14 display コマンドリファレンス

この章では、display コマンドを使用する方法について学習します。

SQL の観点から考え、オプションに目を向けると、display コマンドの能力と柔軟性を明確に理解できます。display コマンドは、ACSLS データベースからの情報を報告するための強力なツールです。SQL SELECT 文と同様に、display では次を指定できます。

  • 表示するデータベーステーブル (ACSLS オブジェクト)。

  • ワイルドカード。

  • オブジェクトを選択するために満たす必要のある条件。

  • 報告するフィールドとそれらを報告する順序。

  • 出力が表示されるソート順序。

  • 選択条件を満たすオブジェクトの数のカウントのみを表示すること。

この結果は、表示するものとその表示方法のカスタマイズに使用できる query 機能です。display コマンドを使用すると、ACSLS query コマンドを使用して入手できるものよりもはるかに多くの情報を入手できます。たとえば、display volume ではカスタムの volrpt. display lsm を使用しないと入手できなかったボリューム情報にアクセスでき、display drive では LSM とテープドライブのシリアル番号が提供されます。

display コマンドは、

  • display cap

    選択されたオプションに基づいて特定の CAP 情報を表示します。

  • display cell

    選択されたオプションに基づいて特定のセル情報を表示します。

  • display drive

    選択されたオプションに基づいて特定のドライブ情報を表示します。

  • display lock

    ユーザー ID に基づいて特定のロック情報を表示します。

  • display lsm

    選択されたオプションに基づいて特定の LSM 情報を表示します。

  • display panel

    選択されたオプションに基づいて特定のライブラリパネル情報を表示します。

  • display pool

    選択されたオプションに基づいて特定のスクラッチプール情報を表示します。

  • display port

    選択されたオプションに基づいて特定のポート情報を表示します。

  • display volume

    選択されたオプションに基づいて特定のボリューム情報を表示します。

display コマンドオプションの使用

display コマンドは、さまざまなライブラリコンポーネントのさまざまなフィールドの情報を表示します。display コマンドで、出力を表示する順序と形式を選択できます。

表示される情報には複数の列と長い行を含めることができます。行が折り返されないようにするために、表示に使用する端末ウィンドウのサイズを変更できます。cmd_proc -lq ウィンドウはおそらく最適な選択肢になります。

display コマンドと一緒にワイルドカード、数値または英字範囲、および選択リストを使用できます。

ワイルドカード文字の使用

  • ワイルドカード文字、* は、特定の display オペランドに対して、複合 display オペランド内の 1 つまたは複数のサブフィールドに対して、またはボリューム ID の先頭または末尾で、代入のために使用できます。1 つまたは複数の文字に一致する必要があります。

  • 多くの ACSLS ライブラリコンポーネントには、複数のフィールドで構成された主キーが含まれます。

    たとえば、主キーは次のとおりです。

    • LSM では acs、lsm

    • ドライブでは acs、lsm、panel、drive

  • 複数のフィールドが含まれる主キーにワイルドカードを使用する場合は、キーのすべてのフィールドを 1 つのアスタリスク (*) として指定することも、個々のキーフィールドにワイルドカードを指定することもできます。いくつかのキーフィールドに (*)、その他にワイルドカードを指定する場合は、キーフィールドのすべてを指定してください。

  • vol_id にはアスタリスク (*) を使用しないでください。vol_id 内の 1 文字に一致させるには、アンダースコア (_) を使用します。アンダースコアは位置指定であり、1 つの文字を表します。これは、複数の文字を表すために vol_id で複数回使用されることがあります。

* 文字を使用した有効なワイルドカードの例:

  • display drive * (すべてのドライブを表示します)

  • display drive 0,1,*,* (LSM 0,1 のすべてのドライブを表示します)

  • display volume *100 (100 で終わるすべてのボリュームを表示します)

  • display drive * -volume RB0001 (ボリューム RB0001 が含まれているドライブを表示します)

* 文字を使用した無効なワイルドカードの例:

  • display drive 0,1,* (LSM 0,1 のすべてのドライブを選択するときは、パネルとドライブの両方の位置に対してアスタリスクを指定する必要があります)

  • display cap * * (すべての CAP を選択するときは、1 つのアスタリスクのみ許可されます)

  • display volume 1*111 (埋め込みアスタリスクは許可されません。display volume 1_111 を使用してください)。

範囲の使用

  • 範囲は「-」(ハイフンまたはダッシュ) で示されます。

  • 範囲の使用ルールは次のとおりです。

    • ボリュームホーム LSM を除き、負の数は許可されません。

    • <n および >n は許可されます。<n は n より小さいすべての数値です。>n は n より大きいすべての数値です。

    • 複数の数値または範囲は、空白文字で区切って使用できます。

    • ボリューム範囲には英数字を指定できます。

有効な範囲の例は次のとおりです。

  • display volume * -drive 0,1,2,2-5 (acs 0、lsm 1、パネル 2、ドライブ 2 から 5 のすべてのボリュームを表示します)

