスが使用可能の、ACS 1、LSM 1 のドライブデータを表示するには:
display drive 1,1,*,* -status available
すべてのドライブのドライブタイプ、シリアル番号、および World Wide Name (wwn) を表示するには:
display drive * -f type
serial_num
wwn
すべてのドライブの目的の状態を表示するには:
display drive * -f state desired_state
display lock
コマンドは、選択されたオプションに基づいて、特定のロック情報を lock_id 別に表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display lock
lock_id
... [ -user user_id ... ] [ [ -c ] | [ -f
field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]
display lock のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: lock_id
デフォルトのフィールド: lock_id
、user_id
使用可能なフィールド: lock_id
、user_id
lock_id
数値の lock_id
を表示します。
ワイルドカード文字、* は、任意の lock_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての lock_id
(例: display lock *
または display
lock_id
*,*,*) を表す場合、追加の lock_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は lock_id
のすべてのサブフィールドに適用されます。
user_id
ボリュームまたはトランスポートがロックされているユーザー名 (例: acsss
) を指定します。user_id
は、80 文字を超えると折り返されます。
-c
(カウント) このリクエストで arg
および selection
条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field
、-s
sort_field
、および -n n
オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display lsm
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定の LSM 情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display lsm
lsm_id
... [ -status
lsm_status
... ][-state
lsm_state
... ] [ -free_cells
cell_count
... ][ -type
lsm_type
... ] [ -serial
lsm_serial_num
... ][ -condition
lsm_condition
] [ -door_open | -door_closed ] [ [ -c ] |[ -f field ... ] [ -s
sort_field
... ][ -n
n ] ]
display lsm のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: acs、lsm
デフォルトのフィールド: acs、lsm、status、state、free_cells
使用可能なフィールド: acs、lsm、status、state、desired_state、free_cells、type、serial_num, activity、condition, door_status
lsm_id
lsm id を次の形式で表示します: acs
、lsm
。
ワイルドカード文字、* は、任意の lsm_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての lsm_id
(例: display
lsm *
または display
lsm_id *,*
) を表す場合、追加の lsm_ids
(数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は lsm_id
のすべてのサブフィールドに適用されます。
-status
lsm_status
1 つまたは複数の選択する LSM のステータスを指定します。有効なステータスは、audit
、normal
です
-state
lsm_state
1 つまたは複数の選択する LSM の状態を指定します。有効な状態は、diagnostic、online、offline、offline_pending、recovery
です。
-free_cells
cell_count
空きセルの数によって LSM を選択します。
-type
lsm_type
LSM をタイプ別に表示します。
-serial
lsm_serial_num
選択された LSM のシリアル番号を表示します。
SL8500 6.0+ および SL3000 3.0+ ファームウェアでは、ライブラリはライセンス所有のシリアル番号を報告します。(SL8500 ライブラリ番号を取得するには、LSM 番号に 1 を足して 4 で割ります。)
-condition
lsm_condition
選択された LSM の状況を表示します。有効な状況は、operative
、inoperative
、または maint_required
です。
注:
inoperative
または maint_required
の状況は、ドライブ、LSM、または ACS がオンラインで変更されたときにのみクリアされます。そのため、inoperative
または maint_required
の LSM の状況は正確ではないことがあります。-door_open
ドアが開いている LSM を表示します。
-door_closed
ドアが閉じている LSM を表示します。
-c
(カウント) このリクエストで arg
および selection
条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field
、および -n
n オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query lsm
では報告されない新しい LSM フィールドです。
desired_state
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の目的の状態は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary
操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc
または ACSAPI client
コマンドからの (vary
) です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary ではありません。)
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態 (「state」として指定されています) は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query
および display
コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。
論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。
serial_num
