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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理
12c (12.2.1)
E72541-01
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39 代替パブリッシュ方法

次の各トピックでは、WebCenter Sitesを使用する代替パブリッシュ方法について説明します。推奨するパブリッシュ方法はリアルタイムです。リアルタイム・パブリッシュの使用を参照してください。これらの方法とは、オンデマンド・パブリッシュ、ディスクへのエクスポートのパブリッシュ、サーバーへのミラーリングのパブリッシュおよびXMLへのアセットのエクスポートです。

この章の内容は次のとおりです。

39.1 代替パブリッシュ方法について

この項では、WebCenter Sitesがサポートするパブリッシュ方法について説明します。図39-1 図39-2 および図39-3 にパブリッシュ方法をまとめます。

ディスクへのエクスポートのパブリッシュの場合、Webサーバーが配信システムになります。CMシステム・データベース内の承認済アセットは、テンプレートを使用して、HTMLファイルとしてレンダリングされます。レンダリングされたファイルはファイル・システムに保存された後、FTPなどの転送プロトコルを使用して管理者によりWebサーバーにパブリッシュされます。このHTMLファイルは、サイト訪問者がパブリッシュされたコンテンツをリクエストすると、ページとしてブラウザに表示されます。

図39-1 ディスクへのエクスポートのパブリッシュ

図39-1の説明が続きます
「図39-1 ディスクへのエクスポートのパブリッシュ」の説明

サーバーへのミラーリングのパブリッシュの場合、WebCenter Sitesシステムが配信システムになります。承認済アセットとそれらのデータベース表が、CMシステム・データベースから配信システム・データベースにミラーリングされます。パブリッシュ・セッションの間中、パブリッシュ・システムは配信システム上のCacheManagerと通信して動作します。CacheManagerは、システムのページ・キャッシュを管理するWebCenter Sitesサーブレットです。CacheManagerによって、ミラーリングされるアセットを参照するページレットまたはページがキャッシュされることが保証されます。パブリッシュ・セッションが終了すると、CacheManagerはそれらのページを再生成して更新されたコンテンツを表示し、新しいページおよびページレットをキャッシュします。

パブリッシュされたコンテンツがサイト訪問者からリクエストされると、すぐにこれが提供されます。コンテンツは、テンプレートにより配信システムのデータベースから取得され、ブラウザに提供されて、最終的にページとしてレンダリングされます。

図39-2 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ

図39-2の説明が続きます
「図39-2 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ」の説明

XMLへのアセットのエクスポートの場合、データベース、またはWebCenter Sites以外のアプリケーションを実行する外部システムが、配信システムになります。パブリッシュ方法は、XMLファイルを出力するデータ変換方法です。このパブリッシュ方法では、Webサーバーで表示可能なページを作成するのではなく、エクスポートAPIを使用して、承認済アセットごとにXMLファイルを1つ作成します。

パブリッシュされたコンテンツがサイト訪問者からリクエストされると、すぐにこれが提供されます。コンテンツは、テンプレートにより配信システムのデータベースから取得され、ブラウザに提供されて、最終的にページとしてレンダリングされます。

図39-3 XMLへのエクスポートのパブリッシュ

図39-3の説明が続きます
「図39-3 XMLへのエクスポートのパブリッシュ」の説明

39.2 オンデマンド・パブリッシュの使用方法

パブリッシュする場合、承認済アセット・リストの任意のアセットを選択的かつ即座にパブリッシュできます。これは、アセットのオンデマンド・パブリッシュと呼ばれます。

スケジュール済リアルタイム・パブリッシュと同様に、アセットが、すべての依存アセットとともにパブリッシュされます。このため、依存アセットもオンデマンド・キューに配置されます。

承認済アセットのリストは検索可能であり、パブリッシュが必要なアセットを容易に見つけられるようになります。選択したアセットがパブリッシュされた後、それらは、次のパブリッシュ・セッションに向けて、承認済アセット・リストから削除されます。

注意:

オンデマンド・パブリッシュでは、完了モードと遅延モードのいずれかを選択できます。パブリッシュ・モードの詳細は、リアルタイム・パブリッシュの使用を参照してください。

承認済アセットを即時パブリッシュで選択するには::

  1. ボタン・バーの「パブリッシュ」をクリックして、「パブリッシュ・コンソール」を開きます。

  2. 「パブリッシュの宛先」ドロップダウン・リストから、次を実行します。

    1. アセットのパブリッシュ先となる、リアルタイム・パブリッシュの宛先を選択します。

    2. 「宛先の選択」をクリックします。

  3. 「パブリッシュの宛先」フォームで、「x個のアセットをパブリッシュする準備ができました。」リンクをクリックします。

    図39-4 「パブリッシュの宛先」フォーム

    図39-4の説明が続きます
    「図39-4 「パブリッシュの宛先」フォーム」の説明

    「オンデマンド・キュー」タブが開きます。「承認済アセット」タブには、次のパブリッシュ・セッションに対して承認されたすべてのアセットがリストされます。

  4. (オプション)承認済アセット全体を検索します。

    1. 「検索」テキスト・ボックスに検索語句を入力します。

      • 検索が、アセット名と説明に対して実行されます。

      • ワイルドカードおよびブール演算子は使用できません。

    2. 「検索」をクリックします。

      「検索結果」タブが開き、検索結果が表示されます。

  5. 「オンデマンド・キュー」にアセットを追加します。

    注意:

    オンデマンドでは、即時パブリッシュがサポートされています。オンデマンド・キューに入れるための選択は、現在のWebCenter Sitesセッションが存続している間のみ維持されます。ログアウトすると(またはシステムによって強制的にログアウトされると)、オンデマンド・キューが消去されます。

    「承認済アセット」タブまたは「検索結果」タブのどちらかで、オンデマンド・キューに追加するアセットを選択し、次に「オンデマンド・キューへ追加」をクリックします。

    依存性が計算されている間に、メッセージが表示されます。選択したアセットが、「承認済アセット」タブ(および、開いている場合は「検索結果」タブ)から削除されます。オンデマンド・キューが、選択したアセットとそれらの依存アセットによって更新されます。

  6. オンデマンド・キューをパブリッシュします。次のいずれかを実行します。

    • 選択したアセットがパブリッシュ可能であるとわかっている場合には、「承認済アセット」タブの「オンデマンド・キューのパブリッシュ」をクリックします。

    • アセットをパブリッシュする前に確認する場合は、「オンデマンド・キュー」タブをクリックして、オンデマンド・キューに切り替えます。

    • アセットの依存性を表示するには、アセットの行の左端にあるプラス記号をクリックします。

    • アセットをオンデマンド・キューに入れた後に、そのアセットをパブリッシュしないことを決定した場合は、そのアセットを選択し、「オンデマンド・キューから除去」をクリックします。アセットが、オンデマンド・キューから削除され、「承認済アセット」のリストに戻されます。(操作の確認を求めるダイアログ・ボックスが表示されます。)

    図39-5 「オンデマンド・キュー」タブ

    図39-5の説明が続きます
    「図39-5 「オンデマンド・キュー」タブ」の説明
  7. 「OK」をクリックします。

    「パブリッシュ・コンソール」が開き、処理中のパブリッシュ・セッションが表示されます。

  8. パブリッシュ・セッションを確認する手順は、リアルタイム・パブリッシュの使用を参照してください。

39.3 選択したアセットをパブリッシュ・セッションに対して非承認にする

承認済アセットをパブリッシュしないように決めた場合は、承認済アセット・リストから選択的に削除できます。

アセットを非承認にするには::

  1. ボタン・バーの「パブリッシュ」をクリックして、「パブリッシュ・コンソール」を開きます。

  2. 「パブリッシュの宛先」ドロップダウン・リストから、次を実行します。

    1. アセットのパブリッシュ先にするリアルタイム・パブリッシュの宛先を選択します。

    2. 「宛先の選択」をクリックします。

  3. 「パブリッシュの宛先」フォームで、x個のアセットをパブリッシュする準備ができました。」リンクをクリックします。

    「オンデマンド・パブリッシュ」フォームが開きます。このフォームには、「承認済アセット」タブと「オンデマンド・キュー」タブが表示されます。「承認済アセット」タブには、次のパブリッシュ・セッションに対して承認されたすべてのアセットがリストされます。

  4. (オプション)承認済アセット全体を検索します。

    1. 「検索」テキスト・ボックスに検索語句を入力します。

      • 検索が、アセット名のみに対して実行されます。

      • ワイルドカードおよびブール演算子は使用できません。

    2. 「検索」をクリックします。

      「検索結果」タブが開き、検索結果が表示されます。

  5. 「承認済アセット」タブと「検索結果」タブのいずれかで、非承認にするアセットを選択します。「非承認」をクリックします。

    選択したアセットが「承認済アセット」リストから削除されます。非承認にしたアセットに依存アセットがあり、これが現在のパブリッシュ・セッションで承認されている場合、非承認にしたアセットは保留キューに入れられます。

  6. (オプション)パブリッシュが保留になったアセットを承認します。

    1. 「戻る」をクリックして、「パブリッシュの宛先」フォームに戻ります。テキストのリンクが2つになっています。1つはパブリッシュが保留されたアセットを示し、もう1つはパブリッシュの準備が完了したアセットを示します。「x個のアセットのパブリッシュが保留されています」リンクをクリックします。

      図39-6 パブリッシュの宛先

      図39-6の説明が続きます
      「図39-6 パブリッシュの宛先」の説明

      保留キューが開きます。

      図39-7 保留キューのアセット

      図39-7の説明が続きます
      「図39-7 保留キューのアセット」の説明
    2. パブリッシュ・セッションで承認するアセットの「保留」リンクをクリックします。

      宛先Assetのパブリッシュができない原因となっているアセット」 フォームが開きます。

      • アセットに依存性がない場合、アセットが承認されたことを示すメッセージが開きます。

      • アセットに依存性がある場合、依存アセットのリストが表示されます。

        図39-8 サイトのパブリッシュができない原因となっているアセットのフォーム

        図39-8の説明が続きます
        「図39-8 サイトのパブリッシュができない原因となっているアセットのフォーム」の説明

        依存アセットのリストを確認したら、表の見出し行のチェック・ボックスを選択して、リストのすべてのアセットを選択します。次に「承認」をクリックします。

        アセットが承認されパブリッシュ可能であることを示すメッセージが表示され、アセットとその依存アセットが承認済アセット・キューに配置されて、保留キューに戻ります。

    3. (オプション)他の保留アセットを承認するには手順bを繰り返します。

39.4 ディスクへのエクスポートのパブリッシュの用語の詳細

承認およびパブリッシュ・ステージの依存性がアセット・モデルにより決定されるミラー・パブリッシュと比較すると、ディスクへのエクスポートのパブリッシュは全面的にテンプレートによるプロセスです。承認テンプレートとパブリッシュ・テンプレートが、指定する依存性の点で異なる(お薦めしません)場合、未承認コンテンツがパブリッシュされる見込みが増大します。