  • display lsm * -state online -free_cells >50 -type 9730 (50 個より多くの空きセルがあるオンライン状態のすべての 9730 lsm を表示します)

無効な範囲の例は次のとおりです。

  • display drive 0,1,1,1-* (* は範囲では有効ではありません)

  • display volume * -drive 0,1,?,1-5 (? は範囲では有効ではありません)

形式

display type arg ... [ -selection ... ] [ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

オプション

  • type

    表示するオブジェクトを指定します。有効なタイプは、cap、cell、drive、lock、LSM、panel、pool、port、および volume です。

  • arg

    (引数) オブジェクトタイプの識別子を指定します。1 つ以上の識別子と一致するオブジェクトのみが返されます。

  • -selection

    追加の選択基準を指定します。選択するには、コンポーネントが各選択条件の少なくとも 1 つの選択識別子に一致する必要があります。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    返される情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。各 display コマンドのデフォルトのソート順序については、各コマンドの下で説明します。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

80 文字より長い行を表示するときに行モードで cmd_proc を起動する

curses モードで起動した cmd_proc コマンドでは 80 文字より長い行を表示できず、80 文字より長い行を表示しようとすると cmd_proc ウィンドウがハングします。

このため、多数のオプションのフィールドを表示するときは、cmd_proc を行モードで起動する (–l オプションを指定して) ことをお勧めします。例: cmd_proc –l として起動された cmd_proc を使用した display drive * -f volume type state serial_num wwn

コマンド

このセクションでは、display コマンドについて説明します。

display cap

display cap コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定の CAP 情報を表示します。

注:

SL3000 および SL8500 (4.70 以降のファームウェア) の場合。SL3000 に追加モジュールが追加されたり追加の CAP がインストールされたりするときに、CAP ID が変更されないようにするため、ライブラリはその構成情報内で可能性のあるすべての CAP の位置を返します。インストールされていない CAP は、CAP ステータスに「インストールされていない」として報告されます。

ACSLS は、実際に CAP がインストールされている CAP 位置のデータベースレコードのみを追加します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display cap cap_id ... ][ -availability cap_availability ...] [ -status cap_status ... ][-priority cap_priority ... ] [ -state cap_state ... ] [ -manual | -automatic ] [ -condition cap_condition ... ] [ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display cap のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: acs、lsm、cap

  • デフォルトのフィールド:acs、lsm、cap、status、priority、state、mode、size、availability

  • 使用可能なフィールド: acs、lsm、cap、status、priority、state、desired_state、mode、size、condition、availability

オプション

  • cap_id

    表示する CAP を指定します。cap_id の形式は、acslsmcap です。

    ワイルドカード文字、* は、任意の cap_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての cap_ids (例: display cap * または display cap *,*,*) を表す場合、追加の cap_ids (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は cap_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • availability cap_availability

    追加の選択条件として 1 つまたは複数の cap の可用性を指定します。CAP の可用性は、lib_not_partn、cap_shared、cap_dedicated、dedicated_other、not_installed です。

    dedicated_other または not_installed の CAP は ACSLS データベースに定義されません。これらの値は、CAP の可用性が変更されている (構成後に) 場合にのみ表示されます。再構成すると、これらの CAP が削除されます。

  • -status cap_status

    追加の選択条件として 1 つまたは複数の CAP のステータスを指定します。CAP のステータスは、audit、available、eject、enter、insert_magazines です。

  • -priority cap_priority

    1 つまたは複数の CAP の優先順位を指定します。数値範囲ルールが適用されます。CAP の数値範囲は、0-16 です。

  • -state cap_state

    1 つまたは複数の CAP の状態を指定します。CAP の状態は、diagnostic、offline、offline_pending、online、recovery です。

  • -manual

    手動モードの CAP を選択します。

  • -automatic

    自動モードの CAP を選択します。

  • -condition cap_condition

    1 つまたは複数の選択する CAP の状況を指定します。有効な状況は、inoperative、maint_required、または operative です。

    注:

    inoperative または maint_required の状況は、ドライブ、LSM、または ACS がオンラインで変更されたときにのみクリアされます。そのため、inoperative または maint_required の CAP の状況は正確ではないことがあります。
  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    返される情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。

    次は、query cap では報告されない新しい CAP のフィールドです。

    • desired_state

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の desired state は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary 操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc または ACSAPI client コマンドからの vary です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary ではありません。)

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態 (「state」として指定されています) は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query および display コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。