ACSLS が報告する LSM のシリアル番号は、SL3000 および SL8500 ライブラリ (SL8500 6.00 ファームウェアまたは SL3000 3.0 ファームウェアより前) の HBC カードに記録されているライブラリのシリアル番号です。以降のファームウェアの SL8500 および SL3000 ライブラリは、アクティブ化されたシリアル番号であるフレームのシリアル番号を報告します。
SL8500 および SL3000 ライブラリは、基本モジュールフレームのシリアル番号を使用してアクティブ化されます。このシリアル番号は、フレームの UL ラベル上に記載され、ライブラリの HBK カードに記録されています。(製造で交換用 HBK カードを再生成できます。)これらのシリアル番号は、SL8500 の場合は 516、SL3000 の場合は 571 で始まります。フレームのシリアル番号は、SL コンソールを使用して表示できます (「System Detail」 -> 「Properties」 -> 「General」)。
今後は、ライブラリファームウェアがこのフレームのシリアル番号を ACSLS に報告するようになります。LSM シリアル番号が変更されたときは常に、LSM がオンラインで変更されたときに ACSLS が自動的にシリアル番号を更新します。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display panel
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のライブラリパネル情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display panel
panel_id
...[ -type
panel_type
... ] [ [ -c ] |[ -f field ... ] [ -s
sort_field
... ] [ -n
n ] ]
display panel のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: acs
、lsm
、panel
デフォルトのフィールド: acs
、lsm
、panel
、type
使用可能なフィールド: acs
、lsm
、 panel
、type
panel_id
パネル ID を次の形式で表示します: acs、lsm、panel
。
ワイルドカード文字、* は、任意の panel_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての panel_id (例: display panel *
または display
panel_id *,*,*
) を表す場合、追加の panel_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は panel_id のすべてのサブフィールドに適用されます。
-type
panel_type
1 つまたは複数の有効なパネルタイプを指定します。
-c
(カウント) このリクエストで arg
および selection
条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field
、および -n
n オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に数値順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display pool
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のスクラッチプール情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display pool
pool_id
... [ -low_water
low_water_mark
... | -high_water
high_water_mark
... ][-overflow |
-no_overflow
] [ [ -c ] | [ -f
field
... ][ -s
sort_field
... ] [ -n
n
] ]
display pool のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: pool_id
デフォルトのフィールド: pool_id、low_water、high_water、overflow
使用可能なフィールド: pool_id、low_water、high_water、overflow
pool_id
スクラッチプールのプール ID を表示します。
ワイルドカード文字、* は、任意の pool_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての pool_id (例:
または
display pool *display pool_id *,*,*
) を表す場合、追加の pool_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は pool_id
のすべてのサブフィールドに適用されます。
-low_water
low_water_mark
プール内のスクラッチカートリッジの最小数を指定します。low_water
マークにハイフン (-) が付加されて表示される場合、選択されたスクラッチプールのライブラリ内のカートリッジの数は指定された low_water
マーク内に示されています。
-high_water
high_water_mark
プール内のスクラッチカートリッジの最大数を指定します。high_water
マークにハイフン (-) が付加されて表示される場合、選択されたスクラッチプールのライブラリ内のカートリッジの数は指定された high_water
マーク内に示されています。
-overflow
スクラッチマウントがリクエストされた場合と、プールが空の場合に、共通プールがリクエストを満たすプールを選択します。
-no_overflow
スクラッチマウントがリクエストされた場合と、プールが空の場合に、共通プールで使用可能なテープをチェックせずにマウントが失敗する
プールを選択します。
-c
(カウント) このリクエストで arg
および selection
条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f
field
、-s
sort_field
、および -n
n
オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に数値順で表示されるとは限りません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display port
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のポート情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display port
port_id ... [ -online | -offline ][ -name
port_name ... ] [ [ -c ] | [ -f
field ... ][-s
sort_field ... ] [ -n
n ] ]
display port のフィールドは次のとおりです。
キーフィールド: acs、port
デフォルトのフィールド: acs、port、name、state
使用可能なフィールド: acs、port、name、state、desired_state
port_id
port id を次の形式で表示します: acs、port。
ワイルドカード文字、* は、任意の port_id
サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての port_id (例:
display port *
または display port_id *,*,*
) を表す場合、追加の port_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は port_id
のすべてのサブフィールドに適用されます。
online
オンライン状態のポートを選択して表示します。
offline
オフライン状態のポートを選択して表示します。
name
port_name
ポート名を指定します。
-c
(カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f
field、
sort_field、および
-s-n
n オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query port
では報告されない新しいポートフィールドです。
desired_state
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の目的の状態は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary
操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc
または ACSAPI client
コマンドからの (vary
) です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary
ではありません。)
ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query
および display
コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。
論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
display volume
コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のボリューム情報を表示します。
注:
display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。display volume
vol_id ... [ -home acs,lsm,panel,row,column...] [ -drive
drive_loc ... ] [-data | -scratch | -clean ]
media_type
[ -media... ] [ -pool
pool_id... ] [ -standard |
vol_status
-virtual ] [ -status... ] [ -entry
entry_date ... ] [ -access
access_date ... ] [ -lock
lock_id ... ] [ [ -c ] |
field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n
[ -f] ]
max_use
[ -max_use] [ -lock_time
lock_time]
display volume
のフィールドは、次のとおりです。
キーフィールド: vol_id
デフォルトのフィールド: vol_id、acs、lsm、panel、row、column、pool、status、media、type
使用可能なフィールド: vol_id; acs; lsm; panel; row; column; drive_lsm
、drive_panel、drive
(カートリッジがマウントされている場所を表示するには、3 つすべてを表示します); type; media; pool; label_type; status; entry_date; access_date; access_count; max_use; lock; lock_time; recording_format_family; recording_format_model; encrypt_status; volsafe_status; media_status; warranty_life; end_of_life; load_limit_alert
vol_id
選択されたボリュームを表示します。
vol_id
には、テープカートリッジを指定する 1 つ以上の 1-16 の英数字文字列を指定できます。
ワイルドカード文字、* は、すべての vol_id (例:
display vol*) を表すため、またはカートリッジのグループを表すために使用できます (例:.display
vol_id VAP*
は VAP で始まるすべてのカートリッジを表示します)。
vol_id
には、任意の有効なボリューム ID と * を含めることもできます。
home
home_loc
ボリューム情報の取得元のボリュームのホーム位置を、次の形式で指定します: acs,lsm,panel,row,column
。これは
-drive と一緒には使用できません。
home_loc
サブフィールドでは数値範囲を使用できます。すべての home_loc
サブフィールドを指定する必要があります。ワイルドカード文字、* は、1 つまたは複数の drive_loc サブフィールドの代わりに使用できます。サブフィールドまたは drive_loc に数値範囲ルールが適用されます。
acs
<acs_id
>
ボリューム情報を取得する必要がある ACS を指定します。
drive
drive_loc
ボリューム情報の取得元のドライブ位置を次の形式で指定します: acs
、lsm
、panel
、drive
。これは -home と一緒には使用できません
drive_loc
サブフィールドでは数値範囲を使用できます。すべての home_loc
サブフィールドを指定する必要があります。ワイルドカード文字、* は、1 つまたは複数の drive_loc
サブフィールドの代わりに使用できます。数値範囲ルールはサブフィールドまたは drive_loc
に適用されます。
data
データカートリッジを選択します。
scratch
スクラッチモードのカートリッジを選択します。
clean
クリーニングカートリッジを選択します。
spent_clean
ドライブタイプ別に使用済み (使い果たされた) として報告されたクリーニングカートリッジを選択します。
media
media_type
指定されたメディアタイプのカートリッジのみを選択します。
pool
pool_id
スクラッチプールからのカートリッジを表示および選択します。カートリッジは、データカートリッジに変更されたあとも、スクラッチプールの ID を保持します。
standard
スキャン可能なボリューム ID label_type
のテープを選択します。これは
-virtual と一緒には使用できません。
virtual
venter コマンドによって挿入された外部ボリューム ID label_type のないテープを選択します。これは -standard と一緒には使用できません。
status
vol_status
有効なエントリは、dismount
、eject
、enter
、mount、home、in_drive、move、missing、absent、ejected です。
entry
entry_date
カートリッジがライブラリに挿入された日時を指定します。これは ISO 標準形式 (yyyy-mm-dd) で入力および表示されます。
access
access_date
カートリッジが最後に使用された日時を指定します。これは ISO 標準形式 (yyyy-mm-dd) で入力および表示されます。
lock
lock_id
ボリュームのロック ID を指定します。
max_use
max_use
クリーニングカートリッジの最大使用回数を指定します。クリーニングカートリッジではないカートリッジの max_use
