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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのマネージメント
12c (12.2.1)
E70072-01
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20 フェデレーテッド検索および凍結の使用

この章では、フェデレーテッド検索を使用して検出アクションに必要な情報を収集する方法と、フェデレーテッド凍結を使用して、Oracle WebCenter Content: Recordsのそれらのアイテムを凍結する方法を説明します。

この章では、以下のトピックについて説明します。

20.1 フェデレーテッド検索および凍結の理解

フェデレーションは、複数の異なるデータ・ソースを検索するための単一接続および入力用ポイントを提供するプロセスについて説明する際に使用する言葉です。これは、法的検出プロセスで多く使用されます。たとえば、フェデレーテッド機能をRecordsシステムで使用することによって、法務官は法的事項に関するアイテムをすべてのリポジトリとカタログから検索できます。検索結果では、すべてのアイテムが1箇所に接続されるため、その後法的事項の検索を実行できます。

フェデレーテッド検索は、リモート・リポジトリのコンテンツを管理するアダプタとともに使用すると最も効果的です。

注意:

フェデレーテッド検索機能は、RmaNoSecurity権限がロールに追加されるまで表示されません。この権限は、デフォルトでどのロールにも追加されていませんが、機能にアクセスできるようにするには、有効にする必要があります。この権限は慎重に扱い、無差別に付与しないようにしてください。

また、この機能を使用するには、システム管理者ロールが必要です。

20.2 フェデレーテッド検索

フェデレーテッド検索は、外部リポジトリ(アダプタ)がインストールされたときに使用可能になります。

検出プロセスの一部として、組織では、アダプタによって管理される複数のリポジトリにまたがってコンテンツを検索または凍結する場合があります。Recordsでは、外部アダプタを使用して、リモート・リポジトリ・アイテムのメタデータとフルテキストを検索します。この機能を使用すると、ユーザーは次の操作を実行できます。

  • 検索条件をアダプタに送信することによって、検索を作成します。外部アダプタは、保留中の検索があるかどうかを定期的にチェックし、検索を実行した後、検索結果を戻します。アダプタによる検索の実行は遅延する場合があります。その場合、ユーザーは検索結果が完成するまで待機する必要があります。

  • 完了したスケジュール済検索から戻されたコンテンツを凍結します。スケジュール済凍結がすぐに開始され、Recordsシステムが凍結をバックグラウンドで実行します。

  • スケジュール済検索または凍結の詳細情報を表示します。

  • 検索または凍結結果を表示します。

  • スケジュール済検索または凍結を削除します。

この項では、次の項目について説明します。

20.2.1 フェデレーテッド検索のクエリー・ビルダー

フェデレーテッド検索のクエリー・ビルダーにアクセスするには、「検索」「グローバル検索」を選択します。次のオプションを使用できます。

  • システムにすでに登録されている外部コンテンツには、「主要カタログ検索」を使用します。これはローカル・メタデータの検索であり、通常はリモート・リポジトリ・アイテムよりも高速な検索です。

    Recordsシステム・サーバーがアダプタ・コンテンツを認識できるかどうかは、アダプタ構成によって異なります。アダプタが自身のコンテンツを使用可能にしていない場合、コンテンツは検索で見つかりません。

  • 外部コンテンツ・システムに格納されたアイテムの検索には、それらがRecordsシステム・サーバー上でカタログ化されているかどうかにかかわらず、「リモート・リポジトリ検索」を使用します。この検索は、アダプタを使用する可能性があるすべてのコンテンツを検索して、検索をスケジュールすることを目的としています。アダプタは、リモート・リポジトリの検索に使用する基準として「リモート・リポジトリ検索」に入力された基準を使用します。リモート・リポジトリ内のコンテンツの検索はリアルタイムではなく、アダプタを使用して検索を完了します。このオプションでは最も正確な最新の結果が提供されますが、完了までに時間がかかる場合があります。

    注意:

    フェデレーテッド検索によって、検索クエリー・ビルダー・フォームに機能が追加されます。検索のクエリー・ビルダーの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの使用』を参照してください。

  • 「SES検索」は「リモート・リポジトリ検索」に似ていますが、検索はスケジュールされず、アダプタによって実行されます。そのかわりに、アダプタのコンテンツのスケジュール済クロールを実行したSESサーバーへの接続が確立されます。Recordsが接続するSESサーバーは、事前に構成されています。このオプションが選択され、サーバーが構成されていない場合、エラー・メッセージが表示されます。

フェデレーテッド・クエリー・ビルダー・ページを使用すると、ユーザーは、すべてのリポジトリにまたがった問合せを構築およびスケジュールできます。「外部ソース」リストから、検索に含めるリポジトリを選択します。検索には、複数のソースを含めることができます。

ソート条件として使用するフィールドを選択し、完了したら「検索」をクリックします。リモート・リポジトリ検索を実行する場合、検索名を入力する必要があります。ユーザーは、選択したすべての外部ソースにマップされたフィールドのみを検索に使用できます。マップされていないフィールドを使用するソースに対して検索を実行した場合、エラーが発生します。