テンプレートは、開発者がコード化します。ただし、パブリッシュ・セッションに悪影響を及ぼさないために、管理者(およびパブリッシュを実行するユーザー)は、起動するテンプレートおよび期待される結果について理解する必要があります。

注意:

ここで説明する用語は、ディスクへのエクスポートのパブリッシュにのみ適用されます。パブリッシュ・キー、依存性およびリファレンスといった用語は、ミラー・パブリッシュではまったく異なる意味を持ちます。

この項の内容は次のとおりです。

39.4.1 ページ

ディスクへのエクスポートのパブリッシュのコンテキストでは、ページは、通常は、ディスクにエクスポートされるHTMLファイルを指します。(このファイルをページ・アセット・タイプと混同しないでください。)エクスポートされた各ページは、ページによって表されます。

39.4.2 パブリッシュ・キー

パブリッシュ・キー(またはパブキー)は、完全にパブリッシュ時にのみ使用される用語です。パブキーは最小パブリッシュ単位を表します。ディスクへのエクスポートのパブリッシュでは、エクスポートされたファイルで、ページと同等です。ページ・アセット・タイプと混同しないでください。

パブキーは、アセットおよびパブリッシュ時テンプレート(承認テンプレートと混同しないでください)という2つの構成要素で定義されます。

ディスクへのエクスポートのパブリッシュでは、最初のパブキーが、パブリッシュ・セッションを開始するユーザーによって定義される開始ポイントです。他のパブキーはすべて、パブリッシュ中に検出されて記録されます。

39.4.3 パブリッシュ・キュー

パブリッシュ・キューは、パブリケーションの待機中のパブキーのリストです。パブリッシュ・キューにパブキーを追加するには、そのプライマリ・アセットを承認する必要があります。

39.4.4 プライマリ・アセット

プライマリ・アセットは、パブキーの定義に使用します。わかりやすく言うと、プライマリ・アセットのIDとタイプが、テンプレートのcidパラメータとcパラメータになります。プライマリ・アセットのページをエクスポートするには、プライマリ・アセットを承認する必要があります。

注意:

承認されていないと判断されたプライマリ・アセットのページは、エクスポートされません。その結果、使用する承認テンプレートおよびパブリッシュ・テンプレートによっては、パブリッシュの宛先で機能しないリンクが作成される可能性があります。

ターゲット宛先に存在することが予想される依存性を検証できるように承認テンプレートをコード化する責任は、開発者にあります。

39.5 承認およびディスクへのエクスポートのパブリッシュの使用

ページをエクスポートするには、まずページのプライマリ・アセットを承認する必要があります。プライマリ・アセットの承認は、その依存アセットの承認状態が条件になります。これは、プライマリ・アセットの承認テンプレートで記述されます。依存アセットの依存性は、それ自体の承認テンプレートによって詳細に記述されます。

注意:

この承認テンプレートは必ずしもアセットのレンダリングに使用されるものではないので、承認システムを経由しないでアセットをパブリッシュすることは可能です。この意味合いなどの詳細は、パブリッシュの動作と機能の調査承認テンプレートとパブリッシュ時テンプレートが異なる場合を参照してください。

また、(ページの非プライマリ・アセットに関連する)構成依存性(ディスクへのエクスポートのパブリッシュの使用を参照)は、承認しなくても、エクスポートされたページに表示されます(非承認アセットのフィルタリングの詳細は、Oracle WebCenter Sitesタグ・リファレンス<render:filterタグを参照)。

この項の内容は次のとおりです。

39.5.1 承認テンプレートの使用

ディスクへのエクスポートのパブリッシュにおける承認により、開発者が依存性を定義することによって正しいコンテンツが原型を維持したままパブリッシュされることを保証できます。

承認およびパブリッシュ・ステージの依存性がアセット・モデルにより決定されるミラー・パブリッシュと比較すると、ディスクへのエクスポートのパブリッシュは全面的にテンプレートによるプロセスです。結果として、承認動作(およびパブリッシュ時動作)は、承認テンプレート(およびパブリッシュ時テンプレート)を記述した開発者によって定義されます。その後で、WebCenter Sitesが承認テンプレートを使用して、アセットの依存性を検出します。アセットが承認テンプレートに基づいてパブリッシュされている場合、その承認依存性と構成依存性は同じであると考えられます。詳細は、構成依存性の使用を参照してください。

承認テンプレートの割当てには、「パブリッシュの宛先」フォームの「デフォルト・テンプレートの設定」機能を使用します。

  • デフォルト・テンプレートが明示的に選択されていない場合、承認システムはアセットのデフォルト・テンプレートを選択します。

  • 承認テンプレートとデフォルト・テンプレートがどちらも指定されていない場合、アセットは、承認テンプレートを使用しないで承認されます(すなわち、承認依存性はありません)。

承認テンプレートが複数サイト間で共有されている場合、承認システムは現在のサイトに対応するサイト・エントリを選択します。

39.5.2 承認キューの使用

承認キューは、承認表が最新の状態に維持されるように、アセット変更イベントを処理します。たとえば、アセットがパブリケーションを承認された後に変更された場合、承認キューでアセットを非承認にする、すなわちパブリッシュ・キューから拒否することによってこの変更を処理します。

管理者が承認キューを直接操作することは決してありません。キューは、デフォルトでは5分間隔で実行されます。ただし、承認機能を使用する機能(「パブリッシュ」タブなど)を起動すると、承認情報を最新の状態に維持するために、それがレンダリングされる前に承認キューが強制的に実行されます。

39.5.3 承認依存性の使用

アセットを承認する場合、その承認テンプレート(Using the Approval Templateを参照)を使用して、承認依存性を判断します。承認依存性は、次のタグによって作成されます。

  • <asset:load>

  • <asset:loadall>

  • <assetset:setasset>

  • <assetset:setlistedassets>

  • <render:logdep>

  • <render:getpageurl>

  • <render:gettemplateurl>

  • <render:gettemplateurlparameters>

アセットAを承認する場合、そのテンプレート(またはテンプレートでコールされている他のエレメント)で前述のタグを使用してアセットBを参照していると、AのBに対する承認依存性が作成されます。これは一般に、Aを承認する場合は、Bも承認する必要があることを意味します。

承認依存性のタイプ

承認依存性は、承認時に作成、使用されます。パブリッシュ時依存性と混同しないでください(同一の場合もあります)。ディスクへのエクスポートのパブリッシュの承認には、2種類の承認依存性が含まれます。

  • テンプレート依存性

  • 参照依存性

テンプレート依存性は、アセットの承認テンプレートで別のアセットを使用してコンテンツを定義している場合に作成されます。たとえば、アセットAの承認テンプレートでアセットBをロードしている場合、AはBに対するテンプレート依存性を持ちます。もっと実際的な用語で言えば、記事アセットを表示するページ・アセットの承認テンプレートがある場合、記事アセットがページで使用されているので、テンプレート依存性になります。テンプレート依存性は、次のタグによって作成されます。

  • <asset:load>

  • <asset:loadall>

  • <assetset:setasset>

  • <assetset:setlistedassets>

  • <render:logdep>

参照依存性は、あるページから別のページへのリンクが作成される際に生成されます。これらは、2つのページのプライマリ・アセット間の参照依存性として登録されます。たとえば、アセットAの承認テンプレートから、アセットBがプライマリ・アセットであるページへのリンクを作成した場合、承認システムはこれをアセットAのBに対する参照依存性として登録します。このような依存性を生成するタグは次のとおりです。

  • <render:getpageurl>

  • <render:gettemplateurl>

  • <render:gettemplateurlparameters>

(ディスクへのエクスポートのパブリッシュにおける)テンプレート依存性は、exact依存性がデフォルトです。Bが変更されている場合、Aを承認するにはBを承認する必要があります。参照依存性は、常にexists依存性です。Bを一度承認してパブリッシュした場合、Aを再パブリッシュするためにBを再承認する必要はありません。

いずれかのタグでdeptype="none"が設定されている場合は例外です。その場合、そのタグによって承認依存性は一切作成されません。このことは、そのレコードが承認中に作成されないことを意味します。ディスクへのエクスポートのパブリッシュおよびライブ・サイトなど、他のすべてのコンテキストでは、deptype属性は無視されます。

39.6 ディスクへのエクスポートのパブリッシュの使用

ディスクへのエクスポートのパブリッシュ・プロセスでは、3つの主なコンポーネントを使用します。

39.6.1 パブリッシュ時テンプレートの使用

パブリッシュ時テンプレートの目的は、コンテンツをファイルとしてレンダリングすることです。通常は、パブリッシュ時テンプレートは承認テンプレートと同一です。両者が異なる場合は、事前に承認しなくてもコンテンツをパブリッシュできます。承認システムをバイパスするには、パブリッシュ可能なコンテンツを検証できる手段を開発者が提供する必要があります。

39.6.2 開始ポイントの使用

開始ポイントは、パブリッシュ時にエクスポートを開始するパブキーです。通常、開始ポイントは、サイトで、すべてのページではなくても、最も多くのページにリンクするように選択されます。(このページは、必ずしもホームページではありません。たとえば、多数のリンクが設定されているサイドバーにすることもできます。)ディスクへのエクスポートのパブリッシュ・システムは、開始ポイントを起点にしてサイトをクロールし、新しいパブキーを検出すると、それを記録します。

39.6.3 構成依存性の使用

構成依存性は、アセットを使用して生成されたページのアセットに対する依存性です。これらはページのパブリッシュ時テンプレートの使用のロジックによって決まります。構成依存性は、エクスポートされたページにレンダリングする内容をテンプレートの指示に従って決定し、その際deptype属性は完全に無視されます。承認テンプレートでテンプレート依存性と参照依存性を作成したタグと同じタグで、パブリッシュ時の構成依存性も作成します。タグのリストは、承認依存性の使用を参照してください。

39.7 パブリッシュ・ディスクへのエクスポートのプロセスに関するよくある質問

承認テンプレートはどのように選択すればよいですか。

承認テンプレート(指定されている場合)は、特定のアセットを検証するために承認システムが使用する唯一のテンプレートです。このテンプレートは、開始ポイントの設定内容によっては、パブリッシュ時に使用されない場合もあります。最善策として、想定するアセットの依存性が最もよく表現されている承認テンプレートを設定することをお薦めします。

依存性の最も代表的な組合せが含まれるテンプレートが、アセットをパブリッシュする際に必要なテンプレートと異なる場合はどうなるでしょうか。そのテンプレートはそのタイプのアセットの承認テンプレートとして設定し、必要なテンプレートは開始ポイントとして使用してください。

データ・モデル依存性は何か関係ありますか。

アソシエーション、属性などは、ディスクへのエクスポートのパブリッシュでは使用しません。重要なのはテンプレートで設定されている依存性のみです。

パブリッシュ時の構成依存性が追跡されるのはなぜですか。

ページをエクスポートした後、そのコンテンツは凍結されます。しかし、そのページの生成に使用したアセットが変化して、影響を受けるページが古くなる可能性があります。

WebCenter Sitesは、依存性を記録しているので、(古くなったページを再パブリッシュするという前提で)更新する必要があるページを管理者に通知できます。WebCenter Sitesには、再パブリッシュのオプションとして、自動リフレッシュと手動リフレッシュの2つが用意されています。

