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Oracle® Fusion Middleware Oracle Cloud Adapter for Oracle RightNow Cloud Serviceユーザーズ・ガイド
12c (12.2.1)
E72708-01
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9 Oracle RightNowアダプタの使用例

この章では、Oracle RightNowアダプタの使用例について手順を追って説明します。

次の各使用例によって、Oracle RightNowアダプタを使用して、SOA SuiteからOracle RightNow Cxに統合するアクティビティを実行する方法を説明します。

これらの各使用例の手順に従う前に実行する一般的な操作に関する情報は、3.1項「JDeveloperでの一般的な構成手順の実行」を参照してください。

Oracle RightNowアダプタでは、次のことを実行できます。

9.1 単一のビジネス・オブジェクトに対する作成、読取り、更新および破棄(CRUD)操作の実行

同期アウトバウンド通信の一部として、Oracle RightNowアダプタは、Connect Web Services for SOAP APIの支援によってRightNow Cxインスタンスに接続し、そのRightNow Cxインスタンスの単一オブジェクトにCRUD操作を実行します。

これは、同期リクエスト・レスポンス・シナリオであり、クライアントは、RightNow Cxインスタンスにオブジェクトを作成するようOracle RightNowアダプタ・サービスにリクエストします。

Oracle RightNowアダプタを使用してアウトバウンド・サービスを設計します(3.1項「JDeveloperでの一般的な構成手順の実行」を参照)。これらの手順は、操作構成画面から開始します。

  1. RightNowアダプタでは、CRUDおよびROQL操作がサポートされます。Oracle RightNow Cxの操作構成ページでCRUDを選択し、最初の使用例を実行します。

  2. 画面でCreate操作を選択します。(使用可能な他のCRUDオプションは、ReadUpdateおよびDeleteです。)「次へ」をクリックします。

  3. Oracle RightNowアダプタに、使用可能なRightNow Cxビジネス・オブジェクトが表示されます。

    オブジェクトを選択するには、オブジェクトを「選択可能」リストから「選択済」リストに移動します。フィルタ・オプションを使用すると、基準に基づいてオブジェクトを見やすく表示できます。Oracle RightNowアダプタ構成ウィザードに、標準オブジェクトとカスタム・オブジェクトの両方が表示されます。

  4. 実行する処理オプションを選択できます。これらを使用して、操作の実行時にサーバー側の処理機能を有効化または無効化できます。次のものが含まれます。

    • 外部イベントの抑制。このオプションを選択して、CreateUpdateまたはDelete操作の完了後に外部イベントを実行しないことを指定します。

    • ルールの抑制。このオプションを選択して、CreateUpdateまたはDelete操作の完了後にビジネス・ルールを実行しないことを指定します。

      この使用例では、「外部イベントの抑制」および「ルールの抑制」オプションを選択します。

      「終了」オプションを選択して、Service Cloudサービスの起動の構成を完了します。

      「終了」オプションを選択すると、ウィザードによって次の処理が行われます。

    • 統合中心型のWSDLが生成されます。

    • 厳密に型指定されたスキーマ定義が生成されます。

    • 接続情報を含むJCA構成ファイルが生成されます。

    • SCAコンポジットの参照エンドポイントが生成されます。

9.2 複数のビジネス・オブジェクトに対するCRUD操作の実行

このシナリオでは、アウトバウンド通信の一部として、Oracle RightNowアダプタは、Connect Web Services for SOAP APIの支援によってOracle RightNow Cxインスタンスに接続し、そのRightNow Cxインスタンスの複数のビジネス・オブジェクトに作成操作を実行します。

この使用例は、同期リクエスト・レスポンス・シナリオであり、クライアントは、RightNow Cxインスタンスにオブジェクトのセットを作成するようアダプタ・サービスにリクエストします。

Oracle RightNowアダプタを使用して、複数のオブジェクトとともに動作するアウトバウンド・サービスを設計します。

複数のビジネス・オブジェクトに対してCRUD操作を実行するアウトバウンド・サービスを設計するには、次の手順を実行します。

  1. 操作構成画面で、複数のビジネス・オブジェクトを選択できます。複数のオブジェクトを選択するには、それらを「選択可能」で選択し、矢印を使用して「選択済」に移動します。