「保存」を選択し、アクションのタイトルを入力します。検索がスケジュールされ、「フェデレーテッド検索」ページが表示されます。スケジュール済検索のリストには、検索内でリクエストされた外部ソースの数、および検索リクエストを完了した外部ソースの数が含まれます。

検索がスケジュールされ、外部検索アダプタから結果が戻されるまで待機が発生します。

「フェデレーテッド検索」ページに戻るには、「レコード」「スケジュール済」「フェデレーテッド検索」を選択します。

20.2.2 検索の実行

リモート・リポジトリの検索を実行する手順は次のとおりです。

  1. 「検索」「グローバル検索」を選択します。
  2. その後、実行するリポジトリ検索のタイプを選択します。
  3. フェデレーテッド・クエリー・ビルダー・ページのプルダウン・リストから、問合せ内で使用する外部ソースを選択します。
  4. 「コンテンツを含める」を選択して、検索条件に一致するコンテンツのコピーを取得します。このオプションは、リモート・リポジトリ検索の実行時のみ使用可能です。

    検索結果が確実である場合を除き、このチェック・ボックスは選択しないでください。データのコピーを戻すには、長い時間とスペースが必要です。まず問合せを微調整して、どのアイテムが返されるかを確認してから、コンテンツを実際に取得するようにしてください。検索中に取得されるコンテンツの詳細は、「戻されたコンテンツについて」を参照してください。

  5. 検索に使用するフィールドを選択します。問合せ内で使用するフィールドの選択には、「検索ビルダー」メニューを使用します。選択したすべての外部ソースにマップされたフィールドのみを検索に使用します。マップされていないフィールドを使用するソースに対して検索を実行した場合、エラーが発生します。

    使用するフィールドを選択した後、追加メニューを使用して条件をさらに調整できます。ブール演算子を使用してフィールドを結合できます。ブール演算子のメニューにアクセスするには、挿入記号(プラス記号)をクリックします。以前の選択をクリアするには、削除記号(小文字のx)をクリックします。その他のワイルドカード検索演算子(「キーワードが一致する」「部分文字列」など)を使用すると、問合せ構築の柔軟性を高めることができます。

  6. フルテキスト検索の検索語を入力します。すべてのソースにまたがって検索を実行する場合は、フルテキスト検索を実行できないアダプタがあることに注意してください。検索タイプを選択する際は、使用中のアダプタで有効なタイプを選択します。たとえば、そのオプションを許可しないアダプタとともにフルテキスト検索を使用することをユーザーが選択した場合、エラーが発生します。
  7. 検索名を入力します。フェデレーテッド検索は、アダプタのスケジュールに基づいて実行されるため、すぐには実行されない場合があります。検索名を使用すると、ユーザーは、スケジュールされたフェデレーテッド検索のステータスを確認できます。一意の識別子は、割り当てられたフェデレーテッド検索IDであるため、一意性の検証は実行されません。
  8. ページごとの結果数と結果に使用するソート基準を指定することによって、結果出力の条件を選択します。
  9. 完了したら、「検索」をクリックします。

    問合せが選択したアダプタにルーティングされ、アダプタ構成に従って実行されます。

20.2.2.1 戻されたコンテンツについて

保存されたコンテンツは、zipファイルに格納され、内部コンテンツとしてRecordsシステムにチェックインされます。これらの戻されたコンテンツ・アイテムは、標準のローカル・アイテムとしてアクセスおよび処理できます。ユーザーはファイルに処理を設定したり、それらのファイルの処理に適用される特定のルールを確立したりできます。

アダプタが、データを管理可能な単位に分割するように構成されている場合、コンテンツが複数のファイルとして戻される可能性があります。この動作はアダプタ側で制御されるため、変更できません。

20.2.2.2 検索の進行状況の確認

フェデレーテッド検索はアダプタのスケジュールに従って実行され、そのスケジュールは構成によって異なります。検索の進行状況を確認するには、「レコード」「スケジュール済」「フェデレーテッド検索」を選択します。または、フェデレーテッド・クエリー・ビルダー・ページで、「フェデレーテッド検索」リンクをクリックします。

「フェデレーテッド検索リスト」ページが開きます。このページには、スケジュール済検索とその進行状況が表示されます。各検索の「アクション」メニューで提供されるオプションは、次のとおりです。

  • 検索結果の表示: 選択した検索の「フェデレーテッド検索結果」ページが開きます。検索内で複数の外部ソースが選択された場合、「検索結果」ページでは、結果が外部ソース別に整理されます。個々の外部ソースの検索結果を表示することもできます。

  • 検索の詳細の表示: 選択した検索の詳細が表示されます。「フェデレーテッド検索の詳細」ページ内で、ユーザーは、個々の外部ソースの検索結果の表示、検索結果の凍結、検索に対して戻されたファイルのダウンロード、および類似した検索の作成を行うことができます。