      可用性に基づいた CAP の現在の状態は、現時点では維持されません。

      論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されるオブジェクトを、指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • すべての CAP データを表示 (display) するには:

    display cap *

  • ACS 1、LSM 1、CAP 1 の CAP データを表示 (display) するには:

    display cap 1,1,1

  • LSM 1、0 にすべての手動モードの CAP を表示 (display) するには:

    display cap 1,0,* -manual

  • オフラインの保留状態のすべての CAP を表示 (display) するには:

    display cap * -state offline_pending

display cell

display cell コマンドは、選択されたオプションに基づいてセルに関する特定の情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display cell cell_loc ... [ -status cell_status ... ] [ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display cell のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: acslsmpanelrowcolumn

  • デフォルトのフィールド: acslsmpanelrowcolumnstatus

  • 使用可能なフィールド: acslsmpanelrowcolumnstatus

オプション

  • -status cell_status

    追加の選択条件として 1 つまたは複数のセルのステータスを指定します。有効なセルのステータスは、empty、full、inaccessible、reserved です。

    ワイルドカード文字、* は、任意の cell_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての cell_id を表す場合 (例: display cell * または display cell_id *,*,*,*)、追加の cell_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は cap_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されるオブジェクトを、指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

予約済みステータスのセルの情報を表示するには:

display cell * -status reserved

display drive

display drive コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のドライブ情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display drive drive_id ... [ -status drive_status ... ][-state drive_state ... ] [ -type drive_type ... ][ -volume vol_id ... ] [ -lock lock_id... ] [ -serial drive_serial_num ... ] [ -condition drive_condition ...][ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display drive のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: acs、lsm、panel、drive

    デフォルトのフィールド: acs、lsm、panel、drive、status、state、volume、type

  • 使用可能なフィールド: acs、lsm、panel、drive、status、state、volume、type、lock、desired_state、serial_num、condition、wwn、last_dismount_time、error

オプション

  • drive_id

    drive_id を次の形式で表示します: acs、lsm、panel、drive

    ワイルドカード文字、* は、任意の drive_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての drive_id (例: display drive * または display drive_id *,*,*,*) を表す場合、追加の drive_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は drive_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • -status drive_status

    追加の選択条件として、次のステータスのいずれかを表示します: available、in_use、reserved

    考えられるシナリオ: query drive all を実行し、ドライブが使用中であるというメッセージを取得します。次に、display drive * を実行し、ドライブが予約されているというメッセージを取得します。つまり、ドライブの予約済みステータスには、マウントリクエストが進行中であること、およびボリュームがドライブに入る途中であるという意味が含まれています。同時に、ドライブは使用中であると見なされます。

  • -state drive_state

    1 つまたは複数のドライブの次の状態を表示します: diagnostic、online、offline、recovery

  • -type drive_type

    トランスポートタイプ別にドライブを表示します。

  • -volume vol_id

    選択したドライブにマウントされているボリュームを表示します。vol_id には、テープボリュームまたはボリューム ID の範囲を指定する、6 文字の英数字文字列またはワイルドカード文字を指定できます。

  • -lock lock_id

    ロックされているドライブのドライブ情報をロック ID 別に表示します。

  • -serial drive_serial_num

    ドライブのシリアル番号を指定します。

  • -condition drive_condition

    指定されたドライブの状況を表示します。有効な状況は、operative、inoperative、または maint_required です。

    注:

    inoperative または maint_required の状況は、ドライブ、LSM、または ACS がオンラインで変更されたときにのみクリアされます。そのため、inoperative または maint_required のドライブ状況は正確ではないことがあります。
  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、 -f field-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query drive では報告されない新しいテープドライブフィールドの説明のリストです。

    • desired_state

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の目的の状態は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary 操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc または ACSAPI client コマンドからの vary です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary ではありません。)

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態 (「state」として指定されています) は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query および display コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。

      論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。

    • serial_num

      ACSLS がドライブのシリアル番号を報告できるのは、ドライブがそのシリアル番号をライブラリに報告し、ライブラリがそのシリアル番号を ACSLS に報告する場合のみです。最新のライブラリとドライブのみが、ACSLS にドライブのシリアル番号を報告します。これには、T9840、T9940、T10000、LTO、DLT 7000、SDLT、および以降のドライブが含まれます。SCSI 接続のライブラリ、L5500、T10000 ドライブをサポートする 9310、およびそれ以降のライブラリは、ACSLS にシリアル番号を報告します。

      ACSLS は、ドライブトレイ上のシリアル番号ではなく、テープドライブの「ブリック」にあるシリアル番号を報告します。

      ドライブのブリックにあるシリアル番号は、ドライブがライブラリと、SL コンソールと ACSLS を使用するユーザーに報告するシリアル番号です。これは SCSI/ファイバデータパス経由で (バックアップアプリケーションなどに) 報告されるシリアル番号でもあります。