    図9-1 操作構成画面での複数のビジネス・オブジェクトの選択

    図9-1の説明が続きます
    「図9-1 操作構成画面での複数のビジネス・オブジェクトの選択」の説明

  2. 複数のオブジェクトの選択を完了したら、この画面の「次へ」をクリックします。

  3. 構成ウィザードに、「終了」画面と生成されたWSDLおよびjcaファイルの場所が表示されます。アダプタによって、BPELなどの他のコンポーネントからワイヤ接続できる参照エンドポイントも作成されます。アダプタによって、すべてのバッチ操作が構成された統合中心型のWSDLが生成されます。アダプタによって、BPELなどの他のコンポーネントからワイヤ接続できる参照エンドポイントも作成されます。

9.3 複数のビジネス・オブジェクトと複数の操作によるバッチ操作の実行

このシナリオでは、アウトバウンド通信の一部として、Oracle RightNowアダプタは、Connect Web Services for SOAP APIの支援によってRightNow Cxインスタンスに接続し、そのRightNow Cxインスタンスの複数のビジネス・オブジェクトが含まれるバッチ操作を実行します。これは同期リクエストです。複数のビジネス・オブジェクトと複数の操作によるバッチ操作を実行するには、次の手順を実行します。

  1. 操作固有の詳細を構成します。操作構成画面で「バッチ内の複数の操作の構成」を選択します。

  2. クラウド操作を選択して複数のビジネス・オブジェクトを指定します。前述の使用例で実行したとおりにオブジェクトを選択します。

    次に、「クラウド操作構成」画面で「操作の追加」画面を使用して複数の操作を追加します。

    図9-2 バッチ内の複数の操作が選択されたOracle RightNowアダプタの操作構成画面

    図9-2の説明が続きます
    「図9-2 バッチ内の複数の操作が選択されたOracle RightNowアダプタの操作構成画面」の説明

  3. プラス記号をクリックすると、「操作の追加」画面が表示され、別の操作を追加できます。

    図9-3 「操作の追加」画面

    図9-3の説明が続きます
    「図9-3 「操作の追加」画面」の説明

  4. 「+」ボタンをクリックして操作を追加します。バッチ操作の構成は、バッチ操作で各操作を追加するために複数回起動できるポップアップ・ダイアログを使用することを除けば、単一の操作を構成する場合とほぼ同じです(最初の使用例を参照)。

    バッチ操作の操作構成では、特定の操作に対してバッチ専用オプションの「後でコミット」を指定することもできます。この場合、「後でコミット」が指定されている操作の後にのみトランザクション全体がコミットされます。

  5. 前に構成した操作を再構成する必要がある場合、編集オプションを選択します。

  6. 必要に応じて、上向きまたは下向き矢印を使用して操作を並べ替えます。並替えは、生成されるWSDLの操作メッセージの順序に影響することがあります。

  7. 「削除」オプションを選択して、前に構成した操作をすべて削除します。

  8. 「終了」ボタンをクリックして操作の構成を完了します。

9.4 ROQLを使用した任意のオブジェクトの問合せ

Oracle RightNowアダプタを使用して、ROQL (RightNow Query Language)の支援によってRightNow Cxインスタンスの標準オブジェクトとカスタム・オブジェクトを問い合せるアウトバウンド・サービスを設計します。

Oracle RightNowアダプタを使用してROQL問合せを実行する方法の詳細は、3.3項「ROQLの操作」を参照してください。3.1項「JDeveloperでの一般的な構成手順の実行」に示された一般的な操作手順を完了した後で、次の手順を実行します。

  1. 構成操作画面で、操作固有の詳細を構成します。「クラウド操作の構成」オプションを選択し、「クラウドAPI」に「問合せ」を、「クラウド操作」問合せオブジェクト操作を指定します。

