2 SMC コマンド、ユーティリティー、および制御文

この章には、SMC コマンドおよび制御文に関するリファレンス情報が記載されています。

SMC ユーティリティーについては、第4章 SMC ユーティリティーを参照してください。

ALLOCDef

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC ALLOCDef コマンドは、SMC サブシステムのデフォルトの割り当て設定を指定します。

構文

図2-1は、ALLOCDef コマンドの構文を示しています。

図2-1 ALLOCDef コマンドの構文

図2-1 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-1に示すように、ALLOCDef コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のデフォルトの割り当て設定を一覧表示します。

  • ALLOCDef コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

OFF

オプションで、デフォルトの割り当て値をすべて元の SMC のデフォルト設定にリセットします。これらの設定の一覧を表示するには、LIst をこのパラメータとともに指定します。

オプションパラメータ

MINLvl(minlevel)

オプションで、ドライブ除外の最小レベルを指定します。ジョブが最小除外レベルで割り当てできない場合、SMC は引き続き最小レベルのドライブを除外し、ジョブの失敗を許可します。

minlevel は、最小の割り当て除外レベルを指定します。有効な値は 0-8 です。2 がデフォルトです。

MINLVL=0 は、デバイスと特定のボリュームに互換性がない場合でも、SMC でジョブを失敗させないことを指定します。MINLVL=0 を使用すると、「外部の」テープカートリッジが既存のライブラリまたは仮想ボリュームと同じボリュームシリアル番号を持っている場合でも、SMC で割り当ての成功を許可するように強制できます。

特定のジョブステップに対してメッセージ SMC0045 または SMC0091 が発行されていないかぎり、minlevel を増やしても効果はありません。

SMC の除外レベルの詳細については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

SEPLvl

オプションで、アフィニティーと GDG チェーンが分離される除外レベルを指定します。

次のいずれかの値を指定します。

seplevel

最小レベルと最大レベルの間の除外レベル。十分なドライブが存在する場合、SMC はこのレベルでチェーンの分離を試みます。この値は、minlevel の値より小さくすることはできません。

MAX

十分なドライブが使用可能な場合は常に、競合する除外条件でアフィニティーと GDG チェーンを分離します。これがデフォルトです。

MIN

最小レベルを超えてアフィニティーと GDG チェーンを分離しません。

以前に HSC 割り当てで UNITAFF(NOSEP) および GDGALL(NOSEP) を指定した場合は、デフォルトの SMC 除外テーブルで SEPLvl=3 を指定することにより、異なるメディアタイプを含むスクラッチアフィニティーチェーンの既存の動作を維持できます。

SMC の除外レベルの詳細については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

SMS

オプションで、DFSMS インタフェースを有効または無効にします。DFSMS インタフェースが有効になっている場合、SMC は DFSMS ACS ルーチンを呼び出します。返される構造体は、データセットのデバイス割り当てに影響を与えるために使用されます。特定の SMS 機能の使用については、156 ページの「SMSDef」を参照してください。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

DFSMS インタフェースを無効にします。これがデフォルトです。

ON

DFSMS インタフェースを有効にします。

FAILnoinfo

オプションで、通信障害のため TapePlex からボリューム情報を取得できない場合、または使用可能な TapePlex がない場合、割り当て時に SMC でジョブステップを失敗させるかどうかを指定します。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

SMC はジョブステップを失敗させません。これがデフォルトです。

ALL

SMC はすべてのデバイスを不適格としてマークし、ジョブステップを失敗させます。

SPECIFIC

特定のボリュームのボリューム検索処理中に通信障害が発生した場合、または使用可能な TapePlex がないときにステップに特定のボリュームの割り当てが含まれている場合、SMC はすべてのデバイスを不適格としてマークし、ジョブステップを失敗させます。

ジョブステップにスクラッチ割り当てのみが含まれている場合、そのジョブステップは続行でき、SMC テープポリシーの指定のみに基づいて割り当てが行われます。

MIAcompat

オプションで、MSP/EX および OS/390 製品向けの Computer Associates の Unicenter CA-MIA Tape Sharing と互換性を保つために、SSI24 時に EDL を更新するかどうかを指定します。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

EDL を更新しません。これがデフォルトです。

ON

EDL を更新します。Unicenter CA-MIA を使用する場合は、この値を指定してください。

CA1rts

オプションで、Computer Associates の CA-1 テープ管理システムの Real Time Stacking 機能と互換性を保つために、SSI24 時に DEFER 処理を実行するかどうかを指定します。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

DEFER ステータスを更新しません。これがデフォルトです。

ON

DEFER ステータスを更新します。CA-1 の Real Time Stacking 機能を使用する場合は、この値を指定してください。

DEFer

オプションで、ライブラリマウントの遅延マウント処理を有効または無効にします。遅延マウントが有効になっている場合、ライブラリ常駐ボリュームは、データセットが開かれたときにマウントされます。データセットが開かれない場合、カートリッジはマウントされないため、ロボットはほかの作業を実行できます。ただし、データセットが開かれると、ジョブはカートリッジがマウントされるまで待機します。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

遅延マウント処理を無効にし、ユーザーの JCL の指定に従います。

ON

遅延マウント処理を有効にします。このパラメータはユーザーの JCL をオーバーライドし、データセットが開かれるまですべての ACS マウントを持ち越します。これがデフォルトです。

EXTVOLesot

オプションで、特定の外部ボリューム (TapePlex 内にないボリューム) を割り当てるときに指定のエソテリックを使用するよう、SMC に指示します。このエソテリックがいつ使用されるかは、エソテリックのあとに指定された修飾子の値の設定によって、また、指定されたエソテリックが有効 (元のエソテリックの指定と交差する) かどうかによって異なります。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

EXTVOLesot 処理を無効にします。可能な場合は、特定の外部ボリュームを割り当てるときにライブラリ外ドライブを選択します。これがデフォルトです。

esoteric,USEREXIT

「特定ボリュームの使用」(UX08) または「ライブラリドライブの使用」(UX13) リターンコードが指定されたときは、エソテリックを使用して特定の外部ボリュームを割り当てるように指定します。特定ボリュームのユーザー出口がこの DD に対して「特定ボリュームの使用」(UX08) または「ライブラリドライブの使用」(UX13) リターンコードを返す場合は、指定されたエソテリック内のドライブのうち、元のエソテリックと交差するものすべてが割り当て用に選択されます。これは、エソテリックが指定されている場合のデフォルトです。

esoteric,ALL

外部ボリュームを割り当てるときは常に、指定されたエソテリック内のドライブを選択します。

ZEROscr

オプションで、スクラッチボリュームを持たない TapePlex がある場合の除外アクション (ON または OFF)、または、複数 ACS 環境の TapePlex 内に、スクラッチボリュームを持たない ACS が 1 つ以上ある場合の除外アクション (INside または OUtside) を指定します。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

SMC POLICY オブジェクトが割り当てイベントに適用されている場合、ユーザー出口 02 およびユーザー出口 08 はアクティブであっても呼び出されません。SMC POLICY オブジェクトは、そのようなインスタンスの SMC テープポリシーのすべてを提供します。これがデフォルトです。

  • INside は、スクラッチボリュームを持たない ACS がある場合で、割り当てに適格なライブラリドライブが存在するときは、すべてのライブラリ外ドライブが除外されることを指定します。これがデフォルトです。

  • OUtside は、スクラッチボリュームを持たない ACS がある場合で、割り当てに適格なライブラリ外ドライブが存在するときは、すべてのライブラリドライブが除外されることを指定します。

ON

これがデフォルトです。ON は次のいずれかを指定します。

  • スクラッチサブプールが使用されていない場合で、スクラッチボリュームを持たない ACS が 1 つ以上あるときは、それらの ACS 内のドライブは適格デバイスのリストから除外されます。

  • スクラッチサブプールが (TAPEREQ またはユーザー出口 02/04 を介して) 要求されている場合で、要求されたサブプールのスクラッチボリュームを持たない ACS が 1 つ以上あるときは、それらの ACS 内のドライブは適格デバイスのリストから除外されます。

INside は、スクラッチボリュームを持たない ACS がある場合で、割り当てに適格なライブラリドライブが存在するときは、すべてのライブラリ外ドライブが除外されることを指定します。これがデフォルトです。

OUtside は、スクラッチボリュームを持たない ACS がある場合で、割り当てに適格なライブラリ外ドライブが存在するときは、すべてのライブラリドライブが除外されることを指定します。

OFF

すべての ACS 内のすべてのドライブが、選択に適格とみなされます。

INside は、スクラッチボリュームを持たない ACS がある場合で、割り当てに適格なライブラリドライブが存在するときは、すべてのライブラリ外ドライブが除外されることを指定します。これがデフォルトです。

OUtside は、スクラッチボリュームを持たない ACS がある場合で、割り当てに適格なライブラリ外ドライブが存在するときは、すべてのライブラリドライブが除外されることを指定します。

CAVTAPe

オプションで、割り当てイベントに適用される SMC POLICY オブジェクトが見つかった場合に、スクラッチユーザー出口 02 または特定のユーザー出口 08 が呼び出されるかどうかを指定します。

次のいずれかの値を指定します。

OFF

SMC POLICY オブジェクトが割り当てイベントに適用されている場合、ユーザー出口 02 およびユーザー出口 08 はアクティブであっても呼び出されません。SMC POLICY オブジェクトは、そのようなインスタンスの SMC テープポリシーのすべてを提供します。これがデフォルトです。

ON

SMC POLICY オブジェクトが割り当てイベントに適用される場合、スクラッチユーザー出口 02 または特定のユーザー出口 08 が呼び出され、競合しないユーザー出口ポリシーが、同じ割り当てイベントに適用されます。

注:

  • この設定が推奨されるのは、CA-Vtape をインストールしているお客様が、デフォルトの SMC POLICY オブジェクトを使用しているが CA-Vtape で提供されるユーザー出口を必要としている場合だけです。

  • 競合しないユーザー出口ポリシーのみが適用されます。したがって、SMC ポリシーがエソテリックまたは TapePlex 名を指定し、ユーザー出口 02 またはユーザー出口 08 もエソテリックまたは TapePlex 名を指定している場合は、SMC ポリシーが適用されます。SMC と CA-Vtape の相互作用の詳細については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

ALLOCJob

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC ALLOCJob コマンドを使用すると、SMC のデフォルトの割り当てパラメータをジョブ名、ステップ名、および PROC ステップによってオーバーライドできます。

注:

このコマンドでは、SMS パラメータはサポートされなくなりました。必要に応じて、ジョブ名を選択するための SMS ACS ルーチンを作成してください。

構文

図2-2は、ALLOCJob コマンドの構文を示しています。

図2-2 ALLOCJob コマンドの構文

図2-2 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-2に示すように、ALLOCJob コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のデフォルトの割り当て設定と、ジョブ名、ステップ名、および PROC ステップによるオーバーライド設定を (処理される順序で) 一覧表示します。

  • ALLOCJob コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

オプションパラメータ

OFF

オプションで、ジョブ名、ステップ名、および PROC ステップによる割り当てオーバーライドをすべて削除します。

  • ほかのパラメータが指定されていない場合は、すべてのジョブの割り当てオーバーライドが削除されます。

  • JOBname のみが指定されている場合は、そのジョブ名の ALLOCJob エントリすべてに対して割り当てオーバーライドが削除されます。

  • JOBnameSTEPname、および PROCstep が指定されている場合は、指定されたエントリに対してのみ割り当てオーバーライドが削除されます。

グローバルな割り当て設定は、このパラメータの影響を受けません。

JOBname(jobname)

オプションで、ジョブ名を指定します。LIst または OFF が指定されていない場合、このパラメータは必須です。

jobname はジョブ名を指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。最後の文字としてアスタリスク (*) を入力すると、ワイルドカードとして使用できます。ALLOCJob は、ジョブ名がアスタリスクの前の文字に一致するすべてのジョブに対して設定されます。

STEPname(stepname)

オプションで、ステップ名を指定します。このパラメータは、JOBname も指定されている場合にのみ有効です。

stepname はステップ名を指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。最後の文字としてアスタリスク (*) を入力すると、ワイルドカードとして使用できます。

PROCstep(procstep)

オプションで、PROC ステップを指定します。このパラメータは、JOBnameSTEPname も指定されている場合にのみ有効です。

procstepPROC ステップを指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。最後の文字としてアスタリスク (*) を入力すると、ワイルドカードとして使用できます。

BYPass

オプションで、指定のジョブ (jobnamestepname、または procstep) に対しては SMC の割り当て操作が実行されないことを指定します。

このパラメータは、MINLvlSEPLvl、または SMS パラメータとともに指定することはできません。これは、JOBname も指定されている場合にのみ有効です。

注:

マウントが実行されない場合 (つまり、IEFBR14 ジョブ) を除き、BYPASS の代わりに MINLV=0 を使用することをお勧めします。
MINLvl(minlevel)

オプションで、希望するドライブ除外の最小レベルを指定します。ジョブが最小除外レベルで割り当てできない場合、SMC は引き続き最小レベルのドライブを除外し、ジョブの失敗を許可します。

このパラメータは、BYPass パラメータとともに指定することはできません。これは、JOBname も指定されている場合にのみ有効です。

minlevel は、希望する最小の割り当て除外レベルを指定します。有効な値は 0-8 です。0 は、レベル 1 の除外処理ですべてのドライブが除外されるような場合でも、SMC でどのドライブも除外しないことを指定します。デフォルトは、ALLOCDEF MINLVL 設定の現在の値です。SMC の除外レベルの詳細については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

MINLVL=0 は、デバイスと特定のボリュームに互換性がない場合でも、SMC でジョブを失敗させないことを指定します。MINLVL=0 を使用すると、「外部の」テープカートリッジが既存のライブラリまたは仮想ボリュームと同じボリュームシリアル番号を持っている場合でも、SMC で割り当ての成功を許可するように強制できます。

特定のジョブステップに対してメッセージ SMC0045 または SMC0091 が発行されていないかぎり、minlevel を増やしても効果はありません。

SEPLvl

オプションで、アフィニティーと GDG チェーンが分離される除外レベルを指定します。このパラメータは、BYPass パラメータとともに指定することはできません。これは、JOBname も指定されている場合にのみ有効です。

次のいずれかの値を指定します。

seplevel

最小レベルと最大レベルの間の除外レベル。十分なドライブが存在する場合、SMC はこのレベルでチェーンの分離を試みます。SMC の除外レベルの詳細については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。seplevel の値は、minlevel の値より小さくすることはできません。

MIN

最小レベルを超えてアフィニティーと GDG チェーンを分離しません。

MAX

十分なドライブが使用可能な場合は常に、競合する除外条件でアフィニティーと GDG チェーンを分離します。これがデフォルトです。

CMDDef

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要

説明

SMC CMDDef コマンドは、SMC コマンドの接頭辞を指定します。

構文

図2-3は、CMDDef コマンドの構文を示しています。

図2-3 CMDDef コマンドの構文

図2-3 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-3に示すように、CMDDef コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のコマンド接頭辞を表示します。

これは、パラメータが指定されていない場合のデフォルトです。ほかのパラメータとともに指定することはできません。

PREFix(command-prefix)

オプションで、SMC サブシステムのコマンド接頭辞を指定します。このパラメータは、SMCPARMS データセットでのみ指定できます。

command-prefix は、コマンド接頭辞を指定します。入力値は、1 から 8 文字の長さで、次の要件を満たす必要があります。

  • 有効な文字は A-Z 0-9 @ ¢ $ # , . / ’ ( ) < > * & + - = | ! ; : ” % _ ? です

  • コマンド接頭辞に、コマンド文字列、コマンドの略語、またはコマンドを呼び出すどの文字列も含めることはできません。

  • コマンド接頭辞に、同じ文字で始まる既存の接頭辞のサブセットまたはスーパーセットである文字列を含めることはできません。

注:

MSP コマンド DISPLAY OPDATA は、すべてのアクティブなコマンド接頭辞とそれに対応するサブシステム名を表示します。

COMMtest

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC COMMtest コマンドは、SMC と定義されている TapePlex または VLE の間でエンドツーエンドの通信テストを実行します。このコマンドは、すべての TapePlex へのすべてのパスに、それらのステータスに関係なく要求を生成できます。COMMtest コマンドでは、エラー統計やパスのステータスは更新されませんが、通信結果を示すメッセージが表示されます。

注:

HSC TapePlex または VLE のみが COMMtest コマンドの対象となります。

構文

図2-4は、COMMtest コマンドの構文を示しています。

図2-4 COMMtest コマンドの構文

図2-4 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-4に示すように、COMMtest コマンドには次のパラメータが含まれます。

TAPEPlex(tapeplex-name)

オプションで、指定された TapePlex への通信を制限します。デフォルトでは、定義されているすべての TapePlex との通信が試行されます。

tapeplex-name は、SMC TAPEPlex コマンドで定義されている TapePlex 名を指定します。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

TAPEPlexSTORMNGR は相互に排他的です。

STORMNGR(stormngr-name)

オプションで、指定された VLE への通信を制限します。デフォルトでは、定義されているすべての VLE との通信が試行されます。

stormngr-name は、SMC STORMNGR コマンドで定義されている VLE 名を指定します。

TAPEPlexSTORMNGR は相互に排他的です。

SERVer(server-name)

オプションで、指定されたサーバーパスへの通信を制限します。このパラメータを指定する場合は、TAPEPlex または STORMNGR も指定する必要があります。デフォルトでは、すべてのサーバーパスとの通信が試行されます。

server-name は、SMC SERVer コマンドで定義されているサーバーパス名を指定します。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

