この章の内容は次のとおりです。
権限
この章のタスクを実行するには、ポータル・マネージャであるか、ポータル・レベルのBasic Services: Edit Page Access, Structure, and Content
(標準権限)またはPages: Edit Pages
(アドバンスト権限)のいずれかの権限を持つポータル・メンバーである必要があります。
権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。
注意:
この章では、コンポーネントは、ADFコンポーネント(ボタンなど)、ハイパーリンク、タスク・フロー、ポートレットなどのWeb開発コンポーネントの総称として使用されています。
ページがそのページ上のコンポーネントからの情報を必要とし、リージョンが他のリージョンからの情報を必要とすることがよくあります。その情報を得るのにページURLを介してパラメータを引渡すことはできますが、この操作に意味があるのは、そのパラメータが既知であり、かつ入力が式言語(EL)を介してそのページにアクセス可能である場合のみです。詳細は、「ページURLを介したパラメータ値の受渡し」を参照してください。
複数のページ・フラグメントを持つタスク・フローがあり、そのページ・フラグメントには、ページへの入力として使用できる様々な興味深い値が含まれている場合を考えます。たとえば、ユーザーが入力フォームで指定する会社固有の情報の表示専用ページを考えます。値の引渡しにパラメータを使用するのであれば、すべてのフラグメント上にある興味深い値それぞれの組合せに対する出力パラメータを、タスク・フロー上に明示させる必要があります。このような場合に、コンポーネントの結付けが役立ちます。かわりに、必要な情報を含むフラグメントごとに、コンポーネントの結付けを使用して、入力が発行されるときに呼び出されるコンテキスト・イベントを定義することもできます。これにより、情報を必要とするページやフラグメントは様々なイベントをサブスクライブし、このイベントを介して情報を受け取ることができます。
コンポーネントの結付けは、ページのコンテンツとそのコンポーネントを同期化したり、コンポーネント間でコンテンツを同期化する場合に役立ちます。たとえば、「OK」ボタンをクリックすると、ユーザーが入力した値がページの別のコンポーネントに渡されるように、「パラメータ・フォーム」ポートレットを結び付けることができます。このモデルを適用する方法の1つとして、ユーザーが入力した名前をその名前に関連する詳細が表示されるタスク・フローまたはポートレットに渡す方法があります。これは、コンテキスト・イベント・ワイヤリング(現在のコンテキスト内のイベントがイベント・ハンドラのアクションをトリガーします)と呼ばれます。
イベントが発生したときの動作を確認する場合、1つのコンポーネントをプロデューサ、他のコンポーネントをコンシューマとみなすと有効です。プロデューサ・コンポーネントは、コンシューマ・コンポーネントで使用されるデータ(ペイロードと呼ばれる)を提供します。たとえば、通常、フォーム・ポートレットはプロデューサです。ペイロードは、ユーザーがフォームに入力するデータになります。プロデューサに定義されたイベントによって、プロデューサのペイロードがコンシューマに渡されます。コンシューマ・コンポーネントでは、様々な方法でペイロードが使用されます。たとえば、表示文字列、マスター・ディテール関係でのマスターなどとして使用されます。コンシューマでのペイロードの使用方法は、コンシューマ・コンポーネントの作成時に定義されたイベント・ハンドラに指定されています。
コンテンツ・マネージャ・タスク・フローはコンシューマ
データ視覚化タスク・フローは、適切にREST URLに構成された場合、コンシューマとプロデューサの両方
ページ・エディタは、ページの「パラメータ」タブおよびコンポーネントの「パラメータ」ダイアログを介して、ページとコンポーネントの結付けのためのツールを提供します。次の方法で、ページとコンポーネントを結び付けることができます。
プロデューサのタスク・フローまたはポートレットのイベントをコンシューマ・タスク・フローのパラメータに結び付けます(「イベントのコンポーネント・パラメータへの結付け」を参照)。
ページのパラメータの値をそのページのコンポーネントに渡します(「コンポーネントとページ・パラメータの結付け」を参照)。
パラメータ値をページのURLに指定して、値をページ・コンポーネントに渡します(「ページURLを介したパラメータ値の受渡し」を参照)。
プロデューサ・コンポーネントで定義されたイベントには、コンシューマのタスク・フローまたはポートレット・コンポーネントのパラメータ値を設定するために使用できる、ペイロード値が関連付けられています。イベントがトリガーされるとすぐに、関連付けられたパラメータ値がコンシューマのタスク・フローまたはポートレットに動的に渡され、必要に応じて公開できます。
「ページとコンポーネントの結付けについて」に説明されているように、アプリケーション開発者がコンポーネント・イベントとイベント・ハンドラを定義します。