  2. 「問合せ文」テキスト・ボックスに、ROQL問合せを入力します。

    図9-4 ROQL問合せ入力テキスト・ボックス

    図9-4の説明が続きます
    「図9-4 ROQL問合せ入力テキスト・ボックス」の説明

  3. ウィザードの手順を完了する前に問合せ構文をテストします。問合せテスト・ツールを使用します。

    図9-5 問合せ文のテストとサンプルの結果が表示された「問合せテスト」ダイアログ

    図9-5の説明が続きます
    「図9-5 問合せ文のテストとサンプルの結果が表示された「問合せテスト」ダイアログ」の説明

  4. 問合せ操作の構成が完了したら、「終了」をクリックします。アダプタによって、問合せ操作と入力および出力メッセージを含む統合中心型のWSDLが生成されます。アダプタによって、BPELやメディエータなどの他のコンポーネントからワイヤ接続できる参照エンドポイントも作成されます。

9.5 カスタム・オブジェクトに対するCRUD操作の実行

Oracle RightNow Cxには、CRUD操作を実行できる標準ビジネス・オブジェクトとカスタム・オブジェクトという2つの異なるタイプの関連オブジェクトがあります。この使用例では、カスタム・オブジェクトに対してGet操作を実行し、適切なWSDLおよびjcaファイルを生成します。

カスタム・オブジェクトに対してGet操作を実行するには、次の手順を実行します。

  1. 操作構成画面の「選択可能」の下で、CRUD操作のために選択するカスタム・オブジェクトを見つけます。表記規則では、標準オブジェクト名(Contactなど)の後にCustomObjが続きます(Contact_CustomObjなど)。

    図9-6 カスタム・オブジェクトが選択されたOracle RightNowアダプタの操作構成画面

    図9-6の説明が続きます
    「図9-6 カスタム・オブジェクトが選択されたOracle RightNowアダプタの操作構成画面」の説明

  2. 「選択可能」の下で例としてContact_CustomObjを使用し、矢印を使用して選択したオブジェクトを「選択済」に移動します。

    図9-7 選択したカスタム・オブジェクトが表示されたOracle RightNowアダプタの操作構成ウィザード画面

    図9-7の説明が続きます
    「図9-7 選択したカスタム・オブジェクトが表示されたOracle RightNowアダプタの操作構成ウィザード画面」の説明

  3. 選択したオブジェクトにGet操作を実行するようにCRUD操作をGetに変更します。

    図9-8 選択したカスタム・オブジェクトが表示され、Get操作が選択されたOracle RightNowアダプタの操作構成ウィザード画面

    図9-8の説明が続きます
    「図9-8 選択したカスタム・オブジェクトが表示され、Get操作が選択されたOracle RightNowアダプタの操作構成ウィザード画面」の説明

  4. 「次へ」をクリックします。ウィザードに「終了」画面が表示され、生成されるWSDLおよびjcaファイルの配置場所が示されます。

    図9-9 Oracle RightNowアダプタ構成ウィザードの「終了」画面

    図9-9の説明が続きます
    「図9-9 Oracle RightNowアダプタ構成ウィザードの「終了」画面」の説明

  5. 「終了」をクリックしてWSDLおよびjcaファイルを生成します。

9.6 1つのバッチ・リクエストによる複数の操作のチェーン

チェーンは、単一のバッチ・リクエスト内で複数の操作を相互に関連付けるために使用できるOracle RightNowアダプタの機能です。

チェーンの基礎となる概念と結果のコードの詳細は、3.2.1.3項「チェーン」を参照してください。

チェーンの使用例では、次の手順の実行について説明します。

  1. Contactの作成

  2. Incidentの作成(このIncidentのプライマリContactは最初の手順で作成したものです。)

  3. Incidentの取得(作成したIncidentを返す必要があります。)

3.2.1.4項「チェーンの使用」では、Oracle RightNowアダプタのユーザー・インタフェースでチェーンを使用する方法と、それを行う場合の使用例について説明します。使用例では、変換中にチェーンを実行する方法について説明し、XSLTマッパーを使用します。


注意:

チェーンは、常にバッチとともに使用され、Oracle RightNowアダプタのバッチ構成ウィザードで特別の手順を必要としません。