LOCalpath

ローカルサーバーパスがある場合は、それがテストされます。デフォルトでは、定義されているリモートサーバーパスのみがテストされます。

ALLpaths

ローカルとリモートの両方のすべてのサーバーパスがテストされます。

ANYSTATus

オペレータコマンドまたは SMC によって無効にされていたパスも含め、すべての通信パスで通信が試行されます。デフォルトでは、通信テストは、アクティブ、非アクティブ、またはアクティブになったことのない、任意の通信パスで実行されます。ANYSTATus を指定すると、無効になっている通信パスも含まれます。

DISMount

インタフェース:

  • コンソールまたはユーティリティー

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC DISMount コマンドは、ドライブからボリュームをマウント解除するよう要求します。

構文

図2-5は、DISMount コマンドの構文を示しています。

図2-5 DISMOunt コマンドの構文

図2-5 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-5に示すように、DISMount コマンドには次のパラメータが含まれます。

volser

オプションで、マウント解除するボリュームを指定します。ドライブ上のボリュームが指定の volser に一致している場合にのみ、ボリュームがマウント解除されます。volser が省略されている場合は、ドライブ上の任意のボリュームがマウント解除されます。

devaddr

ボリュームをマウント解除する MSP デバイスのアドレス。デバイスは、SMC に認識されている TapePlex によって定義されている必要があります。

この値は必須です。

注:

volser が省略されている場合は、デバイスアドレスの前にコンマが必要です。
FOrce

オプションで、ドライブにロードされたボリュームが見つかった場合は、要求されたマウント解除を試行する前に、巻き戻しとアンロードを行うように指定します。このパラメータは、仮想ドライブではサポートされません。

Display DRive

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display DRive コマンドは、SMC ドライブ属性と TapePlex 所有権情報を表示します。

注:

TapePlex ドライブ情報は、SMC Route コマンドを使用して HSC Display DRives コマンドを発行することによっても取得できます。

構文

図2-6は、Display DRive コマンドの構文を示しています。

図2-6 Display DRive コマンドの構文

図2-6 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-6に示すように、Display DRive コマンドには次のパラメータが含まれます。

devnumdevnum-range、または devnum-list

処理対象となるデバイス番号、デバイス番号の範囲、またはデバイス番号のリスト。指定された場合は、指定されたすべてのデバイスアドレスが表示されます。Display DRive コマンドの devnum 形式は、定義済みデバイスが TapePlex に属していないか SMC UNITAttr コマンドで定義されていない場合に、それらを表示できる唯一の方法です。

devnumdevnum-range、および devnum-list は、ほかのすべての Display DRive パラメータと相互に排他的です。

TAPEPlex(name)

オプションで、指定された TapePlex に所有されるデバイスのみを一覧表示します。

name は、TapePlex 名を示します。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

Real

オプションで、指定された TapePlex に所有される「実」(仮想でない) デバイスのみを一覧表示します。

Virtual

オプションで、指定された TapePlex に所有される仮想デバイスのみを一覧表示します。

ALL

オプションで、指定された TapePlex に所有されるすべてのデバイスを一覧表示します。これは、パラメータが指定されていない場合のデフォルトです。

Real

オプションで、SMC で定義された TapePlex に所有される「実」(仮想でない) デバイスのみを一覧表示します。

Virtual

オプションで、SMC で定義された TapePlex に所有される仮想デバイスのみを一覧表示します。

Nonlib

オプションで、SMC で定義されたどの TapePlex にも所有されていないが、UNITATTR 文が定義されている、「実」デバイスのみを一覧表示します。

ALL

オプションで、SMC で定義された TapePlex に所有されるすべてのデバイスを一覧表示します。

ACTive

オプションで、SMC の内部データによると現在マウントされているかマウントを待機しているドライブのみを一覧表示します。

注:

Display DRive コマンドをパラメータなしで発行すると、デフォルトでは、SMC で定義された TapePlex に所有される、すべての実デバイスおよび仮想デバイスが一覧表示されます。
IDentity

オプションで、ドライブシリアル番号を識別する情報メッセージ SMC0178 を表示します。

Display POLicy

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display POLicy コマンドは、指定されたポリシーの情報を表示します。このコマンドは、SMC POLicy コマンドに LIst キーワードを指定した場合と同じ出力を提供します。

構文

図2-7は、Display POLicy コマンドの構文を示しています。

図2-7 Display POLicy コマンドの構文

図2-7 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-7に示すように、Display POLicy コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme(name)

オプションで、TAPEREQ または DFSMS ACS ルーチンの管理クラスで指定された名前と一致する、ポリシーの名前を指定します。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

この値は必須です。

Display RC

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display RC コマンドは、SMC リターンコードや理由コード、あるいは HSC または VTCS UUI の理由コードの意味に関する情報を表示します。

構文

図2-8は、Display RC コマンドの構文を示しています。

図2-8 Display RC コマンドの構文

図2-8 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-8に示すように、Display RC コマンドには次のパラメータが含まれます。

X または HEX

オプションで、理由コードまたはリターンコードの値または範囲が 16 進数として指定されることを指定します。

nnnn または nnnn-nnnn

オプションで、説明を表示するリターンコードのリストを指定します。

  • X または HEX が指定された場合、値には 16 進数文字 0 - 9 および A - F を含めることができます。

  • X または HEX が指定されない場合、値には数字のみを含めることができます。

コンソールから指定された範囲に含まれる値の最大数は 16 です。

ALL

オプションで、定義されているすべてのリターンコードまたは理由コードが一覧表示されることを示します。ALL は、ユーティリティーからのみ許可されます。ALL は、H または HEX と相互に排他的です。

DETail

オプションで、要求されたコードについての詳細情報が表示されることを示します。

Display SERVer

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display SERVer コマンドは、指定されたサーバーの情報を表示します。このコマンドは、SMC SERVer コマンドに LIst キーワードを指定した場合と同じ出力を提供します。

構文

図2-9は、Display SERVer コマンドの構文を示しています。

図2-9 Display SERVer コマンドの構文

図2-9 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-9に示すように、Display SERVer コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme(name)

定義、変更、または一覧表示するサーバーの名前を指定します。この値は必須です。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

Display SMC

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display SMC コマンドは、開始時間、リリース、ホスト情報などの SMC ステータス情報を表示します。

構文

図2-10は、Display SMC コマンドの構文を示しています。

図2-10 Display SMC コマンドの構文

図2-10 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

なし。

Display STORMNGR

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display STORMNGR コマンドは、指定された VLE の情報を表示します。このコマンドは、SMC STORMNGR コマンドに LIst キーワードを指定した場合と同じ出力を提供します。

構文

図2-11は、Display STORMNGR コマンドの構文を示しています。

図2-11 Display STORMNGR コマンドの構文

図2-11 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-11に示すように、Display STORMNGR コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme(name)

定義、変更、または一覧表示する VLE を指定します。この名前は VTCS に対しても定義され、最初は VLE GUI によって定義されます。name が指定されていない場合は、すべての VLE が一覧表示されます。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

Display TAPEPlex

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display TAPEPlex コマンドは、指定された TapePlex の情報を表示します。このコマンドは、SMC TAPEPlex コマンドに LIst キーワードを指定した場合と同じ出力を提供します。

構文

図2-12は、Display TAPEPlex コマンドの構文を示しています。

図2-12 Display TAPEPlex コマンドの構文

図2-12 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-12に示すように、Display TAPEPlex コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme(name)

追加、変更、または一覧表示する TapePlex の名前を指定します。この値は必須です。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

Display Volume

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Display Volume コマンドは、ボリューム属性と TapePlex 所有権情報を表示します。

注:

  • TapePlex ボリューム情報は、SMC Route コマンドを使用して HSC Display Volume コマンドを発行することによっても取得できます。

  • サーバーが ACSLS の場合、このコマンドでは、MEDIA および RECTECHNONE が表示されます。

構文

図2-13は、Display Volume コマンドの構文を示しています。

図2-13 Display Volume コマンドの構文

図2-13 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-13に示すように、Display Volume コマンドには次のパラメータが含まれます。

volservolser-range、または volser-list

処理する volservolser 範囲、または volser リストを指定します。複数のボリュームが指定されている場合は、最初の 100 件のみが照会されます。この値は必須です。

ALLtapeplex

オプションで、指定された volservolser-range、または volser-list について、すべてのアクティブな TapePlex に照会することを指定します。指定された場合、volser が複数の TapePlex で定義されていると、同じ volser に対して複数の表示行が一覧表示される可能性があります。

このパラメータが指定されていない場合、Display Volume コマンドは、定義されている順に TapePlex に照会し、ボリュームが最初に見つかったものだけを表示します。

DRIVemap

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC DRIVemap コマンドは、クライアントのドライブアドレスをサーバーのドライブアドレスにマップします。このコマンドを使用すると、ユーザーは、クライアント/サーバーモードの同じ TapePlex または仮想ドライブに対して、ホストごとに異なる MSP デバイスアドレスを指定できます。

注:

ドライブマッピングの詳細、およびクライアントとサーバーのアドレスが異なる場合の DRIVemap コマンドと HSC DRVHOST パラメータの使用については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

構文

図2-14は、DRIVemap コマンドの構文を示しています。

図2-14 DRIVemap コマンドの構文

図2-14 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-14に示すように、MNTD コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のすべての DRIVemap マッピングを一覧表示します。

  • DRIVemap コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。この場合、すべての DRIVemap エントリが一覧表示されます。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに適用されます。

オプションパラメータ

OFF

オプションで、現在のすべての DRIVemap マッピングを削除します。CLient とともに指定された場合、このパラメータは、CLient パラメータで指定された DRIVemap の範囲を削除します。

CLient(devnumdevnum-range、または devnum-list)

オプションで、DRIVemap コマンドによってマッピングされたデバイス番号を指定します。

devnumdevnum-range、または devnum-list は、デバイス番号、デバイス番号の範囲、またはデバイス番号のリストを指定します。

SErver(devnumdevnum-range、または devnum-list)

オプションで、HSC サーバー上で定義されているデバイス番号を指定します。

devnumdevnum-range、または devnum-list は、デバイス番号、デバイス番号の範囲、またはデバイス番号のリストを指定します。

範囲およびリストは、CLient パラメータ内のものと一致する必要があります。例:

  • CL(AA0-AA2) SE(BA0-BA2) は有効です。

  • CL(AA0-AA2) SE(BA0, BA1, BA2) は無効です。

Help

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC Help コマンドは、SMC コマンドおよびメッセージの情報を表示します。

構文

図2-15は、Help コマンドの構文を示しています。

図2-15 Help コマンドの構文

図2-15 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-15に示すように、Help コマンドには次のパラメータが含まれます。

注:

Help コマンドをパラメータなしで入力すると、使用可能なすべての SMC コマンドの情報が表示されます。
command-name

オプションで、SMC のコマンド名を指定します。

nnnn

オプションで、SMC メッセージ識別子の 4 桁の数値部分を指定します。先行 0 は不要です。

nnnn-nnnn

オプションで、メッセージ識別子の 4 桁の数値部分を使用して指定された SMC メッセージの範囲を指定します。

SMCnnnn

オプションで、完全な SMC メッセージ識別子を指定します。

SMCnnnn-SMCnnnn

オプションで、完全なメッセージ識別子を使用して指定された SMC メッセージの範囲を指定します。

HTTP

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: すべて (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要

説明

SMC HTTP コマンドは、制限付きで HTTP 機能のサブセットをサポートする SMC ソケットリスナーコンポーネントを起動し、ほかのホスト上の SMC クライアントサブシステムに対して HTTP サーバーとして機能するためにローカル SMC サブシステムを有効にします。HTTP サーバーコンポーネントがアクティブになっているこの SMC にほかの SMC クライアントサブシステムから送信された要求は、ローカル HSC によって処理されます。

SMC HTTP コマンドは、HSC サブシステムが実行されているホスト上でのみ実行するようにしてください。それ以外の場合は、HTTP コマンドによって動作上の利点は得られません。

HTTP サーバーコンポーネントがアクティブになっているこのローカル SMC にとってクライアントとなる、ほかのホスト上の SMC サブシステムは、SMC SERVER コマンドを使用してこのホストへの通信パスを定義する必要があります。

構文

図2-16は、HTTP コマンドの構文を示しています。

図2-16 HTTP コマンドの構文

図2-16 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-16に示すように、HTTP コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、SMC HTTP サーバーのステータス情報および間隔の統計情報を表示します。

DETail

オプションで、LIst コマンドで表示される情報のほかに、I/O、エラー、許可、および拒否の数と、CGI モジュールの使用回数の情報を一覧表示します。

STArt

オプションで、SMC HTTP サーバーを起動します。

PORT(nnnn)

オプションで、着信する要求を待機するポートの番号を指定します。

nnnn は TCP/IP ポート番号を指定します。既知の TCP/IP ポート番号は指定しないことをお勧めします。指定しない場合、デフォルトは 8080 です。

STOp

オプションで、SMC HTTP サーバーを停止します。

FORCE

オプションで、SMC HTTP サーバーのステータスがアクティブでない場合でも HTTP STOp コマンドを処理するよう、SMC に指示します。HTTP サービスタスクの回復不能な終了が発生したときに、通常の SMC HTTP STOp コマンドが拒否された場合に限り、このパラメータを使用してください。

XSECurity

オプションで、この HTTP サーバーで処理される要求に対して、XAPI ユーザーパスワードのセキュリティープロトコルをグローバルに適用するかどうかを指定します。

ON

XAPI セキュリティープロトコルをこのサーバーに適用することを指定します。これがデフォルト設定です。

OFF

XAPI セキュリティープロトコルをこのサーバーに適用しないことを指定します。

FORCE

オプションで、SMC HTTP サーバーのステータスがアクティブでない場合でも HTTP STOp コマンドを処理するよう、SMC に指示します。HTTP サービスタスクの回復不能な終了が発生したときに、通常の SMC HTTP STOp コマンドが拒否された場合に限り、このパラメータを使用してください。

チューニングパラメータ

次のパラメータは、STArt とともに、または HTTP の起動後に入力できます。Oracle StorageTek ソフトウェアサポートから指示がないかぎり、これらのパラメータのデフォルト値を変更しないことを強くお勧めします。

HSIOtasks(n)

オプションで、開始する SMC HTTP ソケット I/O タスクの最大数を指定します。

n は、I/O タスクの数を指定します。

注:

HSIOtasks パラメータは、HTTP サーバーの起動後に指定することはできず、HTTP START コマンドの一部として指定する必要があります。ただし、残りのチューニングパラメータ MAXClientsSQUELEN、および WQUELEN は、SMC HTTP サーバーの起動が完了したあとで変更できます。
MAXClients(nnn)

オプションで、同時に許可される接続要求の最大数を指定します。

nnn は、要求の数を指定します。この値は、1 から 300 の間にする必要があります。デフォルト値は 100 です。

LIMIT

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。SMCUSIM ユーティリティーに入力不可。

説明

SMC LIMIT コマンドを使用すると、SMC サブシステム内のリソースの使用を制限できます。このコマンドにより、Sx78 タイプの異常終了の可能性を制限できます。

デフォルトでは、SMC サブシステムは、新しい要求が受信されたが使用可能な空き SMC 作業タスクがない場合は常に、新しい SMC 作業タスクを開始します。LIMIT のデフォルト設定である LIMIT AUTO OFF および LIMIT MAXTASKS OFF を使用すると、このデフォルトの動作になります。

ただし、SMC サブシステムは、その作業負荷に応じて、SMC サブシステムの使用可能なリソースの限度を超えて作業タスクを開始しようとすることがあります。これにより、仮想メモリーの制約のために Sx78 タイプの異常終了が発生する場合があります。このような異常終了は、誤った割り当て、マウント状態の消失、または SMC サブシステム全体の消失につながる可能性があります。

LIMIT AUTO ON または LIMIT MAXTASKS nnn を指定して SMC サブシステムのデフォルトの動作をオーバーライドした場合、計算されたまたは指定された SMC 作業タスクの制限に達したときに SMC は新しい作業の要求をキューに入れます。

  • LIMIT AUTO ON により、SMC は SMC サブシステムの可用性に基づいて計算される作業タスクの制限を使用します。

  • LIMIT MAXTASKS nnn により、SMC は指定された作業タスクの制限を使用します。

計算されたまたは指定された SMC 作業タスクの制限には、新しい要求の処理を遅くする働きがあります。たとえば、計算されたまたは指定された SMC 作業タスクの制限が 200 で、すでに 200 個の SMC 作業タスクがアクティブになっているときに、新しい要求が受信された場合、既存の SMC 作業タスクがその処理を完了するか、または LIMIT MAXIDLE nnn 時間が経過するまで、新しい要求はキューに入れられて待機します。

LIMIT MAXIDLE nnn 時間が経過したとき、既存のどの SMC 作業タスクもその処理を完了していない場合、SMC は新しい要求を処理するために新しい作業タスクを開始します。ただし、作業タスクの数は、計算されたまたは指定された作業タスクの制限を超えることになります。したがって、計算されたまたは指定された作業タスクの制限は、「弱い」制限です。

デフォルトの LIMIT MAXIDLE 時間は 10 秒です。したがって、既存の作業タスクがその処理を完了するまでは、計算されたまたは指定された作業タスクの制限を超えて追加される SMC 作業タスクの数は、10 秒ごとに 1 個に制限されます。

注:

SMC サブシステムで Sx78 タイプの異常終了が発生している場合に限り、LIMIT コマンドを使用してデフォルトの LIMIT 設定を変更することをお勧めします。

構文

図2-17は、LIMIT コマンドの構文を示しています。

図2-17 LIMIT コマンドの構文

図2-17 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-17に示すように、LIMIT コマンドには次のパラメータが含まれます。