(プロデューサ・コンポーネントの)イベントをコンシューマのタスク・フローまたはポートレットのパラメータに結び付けるには、次の手順を実行します。
プロデューサ・コンポーネントを含むページに移動し、ページ・エディタでそれを開きます(「ページ・エディタでのページのオープン」を参照)。図14-1に、サンプルのAviIntranetポータルの、データ視覚化タスク・フローのプロデューサ・コンポーネント(リスト)とコンシューマ・コンポーネント(円グラフ)を示します。
図14-1 プロデューサ・コンポーネントおよびコンシューマ・コンポーネント
コンシューマのタスク・フローまたはポートレットがページにまだ存在しない場合は、それを追加します(「ページへのコンポーネントの追加」を参照)。
図14-2 コンシューマ・タスク・フローの「アクション・メニューの表示」
「パラメータ」ダイアログでは、表示される設定は、プロデューサおよびコンシューマのタスク・フローがページに存在する場合にのみ使用可能です。イベントに結び付けるコンシューマのタスク・フローまたはポートレットに定義されたパラメータごとに、次の手順を実行します。
「値」フィールド・アイコンをクリックして、「イベント」を選択します。
「イベント」リストをクリックして、パラメータに渡すペイロード値に関連付けられているイベントを選択します。「イベント」リストには、ページ上のすべてのコンポーネントに定義されているすべてのイベントが表示されます。
コンシューマのタスク・フローまたはポートレットが1つのプロデューサ・コンポーネントからのみイベントをリスニングするように指定するには、「自」リストをクリックして、関連付けられているプロデューサ・コンポーネントを選択します。それ以外の場合、「自」をデフォルト値のAny Component
のままにし、ページ上のプロデューサ・コンポーネントによって指定のイベントがトリガーされたときにパラメータが設定されるようにします。
「ペイロード」リストをクリックして、イベントのペイロード値を選択します。この選択内容は、イベントのトリガー時に動的に渡される、関連付けられているパラメータの入力値になります。
たとえば、データ視覚化タスク・フロー(プロデューサ)の行を選択するイベントでは、コンシューマ・タスク・フローを更新するDPRowSelection
イベントがトリガーされます。この場合、コンシューマ・タスク・フローは円グラフで、選択した行に関連付けられたデータでリフレッシュされます(図14-3)。
図14-3 コンシューマ・タスク・フローの「パラメータ」ダイアログ
「OK」をクリックして、「Save」をクリックします。
イベントをトリガーして、コンシューマのタスク・フローまたはポートレットの結果を確認して、結付けをテストします。
この項では、次に示すように、ページ・パラメータを作成および使用する方法について説明します。
ページ・パラメータとページ変数を使用する場合、コンポーネントと、そのコンポーネントが含まれるページとの通信が可能になります。
たとえば、株価ティッカーおよび株式ニュースのコンポーネントを含むページについて考えてみます。ティッカーおよびニュースの両コンポーネントに同じパラメータ値を使用して、同じ会社の情報が表示されるようにします。ページ・パラメータとページ変数は、これを設定するための簡単なメカニズムの一環になります。
ページ・パラメータは、ページ・コンポーネントに渡す値を格納する手段を備えており、ページ・コンポーネントはその値を使用するように構成されています。ページ・エディタを介してアプリケーションの実行時にページ・パラメータを作成します。
ページ変数には、ポートレットで生成される出力値が含まれます。ページ変数は、アプリケーションの設計時に作成されます。
ページ・エディタの「パラメータ」タブを使用して、ページ・パラメータを作成します。
新しいページ・パラメータを作成するには、「ページ・パラメータの追加または変更」を参照してください。
ページ・パラメータを使用するようにタスク・フロー・コンポーネントを構成できます。
注意:
この項で説明する手順を実行する前に、ページ・パラメータを作成し、そのパラメータに値を指定する必要があります。詳細は、ページ・パラメータの作成を参照してください。
ページ・パラメータを使用する(ページ・パラメータへのタスク・フローの結付け)には、次の手順を実行します。
式言語(EL)式を、他のタイプの値のかわりにコンポーネント・パラメータに入力できます。このオプションでは、さらに動的な応答を得ることができます。たとえば、ページでは、ページ上の1つのコンポーネントに基づいて、ページ・パラメータを設定できます。この場合、この値の変更時に、ページ上の他のコンポーネントをリフレッシュできます。パラメータ値をページURLにより渡すことで、この機能を一段階向上させることができます。
この項では、他のパラメータ受け渡し状況のモデルとして使用できる、1つのシナリオを示します。
パラメータ値をページURLを介して渡すには、次の手順を実行します。