ovmtcreate - create Oracle VM for SPARC テンプレート
/opt/ovmtutils/bin/ovmtcreate -d domain-name -o template-name [-c class-name] [-C] [-f] [-h | -H] [-m packaging-mode] [-n] [-P filename[, filename]] [-q] [-s description] [-S] [-v version] [-V major-version] [-w directory]
ovmtcreate コマンドは、論理ドメインのトポロジを検査し、OVF アーカイブ (.ova) の形式でテンプレートを作成します。
このコマンドは、テンプレートを作成するドメインがあるシステムの制御ドメイン上でスーパーユーザーとして実行します。
このコマンドは、存在するデバイスに基づいて、仮想ディスクファイルがあるドメインからテンプレートを作成します。仮想ディスクファイルには任意の名前を付けることができます。ファイル名拡張子は自由に付けることができ、使用しなくても構いません。
ovmtcreate コマンドでは、ドメインの名前および作成するテンプレートの名前を次のように指定する必要があります。
現在のシステムに存在するドメインの名前。ドメインの状態は、バインドされていて非アクティブである必要があります。ディスクイメージなどすべてのリソースが存在し、ドメイン制約の一部である必要があります。
テンプレートのフルパス名を指定します。
テンプレートを作成するディレクトリには、ドメインに必要とされる圧縮されたディスクイメージおよびサポートするファイルをすべて格納できる十分なディスク容量が必要です。template-name は、OVF 仕様ファイル内の情報に使用されるとともに、テンプレート名の一部となります。
ovmtcreate コマンドには次のオプションがあります。
生成されるテンプレートのソフトウェア製品のクラス名を指定します。class-name は、OVF ファイルプロパティーを設定するために使用されます。
生成されたテンプレートの読み取りができることを検証します。このオプションは、テンプレートの内容またはメタデータは検証しません。
十分なディスク領域があるかどうかなどのチェックは実行せずに、操作を強制的に完了します。
要約されたヘルプファイルを表示します。ヘルプファイル全体を表示するときは、–H オプションを指定します。
パッケージングモードを指定します。有効な値は openstack ディスクイメージ形式またはデフォルトの ovf テンプレート形式です。
ソースドメイン内の最初の仮想ディスクから直接、単一の圧縮されていない SPARC OpenStack と互換性のあるディスクイメージを作成するには、ovmtcreate -m openstack コマンドを使用します。このコマンドは、追加のディスクイメージ、OVF メタデータファイル、およびマニフェストファイルなどの追加のペイロード項目を含む完全なテンプレートを作成しません。また、このコマンドは、.ova tar ファイルにこれらのコンポーネントをカプセル化しません。説明を提供する、ボイラープレートファイルを指定する、またはマイナーおよびメジャーバージョンを指定するなどのほかのメタデータオプションは無視されます。
ovmtcreate -m ovf コマンドは、完全な OVF テンプレートを作成しますが、これは –m ovf オプションを使用せずに ovmtcreate コマンドを実行する場合と同じです。
予行演習を行います。これにより、テンプレートの作成を含むすべての操作ステップが実行されます。予行演習では、実際のディスクファイルではなく小さいプレースホルダイメージが使用されます。このオプションは操作を迅速化しますが、OVF プロパティーなど生成されるテンプレートは引き続き点検できます。予行演習により有効なテンプレートが生成されるため、このオプションを使用してテンプレートを Oracle VM Manager などほかのアプリケーションに (クローンではなく) インポートできます。
テンプレートによって使用される構成可能なプロパティーの一覧を提供する、1 つ以上の XML フラグメントファイルを指定します。指定したファイルは、テンプレートの作成プロセス中にテンプレート OVF ファイルへ結合されます。
テンプレートを適切に構成するために必要なプロパティーを指定するために、これらのファイルを使用できます。
テンプレートに含まれるプロパティーを一覧表示する方法については、ovmtdeploy(1M) のマニュアルページを参照してください。
通常、テンプレートで使用されるオペレーティングシステムおよびアプリケーションごとに別々のファイルを管理します。アプリケーション構成パラメータが変更されたときは、更新されたアプリケーションがテンプレートに反映されるように、ファイルを更新します。
Oracle Solaris 11 OS の XML 形式によるボイラープレートフラグメントについては、ovmtutils/props ディレクトリを参照してください。
エラーおよびエラーレベルのみを報告します。
OVF ファイルプロパティーを設定するために使用される、テンプレートの説明を指定します。
テンプレートが作成されたあとで、ドメインのサマリーを提供します。
生成されるテンプレートに含まれるソフトウェア製品のバージョンを指定します。version は、OVF ファイルプロパティーを設定するために使用されます。
生成されるテンプレートに含まれるソフトウェア製品のメジャーバージョンを指定します。major-version は、OVF ファイルプロパティーを設定するために使用されます。
ファイルを圧縮したり作業データを作成したりするディレクトリとして directory を指定します。デフォルトで、ovmtcreate コマンドは現在の作業ディレクトリを使用します。
このオプションを使用すると、ディスクファイルの元の場所からコマンドを実行した場合は作成後に手動で圧縮解除する必要があるため、問題が発生することがあります。この問題を回避するには、現在の作業ディレクトリ以外のディレクトリを指定します。directory には、圧縮解除されたディスクイメージおよびサポートファイルのすべてを格納できる十分なディスク領域が必要です。
次のコマンドは、ovmtcreate コマンドと ovmtlibrary コマンドの両方で使用できるディスクファイルを使用してドメイン ldg0 を作成する方法を示しています。
この例では、基本的な Oracle VM Server for SPARC 仮想スイッチおよびディスクサーバーサービスが使用可能であることを前提としています。
primary# ldm create ldg0 primary# ldm add-vcpu 4 ldg0 primary# ldm add-mem 2048m ldg0 primary# mkdir -p /domains/ldg0 primary# mkfile 10G /domains/ldg0/System.img primary# ldm add-vdsdev /domains/ldg0/System.img ldg0-vol0@primary-vds0 primary# ldm add-vdisk vdisk0 ldg0-vol0@primary-vds0 ldg0 primary# ldm add-vnet vnet0 primary-vsw0 ldg0 primary# ldm bind ldg0 primary# ldm start ldg0使用例 2 最小限のプロパティーを使用したテンプレートの作成
この例は、ldg1 ドメインの ~/templates ディレクトリにアーカイブを作成する方法を示しています。
primary# /opt/ovmtutils/bin/ovmtcreate -d ldg1 -o ~/templates使用例 3 製品プロパティーを指定するテンプレートの作成
この例は、ldg0 ドメインの ~/templates ディレクトリにアーカイブを作成する方法を示しています。–c、–n、–P、–s、–v、および –V オプション引数は、プロパティー値を指定します。
primary# /opt/ovmtutils/bin/ovmtcreate -d ldg0 -o ~/templates -n OVM_SOL11_SPARC \ -s "Oracle Solaris 11 for SPARC" -v 11 -V 5.11 -c com.oracle.solaris \ -P path-to-ovmtutils/props/solaris_11.boilerplate
次の終了値が返されます。
正常に完了しました。
エラーが発生しました。プロパティー値が設定されていないか、プロパティーが見つかりませんでした。
使用法エラーが発生しました。
次の属性の説明については、attributes(5) マニュアルページを参照してください。
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ovmtadm(1M)、 ovmtconfig(1M)、 ovmtdeploy(1M)、 ovmtlibrary(1M)、 ovmtprop(1M)、 attributes(5)