MAXTasks

SMC サブシステム内の作業タスクの数を制限します。作業タスクは、オペレータコマンド、割り当て照会、マウントおよびマウント解除要求、リモートホストへの TCP/IP 接続、およびその他のシステムプロセスを処理します。通常、これらの要求の存続期間は短く、そのリソースは再利用可能です。

nnn

16 から 500 までの、SMC サブシステムの作業タスクの最大数。

OFf

MAXTasks 制限を指定しません。デフォルト値は OFf で、これは作業タスク数の最大の MAXTasks 制限である 500 を意味します。

MAXClients

オプションで、一度にリモートサーバーに接続できる SMC サブシステム内の作業タスクの数を制限します。これらの作業タスクは MAXTASKS のサブセットです。

LIMIT MAXClients コマンドは、HTTP MAXCLIENTS コマンドとは次のように異なります。

  • LIMIT MAXClients は、クライアント/サーバーのクライアント側でクライアント接続の数を制限します。

  • HTTP MAXClients は、クライアント/サーバーのサーバー側でクライアント接続の数を制限します。

nnn

1 から 500 までの、SMC サブシステムのソケット I/O 作業タスクの数。

OFf

MAXClients 制限を指定しません。デフォルト値は OFf で、これは SMC 作業タスク数の最大の MAXCLIENTS 制限である 500 を意味します。

MAXIdle

オプションで、SMC サブシステムが新しい要求を受信したときに、計算されたまたは指定された作業タスクの制限を超えて新しい作業タスクを開始するまでの待機時間を制限します。

nnn

0 から 2400 までの秒数。デフォルトは 10 秒です。

OFf

デフォルト値の 10 秒に戻します。

AUTO

オプションで、SMC サブシステムが使用可能なリソースの量に基づいて自動的に MAXTasks 制限を設定するかどうかを指定します。

ON

MAXTasks 制限が MAXTasks パラメータでオーバーライドされていない場合は、SMC サブシステムで自動的に制限を設定することを指定します。

OFF

SMC サブシステムで自動的には MAXTasks 制限を設定しないことを指定します。

OFf

オプションで、すべての LIMIT 設定をデフォルト値にリセットします。

LIst

オプションで、現在の LIMIT パラメータの設定を一覧表示します。LIMITS コマンドをパラメータなしで入力すると、LIst が実行されます。

DETail

オプションで、SMC のリソース使用状況およびサポートされる作業サブタスクの計算された最大数を一覧表示します。

注:

  • LIMIT AUTO ON が指定された場合、SMC はサポートできる SMC 作業タスクの最大数を計算します。この計算は、SMC が新しい作業タスクを開始すると SMC 作業タスク数が新しい最高値となる場合に常に実行されます。

  • SMC 作業タスクの最大数の計算は、さまざまなサブプール内のストレージ使用量に基づいています。ただし、実際にサポートできる SMC 作業タスクの実際の最大数は、要求のタイプとタイミング、および全般的なシステム作業負荷に基づきます。計算の結果は大まかな推定にすぎず、新しいサブタスクが開始されるにつれて変化する可能性があります。

  • LIMIT MAXTASKS nnn は、LIMIT AUTO ON または LIMIT AUTO OFF 設定をオーバーライドします。したがって、LIMIT MAXTASKS 190LIMIT AUTO ON の両方が指定されている場合は、SMC サブシステムでの最大作業タスク数の計算に関係なく、SMC 作業タスクの数が 190 に到達すると SMC の制限処理がトリガーされます。

  • LIMIT MAXCLIENTSHTTP MAXCLIENTS とは異なります。LIMIT MAXCLIENTS は、クライアント/サーバーのクライアント側で TCP/IP ソケット接続に制限を適用します。これに対し、HTTP MAXCLIENTS は、クライアント/サーバーのサーバー側で TCP/IP ソケット接続に制限を適用します。

LIst

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC LIst コマンドは、SMC によって開始されたタスクのアドレス空間からアクセス可能なストレージを表示します。

このコマンドは、主に Oracle StorageTek ソフトウェアサポートの指示に従って使用するように意図されています。出力は、デバッグおよびサポートのために使用されます。

構文

図2-18は、LIst コマンドの構文を示しています。

図2-18 LIst コマンドの構文

図2-18 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-18に示すように、LIst コマンドには次のパラメータが含まれます。

Address(address)

オプションで、SMC メモリーの内容の一覧表示を開始するアドレスを指定します。

address はアドレスを指定します。入力値は、有効な 16 進数アドレスでなければなりません。

Length(length)

オプションで、一覧表示する SMC メモリーの長さ (バイト数) を指定します。Address を指定した場合、Length は必須です。

length は、入力値が 1 から FFFF までの有効な 16 進数値でなければならないことを指定します。Address パラメータで指定された位置からメモリーが一覧表示されます。デフォルト値は 100 (10 進数の 256) です。

CB(control-block-name)

オプションで、一覧表示する内部の SMC 制御ブロックを指定します。

control-block-name は制御ブロック名を指定します。

SMC 制御ブロックが診断目的のために一覧表示されます。Oracle StorageTek ソフトウェアサポートによって指導された場合のみ control-block-name を指定してください。

TASKs

オプションで、SMC サブシステムのアドレス空間内のタスクを一覧表示します。

FUNIT(uuuu または uuuu-uuuu)

オプションで、指定されたユニットアドレスに関連付けられた SMC 制御ブロックを一覧表示します。

uuuu または uuuu-uuuu は、1 つのユニットアドレスまたはユニットアドレスの範囲を指定します。

LOG

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要

説明

SMC LOG コマンドは、次のいずれかまたはすべてからのデータ通信を記録します。

  • SMC ライブラリインタフェースコンポーネント

  • SMC クライアント構成コンポーネント

  • SMC HTTP サーバーコンポーネント

  • SMC オペレータコマンドコンポーネント

これらの通信のトランザクションが SMC ログファイルに記録されます。

このコマンドは、主に Oracle StorageTek ソフトウェアサポートの指示に従って使用するように意図されています。

構文

図2-19は、LOG コマンドの構文を示しています。

図2-19 LOG コマンドの構文

図2-19 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-19に示すように、LOG コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、HTTP サーバーのステータス情報および間隔の統計情報を表示します。

  • LOG コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに適用されます。

OFF

オプションで、すべての LOG 設定を元の SMC のデフォルト設定にリセットします。OFF は、ログを閉じ、すべてのレコードタイプをオフにし、LRECL を 0 に設定します。OFF コマンドのあとに LOG START コマンドが発行された場合、特定のログタイプが指定されるまで、レコードは記録されません。

オプションパラメータ

Type(record-type)

オプションで、記録するレコードタイプを指定します。

record-type は、次のレコードタイプのいずれかを指定します。

LLS

SMC ライブラリインタフェースコンポーネントから送信された、ローカルの LIBTRANS XML トランザクション

LLR

SMC ライブラリインタフェースコンポーネントによって受信された、ローカルの LIBTRANS XML 応答

CLS

SMC クライアント通信コンポーネントから送信された、リモートの LIBTRANS XML トランザクション

CLR

SMC クライアント通信コンポーネントによって受信された、リモートの LIBTRANS XML 応答

CUS

SMC クライアント通信コンポーネントから送信された、リモートの UUI トランザクション

CUR

SMC クライアント通信コンポーネントによって受信された、リモートの UUI 応答

CER

SMC クライアント通信コンポーネントによって検出されたすべてのエラー

SAS

SMC HTTP サーバーコンポーネントによってアウトバウンドに送信されたすべてのデータ

SAR

SMC HTTP サーバーコンポーネントによってインバウンドに受信されたすべてのデータ

SER

SMC HTTP サーバーコンポーネントによって検出されたすべてのエラー

CMD

SMC オペレータコマンドコンポーネントによって受信されたすべてのオペレータコマンド

ALL

すべてのタイプを ON に設定します。

OFF

すべてのタイプを OFF に設定します。

LRECL

オプションで、ログファイルに書き込まれる行の長さを指定します。

lrecl

論理行の長さを制限するために使用される、80 から 32767 までの値。

送信または受信したデータが、指定された LRECL を超える場合は、複数の行が書き込まれます。LRECL が指定されている場合、ログの日付とタイムスタンプは別個のログレコードとして書き込まれます。この値が DCB LRECL を超える場合は、DCB LRECL が使用されます。

OFF

行の最大長は DCB LRECL によって制御されます。ログレコードは、ログの日付とタイムスタンプの後ろに追加されます。これがデフォルトです。

EOFREstart

オプションで、ログファイルがファイルの終わり (EOF) に達したときの対応を指定します。

OFF

ロギングは EOF で停止します。

ON

EOF でログファイルを閉じてから再度開き、ロギングを続行します。

STArt

オプションで、ロギングを開始します。

APPend

オプションで、ロギングの開始時にデータを現在のログファイルの末尾に追加することを指定します。指定しない場合、データはログファイルの先頭からログファイルに追加され、現在ログファイル内にあるデータはすべて失われます。APPend は、STArt も指定する場合にのみ指定できます。

STOp

オプションで、ロギングを停止します。現在の LOG 設定は保持されます。

METAdata

インタフェース:

  • ユーティリティーのみ

  • UUI サポート: はい

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要

説明

SMC METAdata コマンドは、XML 出力を生成する関数に関連付けられている XML タグを表示します。

注:

METAdata コマンドはテキスト出力を生成しません。XML または CSV の出力が要求されていない場合、このコマンドは出力を生成しません。

構文

図2-20は、METAdata コマンドの構文を示しています。

図2-20 METAdata コマンドの構文

図2-20 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-20に示すように、METAdata コマンドには次のパラメータが含まれます。

command-name

メタデータを生成するコマンド。

コマンドに「2 つの部分」が含まれている (Display Volume など) 場合は、両方の部分を入力してください。METAdata コマンドでは、コマンド自体と同じ省略形が command-name に使用されます。次に例を示します。

METAdata D V

METAdata コマンド自体はメタデータをサポートしていません。

METAdata コマンドは、次のタグを生成します。

<command_name>

コマンドのフルネーム。

<security_level>

必要なセキュリティーレベル (コマンドの承認が有効な場合)。値は QUERYSET、および ADMIN です。

<command_tags>

すべての XML タグのヘッダータグ。

要求されたコマンドの各 XML タグに対して、次のタグが生成されます。

<tag_data>

各 XML タグのヘッダータグ。

<tag_name>

XML タグ名 (たとえば、volser)。

<tag_type>

値は、ヘッダー (ヘッダー XML タグ)、データ (XML データタグ。通常は値に関連付けられます)、およびトレーラ (ヘッダータグに関連付けられているトレーラタグの位置を示します) です。

<occurrences>

複数回発生する可能性があるタグの予想される最大発生数。これは数値または unlimited になります。

data-type タグに対してのみ、次のタグが生成されます。

<data_type>

タグ値に予期されるデータのタイプを示します。データタグの場合にのみ生成されます。値は charnumericflaghexdatetime などです。

<maximum_size>

出力データの最大サイズを示します。

MONitor

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

  • アクティブな SMC が必要

  • SMCUSIM ユーティリティーに入力不可

説明

SMC MONitor コマンドは、SMC のモニタリングに関連するパラメータを定義します。

注:

次のいずれかの条件が存在する場合、SMC は保留中のマウントを検出できません。
  • ALLOCDEF DEFER(OFF) が指定されている。

  • SMC が初期化される前にマウントが要求され、そのマウント要求で DEFER オプションが指定されていなかった。

構文

図2-21は、MONitor コマンドの構文を示しています。

図2-21 MONitor コマンドの構文

図2-21 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-21に示すように、MONitor コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在の MONitor コマンドの設定を一覧表示します。

OFF

オプションで、すべての MONitor パラメータをデフォルト値にリセットします。

モニターパラメータ

INTerval

オプションで、基本の SMC モニタースキャン間隔を秒単位で指定します。デフォルト値は 60 です。

各モニター間隔で、SMC は次のアクションを実行します。

  1. SMC は、アクティブでない TapePlex またはストレージマネージャーのアクティブな通信パスを検出しようとします。

  2. PREFprimary(ON) が設定されている場合、SMC はその通信パスを非プライマリパスからプライマリサーバーに変更しようとします。

  3. SMC は、SMC IEFJFRQ 出口がアクティブであることをチェックして、SMC がテープ割り当てに影響を与えていることを確認します。

  4. SMC は孤立したタスクトークンをクリアします。

  5. SMC は、保留中のマウントを再処理しようとします。

注:

MONitor INTerval を 0 または OFF に設定しないことを強くお勧めします。これらの値が設定されている場合、SMC では、保留中のマウントの再処理、PREFprimary 設定の自動適用、または IEFJFRQ 出口がアクティブであることの確認ができません。
ACTivecheck(nnnn)

オプションで、前回のアクティブチェック以降にアクティビティーがなかったアクティブな通信パス上で、通信がまだアクセス可能かどうかを SMC が確認する間隔を秒単位で指定します。

nnn は間隔を秒単位で指定します。デフォルト値は 180 で、つまり INTerval 値の 3 倍です。

ACTivecheck が 0 または OFF に設定されている場合、SMC はアクティブな通信パスをモニターしません。ACTivecheck 間隔が基本の INTerval の倍数でない場合は、INTerval 値の倍数となる秒数に切り上げられます。

MISSedmnt(nnnn)

オプションで、未処理のマウントが保留中であることを示すメッセージを SMC が発行する間隔を秒単位で指定します。マウントが未処理のままの場合は、メッセージが間隔ごとに繰り返されます。

nnnn は間隔を秒単位で指定します。デフォルト値は 0 で、メッセージが表示されないことを意味します。

MISSedmnt 間隔が基本の INTerval の倍数でない場合は、INTerval 値の倍数となる秒数に切り上げられます。この間隔は少なくとも 600 (10 分) に設定することをお勧めします。これにより SMC マウントモニター処理では、未処理のマウントの定期的なメッセージを生成する前に、未処理のマウントの再処理を試みることができます。

VTVtimeout(nnnn)

オプションで、SMC が SMC0231 メッセージを発行して VTV のマウント要求の再処理を試みる時間を秒単位で (nnnn) 指定します。

nnnn は時間を秒単位で指定します。デフォルト値は 300 秒 (5 分) です。

VTVtimeout 値が基本の INTerval の倍数でない場合は、INTerval 値の倍数となる秒数に切り上げられます。

VTVtimeout の最小値は 300 秒、最大は 1800 秒です。

LOWscratch(nnnn)

オプションで、しきい値を下回っているサーバースクラッチサブプールについて SMC が報告を行う間隔を秒単位で指定します。

nnnn は間隔を秒単位で指定します。デフォルト値は OFF です。

スクラッチサブプール 0 を除き、LOWSCRatch は、サブプール名に関連付けられていないスクラッチ不足については報告しません。

LOWSCRatch が 0 または OFF に設定されている場合、SMC はスクラッチのしきい値チェックを実行しません。

LOWSCRatch 間隔の値が基本の INTerval の倍数でない場合は、INTerval 値の倍数となる秒数に切り上げられます。

PREFprimary

オプションで、TapePlex に対して最初に定義されているサーバーではないサーバー上で通信が現在アクティブになっているときに、SMC がより高い優先順位のサーバーパス上で通信の確立を試みるかどうかを指定します。デフォルト値の ON は、最初に定義されているパスが現在アクティブなパスではない場合、SMC がそのパスでの通信を MONitor INTerval 間隔ごとに試みることを指定します。

PREFprimaryOFF に設定されている場合、SMC は、アクティブなパスより前に定義されているパスが使用可能になっても、アクティブなパス上で通信を続行します。

PREFprimary 設定は、RESYNChronize コマンドの動作も制御します。PREFprimary(ON) が設定されている場合、RESYNChronize は、最初に定義されているサーバーへの通信を試みます。PREFprimary(OFF) が設定されている場合、RESYNChronize は、現在アクティブな通信パスがあればそれを変更しません。

MOunt

インタフェース:

  • コンソールまたはユーティリティー

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC MOunt コマンドは、特定のボリュームまたはスクラッチボリュームをテープデバイスにマウントするよう要求します。

構文

図2-22は、MOunt コマンドの構文を示しています。

図2-22 MOunt コマンドの構文

図2-22 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-22に示すように、MOunt コマンドには次のパラメータが含まれます。

volser

マウントするボリュームのボリュームシリアル番号。

SCRTCH または PRIVAT

スクラッチマウントを指定します。

POLicy(policy-name)

オプションで、ボリュームが SCRTCH (または PRIVAT) として指定されている場合に、スクラッチマウントに適用するサブプール名および管理クラス名 (該当する場合) を定義する SMC ポリシーの名前を指定します。

policy-name はポリシー名を指定します。

devaddr

ボリュームをマウントする MSP デバイスのアドレス。デバイスは、SMC に認識されている TapePlex によって定義されている必要があります。この値は必須です。

READOnly

オプションで、書き込み保護を有効にしてボリュームをマウントするように指定します。

FOrce

オプションで、ドライブにロードされたボリュームが見つかった場合は、要求されたマウントを試行する前に、巻き戻しとアンロードを行うように指定します。FOrce は仮想ドライブではサポートされません。

OVERride

オプションで、SMC がそのドライブに対して保留中のマウントを検出した場合に、保留中のマウントで指定されたボリュームを、MOunt コマンドで指定されたボリュームでオーバーライドするように指定します。

MOUNTDef

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC MOUNTDef コマンドを使用すると、以前 HSC MNTD コマンド、HSC 入力パラメータ、および LIBGEN オプションによって制御されていたメッセージ処理オプション (マウントまたはマウント解除) を制御できます。MOUNTDef コマンドは VTV にも適用されます。