  • 自動リフレッシュの場合、ページは自動的に次回のパブリッシュ・セッション用にキューに追加されるので、変更された構成依存性を承認する必要はありません。

    このオプションを選択した場合、ページをパブリッシュのキューに追加するために、変更されたアセットを承認する必要はありません。つまり、イメージ・アセットを変更するとすぐに、記事ページが再パブリッシュされます。自動リフレッシュを設定するには、記事とイメージの間にexists依存性または依存性なしを指定します。これによって、承認システムがアセットの承認をユーザーに要求する処理が無効になります。

  • 手動リフレッシュでは、更新されたページをパブリッシュする前に確認します。

    このオプションを選択した場合、影響を受けるページは、承認されるまで「保留」になります。つまり、イメージが変更されるたびに、記事ページを再承認する必要があります。これが機能するには、exact依存性を設定する必要があります。

39.8 パブリッシュの動作と機能の調査

ここでは、ディスクへのエクスポートのパブリッシュの動作を示す簡単なシナリオについて説明します。

関連するアセット・タイプは、ページおよびHelloArticle (HelloAssetWorldより)です。テンプレートは、Ttemplate、RTemplateおよびdummyTemplateです。

わかりやすくするために、アセットIDはテンプレートにハードコードされています。通常はハードコードではなく、なんらかの方法でアセットがロードされます。したがって、開発者は、依存性を追加設定しない場合、タグにdeptype='none'属性を設定する必要があります。テンプレート・コードの詳細は、サンプル・テンプレートの使用を参照してください。

39.8.1 テンプレート依存性の調査

設定: ページPアセットは、承認およびパブリッシュの両方でTtemplateを使用します。TtemplateはHelloArticle Aをロードするので、テンプレート依存性が確立します。

開始ポイント: P+Ttemplate

パブキー(エクスポートされたファイル): P+Ttemplate

承認依存性: ページPには、<render:logdep>によるTtemplateに対するテンプレート依存性および<asset:load>によるHelloArticle Aに対するテンプレート依存性があります。Ttemplateはリンクを作成しないので、参照依存性はありません。

パブリッシュ依存性: 開始ポイントが唯一のパブキーなので、1つのファイルのみエクスポートされます。

エクスポートされるページは、テンプレートで実際に使用されることがないので、パブリッシュ時の構成依存性がありません。Pを承認する必要がある唯一の理由は、Pがエクスポートされるページのプライマリ・アセットだからです。したがって、パブリッシュ時に決定される唯一の構成依存性は、エクスポートされるページのAおよびTtemplateに対する依存性です。

表39-1 テンプレート依存性

アクション 承認ステータス パブリッシュ・ステータス コメント

初期

承認済: PATtemplate

パブリッシュ済: AおよびTtemplate

Pは、テンプレートによって参照されていないので、パブリッシュされませんでした。

Pの編集

PのステータスがChangedになります。

変更による影響はありません。

Pに対する構成依存性がないため、変更による影響はありません。

Aの編集

PのステータスがHeldになります。

AのステータスがChangedになり、Pの再承認が必要になります。

承認後にページが再パブリッシュされます。

Pは、Aに対してテンプレート依存性を持つので保留されますが、後で承認されることによって再びパブリッシュ可能になります。

39.8.2 参照依存性の調査

設定: ページPアセットは、承認およびパブリッシュの両方でRtemplateを使用します。RtemplateはHelloArticle Aを参照し、AはdummyTemplateによってレンダリングされます。

開始ポイント: P+Rtemplate

パブキー(エクスポートされたファイル): P+RtemplateA+dummyTemplate

承認依存性: ページPは、そのRtemplateに対して所定の<render:logdep>テンプレート依存性があります。また、<render:getpageurl>によりAに対して参照依存性を持ちます(ただし、dummyTemplateに対する依存性はありません。これは、ページ間の依存性は、それらのプライマリ・アセット間でのみ記録されるからです)。dummyTemplateはどのタグからも参照されないので、承認依存性には関与しません。

パブリッシュ依存性: 関連するタグは<render:logdep>および<render:getpageurl>です。これらのタグにより、RtemplateおよびAとしてパブリッシュ時の構成依存性が決定します。前述したように、ページPは、どのテンプレートからも使用されていないので、構成依存性がありません。エクスポートで<render:getpageurl>を検出することによって、別のページが必要であることがわかるので、すぐにA+dummyTemplateパブキーを作成し、dummyTemplateを実行してそのコンテンツを生成します。dummyTemplateは、どのタグからも使用されないので、正式な構成依存性はなく、パブキー・メンバーとしてのみ関与します。したがって、dummyTemplateが変更されても、承認およびパブリッシュ・サイクルではそのことが認識されません。そのため、新しく作成するすべてのテンプレートに出現する<render:logdep>は、変更しないことをお薦めします。

表39-2 参照依存性

アクション 承認ステータス パブリッシュ・ステータス コメント

初期

承認済: PARtemplate

パブリッシュ済: AおよびRtemplate

Pは、テンプレートによって参照されていないので、パブリッシュされません。その結果、 P+Ttemplateおよび A+dummyTemplateの2つのHTMLファイルが生成されます。

Pの編集

PのステータスはChangedになり、承認によって現状に戻ります。

変更による影響はありません。

Pに対する構成依存性がないため、変更による影響はありません。

Aの編集

AのステータスはChangedになります。Pは、Aに対するexists依存性のみがある(Pを保留する理由はありません)のでApprovedのままであり、Heldにはなりません。

<render:getpageurl> によって構成依存性が生成されるので、P+Rtemplateは自動的に再パブリッシュ用にキューに追加されました。(理由が不明な場合は読み進めてください)。

A+dummyTemplateは、Aを使用していないので、影響を受けません。

A+dummyTemplateは、Aを使用するタグが存在しないので、影響を受けません。

39.9 承認テンプレートとパブリッシュ時テンプレートが異なる場合

一般に、承認とパブリッシュに同じテンプレートを使用する場合は、承認依存性と構成依存性が一致するので、問題は発生しません。承認とパブリッシュに使用するテンプレートが異なる場合、問題が発生するきっかけになります。テンプレートの不一致は様々な状況で発生する可能性があります。テンプレート・コードの詳細は、サンプル・テンプレートの使用を参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

39.9.1 テンプレートの区別: 例1

アセットAで承認にT1を使用します。T1はどのアセットも参照しません。アセットAは、パブリッシュにT2を使用します。T2は、<asset:load>を使用してアセットBを参照します。T2がアセットBをロードすると、一度も承認されていないにもかかわらず、BはエクスポートされるA+T2ページに表示されます。

これは、一度も承認されていないアセットをパブリッシュできることを意味するのでしょうか。

そのとおりです。この方法を選択するユーザーも存在しますが、結局はパブリッシュする前にアセットを承認する手間を省いているにすぎません。承認は負担の多い作業になる可能性があります。なぜなら、exact依存性を持つ場合、依存アセットが変化することでプライマリ・アセットにHeldステータスが割り当てられるからです。その結果、そのようなプライマリ・アセットが含まれるページはエクスポートできなくなります。このような状況では、deptype属性で値としてexistsまたはnoneを使用して、不要な承認依存性を避ける方法が適しています。

ここで、アセットBをパブリッシュした後にBを変更するとどうなるでしょうか。この場合、アセットAとアセットBの間に、承認依存性はありませんが、構成依存性があります。アセットBが変化するたびに、影響を受けるページは自動的に再パブリッシュされます。(依存性がないので、自動リフレッシュ・オプションが選択されます)。したがって、アセットBが未承認のまま保存されるとすぐに、A+T2が自動的にパブリッシュ・キューに追加されます。再パブリケーション・オプションの詳細は、パブリッシュ・ディスクへのエクスポートのプロセスに関するよくある質問を参照してください。

39.9.2 テンプレートの区別: 例2

アセットAで承認にT1を使用します。T1は、exact依存性に従って、<asset:load>を使用してアセットBを参照します。アセットAは、パブリッシュにT2を使用します。T2は、アセットBを参照しません。

この場合、アセットAとアセットBの間に、承認依存性はありますが、構成依存性はありません。アセットBが変更されるたびに、アセットAを承認できるようにするには、パブリッシュされるページでアセットBを使用していなくても、アセットBを承認する必要があります。

39.9.3 テンプレートの区別: 例3

アセットAで承認にT1を使用します。T1はどのアセットも参照しません。アセットAは、パブリッシュにT2を使用します。T2は、<asset:getpageurl>を使用してアセットBを参照します。

この場合、承認依存性はないので、Aは単なる承認済アセットです。A+T2のパブリッシュ中に、Bをプライマリ・アセットとする別のページが作成されることに気づきます。ここで、プライマリ・アセットは、そのページがエクスポートされる前に承認される必要があることを思い出してください。しかし、Bは承認されていないので、そのページはエクスポートされません。A+T2はエクスポートされますが、機能しないリンクが発生します。

不明な依存性が存在する場合のディスクへのエクスポートのパブリッシュ。<render:unknowndeps>を使用し始めると、状況が複雑になります。このタグは、構成依存性を削除し、パブキーに不明な依存性を記録します。したがって、アセットはパブリッシュ・キューに恒久的に残ります(つまり、アセットはパブリッシュ・サイクルのたびにリフレッシュされます)。これは予想される動作です。なぜなら、不明な依存性が存在する場合(すなわち、問合せの結果のように、依存性がいつでも変化する可能性がある場合)、特定のアセットがどのアセットに依存するかが判断できないからです。大事をとって、常にアセットが再パブリッシュされます。

多数のexact依存性が存在する場合。必ず避けられるわけではありませんが、プライマリ・アセットが他のアセットに対してexact依存性を持つ場合、いずれかの依存アセットが変更されると、承認システムはプライマリ・アセットのステータスをHeldに変更することに留意してください。プライマリ・アセットのページは、再承認されなければ、パブリッシュ可能になりません。変更されたアセットが多数のページで使用されている場合、それらのページをすべて再承認する必要があります。deptypeをexistsに設定することも考えられます。その場合、依存ページは自動的にパブリッシュ可能になります。ただし、変更されたアセットは、パブリッシュ・セッションが開始するときは準備が完了している必要があります。

注意:

(simplenameを使用しないで)エクスポートURLをカスタマイズする望ましい方法は、<render:getbloburl>および<render:getpageurl>のパラメータとしてPREFERREDFILEおよびPREFERREDDIRを使用して任意の名前を指定する方法です。例:

<render:getbloburl blobtable='MungoBlobs' 
   blobcol='urldata' blobkey='id' 
   blobwhere='1088466917821'  outstr='pagelogoURL' 
   csblobid='1088466917821'>

<render:argument name='PREFERREDFILE' 
   value='myBlob.out'/>
<render:argument name='PREFERREDDIR' value='myDir'/>
</render:getbloburl>