値はゼロです。
lock_time
lock_time
ロックが設定された日時を指定します。これは、システムのデフォルトの形式に従って表示されます。
recording_format_family drive_family
-recording_format_model drive_model
記録形式のドライブファミリとドライブモデルを指定します。例: T10000 および T10000C
c
(カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f
field、
sort_field、および
-s-n
n オプションと同時には指定できません。
-f
field
情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f
を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f
を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f
オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。
フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query volume
では報告されない新しいボリュームフィールドのリストです。これらの統計フィールドは、これらのライブラリとドライブの場合のみ報告されます。
次の統計フィールドは、これらのライブラリとドライブの場合のみ報告されます。
ライブラリ:
すべての SL3000。
SL8500 (4.13 以降のファームウェア)。
テープドライブ:
T9840A、T9840C、および T9840D (1.42 以降のドライブファームウェア)。(メモリーの制限のため、T9840B はサポートされていません。)
T9940A および T9940B (1.42 以降のドライブファームウェア)。
T10000A および T10000B (1.38 以降のドライブファームウェア)。
T10000C および T10000D、および以降のドライブ。
recording_format_family
これは、このカートリッジの最後にデータに記録されたドライブファミリを示しています。
recording_format_model
これは、このカートリッジの最後にデータに記録されたドライブモデルを示しています。この情報は次に役立ちます。
カートリッジ上のデータを読み取ることができないドライブに、カートリッジがマウントされないようにします (T10000A が T10000B ドライブで記録されたデータを読み取ることができない場合など)、または
カートリッジにデータを付加します (T10000B が T10000A によって書き込まれたデータをカートリッジに付加できない場合など)。
encrypt_status
これは、既知の場合はカートリッジの暗号化ステータスを示します。
volsafe_status
これは、これが volsafe
カートリッジかどうかを示します。Volsafe
は StorageTeks の WORM (Write Once Read Many) カートリッジです。
media_status
テープドライブからカートリッジが「問題あり」として報告された場合は、それを調べる必要があります。
warranty_life
および end_of_life
ボリュームの warranty_life
と end_of_life
のパーセンテージは、その end_of_life 設定のパーセンテージとしてのボリュームの使用量です。これらは 000.0% から 100.0% を超える値です。(warranty_life
は end_of_life
より小さい値です。)
この情報を使用して、新しいカートリッジにデータを移行したあとで廃棄する必要のあるカートリッジを特定できます。
load_limit_alert
ボリュームの load_limit_alert
はブール値であり、ここでは True=1 および False=0 です。end_of_life
のパーセンテージを報告するボリュームが 100% に達すると、その load_limit_alert
が 1 に設定されます。一部のドライブタイプでは load_limit_alert
のみが報告されます。
-s
sort_field
選択したフィールドによって返されるオブジェクトを、指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。たとえば、media type
は内部の数値のメディアタイプでソートされ、display
であるリテラルではソートされません。
タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。
-n
n
表示するオブジェクトの最大数を指定します。
位置に基づいてボリュームを表示するには:
この例では、ホーム位置がパネル 0,1,9 にあるすべてのボリュームが表示されます。
display volume * -home 0,1,9,*,*
すべての 9840 データボリュームを表示するには:
display volume * -media STK1R
9840 データボリュームとその記録形式 (既知の場合) を表示するには:
display volume * -media STK1R -f media recording_format_family recording_format_model
ACS およびメディアタイプ別にクリーニングボリュームを表示するには:
display volume * -home acs,*,*,*,* -media media_type
-f vol_id acs lsm media max_use access_count
ボリュームを日付順に表示するには:
2011 年に挿入されたすべてのボリュームを表示するには:
display volume * -entry 2011
2011 年 1 月に挿入されたすべてのボリュームを表示するには
display volume * -entry 2011-01
2011 年 1 月 27 日に挿入されたすべてのボリュームを表示するには
display volume * -entry 2011-01-27
2011 年 1 月 27 日の午前 10 時から 11 時の間に挿入されたすべてのボリュームを表示するには
display volume * -entry 2011-01-27:10
2011 年 1 月から 2011 年 4 月までの間に挿入されたすべてのボリュームを表示するには:
display volume * -entry 2011-01-2011-04
4 月 10 日の午前 6 時 33 分から 6 時 57 分 45 秒までに挿入されたすべてのボリュームを表示するには (たとえば、停電のあとにこれを実行します):
display volume * -entry 2011-04-10:06:33:00-2011-04-10:6:57:45
2011 年 2 月 25 日以降に挿入されたすべてのボリュームを表示するには:
display volume * -entry >2011-02-25
end_of_life
使用回数でソートされた T10000 データボリュームを表示するには:
display volume * -media T10000T1 T10000TS -f media end_of_life warranty_life -s end_of_life
すべてのボリュームの保証期限と寿命を end_of_life 使用回数でソートして表示するには
display volume * -f warranty_life end_of_life -s end_of_life
使用済み (使い果たされた) クリーニングカートリッジを表示するには:
display volume * -spent_clean