これらのオプションは、次のことを制御します。

  • 保留中のマウントの自動処理

  • マウント解除時の削除処理

  • マウントおよびマウント解除メッセージが発行されるかどうか

  • マウントメッセージをコンソール外へスクロールするタイミング

  • スワップ処理の動作

構文

図2-23は、MOUNTDef コマンドの構文を示しています。

図2-23 MOUNTDef コマンドの構文

図2-23 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-23に示すように、MOUNTDef コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在の SMC MOUNTDef 設定を一覧表示します。

  • MOUNTDef コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

OFF

オプションで、すべての MOUNTDef 設定を元の SMC のデフォルト設定にリセットします。これらの設定の一覧を表示するには、LIst をこのパラメータとともに指定します。

オプションパラメータ

AUTOPendmount

オプションで、SMC がはじめて初期化され、所有している TapePlex がはじめてアクティブになったときに、見つかったライブラリまたは仮想ドライブに対する保留中のマウントを自動処理するかどうかを指定します。

ON

保留中のマウントが自動処理されます。これがデフォルトです。

OFF

保留中のマウントが自動処理されません。

注:

AUTOPendmountOFF である場合、TapePlex がはじめてアクティブになったときに検出された保留中のマウントを完了するには、HSC MOUNT コマンドを発行する必要があります。
DISMSCRReal

オプションで、実 (仮想でない) ボリュームのマウント解除メッセージの削除処理を SMC がどのように解釈するかを指定します。

注:

DISMSCRReal および DISMSCRVirt パラメータは、HSC LIBGEN SLILIBRY マクロの DELDISP= パラメータに代わるものです。
OFF

MSP がマウント解除メッセージで削除処理を指定したとき、実カートリッジは非スクラッチとして保持されます。これはデフォルトであり、CA-1 または CA-TLMS ユーザーが CA-1 および CA-TLMS 猶予期間中にボリュームを一貫性のある非スクラッチステータスのままにしておく場合に推奨されます。

ON

MSP がマウント解除メッセージで削除処理を指定したとき、実カートリッジはスクラッチされます。

DISMSCRVirt

オプションで、VTV のマウント解除メッセージの削除処理を SMC がどのように解釈するかを指定します。

注:

DISMSCRReal および DISMSCRVirt パラメータは、HSC LIBGEN SLILIBRY マクロの DELDISP= パラメータに代わるものです。
OFF

MSP がマウント解除メッセージで削除処理を指定したとき、VTV は非スクラッチとして保持されます。これがデフォルトです。

ON

MSP がマウント解除メッセージで削除処理を指定したとき、VTV はスクラッチされます。

VOLWatch

オプションで、ライブラリボリュームがライブラリ外ドライブにマウントされる場合に SMC メッセージを発行するかどうかを指定します。

OFF

ライブラリボリュームがライブラリ外ドライブにマウントされる場合にメッセージは発行されません。

ON

ライブラリボリュームがライブラリ外ドライブにマウントされる場合にはコンソールメッセージが発行されます。

ROLLmsg

オプションで、マウント要求が満たされる前に、SMC によって処理されるマウントメッセージをオペレータコンソール外へスクロールしてもよいかどうかを指定します。

ON

マウントメッセージは、マウント要求が満たされる前にコンソール画面外へスクロールすることが許可されます。これがデフォルトです。

メッセージに xxxxRCDC (Request to Change Descriptor Codes) のフラグワード xxxxRBFB1 を事前に設定することにより、特定のマウントメッセージ (たとえば、TMS007) のスクロールを制限できます。SAMPLIB には、xxxxRCDC フラグを事前設定するサンプル MPF USEREXIT が含まれています。

OFF

マウントメッセージは、マウント要求が満たされるまでコンソール画面上に残ります。

VTVCompletemsg

オプションで、VTV のマウントおよびマウント解除メッセージを発行するかどうかを指定します。

OFF

VTV マウント (SLS5075I) および VTV マウント解除 (SLS5076I) メッセージは、サーバーが稼働しているホスト上では発行されません。これがデフォルトです。

ON

VTV マウント (SLS5075I) および VTV マウント解除 (SLS5076I) メッセージは、サーバーが稼働しているホスト上で発行されます。

SWAPAutoreply

オプションで、互換性のあるスワップ対象デバイスが見つからない場合に、SMC 拡張スワッププロセスが IBM IGF500D - REPLY 'YES' DEVICE OR 'NO' メッセージに対して自動的に NO と応答するかどうかを指定します。

ON

SMC は、互換性のあるデバイスを検出できなかった場合、独自の SMC0108 No compatible drive found for SWAP processing メッセージを発行したあと、IBM IGF500D - REPLY 'YES' DEVICE OR 'NO' メッセージに対して自動的に NO と応答します。これがデフォルトです。

OFF

SMC は、互換性のあるデバイスを検出できなかった場合、IBM IGF500D - REPLY 'YES' DEVICE OR 'NO' メッセージに対して自動的に応答しません。

SWAPLimit

オプションで、システムによって開始され SMC の影響を受ける、同じジョブステップおよびボリュームシリアルに対するスワップの最大数を指定します。

nn

スワップ値 0-99 または OFF

  • 指定された値が 0 または OFF である場合、SMC は、スワップに無制限に影響を与えようとし続けます。

  • 値が指定されていない場合、デフォルト値は 3 です。

  • SWAPLimit 値が 0 または OFF 以外の場合、SMC は、同じジョブステップおよびボリュームシリアルに対するスワップに影響を与えることを、nn 回試行したあと停止します。

注:

オペレータによって開始された SWAP コマンドは、SWAPLimit 値に適用されません。
bypassReply

bypassReply は、次の値のいずれかに置き換えてください。

  • ON は、オプションで、スワップ試行が SWAPLIMIT 回に達したあとでさらに別のスワップ試行が検出された場合、SMC はシステムメッセージ IGF509D に応答すべきでないことを指定します。

  • OFF は、オプションで、nn 回のスワップ試行後、SMC は IGF509D メッセージに対して NO という応答を生成することを指定します。これがデフォルトです。

SWAPReuse

オプションで、以前に使用されたスワップ対象デバイスを、現在のジョブステップおよびボリュームシリアルに使用可能なスワップ対象デバイスとして除外するかどうかを指定します。

OFF

以前に使用されたスワップ対象デバイスは、現在のジョブステップおよびボリュームシリアルに使用可能なスワップ対象デバイスとして除外されます。適格なデバイスが見つからない場合、SMC はメッセージ SMC0108 を発行します。さらに、MOUNTDef SWAPAutoreplyON に設定されている場合は、IGF500D または IGF509D メッセージに NO と応答します。これがデフォルトです。

ON

以前に使用されたスワップ対象デバイスは、現在のジョブステップおよびボリュームシリアルに使用するのに適格です。

OS003Alimit

オプションで、IOS003A メッセージで失敗したマウント要求を再処理する最大試行回数を指定します。

OFF

特定のドライブに対する IOS003A メッセージのあと、特定のドライブに対するマウント要求の再処理を、回数に制限なく試行します。

nn

マウント要求を再処理する最大試行回数。有効な値は 0 - 99 です。デフォルトは 2 です。値 0 は IOS003Alimit(OFF) と同等です。

MSGDef

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC MSGDef コマンドは、SMC システムメッセージの外観を定義し、どのメッセージが表示され、表示されないかを制御します。

構文

図2-24は、MSGDef コマンドの構文を示しています。

図2-24 MSGDef コマンドの構文

図2-24 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-24に示すように、MSGDef コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のデフォルトの SMC メッセージ設定を一覧表示します。

  • MSGDef コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

OFF

オプションで、すべての MSGDef 値を元の SMC のデフォルト設定にリセットします。これらの設定の一覧を表示するには、LIst をこのパラメータとともに指定します。MSGDef をほかのパラメータとともに指定することはできません。

オプションパラメータ

CASE

オプションで、メッセージの大文字小文字を指定します。有効な値は、UPPER または MIXED です。

UPPER

大文字を指定します。これがデフォルトです。

MIXED

大文字と小文字を混在させることを指定します。

LVl

オプションで、どの SMC メッセージが表示、または非表示にされるかの制御に使用されるデフォルトレベルを指定します。

level

デフォルトレベル。有効な値には次のものがあります。

  • 0 - エラーメッセージのみを表示します。

  • 4 - SMC サブシステムからのエラーおよび警告メッセージを表示します。

  • 8 - すべての SMC サブシステムメッセージおよび割り当てジョブログ警告メッセージが表示されます。これは MSGDef パラメータが指定されない場合のデフォルトです。

注:

8 よりも高いレベルは診断の目的に使用されるため、Oracle StorageTek ソフトウェアサポートによって指示された場合にのみ指定してください。
ECHOmnterr

オプションで、HSC によって生成されたマウントエラーが SMC クライアントのコンソールに直接エコーされるかどうかを指定します。

ON

HSC によって生成されたマウントエラーが SMC クライアントのコンソールにエコーされます。このパラメータは、ローカルサーバーとリモートサーバーの両方に有効です。

OFF

HSC によって生成されたマウントエラーは、SMC クライアントのコンソールにエコーされません。これがデフォルトです。

SMCWtorpfx

オプションで、TAPEPlex コマンドの WTORDEST(CLIENT) によって生成される HSC WTOR メッセージに SMC0137 接頭辞を表示するかどうかを指定します。

ON

SMC0137 接頭辞が表示されます。これがデフォルトです。

OFF

SMC0137 接頭辞は表示されません。

VERBOSE

オプションで、SMC 設定が変更されたとき、常に SMC0190 および SMC0191 メッセージが表示されるかどうかを指定します。

ON

SMC0190 および SMC0191 メッセージが表示されます。

OFF

SMC0190 および SMC0191 メッセージは表示されません。

MSGJob

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC MSGJob コマンドを使用すると、デフォルトのメッセージレベルをジョブ名、ステップ名、および PROC ステップによってオーバーライドできます。

構文

図2-25は、MSGJob コマンドの構文を示しています。

図2-25 MSGJob コマンドの構文

図2-25 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-25に示すように、MDGJob コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のデフォルトの SMC メッセージ設定と、ジョブ名、ステップ名、PROC ステップによる例外 (評価の順序で) を一覧表示します。

  • MSGJob コマンドでパラメータが指定されないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

オプションパラメータ

JOBname(jobname)

オプションで、ジョブ名を指定します。

jobname はジョブ名を指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。最後の文字としてアスタリスク (*) を入力すると、ワイルドカードとして使用できます。この場合、メッセージレベルは、ジョブ名がアスタリスクの前の文字に一致するすべてのジョブに対して設定されます。

STEPname(stepname)

オプションで、ステップ名を指定します。これは、JOBname も指定されている場合 (JOB=* も可) にのみ有効です。

stepname はステップ名を指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。このパラメータは、JOBname も指定されている場合にのみ有効です。

PROCstep(procstep)

オプションで、PROC ステップを指定します。これは、JOBnameSTEPname も指定されている場合にのみ有効です。

procstep は PROC ステップを指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。このパラメータは、JOBnameSTEPname も指定されている場合にのみ有効です。

LVL(level)

オプションで、どの SMC メッセージが表示されるかの制御に使用されるデフォルトレベルを指定します。JOBname が指定されている場合、このパラメータは必須です。

level はデフォルトレベルを指定します。有効な値には次のものがあります。

  • 0 - エラーメッセージのみを表示します。

  • 4 - SMC サブシステムからのエラーおよび警告メッセージを表示します。

  • 8 - すべての SMC サブシステムメッセージおよび割り当てジョブログ警告メッセージが表示されます。これは MSGDef パラメータが指定されない場合のデフォルトです。

注:

8 よりも高いレベルは診断の目的に使用されるため、Oracle StorageTek ソフトウェアサポートによって指示された場合にのみ指定してください。
OFF

オプションで、MSGJob オーバーライドを削除します。

  • ほかのパラメータが指定されていない場合は、すべてのジョブの MSGJob オーバーライドが削除されます。

  • JOBname のみが指定されている場合は、そのジョブ名の MSGJob エントリすべてに対して MSGJob オーバーライドが削除されます。

  • JOBnameSTEPname、および PROCstep が指定されている場合は、指定されたエントリに対してのみ MSGJob オーバーライドが削除されます。

グローバルな MSGJob は、このパラメータの影響を受けません。

POLicy

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML と CSV をサポート)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC POLicy コマンドは、すべてのテープポリシー指定を単一の名前付きポリシーオブジェクト内に指定します。SMC TAPEREQ 文または SMC DFSMS ルーチンと組み合わせて使用すると、名前付きポリシーを割り当てイベントまたはマウントイベントに関連付けることができます。さらに、POLicy VALidate オプションを使用してポリシーオブジェクトを検証できます。

注:

SMC ポリシーの使用の詳細については、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

SMC POLicy コマンドを使用して定義されたポリシーから、SMC ポリシーオブジェクトが作成されます。これらは、TAPEREQ POLicy パラメータを使用して SMC TAPEREQ 制御文から名前で参照できます。ポリシー名は次の 2 つのポリシーオブジェクトに関連付けられている可能性があります。指定の名前を持つスクラッチポリシーと、指定の名前を持つ特定のポリシーです。SMC TAPEREQ 制御文から参照されるポリシーは、TAPEREQ 制御文を処理する TREQDEF コマンドを実行する前に定義されている必要があります。

デフォルトでは、SMC POLICY コマンドはスクラッチボリュームにのみ適用されます。特定ボリュームのポリシーを設定する場合は、VOLTYPE(SPECIFIC) を指定する必要があります。スクラッチボリュームと特定ボリュームの両方に適用するポリシーを指定する場合は、同じポリシー名を使用して 2 つの個別の POLICY コマンドを指定する必要があります。

SMC に追加されるポリシーにポリシー指定エラー (VOLTYPE(SPECIFIC) でスクラッチサブプール名を指定するなど) が含まれている場合でも、SMC はポリシーオブジェクトを作成してそれが見つかるようにします。ポリシーがエラーとしてマークされている場合、ポリシーは空になり、このポリシー名を指定しているイベントにはデフォルトのテープポリシー属性が適用されます。

SMC ポリシーを更新するには、新しい SMC POLicy コマンドを、そのポリシーの NAmeVOLType で入力します。新しい POLicy コマンドは、既存のスクラッチポリシーオブジェクトまたは特定のポリシーオブジェクトを置き換えることに注意してください。したがって、ポリシー更新するときは、保持したいすべての値を入力する必要があります。

たとえば、元のスクラッチポリシーオブジェクトが次のように定義されているとします。

POLICY NAME(POL1) VOLTYPE(SCRATCH) MEDIA(VIRTUAL) MGMTCLAS(MGMT1)

このポリシーにサブプールを追加するには、次のように入力する必要があります。

POLICY NAME(POL1) VOLTYPE(SCRATCH) MEDIA(VIRTUAL) MGMTCLAS(MGMT1) SUBPOOL(SUBP1)

この動作を利用すると、ファイル内で 1 つ以上の POLicy コマンドを変更し、SMC READ コマンドを使用してすべてのポリシーを再ロードできます。SMC READ コマンドを使用して SMC POLICY ファイルを再ロードするときは、元の定義内に存在する POLICY コマンドが新しい定義内に存在しない場合に通知を受信するために、REPlacepolicy オプションを指定することをお勧めします。

更新される SMC ポリシーにポリシー指定エラー (VOLType(SPecific) でスクラッチサブプール名を指定するなど) が含まれている場合、SMC は既存のポリシーオブジェクトのどの部分も更新しません。ポリシーオブジェクトはエラーとしてマークされず、更新全体が破棄されます。

DEVTPREF はこのコマンドではサポートされていません。ただし、エソテリックリストを使用して、さまざまなデバイスタイプの優先度を指定できます。

構文

図2-26は、POLicy コマンドの構文を示しています。

図2-26 POLicy コマンドの構文

図2-26 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-26に示すように、POLicy コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、すべてのポリシー情報を表示します。追加のパラメータを使用すると、一覧表示するポリシーを制限でき、表示する詳細の量を制限できます。

名前も指定されている場合は、指定された名前または汎用名に一致するポリシーのみが一覧表示されます。名前が指定されていない場合は、すべてのポリシーが一覧表示されます。

注:

一致するポリシーは、SMC に定義された順序に関係なく、アルファベット順に一覧表示されます。ほかのパラメータとともに指定された場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに実行されます。
NAme(name)

オプションで、TAPEREQ または DFSMS ACS ルーチンの管理クラスで指定された名前と一致する、ポリシーの名前を指定します。キーワード NAme が省略されている場合は、POLicy コマンドに続く最初のパラメータがポリシー名であると見なされます (そのパラメータが有効なキーワードでない場合)。

name はポリシー名を指定します。

DETail

オプションで、最終更新の日付、時間、ソースなどの、ポリシーに関する監査の詳細情報を表示します。DETailTERse は相互に排他的です。

TERse

オプションで、ポリシー名のみと、各ポリシー名がスクラッチ割り当て、特定の割り当て、またはすべての割り当てに適用されるかどうかを一覧表示します。TERseDETail は相互に排他的です。

ERRor

オプションで、エラーステータスの各ポリシーを表示します。

SMC に追加されるポリシーにポリシー指定エラー (VOLTYPE(SPECIFIC) でスクラッチサブプール名を指定するなど) が含まれている場合でも、SMC はポリシーオブジェクトを作成します。ただし、SMC はこのポリシーオブジェクトをエラーとしてマークすることにより、指定されたポリシーオブジェクトへのどの参照でもそれがわかるようにします。ただし、返されるポリシーは空になり、イベントにはデフォルトのテープポリシー属性が適用されます。ERRorは、エラーが含まれているポリシーのみを一覧表示します。