このコードは、1088466917821のBLOBをmyDir/myBlob.outにエクスポートします。

39.10 サンプル・テンプレートの使用

この項では、パブリッシュの動作と機能の調査および承認テンプレートとパブリッシュ時テンプレートが異なる場合の例で使用されているテンプレート実装を示します。Taglib定義とimport定義は省略されています。

Ttemplate:

<%-- Record dependencies for the Template --%>
<ics:if 
 condition='<%=ics.GetVar("tid")!=null%>'><ics:then><render:logdep 
 cid='<%=ics.GetVar("tid")%>' c="Template"/></ics:then></ics:if>
<asset:load name='myArticle' type='HelloArticle' 
 objectid='1156878442427'/>

Rtemplate:

<%-- Record dependencies for the Template --%>
<ics:if 
 condition='<%=ics.GetVar("tid")!=null%>'><ics:then><render:logdep 
 cid='<%=ics.GetVar("tid")%>' c="Template"/></ics:then></ics:if>
<render:getpageurl outstr="myURL" pagename='HelloAssetWorld/
 dummyTemplate' cid='1156878442427' c='HelloArticle'/>
 Got URL: <a href='<%=ics.GetVar("myURL")%>'> Click here</a><br/>

dummyTemplate:

空白です。logDepはありません。

39.11 ディスクへのエクスポートのページのレンダリング

簡単に言うと、WebCenter Sitesは、ディスクへのエクスポートのページを次のようにレンダリングします。

  • クライアント・ブラウザがページ名をWebCenter Sitesに(HTTPまたは別のプロトコルを使用して)送信します。

  • WebCenter SitesはSiteCatalog表でページを検索し、ルート・エレメントを起動し、ページをHTMLファイルとしてレンダリングします。

  • オンライン・サイトをホストするWebサーバーに(FTPまたは別のファイル転送プロトコルを使用して)ファイルをパブリッシュします。

    ディスクへのエクスポートのパブリッシュ方法を使用する管理ユーザーは通常、配信システムのWebサーバーに移動する前にレンダリングされたファイルをテストする品質保証プロセスを設定します。図39-9にこのレンダリングを示します。

    図39-9 ディスクへのエクスポートのレンダリング

    図39-9の説明が続きます
    「図39-9 ディスクへのエクスポートのレンダリング」の説明

39.12 ディスクへのエクスポートのパブリッシュの理解

ディスクへのエクスポートを使用してコンテンツをパブリッシュする際、承認システム、パブリッシュ・スケジュールおよび宛先構成はすべて、承認済アセットの静的HTMLファイルへのエクスポートに寄与します。

ディスクへのエクスポートのパブリッシュ・セッションが実行されると、次のようになります。

  1. パブリッシュ・システムは、特定の宛先に対するセッションを開始しようとしていることを、CacheManagerサーブレットに通知します。CacheManagerは、その宛先に対してこれまでにエクスポートされたすべてのページを、ソース・システムのページ・キャッシュから消去します。

    パブリッシュ・セッション中は、エクスポートされたファイルがページ・キャッシュにキャッシュされます。構成されているキャッシュの消去間隔(有効期限)よりも短い間隔でパブリッシュ・セッションが発生する場合、キャッシュ内のエクスポート済ページと同じ名前のページが新しくエクスポートされる可能性があります。これを防止するため、CacheManagerサーブレットは、新しいパブリッシュ・セッションが開始される前にページ・キャッシュを消去します。

  2. WebCenter Sitesは、エクスポート・キューを作成し、パブリッシュ可能な参照をすべてキューに追加します。パブリッシュできる参照は、次のとおりです。

    • エクスポート開始ポイントとして指定されているパブキー。詳細は、エクスポート開始ポイントの使用を参照してください。

      サイトには開始ポイントが必要であり、そのアセットを承認する必要があります。そうしないと、エクスポート・セッションを開始できません。エクスポートするサイトにはすべて、少なくとも1つのエクスポート開始ポイントを指定する必要があります。

    • 以前エクスポートされたが、この宛先への前回のパブリッシュ・セッションの後にアセットが変更され、再承認されたページまたはページレット(参照)。(サイトがパブリッシュされると、パブリッシュ・システムはパブリッシュされている参照を認識します。PublishedAssets表のデータを読み取り、アセットが変更され、再度この宛先に対して承認された参照があれば、それをエクスポート・キューに追加します。)

    • テンプレートでRENDER.UNKNOWNDEPSタグを使用しているアセット。

      このタグは、テンプレートによってレンダリングされるアセットの依存性が不明なので計算できないことを、承認システムに通知します。通常は、問合せに使用します。依存性が不明な場合、システムは、依存性の変化によりアセットをパブリッシュする必要があるかどうかを判断できません。このタグが存在することは、セッションのたびにアセットをパブリッシュする必要があることを意味します。

    • まだパブリッシュされたことがなく、RENDER.GETPAGEURLタグによって別のページまたはページレットに接続しているページまたはページレット(参照)。(つまり、別のページから参照され、まだパブリッシュされていないページまたはページレット。)

    • RENDER.SATELLITEPAGEタグまたはsatellite.pageタグで指定されているページまたはページレット(参照)。

  3. WebCenter Sitesは、最初のエクスポート開始ポイントでそのアセットが承認済かどうかを判断します。

    • アセットが承認済ではない場合、パブリッシュ・セッションは終了します。

    • WebCenter Sitesにより、アセットが承認済である場合、アセットに割り当てられているテンプレートのページ名を決定します。

  4. WebCenter Sitesは、次の情報をWebCenter Sitesに渡すことによって、エクスポート開始ポイントをレンダリングします。

    • 開始ポイントのテンプレートのページ名。

    • export[destinationID]に設定されているrendermode変数。

    • レンダリングされるファイルが保存されるエクスポート・ディレクトリの名前と場所。

  5. WebCenter Sitesはページ名のルート・エレメントを起動し、そのエクスポート開始ポイントに参照として接続されているすべての承認済アセットのレンダリングを開始します。WebCenter Sitesでは、レンダリングしたページをブラウザにポストするのではなく、ファイルに書き込みます。

  6. WebCenter Sitesは、ファイルをレンダリングするたびに、その参照に関するメッセージを、現在のセッションのパブリッシュ・ログに書き込みます。

  7. エクスポート開始ポイントが複数存在する場合は、この説明の手順3から繰り返します。

  8. パブリッシュ・セッションが正常に完了したら、WebCenter Sitesはパブリッシュした参照に関する情報をPubKey表とPublishedAssets表に書き込んで、セッションを終了します。

  9. WebCenter Sitesはさらに、パブリッシュされたアセットに関する情報を、ApprovedAssets表とApprovedAssetDeps表に書き込みます。アセットがパブリッシュされた時点の最新のアセットのフィールドから取得した日付が記録されるので、アセットが次に承認されるときに、承認システムが正しく依存性を計算できます。

39.13 パスの命名規則の使用

WebCenter Sitesは、パブリッシュするアセットのタイプおよびアセットに設定されている可能性があるパス情報に応じて、エクスポートするファイルへのパスを命名します。エクスポート・パスには、1つのディレクトリのような単純なパスも、複数のディレクトリによるパスも使用でき、オペレーティング・システムでサポートされている文字数によってのみ制限されます。

エクスポート・パスの命名規則は次のとおりです。

<cs.pgexportfolder>/<DIR>/<file_dir>

<cs.pgexportfolder>は、必須ディレクトリです。サブディレクトリは条件付きです。<file_dir>を使用するかどうかは、パブリッシュ引数SIMPLEDIRによって決まります。

この後は、エクスポート・パス変数およびパブリッシュ引数SIMPLEDIRについて定義した後、使用可能なエクスポート・パスについてまとめます。

この項の内容は次のとおりです。

39.13.1 エクスポート・パス変数とSIMPLEDIRの使用

エクスポート・パス変数は、次のように定義されます。

  • <cs.pgexportfolder>は、エクスポートされるすべてのファイルのルート・ディレクトリを定義します。<cs.pgexportfolder>は、wcs_properties.jsonファイルのcs.pgexportfolderプロパティの値です。これは必要な値であり、ディスクへのエクスポートのパブリッシュのすべての宛先に適用されます。

    通常、<cs.pgexportfolder>は、直接配信システムの場所ではなく、テスト用の場所(エクスポートされたファイルの検証が行われるファイル・システム)を指定します。

  • <DIR>は、パブリッシュ引数DIRの値であり、ルート・ディレクトリ(cs.pageportfolderで指定)にサブディレクトリを作成するために使用します。<DIR>が指定されている場合、WebCenter Sitesによって<cs.pgexportfolder>/<DIR>が作成されます。

    注意:

    管理者は、「新規宛先の追加」フォームの「ベース・ディレクトリ」フィールドとしてパブリッシュ引数DIRを使用できます(エクスポート先の構成参照)。この項で<DIR>と記述する場合、「ベース・ディレクトリ」を意味します。

    この引数は、通常は、サイトに複数のエクスポート先が存在する場合に、ルート・エクスポート・ディレクトリのコンテンツを整理するために使用します。

    注意:

    <cs.pgexportfolder>または<cs.pgexportfolder>/<DIR>で指定されているディレクトリは、宛先ディレクトリと呼ばれます。

  • <file_dir>には、次のリストのいずれかの値を設定します。どの値を設定するかは、エクスポートされるアセットがページ・アセットかどうか、およびパス情報が使用可能かどうかによって決まります。WebCenter Sitesはリストの順序に従って値を調べるので、<file_dir>は階層的に決まります。これは、SIMPLEDIR=falseが設定されていると想定しています。

    表39-3 設定可能なfile_dirの値

    設定可能な<file_dir>の値 説明

    <ForDestination:Path>

    「宛先: パス」フィールドの値(このフィールドは特定の宛先の「宛先のパス/ファイル名の指定」フォームに表示されます)。

    「宛先: パス」フィールドに値を設定すると、指定された宛先にエクスポートされたアセットに指定されたパスが強制的に与えられます。

    WebCenter Sitesにより、<ForDestination:Path>が設定されていない場合は<parent_page's_path>を使用します。

    <parent_page's_path>

    エクスポートしたアセットの親ページの「パス」フィールドの値。

    ページ・アセットの注意: エクスポートされたページ・アセットには、それ自体に設定されているパスではなく、その親ページに設定されているパスが与えられます。(一般に、ページ・アセットの「パス」は子アセットにのみ適用されます。)

    WebCenter Sitesにより、<parent_page's_path>が設定されていない場合は<ID_of_parent_page>を使用します。

    <asset's_path>

    エクスポートしたアセットの「パス」フィールドの値。

    注意: <asset's_path>は、ページ・アセットを除くアセットの場合のみ使用します。WebCenter Sitesにより、<asset's_path>が設定されていない場合は、<file_dir>の値として<ID_of_parent_page>を使用します。WebCenter Sitesにより、<parent_page's_path><asset's_path>がどちらも設定されていない場合は<ID_of_parent_page>を使用します。