      ドライブトレイには独自のシリアル番号のラベルが付けられています。ドライブトレイのラベルにあるシリアル番号により、StorageTek の保守などのライセンスが提供されます。ドライブトレイにある番号はアクティブ化に使用されるため、ドライブ (ドライブの「ブリック」) はアクティブ化されたシリアル番号を更新しなくても交換できます。

      ドライブトレイとドライブのブリックの間のやり取りは最小限です。これは、一部準備完了/まだ準備できていないというインジケータによって表示されます。ドライブトレイは、基本的には高機能を持たないドライブの電源装置です。

    • wwn

      ドライブの World Wide Name。WWN は 8 バイト (バイナリ) です。これは、16 進文字 (バイト) のペアの間にドット区切り文字のある、16 文字の 16 進文字 (0-9 および A-F) として表示されます。

      表示される WWN はノードの WWN です。最初のポート (ポート A) の WWN は、1 つ大きい数字です。ドライブに 2 つのポートがある場合、ポート B の WWN は 2 つ大きい数字です。

      ドライブの WWN は、SL3000 ライブラリおよび SL8500 ライブラリ (3.94 以降のファームウェア) で使用できます。

    • last_dismount_time

      カートリッジがドライブから最後にマウント解除された日時。ACSLS はこれを使用して、query mount に報告するドライブを順序付けます。ドライブは、第一にマウントされるボリュームとの距離が近い (パススルーがもっとも少ない) LSM 順に、第二にもっとも早い last_dismount_time 順にリストされます。earliest last_dismount_time によってドライブを順序付けすると、ドライブの使用が均一になります。

      これらの統計情報は、カートリッジがドライブからマウント解除されたときに ACSLS に報告されます。次の統計フィールドは、これらのライブラリとドライブの場合のみ報告されます。

      ライブラリ:

      • すべての SL3000。

      • SL8500 (4.13 以降のファームウェア)。

      テープドライブ:

      • T9840A、T9840C、および T9840D (1.42 以降のドライブファームウェア)。(メモリーの制限のため、T9840B はサポートされていません。)

      • T9940A および T9940B (1.42 以降のドライブファームウェア)。

      • T10000A および T10000B (1.38 以降のドライブファームウェア)。

    • error - (ドライブの保守が必要)

      これは、現時点では T10000 ドライブの場合のみ報告されます。値は次のとおりです。

      • none - ドライブエラーは報告されません。

      • maint_reqd - テープドライブに保守が必要です。

        これは、テープドライブが、ドライブを避けるべきでありオフラインにする必要があると判断した場合のみ報告されます。修理を依頼してください。

        主なドライブエラーのシナリオ:

      これらのシナリオでは、ドライブとライブラリは手動介入を待機します。

表14-1 手動介入を待機するドライブとライブラリ

アンロードの障害 カートリッジがドライブ内でスタックしている

ドライブリーダーのオフフック障害

メディアが引き出されるまで、ドライブはドライブエラーを示しません

ドライブ IPL 障害

ドライブはライブラリとの通信を停止します。


  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。たとえば、drive type は内部の数値のドライブタイプでソートされ、display であるリテラルではソートされません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効な sort_field です。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • パネル 0,1,1 のすべてのドライブを表示するには:

    display drive 0,1,1,*

  • LSM 0,1 のすべてのドライブを表示するには:

    display drive 0,1,*,*

  • パネルとドライブでソートされた、ACS1 内のすべてのドライブの最大 56 行を表示するには:

    display drive 1,*,*,* -s panel drive -n 56

  • ステータスが使用可能の、ACS 1、LSM 1 のドライブデータを表示するには:

    display drive 1,1,*,* -status available

  • すべてのドライブのドライブタイプ、シリアル番号、および World Wide Name (wwn) を表示するには:

    display drive * -f type serial_num wwn

  • すべてのドライブの目的の状態を表示するには:

    display drive * -f state desired_state 
    

display lock

display lock コマンドは、選択されたオプションに基づいて、特定のロック情報を lock_id 別に表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display lock lock_id ... [ -user user_id ... ] [ [ -c ] | [ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display lock のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: lock_id

  • デフォルトのフィールド: lock_iduser_id

  • 使用可能なフィールド: lock_iduser_id

オプション

  • lock_id

    数値の lock_id を表示します。

    ワイルドカード文字、* は、任意の lock_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての lock_id (例: display lock * または display lock_id *,*,*) を表す場合、追加の lock_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は lock_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • user_id