VOLType

オプションで、リストがスクラッチポリシータイプまたは特定のポリシータイプに適用されるかどうかを指定します。

SCratch または Nonspec

スクラッチ (不特定) ポリシーのみを一覧表示します。これがデフォルトです。

SPecific

特定のポリシーのみを一覧表示します。

VALidate

オプションで、現在の TapePlex 環境に対してポリシー情報を検証し、一覧表示します。追加のパラメータを使用すると、検証するポリシーを制限でき、すべての結果を表示するか警告とエラーだけを表示するかを制限できます。

NAme(name)

オプションで、検証するポリシーの名前を指定します。

最後の文字がアスタリスク (*) である場合は、接頭辞で始まるすべてのポリシーが表示されます。たとえば、POL VAL NA V* では、「V」で始まるすべてのポリシーが検証されます。NAme パラメータが省略されている場合は、POLicy コマンドに続くキーワードではないパラメータが NAME と見なされます。

name はポリシー名を指定します。

VOLType

オプションで、リストがスクラッチポリシータイプまたは特定のポリシータイプに適用されるかどうかを指定します。

SCratch または Nonspec

スクラッチ (不特定) ポリシーのみを一覧表示します。これがデフォルトです。

SPecific

特定のポリシーのみを一覧表示します。

LIst

オプションで、警告とエラーだけを一覧表示するか、またはテストされたすべてのポリシーを一覧表示するかを指定します。指定されていない場合は、警告またはエラーメッセージを生成したポリシーだけが、それぞれ 1 行に表示されます。

NAme(name)

オプションで、ポリシーの名前を指定します。name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

ポリシー名は、TAPEREQ または DFSMS ACS ルーチンの管理クラスで指定された名前と一致する必要があります。

name はポリシー名を指定します。

ポリシーを追加または更新するとき以外は、ポリシー名に汎用名を使用できます。たとえば、POLICY V* では、V で始まるすべてのポリシーの情報が一覧表示されます。

VOLType

オプションで、ポリシーがスクラッチ割り当てまたは特定の割り当てに適用されるかどうかを指定します。

SCratch または Nonspec

ポリシーはスクラッチ (不特定) 割り当てにのみ適用されます。これがデフォルトです。

SPecific

ポリシーは特定の割り当てにのみ適用されます。

許可されるまたは許可されない VOLType の制限については、個々のパラメータを参照してください。

注:

スクラッチボリュームと特定ボリュームの両方に適用するポリシーを指定する場合は、同じポリシー名を使用して 2 つの個別の POLicy コマンドを指定する必要があります。1 つには VOLType(SCratch) を指定し (または未指定で)、もう 1 つには VOLType(SPecific) を指定します。

名前付きポリシーパラメータ

新しいポリシーが追加される場合、デフォルトの VOLTypeSCratch (または Nonspec) です。SCratchSPecific の両方の VOLType に同じポリシー名を追加できます。

次のパラメータには、name または NAme(name) パラメータが必須です。

NOne

オプションで、名前付きポリシーに関連付けられたすべてのポリシーパラメータを削除します。ポリシーに NOne を指定することは、デフォルトの動作 (たとえば、任意のメディアや記録技法、サブプール 0 など) を適用することを意味します。

MEDia(media-type)

オプションで、作成されるデータセットの希望のメディアタイプを指定します。メディアタイプをコンマで区切ったリストを入力できます。リストは、そこから選択が行われる汎用的なプールを指定します。暗黙の優先順位はありません。

media-type は、メディアタイプを示します。有効な media-type 値のリストについては、付録A MEDia、RECtech、および MODel の値を参照してください。

このパラメータが指定されていない場合、デフォルトは RECtech パラメータの値に基づいて選択されます。MEDia パラメータが省略されている場合に使用されるデフォルト値については、付録A MEDia、RECtech、および MODel の値を参照してください。

NOTAPEPlex パラメータが指定されていないかぎり、MEDiaVOLType(SPecific) は相互に排他的です。メディアタイプと記録技法の両方が省略されている場合は、使用可能なすべてのデバイスタイプが割り当てに適格となります。

RECtech(recording-technique)

オプションで、目的のデータセットについて、テープ面にデータトラックを記録するための方法を指定します。記録技法のリストを入力できますが、それらはコンマで区切る必要があります。リストは、そこから選択が行われる汎用的なプールを指定します。暗黙の優先順位はありません。

recording-technique は、記録技法を示します。有効な recording-technique 値のリストについては、付録A MEDia、RECtech、および MODel の値を参照してください。

MODel(model-type)

オプションで、トランスポートのモデル番号を指定します。コンマで区切られたモデルのリストを入力できます。リストは、そこから選択が行われる汎用的なプールを指定します。暗黙の優先順位はありません。

MODelRECtech と同じタイプの情報を提供しますが、ユーザーには記録技法より、トランスポートモデルを指定する方が便利な場合もあります。MODelRECtech は相互に排他的です。

model-type は、モデルタイプを示します。有効な model-type 値のリストについては、付録A MEDia、RECtech、および MODel の値を参照してください。

SUBPool(subpool-name)

オプションで、スクラッチ要求を満たすために使用されるサブプールを指定します。SUBPoolVOLType(SPecific) は相互に排他的です。

subpool-name はサブプール名を示します。

ESOTeric(esoteric-group-name または esoteric-list)

オプションで、デバイスエソテリックグループの名前またはデバイスグループのリストを指定して、テープ要求を満たすために使用される適格なトランスポートのリストを定義します。

esoteric-group-name または esoteric-list は、エソテリックグループの名前を指定します。指定される名前は、1 から 8 文字の英数字または各国語キャラクタ (#、@、$) で構成されます。スラッシュ (/) またはハイフン (-) も有効です。

エソテリックリストに、現在適格デバイスリストにはないデバイスが含まれている場合、SMC 割り当てでは、デバイスをリストに追加することはできませんが、指定されたエソテリックに含まれていないデバイスを除外できます。ドライブを除外している間、リスト内の任意のエソテリックのデバイスが追加されます。ドライブ優先度を決定している間、エソテリックリストの位置に従ってデバイスの順序が示されます。

PREFer

オプションで、エソテリックリストの相対値および追加の優先度情報を指定します。PREFer は、エソテリックのリストが指定された場合にのみ有効です。

Location

ドライブの優先度は、特定ボリュームの LSM 位置に基づきます。これは、特定ボリュームの場合のデフォルトです。Location は、VOLType (SPecific) でのみ有効です。

Esoteric

ドライブの優先度は、エソテリックリストに指定された順序に基づきます。これは、スクラッチ割り当ての場合のデフォルトです。

Count

ドライブの優先度は、LSM 内のスクラッチ数に基づきます。Count は VOLTYPE(SPecific) と相互に排他的です。

MGMTclas(name)

オプションで、VTCS MGMTclas 制御文で定義されている管理クラスを指定します。詳細は、MGMTclas 制御文を参照してください。

name は、管理クラスの名前を指定します。

TAPEPlex(name)

オプションで、SMC に定義されている TapePlex の名前を指定します。SMC は、指定された TapePlex 名を使用して、割り当て要求の所有者を判別します。指定された TapePlex 名だけが、特定ボリュームの情報またはスクラッチの可用性を判定するために照会されます。

name は、TapePlex 名を示します。これは、TAPEPlex コマンドで指定された TapePlex 名でなければなりません。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初の文字と最後の文字の間にある文字はすべて、英字、数字、ハイフンのいずれかである必要があります。

指定される TapePlex は、POLicy コマンドが処理される前に TAPEPlex コマンドで定義されている必要があります。TAPEPlexNOTAPEPlex は相互に排他的です。

NOTAPEPlex

オプションで、SMC はボリューム情報を取得するために TapePlex 検索を実行しないことを指定します。NOTAPEPlexTAPEPlex は相互に排他的です。

EXTVOLesot(esoteric-list)

オプションで、デバイスエソテリックグループの名前またはデバイスグループのリストを指定して、特定ボリュームがライブラリ外にあることが検出されたときにテープ要求を満たすために使用される適格なトランスポートのリストを定義します。EXTVOLesot は、VOLTYPE=SPECIFIC も指定されている場合にのみ指定できます。

esoteric-list はエソテリックのリストを指定します。リスト内の各エソテリックグループ名は、1 から 8 文字の英数字または各国語キャラクタ (#、@、$) で構成されます。スラッシュ (/) またはハイフン (-) も有効です。

SPLITvolref

オプションで、VOL=REF チェーンを分離するかどうかを指定します。SPLITvolrefVOLType(SPecific) は相互に排他的です。

OFF

VOL=REF チェーンは切断されません。これがデフォルトです。

ON

VOL=REF チェーンは切断され、LABEL データセットの順序番号が 1 に設定されます。

ALLOCFail

オプションで、ポリシーに一致したジョブステップを SMC 割り当て中に失敗させるように指定します。このパラメータを指定した場合、SMC 割り当てプロセスによって、ポリシーに一致したジョブステップのすべてのデバイスに不適格のマークが付けられ、これによりジョブは失敗します。ALLOCFail は、NAmeLIstVALidate、および VOLType を除き、ほかのすべてのパラメータと相互に排他的です。

READ

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC READ コマンドを使用すると、コンソールコマンドの代わりに入力データセットを使用して一連のコマンドを入力できます。

構文

図2-27は、READ コマンドの構文を示しています。

図2-27 READ コマンドの構文

図2-27 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-27に示すように、READ コマンドには次のパラメータが含まれます。

SMCCMDS

オプションで、SMC START プロシージャーの SMCCMDS DD 文で指定されたデータセットに含まれるコマンドを再処理します。

DSN(dsn)

オプションで、指定したデータセットに含まれるコマンドを処理します。

dsn はデータセット名を示します。

注:

DSN パラメータでメンバー名が指定されている場合、データセット全体を一重引用符で囲む必要があります。
VOLume(volser)

オプションで、データセットが置かれている DASD ボリュームのボリュームシリアル番号を指定します。データセットがカタログ化されていない場合は、このパラメータを指定してください。

volser は、データセットが置かれているボリュームシリアル番号を示します。

UNIT(unitname)

オプションで、カタログ化されていないデータセットについて、指定した VOLume のユニット名を指定します。VOLume も指定している必要があります。

unitname は、ユニット名を示します。指定しない場合、SYSALLDA のユニット名はデフォルトになります。

HOST(hostname)

オプションで、この READ コマンドが有効であるホスト名を指定します。このパラメータを指定した場合、READ コマンドは、指定した hostname が MSP ホストに一致するときにのみ処理されます。このパラメータを指定しない場合、READ コマンドは MSP ホストとは無関係に処理されます。

hostname はホスト名を示します。

HOST は、READ コマンドを MSP コンソールから入力した場合には無効です。

次の例に示すように、HOST パラメータを指定することにより、複数の MSP ホストにわたって単一の SMC パラメータファイルセットを共有できます。

your.parmlib(COMMCMDS)

MSGDEF CASE(MIXED)
...other common SMC parameter settings...
READ DSN(’your.parmlib(MSP1CMDS)’) HOST(MSP1)
READ DSN(’your.parmlib(MSP2CMDS)’) HOST(MSP2)

your.parmlib(MSP1CMDS)

DRIVEMAP CL(AB0-AB7) SE(BB0-BB7)

your.parmlib(MSP2CMDS)

DRIVEMAP CL(CB0-CB7) SE(BB0-BB7)

ファイル COMMCMDS には、すべてのホストに適用可能な SMC パラメータ設定と、使用している MSP ホストに応じた HOST の指定を伴う READ コマンドが含まれます。ファイル MSP1CMDS には、MSP ホスト MSP1 専用の SMC 指定が、ファイル MSP2CMDS には、MSP ホスト MSP2 専用の SMC 指定が含まれます。

REPlacepolicy

オプションで、指定したデータセット (または、指定した READ データセットによって引き続き読み取られるデータセット) 内で見つかった POLICY 文で、すべての SMC POLICY オブジェクトを置き換えるように指定します。

REPlacepolicy を指定しない場合、READ コマンド内の個々の POLICY 文は、参照される POLICY 文だけを更新または追加し、参照されない POLICY 文には影響しません。

注:

  • READ REPlacepolicy コマンドを実行したあとで、すべての TAPEREQ POLICY 参照が再検証されます。その後、いずれかの TAPEREQ POLICY 参照がエラーであるとわかった場合、無効な TAPEREQ 文はアクティブなままですが、「NULL」POLICY (つまり POLICY NAME(name) NONE と指定した場合と同等) を参照します。

  • すべての SMC テープポリシーを同時に再検証するために READ REPlacepolicy コマンドを実行するときは常に、TREQDEF コマンドを含めることで TAPEREQ 文をリロードすることをお勧めします。

RESYNChronize

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC RESYNChronize コマンドは、すべての TapePlex からドライブ構成情報を取得するために、定義されているすべての TapePlex への接続を再確立します。

このアクションは、SMC がTapePlex への新しいパスを最初にアクティブ化するとき、HSC サブシステム (ローカルまたはリモート) が構成変更を報告するとき、または MSP 割り当てまたはマウントイベント中に TapePlex へのアクティブなローカルパスにアクセスするときに、自動的に実行されます。ただし、次のような場合には、RESYNChronize コマンドを発行する必要があります。

  • ユーザーが、新しくアクティブ化した TapePlex に対してマウント遅延を自動化し、MSP 割り当てまたはマウントイベントが再接続をトリガーするまで待機しない場合。

  • ハードウェアまたは通信のエラーが原因で失われた可能性のある未処理マウントを再処理しようとする場合。

注:

インターセプトされた最初の割り当てまたはマウントの前に TapePlex との通信を初期化するために、SMCCMDS ファイルの末尾 (すべての TAPEPlex および SERVer コマンドのあと) に RESYNChronize コマンドを含めることをお勧めします。

構文

図2-28は、RESYNChronize コマンドの構文を示しています。

図2-28 RESYNChronize コマンドの構文

図2-28 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

なし。

Route

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要

説明

SMC Route コマンドは、SMC から定義済みの TapePlex または VLE にコマンドトランザクションをルーティングします。次だけがサポートされています。

  • VTCS のコマンド

  • UUI がサポートされている HSC のコマンド (VOLRPT を除く)。

注:

  • HSC MOUNTDISMOUNTENTER、および MOVE コマンドは、ROUTE コマンドを通じて SMC から発行できるようになりました。

  • 現在、VLE で受け入れられ処理されるコマンドは QUERY SERVER コマンドだけです。

  • Route コマンドを使用して、VM Client から ACSLS XAPI サーバーにさまざまなコマンドを発行することもできます。詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『ACSLS サーバーへの XAPI Client インタフェースのリファレンス』を参照してください。

構文

図2-29は、Route コマンドの構文を示しています。

図2-29 Route コマンドの構文

図2-29 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-29に示すように、Route コマンドには次のパラメータが含まれます。

tapeplex-name

SMC TAPEPlex コマンドで定義された TapePlex 名を指定します。SMC は、現在アクティブな TapePlex パスを使用して、指定した TapePlex に要求をルーティングします。ローカルまたはリモートの HSC TapePlex のいずれかにコマンドを送信できます。

stormngr-name

SMC STORMNGR コマンドで定義された VLE 名を指定します。SMC は、現在アクティブな VLE パスを使用して、指定した VLE に要求をルーティングします。ローカルまたはリモートの HSC TapePlex または VLE のいずれかにコマンドを送信できます。

command-string

要求された TapePlex にルーティングするコマンド文字列を指定します。

VTCS コマンドには接頭辞 VT を付けないでください。HSC UUI インタフェースは、VT 接頭辞が付いていない VTCS コマンドを正しい機能プロセッサにルーティングします。コマンド文字列は、HSC UUI または VTCS コマンド (DISPLAY MSG および DISPLAY CMD を除く) でサポートされているコマンドにする必要があります。この値は必須です。

SERVer

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC SERVer コマンドは、リモートライブラリサーバー、つまり別のホスト上で実行している HSC サブシステムへの指定されたパスを定義します。SERVer コマンドは、HTTP サーバーへの通信パスについて記述します。

注:

  • SERVer を定義する前に、TAPEPlex コマンドを使用して、参照する TapePlex を定義する必要があります。SERVer に関連付けられた TapePlex 名は変更できません。詳細は、TAPEPlexを参照してください。

  • 同様に、SERVer を定義する前に、STORMNGR コマンドを使用して、参照する VLE を定義する必要があります。SERVer に関連付けられた VLE 名は変更できません。詳細は、STORMNGRを参照してください。

構文

図2-30は、SERVer コマンドの構文を示しています。

図2-30 SERVer コマンドの構文

図2-30 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-30に示すように、SERVer コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme(name)

オプションで、定義、変更、または一覧表示されるサーバー名を指定します。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の任意の文字は、英字、数字、またはハイフンのいずれかである必要があります。

注:

SMC HTTP サーバーコンポーネントを使用している場合、単一の TapePlex 構成に対し、NAME で指定された複数のサーバーパスが存在する可能性があります。詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。
LIst

オプションで、TapePlex サーバーパスのステータス情報を表示します。

名前も指定されている場合は、指定した TapePlex サーバーパスのみが一覧表示されます。name を指定しない場合、すべての TapePlex サーバーパスが一覧表示されます。

注:

  • SERVer コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。この場合、すべてのライブラリサーバーパスが一覧表示されます。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。NAme 以外のパラメータとともに指定すると、ほかのパラメータが処理されたあとに、LIst が生成されます。