    注意:

    ユーザーは、戻された検索結果のアイテムを外部ソース単位で凍結できます。検索内で複数の外部ソースが定義されているが、そのすべてから結果が戻されていない場合、ユーザーはスケジュール済検索の結果を戻したソースに対する凍結をスケジュールできます。

  • 検索のサブスクライブ: ユーザーが検索をサブスクライブし、問合せの「コンテンツ情報」ページが開きます。詳細は、「検索のサブスクライブ」を参照してください。

  • 類似する検索の作成: フェデレーテッド・クエリー・ビルダー・ページが開き、選択した検索で使用する検索条件が事前に移入されます。ユーザーは、条件を変更または追加して、新規検索をスケジュールできます。

  • 検索の削除: 選択したスケジュール済検索を削除します。詳細は、「検索の削除」を参照してください。

20.2.2.3 検索のサブスクライブ

フェデレーテッド検索を作成すると、コンテンツが検索の詳細とともにローカル・リポジトリにチェックインされます。ユーザーが「フェデレーテッド検索リスト」ページで、アイテムの「アクション」メニューから「検索のサブスクライブ」を選択した場合、そのユーザーは該当する問合せのコンテンツ・アイテムをサブスクライブします。

保存された検索に対して結果が戻されると、コンテンツ・アイテムが更新されます。たとえば、問合せが3つのリポジトリを使用するように設定されており、その1つから結果が戻された場合、コンテンツ・アイテムが更新され、そのコンテンツ・アイテムをサブスクライブしているユーザーへの通知がトリガーされます。

20.2.2.4 検索の削除

フェデレーテッド検索は、いつでも削除できます。検索を削除するために、検索結果を戻す必要はありません。

検索を削除するには、「フェデレーテッド検索リスト」ページで、検索のチェック・ボックスの選択を解除し、「表」メニューの「削除」を選択します。検索と戻されたすべての結果が削除されることを示すメッセージが表示されます。保留中の結果はすべて無視されます。

20.3 フェデレーテッド凍結

フェデレーテッド凍結は、フェデレーテッド検索と組み合せて使用される機能で、フェデレーテッド問合せの検索結果を凍結します。

注意:

フェデレーテッド凍結によって、Recordsシステムで使用されるコンテンツ凍結に機能が追加されます。凍結の詳細は、「凍結の管理」を参照してください。

外部リポジトリのコンテンツを凍結する場合、まずフェデレーテッド検索をスケジュールした後、戻された結果に対してフェデレーテッド凍結を実行します。凍結対象として選択した検索結果が、まだRecordsシステムに登録されていない場合、検索結果として戻されたメタデータを使用して、自動的に外部レコードが作成されます。その後、この新規外部レコードが凍結されます。

レビューや追加のアクションを実行できる、凍結されたフェデレーテッド検索コンテンツ・ページが開きます。凍結されたスケジュール済検索のリストには、凍結されたコンテンツの外部ソース、および凍結のステータス(スケジュール済、完了またはエラー)が含まれます。

凍結されたアイテムの「アクション」メニューで提供されるオプションは、次のとおりです。

  • 凍結エラーの表示: 選択した凍結中にエラーが発生したアイテムが表示されます。凍結エラーは、フェデレーテッド検索からチェックインされたアイテムのすべての必須フィールドが定義されていない場合、またはそれらのアイテムが検証をパスしなかった場合に発生することがあります。

  • 再凍結エラー: 選択した検索タスクのエラー・アイテムに対する凍結が再スケジュールされます。

  • 凍結の削除: 選択した凍結が削除されます。

この項では、次の項目について説明します。

20.3.1 検索結果の凍結

検索結果を凍結する手順は次のとおりです。

  1. 「レコード」「スケジュール済」「フェデレーテッド検索」を選択します。
  2. 「フェデレーテッド検索リスト」ページで、検索の「アクション」メニューから「検索結果の表示」を選択します。
  3. 「フェデレーテッド検索結果」ページで、凍結するアイテムのチェック・ボックスを選択し、「表」メニューの「凍結」を選択します。
  4. 凍結が「お気に入り」リストに追加されている場合、それらの凍結は、その後表示されるダイアログ・ボックス内にリストされます。リストから凍結名を選択し、「すべての凍結の表示」を選択して、すべての定義済凍結を表示します。
  5. 凍結の理由を入力します。
  6. 「OK」をクリックします。

    検索結果が凍結されます。

20.3.2 スケジュール済凍結の表示

凍結された結果を表示する手順は次のとおりです。

  1. 「レコード」「スケジュール済」を選択します。
  2. 「フェデレーテッド検索凍結」を選択します。

    凍結されたフェデレーテッド検索コンテンツ・ページが開き、フェデレーテッド検索中に見つかった、凍結されたすべてのアイテムが表示されます。