    ボリュームまたはトランスポートがロックされているユーザー名 (例: acsss) を指定します。user_id は、80 文字を超えると折り返されます。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • lock_id 2 のロック情報を表示するには:

    display lock 2

display lsm

display lsm コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定の LSM 情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display lsm lsm_id ... [ -status lsm_status ... ][-state lsm_state ... ] [ -free_cells cell_count ... ][ -type lsm_type ... ] [ -serial lsm_serial_num ... ][ -condition lsm_condition ] [ -door_open | -door_closed ] [ [ -c ] |[ -f field ... ] [ -s sort_field ... ][ -n n ] ]

フィールド

display lsm のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: acs、lsm

  • デフォルトのフィールド: acs、lsm、status、state、free_cells

  • 使用可能なフィールド: acs、lsm、status、state、desired_state、free_cells、type、serial_num, activity、condition, door_status

  • lsm_id

    lsm id を次の形式で表示します: acslsm

    ワイルドカード文字、* は、任意の lsm_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての lsm_id (例: display lsm * または display lsm_id *,*) を表す場合、追加の lsm_ids (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は lsm_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • -status lsm_status

    1 つまたは複数の選択する LSM のステータスを指定します。有効なステータスは、auditnormal です

  • -state lsm_state

    1 つまたは複数の選択する LSM の状態を指定します。有効な状態は、diagnostic、online、offline、offline_pending、recovery です。

  • -free_cells cell_count

    空きセルの数によって LSM を選択します。

  • -type lsm_type

    LSM をタイプ別に表示します。

  • -serial lsm_serial_num

    選択された LSM のシリアル番号を表示します。

    SL8500 6.0+ および SL3000 3.0+ ファームウェアでは、ライブラリはライセンス所有のシリアル番号を報告します。(SL8500 ライブラリ番号を取得するには、LSM 番号に 1 を足して 4 で割ります。)

  • -condition lsm_condition

    選択された LSM の状況を表示します。有効な状況は、operativeinoperative、または maint_required です。

    注:

    inoperative または maint_required の状況は、ドライブ、LSM、または ACS がオンラインで変更されたときにのみクリアされます。そのため、inoperative または maint_required の LSM の状況は正確ではないことがあります。
  • -door_open

    ドアが開いている LSM を表示します。

  • -door_closed

    ドアが閉じている LSM を表示します。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query lsm では報告されない新しい LSM フィールドです。

    • desired_state

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の目的の状態は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary 操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc または ACSAPI client コマンドからの (vary) です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary ではありません。)

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態 (「state」として指定されています) は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query および display コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。

      論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。

    • serial_num

      ACSLS が報告する LSM のシリアル番号は、SL3000 および SL8500 ライブラリ (SL8500 6.00 ファームウェアまたは SL3000 3.0 ファームウェアより前) の HBC カードに記録されているライブラリのシリアル番号です。以降のファームウェアの SL8500 および SL3000 ライブラリは、アクティブ化されたシリアル番号であるフレームのシリアル番号を報告します。

      SL8500 および SL3000 ライブラリは、基本モジュールフレームのシリアル番号を使用してアクティブ化されます。このシリアル番号は、フレームの UL ラベル上に記載され、ライブラリの HBK カードに記録されています。(製造で交換用 HBK カードを再生成できます。)これらのシリアル番号は、SL8500 の場合は 516、SL3000 の場合は 571 で始まります。フレームのシリアル番号は、SL コンソールを使用して表示できます (「System Detail」 -> 「Properties」 -> 「General」)。

      今後は、ライブラリファームウェアがこのフレームのシリアル番号を ACSLS に報告するようになります。LSM シリアル番号が変更されたときは常に、LSM がオンラインで変更されたときに ACSLS が自動的にシリアル番号を更新します。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • タイプ 9714 のライブラリ内のすべての LSM についての情報を表示するには:

    display lsm * -type 9714

  • すべての LSM タイプを表示するには:

    display lsm * - f type

  • ライブラリのシリアル番号を表示するには:

    display lsm * -f serial_num

  • すべての LSM の状態と desired_state を表示するには:

    display lsm * -f state desired_state 
    

display panel

display panel コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のライブラリパネル情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display panel panel_id ...[ -type panel_type ... ] [ [ -c ] |[ -f field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display panel のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: acslsmpanel

  • デフォルトのフィールド: acslsmpaneltype

  • 使用可能なフィールド: acslsmpaneltype

オプション

  • panel_id

    パネル ID を次の形式で表示します: acs、lsm、panel

    ワイルドカード文字、* は、任意の panel_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての panel_id (例: display panel * または display panel_id *,*,*) を表す場合、追加の panel_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は panel_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • -type panel_type

    1 つまたは複数の有効なパネルタイプを指定します。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に数値順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

すべてのパネルのパネルデータを表示します。

display panel *

display pool

display pool コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のスクラッチプール情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display pool pool_id ... [ -low_water low_water_mark ... | -high_water high_water_mark... ][-overflow | -no_overflow ] [ [ -c ] | [ -f field ... ][ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display pool のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: pool_id