指定された SERVer パラメータ

次のパラメータには、名前または NAme(name) パラメータが必要です。

ENable

オプションで、指定したサーバーパスを割り当てまたはマウント要求用に選択できるようにします。

DISable

オプションで、指定したサーバーパスを無効にします。これが TapePlex への唯一のパスである場合、TapePlex を割り当てまたはマウント要求に使用できなくなります。

TAPEPlex(name)

オプションで、SMC TAPEPlex コマンドで定義された実際の ACS ハードウェア構成に関連付けられた TapePlex 名を指定します。新しいサーバーを最初に定義するときには、TAPEPlex パラメータを指定する必要があります。

name は、TapePlex 名を示します。この名前は、TapePlex エラーメッセージで報告されます。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の任意の文字は、英字、数字、またはハイフンのいずれかである必要があります。

STORMNGR(name)

オプションで、SMC STORMNGR コマンドで定義された VLE 名を指定します。新しいサーバーを最初に定義するときには、STORMNGR パラメータを指定する必要があります。TAPEPlexSTORMNGR は相互に排他的です。

name は、SMC STORMNGR コマンドで定義された VLE 名を指定します。この名前は、VLE エラーメッセージで報告されます。

HSCSUB(ssss)

オプションで、サーバーに関連付けられている TapePlex を表す HSC サブシステムの名前を指定します。このパラメータは、サーバーホストで実行している複数の HSC サブシステムがある (HSC が MULT モードで実行している) 場合にのみ必要となります。

ssss は HSC サブシステム名を示します。

HOst(hostname)

オプションで、リモート HSC サブシステムが存在する IP リゾルバホスト名を指定します。HOst および IPaddress は相互に排他的です。

hostname は、リモートホストの名前を示します。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の任意の文字は、英字、数字、またはハイフンのいずれかである必要があります。

IPaddress(address)

オプションで、リモート HSC サブシステムのサブシステム IP アドレスを指定します。IPaddress および HOst は相互に排他的です。

address は IP アドレスを示します。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の任意の文字は、英字、数字、またはハイフンのいずれかである必要があります。

POrt(nnnn)

オプションでサーバーポートを指定します。nnnn はサーバーポートを示します。デフォルトは 8080 です。

WAit(nnnn)

オプションで、通信またはサーバーの問題があると SMC が判断するまでに、ネットワーク上で行われた単一の要求を待機する最大の待機時間を指定します。

nnnn は秒単位の待機時間を示します。デフォルトは 60 です。

注:

  • 指定した WAIT 時間が 600 秒を超える場合は、マウントまたはマウント解除要求に対するデフォルトは、10 分 (600 秒) 以上になります。

  • HSC CDS バックアップジョブが指定の待機時間よりも長時間実行している場合は、CDS バックアップジョブの通常の実行時間に一致するように待機時間を設定してください。

REtry(nnnn)

オプションで、タスクの再開が許可され、失敗が記録されるまでの、1 つの要求に対する再試行の数を指定します。

nnnn は再試行回数を示します。デフォルトは 3 です。

SIMulate

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC SIMulate コマンドは、所与の一連のジョブステップ特性を持つ単一の DD ジョブステップを、SMC が処理する方法をシミュレートします。SIMulate コマンドは、SMC 処理の割り当ての影響 (SSI24) 部分をシミュレートしますが、マウント処理はシミュレートしません。

シミュレートするキーワードジョブステップパラメータを指定すると、コマンドは、SMC 割り当て、ポリシー検索、およびボリューム検索を呼び出します。SIMulate 出力にはシミュレーション結果が表示されます。

SIMulate は、特定のジョブステップ特性 (複数ユニット、アフィニティー分離、volref 属性など) をシミュレートしませんが、TAPEREQ および POLICY コマンド、ユーザー出口、および TAPEREQSERVER の変更など、SMC ポリシーでの変更が本番ジョブにどのような影響を与えるかをテストする強力なツールを備えています。

アクティブな SMC サブシステムに対して、または SMCUSIM ユーティリティーを通じて、SIMulate コマンドを発行できます。SMCUSIM ユーティリティーは、SIMulate コマンドと連動して、ジョブがどのように処理されるかを比較するための前後のレポートを生成する、CSV として操作できる XML 出力を生成します。SMCUSIM ユーティリティーの詳細は、SMC UUI シミュレーションユーティリティー (SMCUSIM)を参照してください。

構文

図2-31は、SIMulate コマンドの構文を示しています。

図2-31 SIMulate コマンドの構文

図2-31 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-31に示すように、SIMulate コマンドには次のパラメータが含まれます。

JOBname(jobname)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたジョブステップのジョブ名を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、「(any)」が使用され、これにより、SMS ACS ルーチンまたは TAPEREQ 制御文で指定された汎用でないジョブ名に一致することがなくなります。

jobname はジョブ名を指定します。

STEPname(stepname)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたジョブステップのステップ名を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、「(any)」が使用され、これにより SMS ACS ルーチンまたは TAPEREQ 制御文で指定された汎用でないステップ名と一致することがなくなります。

stepname はステップ名を指定します。

PGMname(pgmname) または PROGram (pgmname)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたジョブステップのプログラム名を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、「(any)」が使用され、TAPEREQ 制御文で指定された汎用でないプログラム名と一致することがなくなります。

pgmname はプログラム名を示します。

DDName(ddname)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたデータセットの DD 名を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、「(any)」が使用され、これにより TAPEREQ 制御文で指定された汎用でない DD 名と一致することがなくなります。

ddname は DD 名を示します。

DSN(dsname) または DATASET(dsname)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたデータセットのデータセット名を指定します。形式は PDS メンバーでない MSP 標準に準拠する必要があります。指定しない場合、「(any)」が使用され、TAPEREQ 制御文で指定された汎用でないプログラム名と一致することがなくなります。

dsname はデータセット名を示します。

VOLSer(volser)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたデータセットのボリュームシリアル番号を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、「SCRTCH」が使用され、スクラッチマウントをシミュレートします。

volser は、ボリュームシリアル番号を示します。

ESOTeric(esoteric-name)

オプションで、テープ要求を満たすために使用される一連の適格なトランスポートを定義するデバイスエソテリックグループの名前を指定します。指定するエソテリックは、定義済みの MSP エソテリックである必要があります。指定しない場合、SIMulate コマンドは、すべての TapePlex の既知のライブラリ内デバイス、ライブラリ外デバイス、および仮想デバイスすべてから構成される元のエソテリックをシミュレートします。デフォルトのエソテリックが使用される場合、定義済みの MSP エソテリックに対応していない可能性があります。

esoteric-name はエソテリック名を示します。

RETPD(retention-period)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたデータセットの保持期間を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、0 が使用されます。

retention-period は保持期間を示します。

EXPDT(expiration-period)

オプションで、テスト対象のシミュレートしたデータセットの有効期限を指定します。形式は MSP 標準に準拠している必要があります。指定しない場合、現在の日付が使用されます。

expiration-period は有効期限を示します。

LABEL(label-type)

オプションで、ポリシーを選択するために使用するラベルタイプを指定します。

label-type はラベルタイプを示します。次のいずれかを指定します。

  • SL は、標準ラベルのテープを示します。これは、このパラメータが省略されている場合のデフォルトです。

  • AL は、ANSI ラベルのテープを示します。

  • NL は、ラベルなしのテープを示します。

  • NSL は、非標準ラベルのテープを示します。

SMC SIMulate コマンド出力には、シミュレートしたジョブ特性と、適用される SMS、TAPEREQ、および SMC ポリシーを示したポリシーセクションとが表示されます。

次の例では、SMC テープポリシーが適用されなかった「最小」の出力を示しています。

例2-1 SIMulate コマンドの出力 - テープポリシー未適用

SMC0222 SIMULATE command results:        ---- Jobstep characteristics ----        JOBNAME=(any), STEPNAME=(any), PROGRAM=(any), DDNAME=(any)        DSN-SMCINT.BT1.TEST, RETPD=0        VOLSER=SCRTCH, ESOTERIC=(any)        ---- Volume lookup results ----        Owning TAPEPLEX=HSCQ        MEDIA=STANDARD,ECART,STK2P        RECTECH=LONGITUD,STK2P        ---- List of eligible drives ----        0AA0 TAPEPLEX=HSCQ, ACS=00, LSM=00, 18TRACK, pref=1        0AA1 TAPEPLEX=HSCQ, ACS=00, LSM=00, 18TRACK, pref=1        remainder of drives

STORMNGR

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC STORMNGR コマンドは SMC に対して VLE を定義します。

注:

VLE にアクセスするには、STORMNGR および SERVer コマンドが必要になります。STORMNGR コマンドは、SMC が通信しようとしている VLE を一覧表示し、そのステータスを報告することもできます。

構文

図2-32は、STORMNGR コマンドの構文を示しています。

図2-32 STORMNGR コマンドの構文

図2-32 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-32に示すようにSTORMNGR コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme(name)

定義、変更、または一覧表示する VLE を指定します。この名前は VTCS に対しても定義され、最初は VLE GUI によって定義されます。name が指定されていない場合は、すべての VLE が一覧表示されます。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の任意の文字は、英字、数字、またはハイフンのいずれかである必要があります。

ENAble

指定した VLE を有効にします。これが、新しい VLE を追加したときのデフォルトになります。

DISable

指定した VLE を無効にします。

LIst

オプションで、VLE 情報を一覧表示します。

name も指定した場合、指定した VLE だけが一覧表示されます。name が指定されていない場合は、すべての VLE が一覧表示されます。

SERVerlist

オプションで、定義済みの VLE、その属性、および関連したサーバーが一覧表示されます。

name も指定した場合、指定した VLE だけが一覧表示されます。name が指定されていない場合は、すべての VLE が一覧表示されます。

STATus

オプションで、すべての VLE または指定された 1 つの VLE の現在のステータスを一覧表示します。

name も指定した場合、指定した VLE だけが一覧表示されます。name が指定されていない場合は、すべての VLE が一覧表示されます。

TAPEPlex

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC TAPEPlex コマンドは、通常 1 つの CDS で表現される特定の Oracle StorageTek テープハードウェア構成である TapePlex を定義します。TAPEPlex コマンドはまた、SMC が通信しようとしている TapePlex を一覧表示し、そのステータスを報告することもできます。

注:

  • リモート HSC TapePlex にアクセスするには、TAPEPlex および SERVer コマンドが必要になります。

  • SMC が初期化できるように少なくとも 1 つの TapePlex が定義されている必要があります。

構文

図2-33は、TAPEPlex コマンドの構文を示しています。

図2-33 TAPEPlex コマンドの構文

図2-33 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-33に示すように、TAPEPlex コマンドには次のパラメータが含まれます。

name または NAme (name)

追加、変更、または一覧表示する TapePlex 名を指定します。

name は、キーワード NAme とともに指定するか、キーワードなしで指定することができます。キーワード NAme を指定しない場合、name を指定するときは、最初のパラメータとして指定する必要があります。

次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の任意の文字は、英字、数字、またはハイフンのいずれかである必要があります。

LIst

オプションで、TapePlex 情報を一覧表示します。

name も指定した場合、指定した TapePlex だけが一覧表示されます。name を指定しない場合、すべての TapePlex が一覧表示されます。

TAPEPlex コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。この場合、すべての TapePlex が一覧表示されます。LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、指定した TapePlex は、ほかのパラメータが処理されたあとに一覧表示されます。

SERVerlist

オプションで、定義済みの TapePlex、その属性、および関連付けられているサーバーを一覧表示します。

name も指定した場合、指定した TapePlex サーバーだけが一覧表示されます。name を指定しない場合、すべてのサーバーが一覧表示されます。

STATus

オプションで、すべての TapePlex、または 1 つの指定した TapePlex の現在のステータスを一覧表示します。TapePlex ステータスは、TapePlex がアクティブであるか、非アクティブであるか、または無効になっているかを示します。アクティブな TapePlex の場合、ステータスには、現在のサーバーまたはローカルサブシステムの名前が一覧表示されます。

name も指定した場合、指定した TapePlex のステータスだけが一覧表示されます。name を指定しない場合、すべての TapePlex のステータスが一覧表示されます。

指定された TAPEPlex パラメータ

次のパラメータには、name または NAme(name) パラメータが必須です。

ENAble

オプションで、指定した TapePlex を割り当てまたはマウント要求で選択できるようにします。

DISable

オプションで、指定した TapePlex を無効にします。TapePlex は割り当てまたはマウント要求で使用されません。

LOCSUBsys(subsysname)

オプションで、ローカル HSC サブシステムを指定します。

subsysname はサブシステム名を示します。

LOCENAble

オプションで、指定した HSC サブシステムを TapePlex へのローカルパスとして使用できるようにします。

LOCDISable

オプションで、指定した HSC サブシステムを無効にします。LOCDISable を使用して、SMC がローカルサブシステムを無視して、リモートサーバーから TapePlex にアクセスするように強制できます。

WTORdest

オプションで、メッセージが送信されるコンソールを指定します。適用されるメッセージについては、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

Client

リモート HSC は、WTOR メッセージを発行せずに、選択された WTOR を SMC クライアントに返します。SMC クライアントは続いて、SMC が実行しているシステムのオペレータに対して WTOR を発行します。SMC は、WTOR 応答を提供するサーバーへマウントまたはマウント解除要求を再送信します。

Server

WTOR メッセージは、HSC サーバーコンソール上で発行されます。これがデフォルトです。

ALIAShost

オプションで、HSC TapePlex との通信に使用するホストの別名を指定します。

hostname

1 - 8 文字のホスト名です。

OFF

ネイティブの SMF ホスト名が HSC ライブラリとの通信で使用されます。これがデフォルトです。

TCPip

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC TCPip コマンドを使用すると、TCP/IP 通信環境における現在の TCPNAME および ADSNAME のデフォルトの変更または一覧表示、あるいはその両方を行えます。このコマンドを使用して、TCP/IP 要求を MSP ホスト上の特定の TCP/IP スタックに転送できます。

構文

図2-34は、TCPip コマンドの構文を示しています。

図2-34 TCPip コマンドの構文

図2-34 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-34に示すように、TCPip コマンドには次のパラメータが含まれます。

List

オプションで、TCPNAME および ADSNAME の現在の設定を一覧表示します。

  • TCPip コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

OFF

オプションで、クライアント TCP/IP 通信にシステムのデフォルトを使用するように指定します。

RERESolve

オプションで、通信障害後に、SMC が SERVER HOST 名の再解決を試みるかどうかを指定します。

OFF

SMC はサーバーホスト名の再解決を試みません。これがデフォルトです。

ON

SMC はサーバーホスト名の再解決を試みます。

SMC は、SERVER RETRY パラメータの指定に従って、最初に再試行を試みます。エラーで IP アドレスが利用できない可能性があることが示されており、RERESolve パラメータが ON になっている場合、SMC は、HOST 名の再解決を試み、新しい IP アドレスが生成される場合はトランザクションを再試行します。

XSECusername(username)

オプションで、このクライアントから開始されたすべてのトランザクションに関連付けられた XAPI ユーザー名を指定します。このユーザー名は、ターゲットサーバーからログインチャレンジが発行されたときにのみ使用されます。

username は XAPI ユーザー名を示します。

注:

XUDB コマンドを使用して、クライアントとサーバーの両方で同じ USER を定義する必要があります。詳細は、XUDBを参照してください。

TCPIP のパラメータ

これらのパラメータは、OFF または RERESolve と相互に排他的です。

TCPname(name)

オプションで、MSP ホスト上の特定の TCP/IP スタックに対する TCPNAME 値を指定します。TCPNAME は MSP TCP/IP スタックの名前です。TCPNAME の詳細は、富士通のドキュメント、MSP アプリケーションプログラミングインターフェースの TCP/IP リファレンスを参照してください。デフォルトは none です。

nameTCPNAME 値を示します。デフォルトは none です。

  • サブシステム名を指定する場合、1 から 4 文字の英数字または各国語 (#、@、$) キャラクタを含め、最初の文字をアルファベットか各国語文字にする必要があります。

  • アドレス名を指定する場合、1 から 8 文字の英数字または各国語文字から構成する必要があります。

ADSname(name)

オプションで、MSP ホスト上の特定の TCP/IP スタックに対する ADSNAME 値を指定します。ADSNAME は TCP/IP 起動ジョブのジョブ名です。ADSNAME の詳細は、富士通のドキュメント、MSP アプリケーションプログラミングインターフェースの TCP/IP リファレンスを参照してください。

nameADSNAME 値を示します。

TRace

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC TRace コマンドは、GTF トレース機能を使用する SMC トレースを有効にし、オプションで、制御ブロックの変更前後にアドレス空間のスナップダンプを実行します。

注:

  • SMC TRace 処理はシステムのパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。Oracle StorageTek ソフトウェアサポートの指導を受けた場合にのみ使用してください。

  • TRace JOBname(jobname) を実行すると、jobname が HSC サブシステム名に一致したときに、HSC または VTCS サブシステムアドレス空間によって発行された UUI コマンドに対して SMC トレースが生成されます。UUI トレースは非常に大きな負荷を CPU にかけるので、Oracle StorageTek ソフトウェアサポートから指示された場合にのみ使用してください。

構文

図2-35は、TRace コマンドの構文を示しています。

図2-35 TRace コマンドの構文

図2-35 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-35 に示すように、TRace コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、SMC サブシステムと SMC コンポーネントの現在の SMC トレース設定を、ジョブ名、ステップ名、および PROC ステップごとに一覧表示します。