    <ID_of_parent_page>

    アセットの親ページのID。この値は、<parent_page's_path><asset's_path>がどちらも不明な場合に使用します。

  • SIMPLEDIR。このパブリッシュ引数は、エクスポート・パスを明示的に構成するのではなく、パス情報が設定されていない場合に<file_dir>を使用するかどうかを決定します。この決定は、次のように行われます。

    • SIMPLEDIRtrueに設定され、さらにパス情報が設定されていない場合、エクスポート・パスでは<file_dir>が省略されます。パスを設定すると、SIMPLEDIRはオーバーライドされます。

    • SIMPLEDIRfalseに設定され、さらにパス情報が設定されていない場合、<file_dir>の値として<ID_of_parent_page>を使用します。

      注意:

      管理者は、「新規宛先の追加」フォームの「ディレクトリに単純な名前を使用」チェック・ボックスとしてパブリッシュ引数SIMPLEDIRを使用できます(エクスポート先の構成を参照)。

39.13.2 エクスポート・パスの構成の使用

この項では、WebCenter Sitesが次の規則に従って構成可能なエクスポート・パスについてまとめます。

<cs.pgexportfolder>/<DIR>/<file_dir>

この規則の詳細は、パスの命名規則の使用を参照してください。この項のすべての例で、変化するのは<file_dir>のみです

この項の内容は次のとおりです。

39.13.2.1 エクスポート・パスの強制指定の使用

<ForDestination:Path> (エクスポート・パス変数とSIMPLEDIRの使用で定義)が指定されている場合、指定された宛先にパブリッシュされるアセットには、他のパス情報が設定されているとしても、ここで指定されているパスが強制的に与えられます。アセットのフル・エクスポート・パスは次のとおりです。

<cs.pgexportfolder>/<DIR>/<ForDestination:Path> 

39.13.2.2 ページ・アセットのエクスポート・パスの使用

<ForDestination:Path>が設定されていない場合、WebCenter Sitesは次のようにエクスポート・パスを構成します(例は表39-4を参照)。

  • <parent_page's_path>が指定されている場合、ページ・アセットのエクスポート・パスは次のように構成されます。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>/<parent_page's_path>
    

    (<asset's_path>が指定されている場合も同じ)。

    注意:

    エクスポートされたページ・アセットには、それ自体に設定されているパスではなく、その親ページに設定されているパスが与えられます(つまり、<file_dir>の値が<parent_page's_path>になります)。

    一般に、ページ・アセットの「パス」情報は子アセットにのみ適用されます。

  • <parent_page's_path>が指定されていない場合:

    • SIMPLEDIR=falseである場合、WebCenter Sites<ID_of_parent_page>を使用します。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>/<ID_of_parent_page>
    
    • SIMPLEDIR=trueである場合、WebCenter Sites<file_dir>を省略します。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>
    

39.13.2.3 ページ以外のアセットのエクスポート・パスの使用

ページ以外のアセットの場合、WebCenter Sitesは、使用可能な情報に応じてエクスポート・パスを構成します(例は表39-5を参照)。

  • <asset's_path>が指定されている場合、エクスポート・パスは次のように構成されます。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>/<asset's_path>
    
  • <asset's_path>が指定されていない場合、WebCenter Sites<parent_page's_path>を使用します。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>/<parent_page's_path>
    
  • <asset's_path><parent_page's_path>がどちらも指定されていない場合、次のように構成されます。

    • SIMPLEDIR=falseである場合、WebCenter Sites<ID_of_parent_page>を使用します。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>/<ID_of_parent_page>
    
    • SIMPLEDIR=trueである場合、WebCenter Sites<file_dir>を省略します。

    <cs.pgexportfolder>/<DIR>
    

39.13.2.4 サンプルのエクスポート・パスの使用

次の各表は、アセットのサンプルのエクスポート・パスを示します。

表39-4 SIMPLEDIR=falseの場合のページ・アセットのサンプルのエクスポート・パス

ページ・アセット cs.pgexportfolder DIR file_dir エクスポート・パス

該当なし

該当なし

該当なし

asset's_path

parent_page's_path

ID_of_parent_page

該当なし

ホーム

/export

該当なし

/abstracts

該当なし

該当なし

/export

ホーム

/export

/Japan

/abstracts

該当なし

該当なし

/export/Japan

世界のニュース

/export

/Japan

/abstracts

/news/

998877665

/export/Japan/news

世界のニュース

/export

該当なし

/abstracts

/news/

998877665

/export/news

世界のニュース

/export

/Japan

/abstracts

該当なし

998877665

/export/Japan/998877665

世界のニュース

/export

該当なし

/abstracts

該当なし

998877665

/export/998877665

表39-5 SIMPLEDIR=falseの場合のページ以外のアセットのサンプルのエクスポート・パス

ページ以外のアセット cs.pgexportfolder DIR file_dir エクスポート・パス

該当なし

該当なし

該当なし

asset's_path

parent_page's_path

ID_of_parent_page

該当なし

石油価格

/export

/Japan

/energy

該当なし

997766554

/export/Japan/energy

石油価格

/export

/Japan

/energy

/news/

997766554

/export/Japan/energy

石油価格

/export

該当なし

/energy

/news/

997766554

/export/energy

石油価格

/export

/Japan

該当なし

/news/

997766554

/export/Japan/news

石油価格

/export

/Japan

該当なし

該当なし

997766554

/export/Japan/997766554

石油価格

/export

該当なし

該当なし

該当なし

997766554

/export/997766554

39.13.3 エクスポートされたファイル内のリンクのパスの使用

エクスポートされたファイル内のHREFリンクに記述されるURLには、宛先ディレクトリ(<cs.pgexportfolder>/<DIR>)を示す値は含まれていません。かわりに、宛先ディレクトリ内から始まる相対ディレクトリとして記述されます。

宛先構成フォームの「URL接頭辞」フィールドで配信システム上のファイルの場所を指定することによって、URLを解決します。つまり、エクスポートされたファイル内のリンクのURLは、次のように作成されます。

<URLPREFIX>/<path_of_parent_page>

「URL接頭辞」の値は、ファイルが置かれているディレクトリを指定するWeb別名の値と一致する必要があります。cs.pgexportfolderのみを使用して宛先ディレクトリを作成している場合、「URL接頭辞」が表すWeb別名でその場所が指定されている必要があります。さらに、宛先構成フォームの「ベース・ディレクトリ」フィールドを設定してcs.pgexportfolderで指定されるルート・ディレクトリにサブディレクトリを追加している場合は、「URL接頭辞」が表すWebルートまたはWeb別名でこのディレクトリが指定されるようにします。

39.13.4 ファイルの命名規則の使用

WebCenter Sitesがエクスポートされたファイルに付ける名前は、アセットがファイル名を(「調査」フォームで)提供するかどうか、および「宛先構成」フォームで「ファイルに単純な名前を使用」が選択されているかどうかによって異なります。この設定の詳細は、ディスクへのエクスポートのパブリッシュに対するシステム構成を参照してください。可能なファイル名を、表39-6に示します。命名規則の説明は、表の後にあります。

表39-6 ファイルの命名規則

ファイル名 説明

<pagename>_ <packedargs(if any)>_ <filename>.<SUFFIX>

「ファイル名」フィールドに値が入力済で、「ファイルに単純な名前を使用」が選択されていないアセットに使用します。

<packedargs(if any)>_ <filename>.<SUFFIX>

「ファイル名」フィールドに値が入力済で、「ファイルに単純な名前を使用」が選択されているアセットに使用します。

<pagename>_ <packedargs(if any)>_ <assetID>.<SUFFIX>

「ファイル名」フィールドが空で、「ファイルに単純な名前を使用」が選択されていないアセットに使用します。

<packedargs(if any)>_ <assetID>.<SUFFIX>

「ファイル名」フィールドが空で、「ファイルに単純な名前を使用」が選択されているアセットに使用します。

注意:

エクスポート・ファイルに名前を付ける際、次の構文変更が行われます。

  • ページ名に含まれるスラッシュ文字(/)は、ファイル名ではハイフン(-)に変換されます。

  • パックされた引数に含まれる等号記号(=)は、ファイル名ではハイフン(-)に変換されます。

  • パックされた引数に含まれるアンパサンド文字(&)は、ファイル名ではアンダースコア(_)に変換されます。

  • <pagename>は、アセットのレンダリングに使用するテンプレートのSiteCatalogページ・エントリの名前です。(SiteCatalogページ・エントリはすべてのテンプレート・アセットに含まれます。)

    注意:

    <pagename>は、「宛先構成」フォームで「ファイルに単純な名前を使用」パラメータが選択されている場合は省略されます。「ファイルに単純な名前を使用」オプションは選択的に使用します。アセットが複数のテンプレートでレンダリングされる場合は、「ファイルに単純な名前を使用」を選択しないでください。「ファイルに単純な名前を使用」の詳細は、ディスクへのエクスポートのパブリッシュに対するシステム構成を参照してください。

  • <packedargs(if any)>は、ページ・エントリのルート・エレメントから渡されます。アセットのレンダリング・テンプレートのルート・エレメントからパックされた引数が渡された場合、アセットに対して生成されるファイルの名前にも、その引数の値が含まれます。

    パックされた引数およびそれらがどのようにURLに関連するのかについては、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

  • <filename>は、アセットの「ファイル名」フィールドの値です。WebCenter Sitesにより、「ファイル名」フィールドが空の場合、アセットで指定されているasset_IDが使用されます。

    注意:

    「宛先のパス/ファイル名の指定」フォームで特定の宛先用にアセットに設定されているファイル名は、アセットがその宛先にエクスポートされる場合は、アセットの「新規」フォームまたは「編集」フォームの「ファイル名」フィールドに入力されているファイル名よりも優先されます。

  • <asset_ID> は、アセットで指定されているIDです。<asset_ID>は、アセットの「ファイル名」フィールドが空の場合または次の注意に該当する場合に使用されます。

    注意:

    WebCenter Sitesでは、ファイル名がアセットで指定されているかどうかを判断するには、アセットのIDとタイプの両方が必要です。アセットのタイプのIDが指定されていない場合、ファイル名は使用できません。その場合は、WebCenter Sitesにより、ファイル名のかわりにアセットのオブジェクトIDが使用されます。

  • <SUFFIX>は、ファイル名の拡張子を指定する宛先構成オプションです。suffixパラメータの詳細は、ディスクへのエクスポートのパブリッシュに対するシステム構成を参照してください。

表39-7に、ディスクへのエクスポートのパブリッシュ中に作成されるファイル名の例を示します。これは、宛先構成で「ファイルに単純な名前を使用」が選択されていない場合の例です。