  • デフォルトのフィールド: pool_id、low_water、high_water、overflow

  • 使用可能なフィールド: pool_id、low_water、high_water、overflow

オプション

  • pool_id

    スクラッチプールのプール ID を表示します。

    ワイルドカード文字、* は、任意の pool_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての pool_id (:
    display pool *
    または display pool_id *,*,*) を表す場合、追加の pool_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は pool_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

  • -low_water low_water_mark

    プール内のスクラッチカートリッジの最小数を指定します。low_water マークにハイフン (-) が付加されて表示される場合、選択されたスクラッチプールのライブラリ内のカートリッジの数は指定された low_water マーク内に示されています。

  • -high_water high_water_mark

    プール内のスクラッチカートリッジの最大数を指定します。high_water マークにハイフン (-) が付加されて表示される場合、選択されたスクラッチプールのライブラリ内のカートリッジの数は指定された high_water マーク内に示されています。

  • -overflow

    スクラッチマウントがリクエストされた場合と、プールが空の場合に、共通プールがリクエストを満たすプールを選択します。

  • -no_overflow

    スクラッチマウントがリクエストされた場合と、プールが空の場合に、共通プールで使用可能なテープをチェックせずにマウントが失敗するプールを選択します。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field、-s sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に数値順で表示されるとは限りません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • プール 5 のすべての情報を表示するには:

    display pool 5

  • オーバーフローのあるすべてのプールを表示するには:

    display pool * -overflow

display port

display port コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のポート情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display port port_id ... [ -online | -offline ][ -name port_name ... ] [ [ -c ] | [ -f field ... ][-s sort_field ... ] [ -n n ] ]

フィールド

display port のフィールドは次のとおりです。

  • キーフィールド: acs、port

  • デフォルトのフィールド: acs、port、name、state

  • 使用可能なフィールド: acs、port、name、state、desired_state

オプション

  • port_id

    port id を次の形式で表示します: acsport

    ワイルドカード文字、* は、任意の port_id サブフィールドで使用することも、すべてのサブフィールドを表すために使用することもできます。ただし、すべての port_id (例:
    display port * または display port_id *,*,*) を表す場合、追加の port_id (数値または * のいずれか) は許可されません。数値の範囲は port_id のすべてのサブフィールドに適用されます。

    • online

      オンライン状態のポートを選択して表示します。

    • offline

      オフライン状態のポートを選択して表示します。

    • name port_name

      ポート名を指定します。

  • -c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field
    -s
    sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query port では報告されない新しいポートフィールドです。

    • desired_state

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の目的の状態は、コンポーネントに必要な可用性です。ACSLS は、明示的な vary 操作が実行されるときに目的の状態を設定します。(これは cmd_proc または ACSAPI client コマンドからの (vary) です。ライブラリのステータス変更によって ACSLS が内部的に生成する vary ではありません。)

      ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、目的の状態によって制限されるコンポーネントの現在の可用性です。ドライブがオンラインで変更されたときに、その目的の状態がオンラインになります。ただし、ドライブが作動不能か、オフラインまたは準備できていない LSM 内にあるために、その現在の状態がオフラインである可能性もあります。ACS、ポート、LSM、ドライブ、または CAP の現在の状態は、query および display コマンドの結果でコンポーネントの「state」としても参照されます。

      論理ライブラリおよび論理ライブラリ内のテープドライブの可用性は、基となる物理ライブラリと論理ライブラリの両方に設定した目的の状態によっても左右されます。物理ライブラリと論理ライブラリの両方の目的の状態がオンラインの場合、論理ライブラリと論理テープドライブの現在の状態は、基となる物理ライブラリとドライブの現在の情報を反映します。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されたオブジェクトを指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • オンライン状態のすべてのポートを表示するには:

    display port * -online

display volume

display volume コマンドは、選択されたオプションに基づいて特定のボリューム情報を表示します。

注:

display の選択条件の指定と表示するデータの選択についての詳細は、display コマンドオプションの使用を参照してください。

形式

display volume vol_id ... [ -home acs,lsm,panel,row,column...] [ -drive drive_loc ... ] [-data | -scratch | -clean ]
[ -media
media_type ... ] [ -pool pool_id... ] [ -standard |
-virtual ] [ -status
vol_status ... ] [ -entry entry_date ... ] [ -access access_date ... ] [ -lock lock_id ... ] [ [ -c ] |
[ -f
field ... ] [ -s sort_field ... ] [ -n n ] ]
[ -max_use
max_use] [ -lock_time lock_time]

