ovmtconfig - Oracle VM for SPARC テンプレート の構成
/opt/ovmtutils/bin/ovmtconfig -d domain-name [-b] [-c command,command] [-f] [-h|H] [-n] [-p name=value,name=value | -P prop-filename,prop-filename] [-q] [-s] [-v] [-z]
ovmtconfig コマンドは、事前に定義された 1 つ以上のアクションを論理ドメインのファイルシステム上で実行できます。
このコマンドは、構成するドメインが含まれるシステムの制御ドメイン上で実行します。現在、ovmtconfig コマンドは内部フォーマット zpool、ZFS ファイルシステム、および単一のブート環境で、仮想ディスクが存在するドメインでのみ動作します。
1 回につき 1 つのドメインのみを構成できます。
このコマンドはスーパーユーザーとして実行する必要があります。
ovmtconfig コマンドには次のオプションがあります。
OpenBoot auto-boot? プロパティー値を true に設定します。
実行する 1 つ以上のコマンドを指定します。command は、制御ドメインから認識できるファイルシステム上で見つかった有効な実行可能ファイルへのフルパスにできます。ただし、command をターゲットドメインのファイルシステムにすることはできません。引用符内の任意のコマンドオプションをカプセル化します。
指定するコマンドはコマンド行で指定された順序で実行されます。
指定したコマンドが実行されると、command にコマンド行引数が含まれるかどうかに応じて、次のプロパティーファイルが更新されます。
コマンド行オプション。ターゲットドメイン内のファイルシステムのマウントポイントで一時プロパティーファイルを更新します。
コマンド行オプションなし。マウントポイントでマスタープロパティーファイルを更新します。
command が 0 以外の値を返す場合、ovmtconfig コマンドはエラーレベル 99 で終了します。プロパティーファイルに対する更新は削除されます。
scripts ディレクトリ内にある次のスクリプトは、基本的な Oracle Solaris 11 および Oracle Solaris 10 ドメインを構成できます。これらのスクリプトは、サンプルの solaris.properties ファイル、およびコマンド行で指定された追加のプロパティーとともに使用されます。
sysidconfig プロパティー値に基づいて Oracle Solaris 10 ドメインを構成します。
ブート時にデフォルトの Oracle Solaris 10 対話型インストーラを使用して、OS をインストールします。
sc_profile.xml プロパティー値に基づいて Oracle Solaris 11 ドメインを構成します。
ブート時にデフォルトの Oracle Solaris 11 対話型インストーラを使用して、OS をインストールします。
現在のシステムに存在するドメインの名前を指定します。ドメインの状態は、非アクティブである必要があります。ただし、ディスクイメージなどすべてのリソースが存在し、ドメイン制約の一部である必要があります。実行中状態のドメインに –f オプションを使用する場合は注意してください。–f オプションの方法は、ファイルシステムの破損につながる可能性があります。
注意 - ovmtconfig は操作中に停止または中断しないでください。バックマウントされたドメインは自動的にロールバックされません。別の端末ウィンドウまたはセッションを使用して、すべての手動アクションを実行します。 |
実行中のドメインを強制的に停止します。
要約されたヘルプファイルを表示します。
予行演習を行います。これにより、ドメインの停止とバインド解除およびファイルシステムのバックマウントを含むすべての操作ステップが実行されます。この場合、実行されるコマンドと引数、および一時プロパティーファイルの一覧がメッセージに表示されます。
名前と値のペアでプロパティーのコンマ区切りリストを指定します。指定したプロパティーは、一時マスタープロパティーファイルでその他のプロパティーと結合されます。名前と値のペアは順番に解析され、提供されるプロパティーファイル内の同一のプロパティー名よりも優先順位が高くなります。プロパティーの名前と値に空白またはエスケープ文字を含めることはできません。
複雑なプロパティーの例は次のようになります。
domain.group.property.instance=value
名前と値のペア形式のプロパティーが含まれる標準テキストプロパティーファイルのコンマ区切りのリストを指定します。ファイル内のプロパティーは 1 行に 1 つずつ表示されます。プロパティーファイルは順番に解析されます。プロパティーがあとのプロパティーファイルで重複している場合、前のプロパティーファイルで指定された値は上書きされます。プロパティーのファイル形式が正しくない場合、ovmtconfig はエラーレベル 2 を返します。
コマンド行で指定された名前と値のペアは、構成ファイル内の名前と値のペアよりも優先されます。
props/solaris.properties ファイルには、Oracle Solaris 11 および Oracle Solaris 10 ドメインを構成するために使用できるプロパティーが記述されます。
エラーおよびエラーレベルのみを報告します。
バックマウント、コマンド実行、およびロールバックが正常に完了したあと、ドメインが自動的に起動します。ovmtconfig コマンドは、コマンドの実行時にエラーが発生した場合、ドメインの起動を試みません。–s オプションが指定されない場合、ovmtconfig はドメインを元の状態に戻します。
次の形式で連結されたプロパティーから論理ドメインのプロパティーを作成します。
com.oracle.solaris.fmri.count=0 com.oracle.solaris.system.computer-name=solaris
ovmtconfig コマンドを一時停止して、コマンドが指定されない場合であってもバックマウント後に手動アクションを実行できるようにします。このオプションは、一時ルートマウントポイント、および一時プロパティーファイルのパス (該当する場合) を表示します。
次のコマンドは、手動アクションを実行できるように ldg0 ドメインをバックマウントします。–z オプションは、バックマウント時に手動アクションを実行できるようにコマンドを一時停止ます。
primary# /opt/ovmtutils/bin/ovmtconfig -d ldg0 -z使用例 2 単一コマンドの実行とプロパティーの設定
次のコマンドは ldg0 ドメインをバックマウントして単一コマンド command.sh を実行し、com.oracle.solaris.system.computer-name プロパティーを solaris に設定します。
primary# /opt/ovmtutils/bin/ovmtconfig -d ldg0 -p com.oracle.solaris.system.computer-name=solaris \ -c command.sh使用例 3 構成ファイルを使用したドメインの構成
次のコマンドは、サンプルのスクリプト、プロパティー、およびプロパティーファイルを使用して、ldg0 ドメインを構成します。ドメインを強制的に停止およびバインド解除してから、完了時に再起動します。
primary# /opt/ovmtutils/bin/ovmtconfig -d ldg0 \ -p com.oracle.solaris.system.computer-name=solaris, \ com.oracle.solaris.network.ipaddr.0=10.0.0.100 \ -P solaris.props,apps.props -c path-to-utils/scripts/ovmt_s11_scprofile.sh -s -f使用例 4 変数の設定、およびドメインの停止と再起動
次のコマンドは、ldg0 ドメインの論理ドメイン変数を設定します。この ovmtconfig コマンドは任意のコマンドを実行しませんが、操作の完了後にドメインを強制的に停止および再起動します。ドメインはバックマウントされません。
primary# /opt/ovmtutils/bin/ovmtconfig -d ldg0 -v -s -f
次の終了値が返されます。
正常に完了しました。
エラーが発生しました。
使用法エラーが発生しました。
コマンドファイルの実行でエラー。
次の属性の説明については、attributes(5) マニュアルページを参照してください。
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ovmtadm(1M)、 ovmtconfig(1M)、 ovmtcreate(1M)、 ovmtdeploy(1M)、 ovmtlibrary(1M)、 ovmtprop(1M)、 attributes(5)