表39-7 エクスポート・ファイルの命名規則

アセット名 SiteCatalogPagename packedargs filename asset_ID SUFFIX エクスポートされるファイル名

ホーム

BF/Page/Home

cid=123

c=Page

123

BF-Page-Home_123.html

ホーム

BF/Page/Home

cid=123

c=Page

123

.htm

BF-Page-Home_123.htm

ホーム

BF/Page/Home

cid=123

c=Page

home.html

123

BF-Page-Home_home.html

ホーム

BF/Page/Home

cid=123

c=Page

home.html

123

.htm

BF-Page-Home_home.html

ホーム

BF/Page/Home

cid=123

c=Page

PACKEDARGS="topicword=oil"

home.html

123

BF-Page-Home_topicword_ oil_home.htm

39.13.5 エクスポート開始ポイントの使用

ディスクへのエクスポートのパブリッシュ方法では、どこから開始するかが不明な場合、ファイルのレンダリングを開始できません。どこから開始するかを指示するには、開始ポイント、すなわちページ・アセットとそれをレンダリングするために使用する必要があるテンプレートを、少なくとも1つ指定します。WebCenter Sitesはテンプレートのページ名のルート・エレメントを起動し、そのエクスポート開始ポイントに接続されているすべての承認済アセット、すなわちアソシエーション、リンク、ナビゲーション・バー、問合せなどを通じて接続されているアセットの、レンダリングを開始します。

注意:

エクスポートするサイトには、少なくとも1つのエクスポート開始ポイントが必要です。通常は、ホーム・ページを使用します。ただし、オンライン・サイトの設計方法によっては、複数のエクスポート開始ポイントが必要になる可能性があります。なぜなら、サイトのあるセクションがサイトの他の部分に接続されていない場合、このセクションはレンダリングされないからです。例:

  • オンライン・サイトに複数の最上位ページ・アセットが存在する場合、それぞれに対応するエクスポート開始ポイントが必要です。

  • 静的ページと動的ページが混在するサイトで、動的に生成されるページのHREFに静的URLがハードコードされている場合、そのURLで指定されるアセットをエクスポート開始ポイントとして指定する必要があります。

39.14 ディスクへのエクスポートのパブリッシュに対するシステム構成

ディスクへのエクスポートのパブリッシュを使用するようにシステムを構成する主な手順は次のとおりです。

39.14.1 エクスポート・パブリッシュでのバッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)

構成しているパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順はソース・システムごとに1回のみ実行する必要があります。

バッチ・ユーザー・アカウントを作成していない場合、これを作成します。手順については、バッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)を参照してください。

アカウントがインストールに存在する場合は、ルート・エクスポート・ディレクトリの指定にスキップしてください。

バッチ・ユーザー・アカウントの作成には、次の2つの目的があります。

  • ソース上のパブリッシュ・システムが使用するバッチ・ユーザー・アカウントを構成する。

  • パブリッシュ・ログを保存する場所を指定する。

この項の手順では、wcs_properties.jsonファイルにいくつかのプロパティを設定する必要があります。それ以外に、システム構成を微調整するために使用可能なプロパティもあります。プロパティの完全なリストは、『Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。

39.14.2 ルート・エクスポート・ディレクトリの指定

この章で説明しているように、WebCenter Sitesがファイルをエクスポートするディレクトリは、wcs_properties.jsonファイルのcs.pgexportfolderプロパティによって決まります。(このディレクトリにサブディレクトリを追加する場合は、「宛先構成」フォームの「ベース・ディレクトリ」フィールドに値を入力します。)

注意:

エクスポート・パブリッシュ・セッションを実行する前に、このルート・エクスポート・ディレクトリが存在し、作成されるHTMLページ用に十分な領域があることを確認します。

エクスポートされるファイルのルート・ディレクトリを設定するには::

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。(プロパティ管理ツールのアクセス手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)
  2. 「名前」フィールドに、cs.pgexportfolderと入力します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. フォームの「プロパティ」セクションで、プロパティの名前を選択します。その値を、すべてのファイルをエクスポートするファイル・ディレクトリ(場所)に設定します。

    これは、システムのグローバル設定です。複数の宛先があり、それぞれの宛先にパブリッシュされたファイルがこのディレクトリ内の対応するサブディレクトリに保存されるようにする場合は、(エクスポート先の構成で)それらの宛先を構成する際に「ベース・ディレクトリ」フィールドに値を入力します。

    エクスポート・ディレクトリの詳細は、パスの命名規則の使用を参照してください。

  5. 「保存」をクリックします。
  6. アプリケーション・サーバーを再起動します。

39.14.3 エクスポート先の構成

エクスポート先を作成するには::

  1. ソースWebCenter SitesシステムのAdminインタフェースにログインします。
  2. 「管理」タブで、「パブリッシュ」「宛先」の順に開いて、「新規追加」をダブルクリックします。

    「新規宛先の追加」フォームが表示されます。

  3. 「新規宛先の追加」フォームの各フィールドに次のように値を入力します。
    • 「名前」フィールドに、一意の宛先の名前を入力します。

      注意:

      「名前」フィールドでは、次の文字は使用できません。一重引用符(')、二重引用符(")、セミコロン(;)、コロン(:)、小なり記号(<)、大なり記号(>)、パーセント記号(%)、疑問符(?)。さらに、名前の末尾にバックスラッシュ(\)は使用できません。

    • 「配信タイプ」ドロップダウン・リストで「ディスクへのエクスポート: ディスクへのWebファイルのエクスポート」を選択します。フォームの入力可能なフィールドが多少変わります。

    • ベース・ディレクトリ: このエクスポート先にパブリッシュされるファイルのサブディレクトリ名を入力します。ベース・ディレクトリは、cs.pgexportfolderプロパティで指定されているルート・ディレクトリの子ディレクトリとして作成されます。

      このフィールドに値を入力した場合、パブリッシュの宛先のエクスポート・パスは、次のようになります。

      <cs.pgexportfolder>/<DIR>
      

      <DIR>はベース・ディレクトリです。

      注意:

      エクスポートされたファイルに記述されるURLには、この宛先ディレクトリ・パスは含まれません。エクスポートされるファイルのURLは、宛先ディレクトリ内で、このレベルの下位レベルから始まります。したがって、このフィールドに値を入力し、さらに「URL接頭辞」フィールドにも値を入力する場合は、「URL接頭辞」フィールドで表されるWebルートまたはWeb別名がこのディレクトリを指定するようにしてください。

      このパラメータは、通常は、サイトに複数のエクスポート先が存在する場合に、ルート・エクスポート・ディレクトリのコンテンツを整理するために使用します。

    • URL接頭辞: エクスポートされるファイル内でリンク(HREF)として使用されるURLの先頭にエクスポート・プロセスで追加する接頭辞を入力します。生成されるファイルの名前にはこの接頭辞は含まれません。ファイル内のリンクでのみ使用されます。

      HTMLファイルが配信システムに移動されたときにファイル内のリンクが解決されるように、URLには、配信システムのWebサーバー別名を指定します。このフィールドを空白のままにすると、URLは相対形式で記述されます。

      テスト・システムのWeb別名の名前は、必ず、配信システムのWeb別名の名前と同じにしてください。

    • 接尾辞: このテキスト・ボックスには、アセットの「ファイル名」フィールドを使用しない場合またはそのフィールドで接尾辞を指定しない場合に、生成されるファイルに適用するファイル接尾辞を指定します。デフォルトはhtmlです。

    • ファイルに単純な名前を使用: このパラメータが選択されている場合、WebCenter Sitesは、アセットのレンダリングに使用するテンプレートのSiteCatalogページ・エントリを無視することによって、通常のファイルの命名規則を無視して、アセットの「ファイル名」フィールドにファイル名として入力された値のみを使用します。アセットにファイル名が指定されていない場合は、WebCenter Sitesにより、かわりにアセットのIDを使用します。ファイルの命名規則の詳細は、ファイルの命名規則の使用を参照。

      このルールには例外が1つあり、アップロード・フィールドを持つアセット(BLOBであるアセット)には、この値がtrueに設定されていても、常に標準の(長い)ファイル名が使用されます。

      注意:

      「ファイルに単純な名前を使用」パラメータは、注意して使用する必要があります。個々のアセットを複数のテンプレートでレンダリングするように設計されているサイトでは、このパラメータを使用しないでください。ファイル名でSiteCatalogページ・エントリが使用されていない場合、1つのアセットを複数のテンプレートでレンダリングすると、ファイル名が一意であることを保証できません。

    • ディレクトリに単純な名前を使用: このパラメータが選択されている場合、通常のディレクトリの命名規則は無視されます。ファイルの命名規則の詳細は、パスの命名規則の使用を参照。

      「ディレクトリに単純な名前を使用」が選択されている場合、親アセットからパス情報を取得できないときは、WebCenter Sitesは、レンダリングされたHTMLファイルを直接デフォルトのエクスポート・ディレクトリに書き込みます。(通常は、WebCenter Sitesは、パス情報がないときはページ・アセットのIDを使用します。)アセットの親ページ・アセットのPathパラメータに値が設定されている場合は、この選択は無視されます。

    • 古いテンプレート: この製品の3.5以前のバージョンの標準のレンダリング方法を使用するには、このパラメータを選択します。

      注意:

      配信システム上で公開しているサイトが3.6より前のバージョンのWebCenter Sitesで使用されているレンダリング・モデル用に設計されていて、まだ3.6のレンダリング・モデル用に再設計されていない場合、このパラメータを選択する必要があります。

      このパラメータを選択する場合は、サイトにエクスポート開始ポイントを設定しないでください。エクスポート開始ポイントは、テンプレート自体で決まります。

    • 失敗時の電子メールの送信: パブリッシュが失敗し、その結果を電子メールで通知する必要がある場合、このオプションを選択します。フィールドが追加表示されます。

      • 電子メール・アドレス: 受信者の電子メール・アドレスを入力し、「追加」をクリックします。(このフィールドは、「失敗時の電子メールの送信」を選択した場合にのみ表示されます。)失敗時に電子メールを受信するすべての電子メール・アドレスが表示されます。

    • 詳細出力: パブリッシュ・プロセス中の詳細なエラー・ロギングをアクティブ化します。これを選択した場合、エラー・メッセージの追加のメッセージがPubMessage表に書き込まれます。追加情報によりパブリッシュ・プロセスが長くなるため、このオプションはトラブルシューティングの場合にのみ選択するようにしてください。

    • 他の引数: この場合は、他の引数は指定できません。

    • サイト: アセットを承認し、この宛先に対してパブリッシュすることが可能なサイトを選択します。

    • ロール(パブリッシュの承認): 承認権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがアセットを承認できます。

  4. 「新規宛先の追加」をクリックします。

    「パブリッシュの宛先」フォームが開きます。新しい宛先がフォームに表示されます。

    図39-10 「パブリッシュの宛先」フォーム

    図39-10の説明が続きます
    「図39-10 「パブリッシュの宛先」フォーム」の説明
  5. 追加のエクスポート先ごとに、手順2から4を繰り返します。

39.14.4 WebサーバーのURL接頭辞のマッピング

エクスポートされたコンテンツを最終宛先(配信システム)で公開するには、Webサーバーの構成でURLパス接頭辞をファイルの配置場所にマップして、URLを解決できるようにします。