  • TRace コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

  • JOBname を指定しない場合、SMC コンポーネントがトレースされているすべてのジョブが一覧表示されます。

  • JOBname を指定した場合、SMC コンポーネントがトレースされているジョブで、ジョブ JOBname に一致するジョブ名を持つジョブだけが一覧表示されます。

OFF

オプションで、SMC トレースを無効にします。

  • ほかのパラメータを指定していない場合、すべてのジョブに対してトレースが無効になります。

  • JOBname だけを指定した場合、そのジョブ名のすべてのエントリに対して、トレースが無効になります。

  • JOBnameSTEPname、および PROCstep を指定した場合、指定したエントリに対してのみトレースが無効になります。

COMPact

オプションで、SMC トレース出力を「コンパクト」形式で生成するかどうかを指定します。

GTF トレース出力がこの形式で生成される場合、SMC ユーティリティープログラム SMCUGTF を使用して、トレースを元の SMC トレース形式に変更できます。トレースフォーマットユーティリティー (SMCUGTF)を参照してください。

ON

SMC トレース出力は、GTF データセット領域を保存する形式で生成されます。これがデフォルトです。

OFF

SMC トレース出力は、人が読み取れる形式で生成されます。

ジョブ名/コンポーネントのパラメータ

SUbsys

オプションで、SMC サブシステムの 1 つ以上のコンポーネントまたはサブタスクに対して SMC トレースを有効または無効にします。

ALLProc

オプションで、SMC サブシステムのすべてのコンポーネントおよびタスクに対してトレースを有効にします。これは、パラメータが指定されていない場合のデフォルトです。

AScomm

オプションで、SMC サブシステムの ASCOMM コンポーネントのすべてのタスクに対してトレースを有効にします。

CGi

オプションで、接続しているすべてのクライアント要求について、SMC サブシステムのすべての CGI モジュール処理に対してトレースを有効にします。個々のクライアント要求に対する CGI モジュールの実行をトレースするには、適切な SMC クライアント上で TRace JOBname REMOTE コマンドを発行します。

CMd

オプションで、SMC サブシステムのオペレータコマンドコンポーネントのすべてのタスクに対してトレースを有効にします。

HTtp

オプションで、SMC サブシステムの HTTP サーバーコンポーネントのすべてのタスクに対してトレースを有効にします。

INit

オプションで、SMC サブシステムの開始/終了コンポーネントのすべてのタスクに対してトレースを有効にします。

JOBname(jobname)

オプションで、指定した jobnamestepname、および procstep 名に一致した、イニシエータの 1 つ以上のイニシエータコンポーネントに対して SMC トレースを有効または無効にします。指定しない場合、すべてのジョブに対するトレース情報が表示されます。

jobname は特定のジョブ名です。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。最後の文字としてアスタリスク (*) を入力すると、ワイルドカードとして使用できます。この場合、アスタリスクに先行する文字に一致するジョブ名を持つすべてのジョブが、トレースまたは一覧表示されます。すべてのジョブをトレースするには、TRACE JOB(*) と指定します。

STEPname(stepname)

オプションで、ステップ名を指定します。

stepname はステップ名を指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。このパラメータは、JOBname も指定されている場合にのみ有効です。

PROCstep(procstep)

オプションで、PROC ステップを指定します。

procstepPROC ステップを指定します。入力値は 1 から 8 文字の長さにする必要があります。このパラメータは、JOBnameSTEPname も指定されている場合にのみ有効です。

ALLProc

オプションで、指定した jobnamestepname、および procstep 名に一致する、イニシエータで実行しているすべての SMC イニシエータコンポーネントに対してトレースを有効にします。これは、パラメータが指定されていない場合のデフォルトです。

ALLOc

オプションで、指定した jobnamestepname、および procstep 名に一致する、イニシエータ内で実行するすべての SMC 割り当てタスクに対してトレースを有効にします。

MSghandler

オプションで、指定した jobnamestepname、および procstep 名に一致する、イニシエータ内で実行しているすべての SMC メッセージハンドラコンポーネントタスクに対してトレースを有効にします。

REmote

オプションで、リモート SMC HTTP サーバーで、指定した jobnamestepname、および procstep 名から発信された要求に対してトレースを有効にします。

リモートトレースは、SMC クライアント上でアクティブになっている GTF トレースに依存しませんが、GTF トレースは対応する SMC HTTP サーバー上でアクティブになっている必要があります。

UTility

オプションで、指定した jobnamestepname、および procstep 名に一致する、イニシエータ内で実行しているすべての SMC ユーティリティーコンポーネントタスクに対してトレースを有効にします。

TREQDef

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC TREQDef コマンドは、テープ要求 (TAPEREQ) パラメータ文を含む定義データセットを指定してロードします。

注:

既存の HSC TREQDEF 制御文は無効になっていませんが、リモート SMC 6.0 クライアントシステムに対してのみ処理されます。

構文

図2-36は、TREQDef コマンドの構文を示しています。

図2-36 TREQDef コマンドの構文

図2-36 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-36に示すように、TREQDef コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

現在ロードされている TAPEREQ 制御文を含む定義データセットに関する情報を一覧表示します。次の情報が含まれます。

  • データセット名

  • メンバー名

  • 識別文字列 (データセットに OPTION TITLE 文が含まれている場合)

  • パラメータがロードされた日付と時間

TREQDef コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

DATASET(dsn) または DSN(dsn)

オプションで、処理対象の TAPEREQ 制御文を含むデータセットの名前を指定し、オプションで、OPTION TITLE 制御文を指定します。

dsn はデータセット名を示します。このデータセットは、固定長 80 バイトの順次データセットにすることも、固定長 80 バイトの PDS メンバーにすることもできます。データセット名にメンバー名が含まれる場合、データセット名を引用符で囲む必要があります。例:

DATASET(’YOUR.PDS.DSN(MEMBER)’)
VOLume(volser)

オプションで、データセットが置かれている DASD ボリュームのボリュームシリアル番号を指定します。データセットがカタログ化されていない場合は、このパラメータを指定してください。

volser は、ボリュームシリアル番号を示します。

UNIT(unitname)

オプションで、カタログ化されていないデータセットについて、指定した VOLume のユニット名を指定します。VOLume も指定している必要があります。

unitname は、ユニット名を示します。指定しない場合、SYSALLDA のユニット名はデフォルトになります。

HOSTID(hostid)

オプションで、この制御文の実行元である hostid を指定します。このパラメータは、複数の TAPEREQ 制御文メンバーを含む 1 つの parmlib メンバーを複数のシステムで共有できるように、PARMLIB で使用する場合にのみ有効です。

hostid は、この制御文の実行元であるホスト名を示します。複数のホスト名はカンマで区切る必要があります。

RELOAD

オプションで、現在ロードされている TAPEREQ 制御文を同じデータセットからリロードします。このパラメータは、TREQDEF DSN(dsn) コマンドが発行されたあとで、データセットの内容が変更された可能性があるときに使用できます。

TAPEREQ 制御文

SMC TAPEREQ 制御文では、特定のジョブ名、ステップ名、プログラム名、データセット、またはデータセットのグループに適用される指定 POLicy を指定します。

TAPEREQ 文は、SMC TREQDEF コマンドで指定された定義データセット (DDname) に記されます。SMC 割り当ては、これらの TAPEREQ 文を呼び出して、要求を満たすために正しいメディアタイプが使用されており、カートリッジが適切なデバイスにマウントされていることを確認します。TAPEREQ 文は定義データセット内に記す必要があります。これをオペレータコマンドとして発行することはできません。

SMC POLicy コマンドを使用すると、指定した単一のオブジェクトですべてのテープポリシー仕様を指定できます。これは TAPEREQ 文または SMS とともに使用され、指定ポリシーを割り当てまたはマウントイベントに関連付けます。

TAPEREQ POLicy パラメータは、SMC POLicy コマンドで定義されている関連の SMC ポリシーを参照するように SMC に指示します。詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

次のいずれかの条件が存在する場合、MEDia および RECtech または MODel パラメータは未定義に設定され、すべての要求に適合します。使用可能なすべてのデバイスが割り当ての対象になります。

  • 要求に適合する TAPEREQ 制御文が定義データセットで指定されていない。

  • MEDiaRECtech、または MODel パラメータを指定した、適合する Policy コマンドでない。

  • ロードされている定義データがない。

注:

  • 以前のソフトウェアリリースでは、TAPEREQ パラメータはテープ属性の定義に使用されていました。このような従来のパラメータの詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『ELS レガシーインタフェースリファレンス』を参照してください。

  • TREQDEF コマンドの詳細は、TREQDefを参照してください。

構文

図2-37は、TAPEREQ 制御文の構文を示しています。

図2-37 TAPEREQ 制御文の構文

図2-37 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-37に示すように、TAPEREQ 制御文には次のパラメータが含まれます。

注:

JOBnameSTEPnamePROGram、および DATASET パラメータ値では、次のワイルドカード文字を使用できます。
  • % または ? は、空白以外の単一の任意の文字を示します。

  • * は、1 つの修飾レベルを超えない任意の文字列 (0 から 8 文字) を示します。たとえば、A.B.*A.BA.B.C に適合しますが、A.B.C.D には適合しません。

  • ** は、DATASET でのみ使用され、任意の数の修飾子を示します (ゼロ以上)。修飾子内ではほかの文字とともに使用することはできません。たとえば、A.B.**A.BA.B.CA.B.C.DA.B.C.D.E などに適合します。

JOBname(jobname)

オプションでジョブ名を識別します。JOBname を指定しない場合、デフォルト値は * です。

jobname は、TAPEREQ 制御文が処理されるジョブの名前を示します。

指定した jobname が要求内のジョブ名に一致したときにのみ、TAPEREQ 制御文が使用されます。

注:

DFHSMTAPEREQ 文をコーディングする場合は、選択条件として JOBname を指定する必要があります。DATASET (DSN) を使用すると、予期しない結果が発生することがあります。
STEPname(stepname)

オプションでステップ名を指定します。STEPname パラメータが指定されていないときには、デフォルト値は * になります。

stepname は、TAPEREQ 制御文が処理されるステップの名前を示します。TAPEREQ 制御文は、指定された stepname が要求内のステップ名に一致するときにのみ使用されます。

PROGram(program-name) または PGMname(program-name)

オプションでプログラム名を指定します。

使用されるプログラム名はジョブステップのプログラム名です。デフォルト値は * です。

program-name は、TAPEREQ 制御文が処理されるプログラム名を示します。

TAPEREQ 制御文は、指定した program-name が要求内のプログラム名に一致したときにのみ使用されます。

DATASET(dataset-name) または DSN(dataset-name)

オプションでデータセット名を指定します。デフォルト値は ** です。

dataset-name は、TAPEREQ 制御文が処理されるデータセット名を示します。

TAPEREQ 制御文は、指定された dataset.name が要求内のデータセット名に一致したときにのみ使用されます。RACF および SMS の拡張汎用命名の規則が適用されます。

DFHSM の TAPEREQ 文をコーディングする場合は、選択条件として JOBname を指定する必要があります。DATASET (DSN) を使用すると、予期しない結果が発生することがあります。

このパラメータで指定する名前は、DD 文の DSN パラメータにコーディングされた値と異なっている場合があります。次に例を示します。

DSN=&&ABC

データセットが一時的なものである場合、DD 文ではこのようにコーディングされていることがあります。ただし、実際のデータセット名は &&ABC ではありません。同様に、DSN パラメータが以前の DD 文を参照する場合、データセット名は参照先のデータセットに解決されます。したがって、TAPEREQ 制御文を処理するには、参照されるデータセット名を DATASET パラメータにコーディングする必要があります。

DDname

オプションで、データセットの DD 名を指定します。

DD-name は DD 名を示します。

RETPD

オプションで、保存期間と、存在する必要のある関係性を指定します。RETPDEXPDT のどちらも指定しない場合、デフォルト値は RETPD(GE,0) になります (どの有効期限でもこの条件に適合します)。

  • EQ - 等しい。

  • NE - 等しくない。

  • GT - より大きい。

  • GE - 以上。

  • LT - 未満。

  • LE - 以下。

retention-period は、データセットの保存期間を日数で示します。日数は、1 から 4 桁の 10 進数で指定してください。

EXPDT

オプションで、有効期限と、存在する必要のある関係性を指定します。

  • EQ - 等しい。

  • NE - 等しくない。

  • GT - より大きい。

  • GE - 以上。

  • LT - 未満。

  • LE - 以下。

expiration-date は、YYDDD または YYYY/DDD の形式でデータセットの有効期限を示します。

VOLser(volser または volser-range)

オプションで、特定のボリューム ID または volser の範囲を識別します。VOLSer を省略した場合、デフォルト値は * (任意のボリューム) になります。

TAPEREQ 文と POLicy コマンドを組み合わせて使用すると、特定ボリュームのシリアル番号に基づいて割り当てポリシーを指定できます。詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

volser または volser-range は、ボリューム ID またはボリュームの範囲を示します。

VOLSer では、POLicy パラメータも指定する必要があります。

LABEL(label-type)

オプションで、ポリシーを選択するために使用するラベルタイプを指定します。

label-type はラベルタイプを示します。次のいずれかを指定します。

  • SL は、標準ラベルのテープを示します。これは、このパラメータが省略されている場合のデフォルトです。

  • AL は、ANSI ラベルのテープを示します。

  • NL は、ラベルなしのテープを示します。

  • NSL は、非標準ラベルのテープを示します。

LABEL は、POLicy も指定されている場合にのみ有効です。

JCLESOT(esoteric-name)

オプションで、JCL で (または IDAXESOT を通じて) 与えられたエソテリックに一致するデバイスエソテリックグループの名前を指定します。

esoteric-name はエソテリックグループ名を示します。

これは、1 から 8 文字の英数字または各国語 (#、@、$) 文字で構成できます。スラッシュ (/) またはハイフン (-) も有効です。

JCLESOT は、POLicy も指定されている場合にのみ有効です。JCLESOT は、SSI55 (IDAX) または SSI24 (割り当て) の処理時にのみ一致するので、SUBPOOL および MGMTCLAS を含む POLICY はこのパラメータで選択されません。

次に、JCLESOT および ACTRECT パラメータの使用例を示します。

TAPEREQ DSN(V047970.JCLESOT.*) JCLESOT(HVTSS11) POLICY(POL1)
TAPEREQ DSN(V047970.JCLESOT.*) ACTRECT(V) POLICY(POL1)
TAPEREQ DSN(**) POLICY(POL2)
 
POLICY NAME(POL1) MED(V) REC(V) MGMT(HSCX400) SUBP(SUBP1)
POLICY NAME(POL2) MED(ECART)

この例では、UNIT=HVTSS11 (一致する DSN を使用) を指定するジョブに、SSI55/SSI24 の処理時に VIRTUAL メディアおよび記録技法が割り当てられます。ほかのすべてのデータセットには、ECART のメディアが割り当てられます。マウントメッセージ時に、割り当てられたドライブの記録技法が、一致する DSN に対して仮想である場合は、POL1 の管理クラスおよびサブプールが割り当てられます。それ以外の場合、サブプールも管理クラスも割り当てられません。

ACTRECT(rectech-name)

オプションで、マウントが要求されたドライブが以前に選択したポリシーと矛盾している場合、または以前にポリシーを選択していない場合、マウント時にポリシーを決定するために使用する記録技法を指定します。

たとえば、JCL エソテリックが、ポリシー記録技法またはエソテリック置換の選択を妨げている場合、マウントが要求されたドライブと矛盾するスクラッチサブプールが、選択されたポリシーに存在する可能性があります。

また、JCLESOT などのマウント時に利用できない条件をポリシー選択に使用する場合、SMC マウント処理で、SUBPOOLMGMTCLAS などのマウントパラメータを割り当てるポリシーが利用できないことがあります。ACTRECT を指定するとデフォルトをオーバーライドできます。

rectech-name は、記録技法名を示します。

ACTRect は、POLicy も指定されている場合にのみ有効です。

POLicy(policy-name)

オプションで、割り当てまたはマウント要求に関連付けられているポリシーの名前 (SMC POLicy コマンドによって定義) を指定します。

policy-name はポリシー名を指定します。

SMC は、このポリシー名を使用して、割り当てまたはマウント要求に関連付けられているすべてのポリシー情報を特定します。

指定ポリシーは、TREQDEF コマンドが処理される前に、POLicy コマンドを使用して定義する必要があります。

SMC POLicy コマンドの詳細は、POLicyを参照してください。既存の TAPEREQ 文に基づいた新しい POLicy 定義の作成の詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

TAPEREQ 定義の無効化

TAPEREQ 定義を無効にするには、次の手順を使用します。

  1. 現在の TAPEREQ 制御文を含む定義データセットを編集します。

  2. 無効にする TAPEREQ 制御文のパラメータを削除するか、TAPEREQ 制御文を削除します。

  3. TREQDEF オペレータコマンドを発行し、定義データセットをリロードします。

すべての TAPEREQ 定義を無効にするには、パラメータが指定されていない TAPEREQ 制御文を 1 つだけを含む定義データセットをロードしてください。

注:

いずれかの個別の TAPEREQ 制御文でエラーが発生した場合、セット全体が破棄されます。

UEXit

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC UEXit コマンドは、特定のユーザー出口に対して呼び出されるロードモジュールを定義し、ユーザー出口が有効であるか無効であるかを指定します。

1、2、4、8、9、10、11、12、および 13 のユーザー出口が SMC によって呼び出され、管理されます。

注:

  • このコマンドを使用して、使用する各ユーザー出口をロードします。ユーザー出口はロードしていないと、呼び出されません。

  • すべてのユーザー出口は、ライブラリサーバーが置かれている場所とは無関係に、SMC が存在するホスト上で実行されます。

  • SMC が対話する TapePlex の数とは無関係に、所定のユーザー出口の 1 つの形式だけを呼び出すことができます。目的の形式 (HSC) は FORMat パラメータを使用して指定します。

  • HSC ユーザー出口 7 (SLSUX07) はサポートされなくなりました。

  • これらのユーザー出口は、サブシステムにアクセス可能なライブラリ内に存在する必要があります。

  • SMC POLicy が割り当てまたはマウントに適用されるときに、ユーザー出口情報は適用されません。

  • ユーザー出口の詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『ELS レガシーインタフェースリファレンス』を参照してください。

構文

図2-38は、UEXit コマンドの構文を示しています。

図2-38 UEXit コマンドの構文

図2-38 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-38に示すように、UEXit コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、すべてのユーザー出口のステータス情報を表示します。

  • UEXit コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

  • LIst はそのほかのパラメータとともに指定できます。この場合、LIst は、ほかのパラメータが処理されたあとに生成されます。

number

オプションで、ユーザー出口番号を指定します。有効な値は 1、2、4、8、9、10、11、12、および 13 です。

NAME(name)

オプションで、ユーザー出口のロードモジュール名を指定します。

name は、ロードモジュール名 (たとえば、SLSUX01) を示します。

FORMat

オプションで、有効または無効にするユーザー出口のフォーマットを指定します。

HSC

HSC ユーザー出口のフォーマットです。

LOAD

オプションで、指定したユーザー出口をロードし、使用できるようにします。

ユーザー出口はロードしていないと、呼び出されません。同じユーザー出口に対してモジュールを続けてロードすると、使用回数がゼロに達したときに、ロードモジュールの現在アクティブなコピーが削除されます。

ENAble

オプションで、以前に問題が生じたために無効になっていたユーザー出口を有効にします。

DISable

オプションで、問題の解決を図るためにユーザー出口を無効にします。

UNITAttr

インタフェース:

  • コンソールまたは SMCCMDS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC では、MSP/EX オペレーティングシステムと ELS ライブラリ制御システム (TapePlex) の両方からドライブタイプ情報を取得します。ELS ライブラリ制御システムの場合、構成照会から返された HSC データは、ライブラリ制御のデバイスについてオペレーティングシステムから返された情報を補足するために使用されます。

SMC UNITAttr コマンドを使用すると、デバイスアドレスおよび属性を指定して、ライブラリ外の制御デバイスに関するオペレーティングシステム情報を補足でき、複数の TapePlex で同じデバイスアドレスが定義されたときに、指定したデバイスに関する TapePlex からの構成情報を事実上無視できます。SMC UNITAttr コマンドを使用すると、次の操作を実行できます。

  • このホストで利用できないデバイスアドレスに MODEL=IGNORE を設定します。

  • このホストのライブラリ外デバイスのモデルタイプを指定します。

  • 複数の TapePlex に対して定義されているライブラリ外デバイスアドレスまたは範囲に対して NOTAPEPlex を指定します。このホストがない場合、接続されているデバイスは指定した TapePlex に属します。

  • SMC の開始後、TapePlex が初期化される前に、マウントによって参照される可能性のあるデバイスに TapePlex 所有権とモデルを指定します。

UNITAttr コマンドを使用する必要がある構成、またはこのコマンドを使用することで利点のある構成の詳細は、Oracle の ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

注:

  • 既存の HSC UNITATTR 制御文は無効になりません。ただし、ライブラリ外デバイスと MODEL(IGNORE) デバイスに対する UNITATTR 文は、リモート SMC 6.0 クライアントシステムに対してのみ処理されます。ライブラリドライブおよび仮想ドライブに対する HSC UNITATTR 文は、リリース 6.0 以降のどの HSC 処理でも使用されません。

  • SMC は UNITDEF コマンドをサポートしません。各 UNITATTR コマンドは、個別に解析され処理されます。

  • HSC ライブラリ外および MODEL=IGNORE UNITATTR 文は、構成照会でも SMC に返されなくなります。したがって、UNITAttr を使用して、割り当て用にデバイスをバイパスするか、ライブラリ外ドライブのデバイスタイプを定義する場合、これらの UNITATTR コマンドを SMC サブシステムに定義する必要があります。

構文

図2-39は、UNITAttr コマンドの構文を示しています。

図2-39 UNITAttr コマンドの構文

図2-39 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-39に示すように、UNITAttr コマンドには次のパラメータが含まれます。

ADDRess(devnumdevnum-rangedevnum-list)

オプションで、UNITAttr デバイス属性が割り当てられるデバイス番号を指定します。

devnumdevnum-range、または devnum-list は、デバイス番号、デバイス番号の範囲、またはデバイス番号のリストを指定します。

ESOTeric(esoteric-name)

オプションで、UNITAttr デバイス属性が割り当てられるエソテリックを指定します。デバイス特性を変更すると、指定したエソテリック内のすべてのデバイスが変更されます。

esoteric-name は MSP エソテリック名を示します。この名前は MSP に対して定義する必要があり、SMC が認識しているテープデバイスだけを含む必要があります。

OFF

オプションで、ADDRess パラメータまたは ESOTeric パラメータによって指定されたデバイス番号のモデルタイプが、デバイス UCB から特定されるように指定します。以前に MODEL=IGNORE に設定されていたデバイスの場合は、ライブラリサーバーからの MODEL 情報を復元されるように指定します。

LIst

ADDRess パラエータまたは ESOTeric パラメータによって指定されたデバイス番号の UNITAttr モデル情報を一覧表示します。

デバイス属性

MODEL(model-type)

オプションで、ADDRess パラメータによって指定されたデバイス番号が割り当てられるトランスポートのモデルタイプを指定します。

model-type は、モデルタイプを示します。

有効な model-type 値のリストについては、付録A MEDia、RECtech、および MODel の値を参照してください。

TAPEPlex

オプションで、通信を確立する前にドライブに関連付けられる TapePlex の名前を指定します。

MOdel(VIRTUAL) が指定されている場合、TAPEPlex が必要です。MOdel(VIRTUAL) ドライブは、「ライブラリ外」デバイスとして存在することはできません。

tapeplex-name

TapePlex 名。

指定した場合、この名前は、TAPEPlex コマンドで定義された TapePlex 名に一致する必要があります。

NONE

オプションで、指定したデバイスアドレスから TapePlex 関連付けを削除します。

NOTAPEPlex

オプションで、ELS ライブラリ制御システムからの構成照会によって、デバイスがライブラリによって制御されていることが示された場合でも、指定したアドレスまたはアドレス範囲がライブラリ外デバイスであるように指定します。ローカルのライブラリ外デバイスアドレスが、ホストからアクセスできない、TapePlex に属するデバイスと重なるときにこのパラメータを使用します。

注:

  • TAPEPlex とともに MOdel が指定されている場合、TapePlex から返された構成照会モデル情報は「実際」のモデルまたは「正しい」モデルと想定され、UNITAttr コマンドで指定されたすべての MOdel をオーバーライドします。

  • アドレスに対して TAPEPlex が指定されているが、そのアドレスがその TapePlex の構成照会から返されていない場合、エラーメッセージが発行されますが、誤った TapePlex オーナーシップが指定したデバイスアドレスに残ります。その結果、指定したデバイスアドレスに対するマウントは自動化されず、指定した TapePlex によって拒否されます。

USERMsg

インタフェース:

  • コンソールまたは SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC USERMsg コマンドを使用すると、インターセプトされ、ライブラリサブシステムのユーザー出口 01 へ渡されるメッセージの追加メッセージ識別子を指定できます。また、このコマンドを使用して、USERMsg コマンドを使用して定義されているメッセージのメッセージ識別子を一覧表示することもできます。

構文

図2-40は、USERMsg コマンドの構文を示しています。

図2-40 USERMsg コマンドの構文

図2-40 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-40に示すように、USERMsg コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、顧客定義のメッセージテーブルにメッセージ識別子を一覧表示します。これは、パラメータが指定されていない場合のデフォルトです。

ID(msgid)

オプションで、顧客定義のメッセージテーブルに追加するメッセージを指定します。このメッセージはユーザー出口 01 に渡されます。

msgid は、追加されるメッセージのメッセージ識別子を示します。

注:

このパラメータは、SMCPARMS データセットでのみ指定できます。

VMSG

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい (XML/CSV 出力なし)

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要

説明

SMC VMSG コマンドを使用すると、仮想ストレージマネージャーコンソール (VSMc) メッセージプロセッサクライアントを開始または停止できます。VMSG メッセージプロセッサクライアントは、リモート VSM コンソールサーバーによって発行されたメッセージの受信と返信をローカル SMC サブシステムで行えるようにします。

構文

図2-41は、VMSG コマンドの構文を示しています。

図2-41 VMSG コマンドの構文

図2-41 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-41に示すように、SMC VMSG コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、VMSG タスクステータス情報を表示します。

SERVER SSSSSSSS

オプションで、指定したサーバーの VMSG プロセッサだけを一覧表示します。

SSSSSSSS はサーバー名を示します。指定した場合、指定のサーバーは、SMC SERVer コマンドによって以前に定義されている必要があります。

LIst は、STArtSTOp、または PREfix キーワードを指定していない場合のデフォルトです。

STArt

オプションで、VMSG メッセージプロセッサクライアントを開始します。

SERVER SSSSSSSS

VMSG プロセッサのサーバー名を指定します。

SSSSSSSS はサーバー名を示します。サーバー名は必須であり、SMC SERVer コマンドによって以前に定義されている必要があります。

TYpe (type-list)

オプションで、VMSG クライアントが受信するメッセージの 1 つ以上のタイプを含むタイプリストを定義します。

カンマを使用して値を区切りながら type-list で次の 1 つ以上を指定します。

ALL

すべてのメッセージを受信します。これがデフォルトです。ALL を指定する場合は、ほかのメッセージタイプとともに指定することはできません。これがデフォルトです。

HILITE

強調表示された WTO メッセージを受信します。

WTO

強調表示されない WTO メッセージを受信します。

WTOR

返信が必要なメッセージを受信します。

PREfix PPPPPPPP

オプションで、SMS サブシステムログでこの VSM コンソールサーバーからのメッセージを識別するメッセージ接頭辞識別子を指定します。指定しない場合、指定した server 名がメッセージ接頭辞として使用されます。

PPPPPPPP は、メッセージ接頭辞識別子です。接頭辞は、最大 8 文字の長さに設定でき、次のどの組み合わせでも含められます。

  • A - Z

  • 0 - 9

  • @#$,.()+-=<|!;%>?:

STOp

オプションで、VMSG メッセージプロセッサクライアントを停止させます。

SERVER SSSSSSSS

VMSG プロセッサのサーバー名を指定します。

SSSSSSSS はサーバー名を示します。サーバー名は必須であり、SMC SERVer コマンドによって以前に定義されている必要があります。

PREfix PPPPPPPP

オプションで、SMS サブシステムログでこの VSM コンソールサーバーからのメッセージを識別するメッセージ接頭辞識別子を指定します。指定しない場合、指定したサーバー名がメッセージ接頭辞として使用されます。

PPPPPPPP は、メッセージ接頭辞識別子を示します。接頭辞は、最大 8 文字の長さに設定でき、次のどの組み合わせでも含められます。

  • A - Z

  • 0 - 9

  • @#$,.()+-=<|!;%>?:

SERVER SSSSSSSS

VMSG プロセッサのサーバー名を指定します。

SSSSSSSS はサーバー名を示します。サーバー名は必須であり、SMC SERVer コマンドによって以前に定義されている必要があります。

XCLIENT

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい、XML と CSV をサポートします

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC XCLIENT コマンドを使用すると、デフォルトのサーバー XAPI セキュリティープロトコルとは異なるプロトコルバージョンを使用する XAPI クライアントを定義できます。

注:

  • XCLIENT コマンドは、「セキュアでない」古いプロトコルを使用するクライアントを定義するためにのみ必要です。XCLIENT コマンドで定義されていないクライアントから XAPI 要求が発信された場合、XAPI ログイン資格証明の生成が要求されます。

  • ELS 7.3 SMC HTTP サーバーと通信している古い ELS または ELS 以外のクライアントがある場合、XCLIENT コマンドで、プロトコルバージョン 0 のクライアントとしてこれらを定義する必要があります。

  • 完全な XCLIENT コマンドは、SMC0000 メッセージでエコーされません。

    XCLIENT (抑制) は、すべての XCLIENT コマンドについてエコーされます。

  • 完全な XCLIENT コマンドは、SMC LOG コマンドがアクティブな場合、ログに記録されません。

    XCLIENT (抑制) は、すべての XCLIENT コマンドについてログに記録されます。

  • XCLIENT コマンドは、どの HTTP または SERVer コマンドよりも前に指定する必要があります。

構文

図2-42は、XCLIENT コマンドの構文を示しています。

図2-42 XCLIENT コマンドの構文

図2-42 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-42に示すように、XCLIENT コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、すべての XCLIENT 設定を表示します。XCLIENT コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

HOst(HHHHHHHH)

オプションで、クライアントが存在する IP リゾルバホスト名を指定します。

HHHHHHHH は、クライアントの名前を示します。HOst 名は、TCP_IP 名テーブルで解決可能な名前である必要があります。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 8 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字はアルファベットか数字にする必要があります。

  • 最後の文字はアルファベットか数字にする必要があります。

  • 最初と最後の間の文字は、アルファベット、数字、ハイフン、またはピリオドにする必要があります。

IPaddress(NN.NN.NN.NN)

オプションで、クライアントの IP アドレスを指定します。

NN.NN.NN.NN は TCP/IP アドレスを示します。

注:

IPaddress および HOst は相互に排他的です。
NAme(CCCCC)

オプションで、クライアントの名前を指定します。クライアントが SMC/MSP である場合、指定された NAme は、client_subsystem_name として返された名前にする必要があります。それ以外の場合、指定した NAme は、client_name で返される名前にする必要があります。NAme が「*」と指定されている場合、指定した HOst または IPaddress からのすべての要求は、指定したプロトコルバージョンを使用しているものとして定義されます。

CCCC はクライアントの名前を示します。

PROTver

オプションで、プロトコルバージョンを指定します。デフォルトは 0 です。

  • 0 は、「セキュアでない」古いプロトコルバージョンを示します。

  • 1 は、XAPI セキュリティープロトコルバージョンを示します。

XUDB

インタフェース:

  • コンソール、ユーティリティー、SMCCMDS データセット、または SMCPARMS データセット

  • UUI サポート: はい、XML と CSV をサポートします

サブシステムの要件:

アクティブな SMC が必要。または、SMCUSIM ユーティリティーに入力可

説明

SMC XUDB コマンドを使用すると、XAPI セキュリティーユーザーの追加、更新、削除、および一覧表示を行えます。

XAPI セキュリティーユーザーリストは、クライアントとサーバーの両方によって維持されます。クライアントとサーバーが同じホスト (つまり SMC/MSP) に存在している場合、XUDB ユーザーリストは共有されます。

注:

  • クライアントとサーバーの両方で、同じ USER を定義する必要があります。

  • USERSERVER ごとに一意です。同じ SMC HTTP サーバーで複数の TapePlex が稼働している場合、定義済みのユーザーはすべての TapePlex にアクセスできます。

  • 完全な XUDB コマンドは、SMC0000 メッセージでエコーされません。

    XUDB (抑制) は、すべての XUDB コマンドについてエコーされます。

  • 完全な XUDB コマンドは、SMC LOG コマンドがアクティブな場合、ログに記録されません。

    XUDB (抑制) は、すべての XUDB コマンドについてログに記録されます。

  • XUDB コマンドは、あらゆる HTTPSERVerTCPip コマンドの前に指定する必要があります。

構文

図2-43は、XUDB コマンドの構文を示しています。

図2-43 XUDB コマンドの構文

図2-43 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図2-43に示すように、XUDB コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

XAPI セキュリティーリストに指定したユーザーを表示します。XUDB コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。この場合、すべてのユーザーが一覧表示されます。

USER (UUUUUUUU)

一覧表示するユーザー名を指定します。UUUUUUUU はユーザー名を示します。

ADD

指定したユーザー名またはパスワードが XAPI セキュリティーリストに追加されるように指定します。

USER (UUUUUUUU)

追加するユーザー名を指定します。UUUUUUUU はユーザー名を示します。

PASSword (PPPPPP)

ユーザーパスワードを指定します。PPPPPP はパスワードを示します。

UPDate

指定したユーザー名またはパスワードが XAPI セキュリティーリストで更新されるように指定します。

USER (UUUUUUUU)

追加するユーザー名を指定します。UUUUUUUU はユーザー名を示します。

PASSword (PPPPPP)

ユーザーパスワードを指定します。PPPPPP はパスワードを示します。

DELete

指定したユーザー名/パスワードが XAPI セキュリティーリストから削除されるように指定します。

USER (UUUUUUUU)

追加するユーザー名を指定します。UUUUUUUU はユーザー名を示します。

XUDB セキュリティーデータセット

XAPI セキュリティーユーザーリストの XUDB ADD エントリを含めるように、XAPI セキュリティーユーザーリストを順次データセットで保持することをお勧めします。

SMC 起動パラメータで、XAPI セキュリティーデータセットの SMC READ コマンドを含めます。

XUDB ADD/UPDATE/DELETE コマンドは、操作可能な SMC/MSP で XAPI セキュリティーユーザーリストを変更するために使用できます。変更はすべて、XAPI SECURITY データセットで反映する必要もあります。

XAPI セキュリティーデータセットは、SAF(RACF) 権限でセキュリティー保護されます。