フィールド

display volume のフィールドは、次のとおりです。

  • キーフィールド: vol_id

  • デフォルトのフィールド: vol_id、acs、lsm、panel、row、column、pool、status、media、type

  • 使用可能なフィールド: vol_id; acs; lsm; panel; row; column; drive_lsmdrive_panel、drive (カートリッジがマウントされている場所を表示するには、3 つすべてを表示します); type; media; pool; label_type; status; entry_date; access_date; access_count; max_use; lock; lock_time; recording_format_family; recording_format_model; encrypt_status; volsafe_status; media_status; warranty_life; end_of_life; load_limit_alert

オプション

  • vol_id

    選択されたボリュームを表示します。

    vol_id には、テープカートリッジを指定する 1 つ以上の 1-16 の英数字文字列を指定できます。

    ワイルドカード文字、* は、すべての vol_id (例:
    display vol*) を表すため、またはカートリッジのグループを表すために使用できます (例:.display vol_id VAP* は VAP で始まるすべてのカートリッジを表示します)。

    vol_id には、任意の有効なボリューム ID と * を含めることもできます。

  • home home_loc

    ボリューム情報の取得元のボリュームのホーム位置を、次の形式で指定します: acs,lsm,panel,row,column。これは
    -drive と一緒には使用できません。

    home_loc サブフィールドでは数値範囲を使用できます。すべての home_loc サブフィールドを指定する必要があります。ワイルドカード文字、* は、1 つまたは複数の drive_loc サブフィールドの代わりに使用できます。サブフィールドまたは drive_loc に数値範囲ルールが適用されます。

  • acs <acs_id>

    ボリューム情報を取得する必要がある ACS を指定します。

  • drive drive_loc

    ボリューム情報の取得元のドライブ位置を次の形式で指定します: acslsmpaneldrive。これは -home と一緒には使用できません

    drive_loc サブフィールドでは数値範囲を使用できます。すべての home_loc サブフィールドを指定する必要があります。ワイルドカード文字、* は、1 つまたは複数の drive_loc サブフィールドの代わりに使用できます。数値範囲ルールはサブフィールドまたは drive_loc に適用されます。

  • data

    データカートリッジを選択します。

  • scratch

    スクラッチモードのカートリッジを選択します。

  • clean

    クリーニングカートリッジを選択します。

  • spent_clean

    ドライブタイプ別に使用済み (使い果たされた) として報告されたクリーニングカートリッジを選択します。

  • media media_type

    指定されたメディアタイプのカートリッジのみを選択します。

  • pool pool_id

    スクラッチプールからのカートリッジを表示および選択します。カートリッジは、データカートリッジに変更されたあとも、スクラッチプールの ID を保持します。

  • standard

    スキャン可能なボリューム ID label_type のテープを選択します。これは
    -virtual と一緒には使用できません。

  • virtual

    venter コマンドによって挿入された外部ボリューム ID label_type のないテープを選択します。これは -standard と一緒には使用できません。

  • status vol_status

    有効なエントリは、dismountejectentermounthomein_drivemovemissingabsentejected です。

  • entry entry_date

    カートリッジがライブラリに挿入された日時を指定します。これは ISO 標準形式 (yyyy-mm-dd) で入力および表示されます。

  • access access_date

    カートリッジが最後に使用された日時を指定します。これは ISO 標準形式 (yyyy-mm-dd) で入力および表示されます。

  • lock lock_id

    ボリュームのロック ID を指定します。

  • max_use max_use

    クリーニングカートリッジの最大使用回数を指定します。クリーニングカートリッジではないカートリッジの max_use 値はゼロです。

  • lock_time lock_time

    ロックが設定された日時を指定します。これは、システムのデフォルトの形式に従って表示されます。

  • recording_format_family drive_family -recording_format_model drive_model

    記録形式のドライブファミリとドライブモデルを指定します。例: T10000 および T10000C

  • c

    (カウント) このリクエストで arg および selection 条件を満たすオブジェクトの数のみを表示します。このオプションは、-f field
    -s
    sort_field、および -n n オプションと同時には指定できません。

  • -f field

    情報のフィールドと、それらが選択された各オブジェクトに対して返される順序を指定します。それぞれの display タイプには、使用可能、キー、およびデフォルトのフィールドのリストがあります。-f を指定する場合は、キーフィールドであるかすでに指定されている場合を除いて、デフォルトのフィールドは表示されません。-f を指定しない場合は、デフォルトのフィールドが返されます。各タイプのキーフィールドは、通常は最初に表示されます。ただし、-f オプションのあとに指定することによって、キーフィールドが表示される順序を変更できます。

    フィールドのリストは空白文字で区切ります。次は、query volume では報告されない新しいボリュームフィールドのリストです。これらの統計フィールドは、これらのライブラリとドライブの場合のみ報告されます。

    次の統計フィールドは、これらのライブラリとドライブの場合のみ報告されます。

    ライブラリ:

    • すべての SL3000。

    • SL8500 (4.13 以降のファームウェア)。

    • テープドライブ:

    • T9840A、T9840C、および T9840D (1.42 以降のドライブファームウェア)。(メモリーの制限のため、T9840B はサポートされていません。)

    • T9940A および T9940B (1.42 以降のドライブファームウェア)。

    • T10000A および T10000B (1.38 以降のドライブファームウェア)。

    • T10000C および T10000D、および以降のドライブ。

  • recording_format_family

    これは、このカートリッジの最後にデータに記録されたドライブファミリを示しています。

  • recording_format_model

    これは、このカートリッジの最後にデータに記録されたドライブモデルを示しています。この情報は次に役立ちます。

    • カートリッジ上のデータを読み取ることができないドライブに、カートリッジがマウントされないようにします (T10000A が T10000B ドライブで記録されたデータを読み取ることができない場合など)、または

    • カートリッジにデータを付加します (T10000B が T10000A によって書き込まれたデータをカートリッジに付加できない場合など)。

  • encrypt_status

    これは、既知の場合はカートリッジの暗号化ステータスを示します。

  • volsafe_status

    これは、これが volsafe カートリッジかどうかを示します。Volsafe は StorageTeks の WORM (Write Once Read Many) カートリッジです。

  • media_status

    テープドライブからカートリッジが「問題あり」として報告された場合は、それを調べる必要があります。

  • warranty_life および end_of_life

    ボリュームの warranty_lifeend_of_life のパーセンテージは、その end_of_life 設定のパーセンテージとしてのボリュームの使用量です。これらは 000.0% から 100.0% を超える値です。(warranty_lifeend_of_life より小さい値です。)

    この情報を使用して、新しいカートリッジにデータを移行したあとで廃棄する必要のあるカートリッジを特定できます。

  • load_limit_alert

    ボリュームの load_limit_alert はブール値であり、ここでは True=1 および False=0 です。end_of_life のパーセンテージを報告するボリュームが 100% に達すると、その load_limit_alert が 1 に設定されます。一部のドライブタイプでは load_limit_alert のみが報告されます。

  • -s sort_field

    選択したフィールドによって返されるオブジェクトを、指定した順序でソートします。ソートは内部データベースの値に基づいていて、常に英数字順で表示されるとは限りません。たとえば、media type は内部の数値のメディアタイプでソートされ、display であるリテラルではソートされません。

    タイプに対して返されるすべてのフィールドが有効なソートフィールドです。

  • -n n

    表示するオブジェクトの最大数を指定します。

  • 位置に基づいてボリュームを表示するには:

    この例では、ホーム位置がパネル 0,1,9 にあるすべてのボリュームが表示されます。

    display volume * -home 0,1,9,*,*

  • すべての 9840 データボリュームを表示するには:

    display volume * -media STK1R

  • 9840 データボリュームとその記録形式 (既知の場合) を表示するには:

    display volume * -media STK1R -f media recording_format_family recording_format_model

  • ACS およびメディアタイプ別にクリーニングボリュームを表示するには:

    display volume * -home acs,*,*,*,* -media media_type
    -f vol_id acs lsm media max_use access_count

  • ボリュームを日付順に表示するには:

    • 2011 年に挿入されたすべてのボリュームを表示するには:

      display volume * -entry 2011

    • 2011 年 1 月に挿入されたすべてのボリュームを表示するには

      display volume * -entry 2011-01

    • 2011 年 1 月 27 日に挿入されたすべてのボリュームを表示するには

      display volume * -entry 2011-01-27

    • 2011 年 1 月 27 日の午前 10 時から 11 時の間に挿入されたすべてのボリュームを表示するには

      display volume * -entry 2011-01-27:10

    • 2011 年 1 月から 2011 年 4 月までの間に挿入されたすべてのボリュームを表示するには:

      display volume * -entry 2011-01-2011-04

    • 4 月 10 日の午前 6 時 33 分から 6 時 57 分 45 秒までに挿入されたすべてのボリュームを表示するには (たとえば、停電のあとにこれを実行します):

      display volume * -entry 2011-04-10:06:33:00-2011-04-10:6:57:45

    • 2011 年 2 月 25 日以降に挿入されたすべてのボリュームを表示するには:

      display volume * -entry >2011-02-25

    • end_of_life 使用回数でソートされた T10000 データボリュームを表示するには:

      display volume * -media T10000T1 T10000TS -f media end_of_life warranty_life -s end_of_life

    • すべてのボリュームの保証期限と寿命を end_of_life 使用回数でソートして表示するには

      display volume * -f warranty_life end_of_life -s end_of_life

    • 使用済み (使い果たされた) クリーニングカートリッジを表示するには:

      display volume * -spent_clean