WebサーバーでURL接頭辞をマップする適切な手順の詳細は、Webサーバーのベンダーのドキュメントを参照してください。この接頭辞に指定する名前は、この宛先の「URL接頭辞」宛先構成パラメータに指定した名前と一致する必要があることに留意してください。「URL接頭辞」に入力した場合、入力したディレクトリがWebルートまたはWeb別名に含まれるようにしてください。

39.14.5 エクスポート開始ポイントの作成

エクスポート開始ポイントを作成するには::

  1. ソース・システムの管理者インタフェースを使用して、エクスポート開始ポイントとして指定するアセットを見つけます。

  2. 見つけたアセットをその「ステータス」フォームで開き、「パブリッシュの宛先」セクションにスクロールします。

  3. 次のいずれかを実行します。

    • アセットが現在構成している宛先に対してまだ承認されていない場合、ツールバーの「パブリッシュの承認」(緑のチェック・マーク・アイコン)を選択し、手順4に進みます。

    • アセットが現在構成している宛先に対して承認済である場合、手順6に進みます。

  4. パブリッシュの承認フォームで、アセットを承認する宛先を選択し、「承認」をクリックします。

    WebCenter Sitesにより、このアセットにリンクされているすべてのアセットの依存性が計算され、結果が表示されます。

  5. 承認結果が表示されたら、ツールバーの「ステータス」アイコン(緑のチェック・マーク付きの時計の文字盤)をクリックします。

  6. 「ステータス」フォームで、選択した宛先が表示されているセクションにスクロールします。

  7. 「ファイル/パス」フィールドで、「パス/ファイル名と開始ポイントの指定」(図39-11参照)をクリックします。

    「ファイル」および「パス」フィールドが、「コンテンツ属性」フォーム(図39-12)で使用可能になります。

    図39-11 「コンテンツ属性」フォーム

    図39-11の説明が続きます
    「図39-11 「コンテンツ属性」フォーム」の説明

    図39-12 「コンテンツ属性」フォーム

    図39-12の説明が続きます
    「図39-12 「コンテンツ属性」フォーム」の説明

    注意:

    選択した開始ポイントがページの場合、テンプレートは検出されず、続いて「保存」をクリックすると、結果は「このアセットをパブリッシュ開始ポイントにするには、$template$を選択する必要があります。」というエラーになり、enableAssetFormsプロパティをtrueに設定する必要があります。

    プロパティ管理ツールから、advancedUI.enableAssetForms=trueを設定し、続いて「コンテンツ属性」フォームでページを開始ポイントとして設定します(図39-11)。

  8. 「コンテンツ属性」フォームで、次のようにフィールドに入力します。

    1. (オプション)「宛先」セクション:

      パス: この宛先にパブリッシュするアセットに一意のパス情報を指定するには(このアセットのパス情報はここ以外に指定する場所はありません)、「パス」フィールドにパスを入力します。

      ファイル名: この宛先に固有のファイル名情報を指定するには、「ファイル名」フィールドに入力します。このフォームで入力したこの宛先用のファイル名は、アセットに対して他の場所で指定されたあらゆるファイル名情報より優先されます。

    2. 「このアセットがエクスポート開始ポイントですか。」「はい」を選択します。

    3. (オプション)「使用するテンプレート」セクションで次のように選択します。

      テンプレートを選択します。

      ラッパー・ページを選択します。

      このアセットを「宛先」セクションで指定されているパスに強制的にエクスポートする場合、「指定パスの強制使用」を選択します。

      「宛先」セクションで指定されているファイル名を強制的に使用する場合、「指定ファイル名の強制使用」を選択します。

  9. 「保存」をクリックします。

  10. サイト内の最上位ページ・アセットごとに手順1から9を繰り返します。

39.14.6 ディスクへのエクスポートのパブリッシュのためのアセットの承認

構成の簡単なテストを実行するには、依存アセットの数が最も少ないエクスポート開始ポイントを選択して、各アセットを承認します。

サイト全体のテスト・パブリッシュを実行するには、そのサイトのすべてのアセットを承認します。多数のアセットの一括承認のヘルプは、複数アセットの承認を参照してください。

39.14.7 結果のパブリッシュとテスト

選択した宛先にパブリッシュするアセットが承認されたら、テスト・パブリッシュ・セッションを実行します。

  1. ソース・システム上のAdminインタフェースで、ボタン・バーの「パブリッシュ」をクリックします。
  2. 「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストから宛先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    WebCenter Sitesに、この宛先にパブリッシュする準備のできているアセットに関する情報が表示されます。(この宛先に対するエクスポート開始ポイントをまだ作成していない場合、フォームにそのことを通知するメッセージが表示されます。パブリッシュ・セッションを開始する前に、少なくとも1つのエクスポート開始ポイントを作成する必要があります。)

  3. 「パブリッシュ」をクリックします。

    確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックしてパブリッシュを続行します。

    パブリッシュ・システムは、この宛先に対して承認されたすべてのアセットをファイルにエクスポートします。

  4. 「パブリッシュ・コンソール」「アクティブ」タブで、セッションの動作を監視できます。
  5. セッションが完了したら、「履歴」タブをクリックすると、このセッションのセッション・サマリーを表示できます。

    セッション情報の上にマウスを移動すると、サマリー情報が表示されます。

  6. 「パブリッシュ・コンソール」の「履歴」タブで、パブリッシュの宛先へのリンクを選択します。

    セッション・サマリーには、エクスポート・プロセス中に作成されたすべてのファイルのリストが表示されます。

  7. サイトの最上位ページを表すファイルの横にある「プレビュー」(双眼鏡)アイコンをクリックします。

    ページが新しいブラウザ・ウィンドウで開きます。

  8. ページ全体をざっと見てエラーを探し、すべてのリンクをテストします。必ず、生成された他のすべてのファイルへのリンクをテストしてください。
  9. レンダリングされたホーム・ページのURLをブラウザに直接入力し、サイト全体を移動して、リンク結果をテストします。そのためには、まずWebCenter Sites管理システム上でWebサーバー・ルートをエクスポート・ディレクトリに設定する必要があります。
  10. ファイルが配信の準備ができていると判断したら、ファイルを配信システムにコピーします。

39.14.8 スケジュールの設定

次のことを確認します。

  • 宛先が正しく構成されている。

  • 必要なファイル名とディレクトリ名が作成されている。

  • Webサーバーがファイルを正しく配信している。

これらのことを確認できたら、ソース・システムで次の手順を実行することによって、パブリッシュ・システムの構成を完了できます。

  1. 宛先に対してスケジュールされたパブリッシュ・イベントを作成します。この手順の詳細は、パブリッシュ・イベントのスケジュールを参照してください。
  2. 生成されたファイルを、テスト領域と配信システムの両方のWebサーバーにコピーする方法を計画します。たとえば、パブリッシュ・セッション完了後にFTPを使用してファイルを自動的にテスト領域にコピーするスクリプトを設定できます。

39.15 サーバーへのミラーリングのパブリッシュの理解

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法では、承認システム、パブリッシュのスケジュールおよび宛先構成から情報を収集し、データを宛先へコピーし、そのデータを宛先システムで解凍した後、CacheManagerサーブレットを起動して新コンテンツの利用のために再生成が必要な任意のページをリフレッシュします。

図39-13 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ

図39-13の説明が続きます
「図39-13 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ」の説明

WebCenter Sites配信システムがコンテンツを動的に配信するかどうかに関係なく、多くの場合、サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法を使用して、開発システムから管理システムへデータを移動します。このプロセスの詳細は、トラブルシューティングを参照してください。

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ・セッションが実行されると、図39-14のようになります。

図39-14 ミラーリングのパブリッシュ・プロセス

図39-14の説明が続きます
「図39-14 ミラーリングのパブリッシュ・プロセス」の説明
  1. ソース・システムでは、サーバーへのミラーリングのパブリッシュは、宛先に対するミラーリング・キューを作成するために、パブリッシュ・システムによって渡された承認済アセット一覧を使用します。

    ベーシック・アセット用のミラーリング・キュー

    ベーシック・アセットの場合、次の情報がキューに追加されます。

    • アセットのメイン表の行。たとえば、ページ・アセットの場合は、Page表のアセットの行です。

    • AssetPublication表の該当する行。これらの行はサイトおよびサイトに属するアセットを一覧表示します。

    • パブリッシュされているアセットと関連付けられている任意のアセットを参照するAssetRelationTree表の行。

    • AssetRelationTree表の行が参照する、関連付けられたアセット。アセット表の行、AssetPublicationの行および任意の依存アセットの関連付けられたアセットも、承認済でパブリッシュされていない場合はミラーリングされます。

    フレックス・アセットおよびコンプレックス・アセット用のミラーリング・キュー

    フレックス・アセット・タイプとその他の複数表のアセット・タイプ(テンプレートとCSElementなど)の場合、それらすべての表の該当する行情報が、1つのオブジェクトにシリアライズされ、そのアセット・タイプの_Publish表に格納されます。

    たとえば、テンプレートがパブリッシュされると、Template表、SiteCatalog表およびElementCatalog表が1つのオブジェクトにシリアライズされ、Template_Publish表に格納されます。

    _Publish表の各アイテムはミラーリング・キューに追加されます。

  2. WebCenter SitesAssetPublishList表を使用し、ミラーリング・キューにあるすべてのアセットのリストを作成します。

  3. ミラーリング処理が開始されます。

    最初に、AssetPublishListがソースから宛先へミラーリングされます。

  4. ミラーリング・キューが配信され、パブリッシュ・システムは、キューにあるアセットを解凍します。

    フレックス・アセットの場合、サーバーへのミラーリングのパブリッシュによって、_Publish表のオブジェクトがデシリアライズされ、該当する表に結果が挿入されます。

    ベーシック・アセットの場合、キューの各行がコピーされます。

  5. ミラーリング・キューのアイテムが解凍されると、パブリッシュ・システムは、ミラー・パブリッシュが正常に完了したというメッセージを送信します。宛先システムは、次のように応答します。

    • 新しくパブリッシュされたアセットは、宛先システム上では変更済としてマークされます。これは、そのシステムから別の宛先にパブリッシュするには、その前にそれを承認する必要があることを意味します。この機能はデフォルトで有効になっていることに注意してください。必要があれば無効にできます。詳細は、配信システムでのアセットの無効化の解除を参照してください。

    • 宛先のCacheManagerサーブレットは、今パブリッシュされたアセットを参照するすべてのページが更新されるように、キャッシュ内の適切なページを再生成します。不明な構成依存性を持つどのページも再構築します。

    • 次に、CacheManagerは、宛先システム上のsatellite.iniファイルで指定される各Satellite Serverに対して、リフレッシュが必要なページに関するメッセージを伝えます。共存するバージョンおよび、このWebCenter Sitesシステムに属すると識別されているすべてのリモート・インスタンスと通信します。その後、Satellite Serverアプリケーションが、その情報を使用してSatellite Serverのページ・キャッシュをリフレッシュします。

    • AssetPublishList表が消去され、次のパブリッシュ・セッションに対して準備されます。

  6. ソース・システムで、パブリッシュ・システムは、パブリッシュ・ログ・ファイルを更新します。各アセットがエクスポートされた後にパブリッシュ・ログへ書き込む、ディスクへのエクスポートのパブリッシュ方法とは異なり、サーバーへのミラーリングのパブリッシュは、ミラーリング・キュー全体が正常にミラーリングされるまで待機してからパブリッシュ・ログへ結果を書き込みます。

  7. パブリッシュ・セッションが正常に完了すると、WebCenter Sitesは、パブリッシュした参照に関する情報をPubKey表とPublishedAssets表に書き込み、ソース・システムでAssetPublishList表を消去することで、そのセッションを終了します。

  8. WebCenter Sitesはさらに、次回アセットが承認されるときに承認システムが適切に依存性を計算できるように、パブリッシュされたアセットに関する情報を、ApprovedAssets表とApprovedAssetDeps表に書き込みます。

39.16 サーバーへのミラーリングのパブリッシュを構成する前に

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ・プロセスを構成する前に、この項で提示されるトピックを考慮してください。事前に次の情報について知っておくと、円滑に構成プロセス行うために役立ちます。

39.16.1 ユーザーとサーバーへのミラーリングのパブリッシュの使用

パブリッシュ・イベントがパブリッシュ・セッションの処理に使用するソース・システム上のバッチ・ユーザー・アカウントに加えて、サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法では、別のユーザー・アカウント(宛先サーバーにあるミラー・ユーザー・アカウント)が必要となります。これは、パブリッシュ・システムが宛先システムでミラーリング・キューの解凍に使用するユーザー・アカウントです。

サーバーへのミラーリングのパブリッシュの宛先を設定する際に、宛先が示す宛先システム上にミラー・ユーザー・アカウントを作成する必要があります。

39.16.2 CacheManagerの使用

CacheManagerは、管理システムを含む、動的WebCenter Sitesシステム上のページ・キャッシュを保持するWebCenter Sitesのサーブレットです。

CacheManagerが重要なのは、ミラー・パブリッシュ・セッションの際に宛先で適切なアセットをロックし、ミラー・パブリッシュ・セッションの前後のページ・キャッシュの整合性を保証するからです。

CacheManagerの詳細は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

39.16.3 ミラーリング先の構成

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法では、承認済アセットに関する情報が、WebCenter Sitesデータベース同士でコピーされます。この情報を、ミラーリング先に対して構成する必要があります。ミラーリング先の構成には、宛先の初期化および宛先に対するデータの構成の2つの手順があります。

新しいミラーリング先を作成するときは必ず、ミラーリング先を初期化してからそこにパブリッシュする必要があります。ミラーリング先を初期化するには、次の情報を指定します。

  • サイト。選択するサイトに基づいて、Publication表、SitePlanTree表およびPublicationTree表の該当する行が宛先へミラーリングされます。

  • アセット・タイプをサポートするか、直接アセット・タイプに関連する任意のカスタム表。つまり、AssetMakerまたはフレックス・ファミリ・メーカーのいずれによっても作成されなかったアセットの表です。これらの例として、SourceMimetypeがあげられます。これらの表は、補助表と呼ばれます。

ミラーリング先の構成とは、ターゲット宛先にミラーリングされるデータ(アセット・タイプ、アソシエーションおよびスタート・メニュー・アイテムなど)を示すプロセスのことです。ミラーリング先を構成すると、補助表(アセットの動的表示に使用されるアセット以外のデータベース表)の構成データと行が、WebCenter Sitesデータベース同士で移動します。

39.16.4 ミラーリング先の構成を使用する場合の決定

次のようないくつかの状況でミラーリング先の構成を使用します。

  • 新しいミラーリング先を設定する場合。

  • アセット・タイプ(スタート・メニュー・アイテム、アソシエーションなど)をサポートする構成アイテムを、開発システムから管理システムまたは配信システムへ移動する場合。

  • ワークフロー構成データを開発システムから管理システムに移動する。

  • 管理者または開発者が、別のサイト、アセット・タイプまたは補助表をシステムに追加する場合。

  • 管理者または開発者が、既存のアセット・タイプにカテゴリまたはサブタイプを追加する場合。

  • 構成をトラブルシューティングする必要がある場合。ミラーリング先を正常に初期化できれば、ソース・システムと宛先システム間での通信が行われています。

39.17 サーバーへのミラーリングのパブリッシュに対するシステム構成

サーバーへのミラーリングのパブリッシュを使用するようにシステムを構成する主な手順は次のとおりです。

39.17.1 ミラーリング・パブリッシュでのバッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)

構成しているパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順はソース・システムごとに1回のみ実行する必要があります。

バッチ・ユーザー・アカウントを作成していない場合、これを作成します。手順については、バッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)を参照してください。

ソース・システムにバッチ・ユーザー・アカウントが存在する場合は、宛先システムの設定に進みます。

39.17.2 宛先システムの設定

WebCenter Sitesシステム同士の間でアセットをミラー・パブリッシュするためには、サイトとアセット・タイプが、ソース・システムと宛先システムの両方で同じであることを確認する必要があります。さらに、宛先システムで、ミラー・ユーザー(ソースに存在するバッチ・ユーザーとは異なります)という、別のユーザーを作成する必要もあります。このユーザーが、宛先システムでミラー・パブリッシュのデータベース・トランザクションを実行します。

注意:

ソース・システムと宛先システムのデータベース・プロパティは、完全には一致していなくても、特にデータベース・スキーマ・オプション(プロパティ管理ツールで設定)は互換性がある必要があります。データベース・プロパティを変更する場合は、必ずアプリケーション・サーバーを再起動します。

宛先システムを設定するには::

  1. アセット・タイプのフィールドの参照表など、カスタム・サポート表が存在する場合は、宛先システムにそれらの表を作成します。
  2. 宛先システム上で、ミラー・ユーザーを作成します。

    注意:

    ミラー・ユーザーは、リアルタイム・パブリッシュ用に構成されたリアルタイム・ユーザーと同じ権限を持ちます。リアルタイム・ユーザーがリアルタイム・パブリッシュ用に構成されている場合、同じユーザーをミラー・ユーザーとして使用できます。

    • このユーザーは、次のACLを保持する必要があります。

      • Browser

      • ElementEditor

      • PageEditor

      • TableEditor

      • Visitor

      • VisitorAdmin

      • xceladmin

      • xceleditor

    • ミラー・ユーザー・アカウントは、CacheManagerによってパブリッシュ・セッションの後にページ・キャッシュを再生成するために使用されるため、ミラー・ユーザーには、キャッシュ内のすべてのページを再生成するのに十分な権限が与えられる必要があります。したがって、ミラー・ユーザー・アカウントには、SiteCatalog表またはレンダリングされるデータを保持するデータベース表内のページ・エントリに割り当てられるすべてのACLが割り当てられる必要があります。

      注意:

      任意のサンプル・サイトが宛先システムにインストールされている場合は、mirroruserというユーザーがすでに存在しています。セキュリティ上の理由から、ミラー・ユーザーとしてこのユーザーを保持する場合、必ずこのユーザーのパスワードを変更してください。また別のミラー・ユーザーを作成する場合は、必ず、このサンプル・サイトのmirroruserを削除してください。

    • ミラー・ユーザーの作成のヘルプが必要な場合、Adminインタフェースでのユーザーの作成を参照してください。

39.17.3 ソース・システムでのミラー・ユーザーの識別

次に、ソース・システムでwcs_properties.jsonファイルのプロパティ値を設定することで、宛先システムのミラー・ユーザーの名前とパスワードをソース・システムに指定します。

注意:

プロキシ・サーバーはサーバーへのミラーリングとリアルタイム・パブリッシュの両方で使用されるため、プロキシ・サーバーがリアルタイム・パブリッシュ用に設定されている可能性があります。このような場合、手順にあるプロパティを確認し、適切に設定されていることを確認します。

ミラー・ユーザーをソース・システムで識別するには::

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。(プロパティ管理ツールのアクセス手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)
  2. 「カテゴリ」ドロップダウン・メニューで、「パブリッシュ」を選択します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. 次のプロパティに対し値を設定して保存します。
    • cs.mirroruser

      このプロパティを、前述の手順にある宛先システムで作成したユーザーの名前に設定します。

    • cs.mirrorpassword

      このプロパティを、前述の手順にある宛先システムで作成したユーザーのパスワードに設定します。

  5. 次のいずれかを実行します。

39.17.4 ソース・システムでのローカル・プロキシ・サーバーの識別(存在する場合)

注意:

構成しているパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順はソース・システムごとに1回のみ実行する必要があります。ローカル・プロキシがソース・システムで識別されているか、プロキシ・サーバーが使用されていない場合は、ミラーリング先の作成にスキップします。

ローカル・プロキシをソース・システムで識別するには:

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。(プロパティ管理ツールのアクセス手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。
  2. 「カテゴリ」ドロップダウン・メニューで、「パブリッシュ」を選択します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. 次のプロパティに対し値を設定して保存します。
    • cs.mirrorproxyserver

      このプロパティを、ローカル・プロキシ・サーバーの名前かIPアドレスに設定します。

    • cs.mirrorproxyserverport

      このプロパティをローカル・プロキシ・サーバーのポート番号に設定します。

  5. アプリケーション・サーバーを再起動します。

39.17.5 ミラーリング先の作成

パブリッシュ・プロセスの他の部分と同様に、ミラーリング先を構成する必要があります。

ミラーリング先を作成するには::

  1. ソースWebCenter SitesシステムのAdminインタフェースにログインします。
  2. 「管理」タブで、「パブリッシュ」「宛先」の順に開きます。
  3. 「宛先」で、「新規追加」をダブルクリックします。

    「新規宛先の追加」フォームが表示されます。

    図39-15 「新規宛先の追加」フォーム

    図39-15の説明が続きます
    「図39-15 「新規宛先の追加」フォーム」の説明
  4. このフォームで次のようにフィールドを構成します。
    • 名前: 一意の宛先の名前を入力します。

      注意:

      「名前」フィールドでは、次の文字は使用できません。一重引用符(')、二重引用符(")、セミコロン(;)、コロン(:)、小なり記号(<)、大なり記号(>)、パーセント記号(%)、疑問符(?)。さらに、名前の末尾にバックスラッシュ(\)は使用できません。

    • 配信タイプ: 「サーバーへのミラーリング: データベースの行をリモート・サーバーへコピー」を選択します。

    • 宛先アドレス: 表示された形式でリモート・サーバーのURLを入力します。<targetserver:port>には、ターゲット・システムのホスト名またはIPアドレスおよび宛先で使用されるポートを入力します。URLは、動的に付加されるため、URLの後にスラッシュが必要です。

    • リモート・ユーザー: 宛先システムの設定で作成したミラー・ユーザーの名前を入力します。このユーザーは、宛先システム上のミラーリング・キューを解凍するために、ターゲット・システムによって呼び出されます。

    • リモート・パスワード: ミラー・ユーザーのパスワードを入力します。

    • 失敗時の電子メールの送信: パブリッシュに失敗し、電子メールでその影響を通知する必要がある場合、このチェック・ボックスを選択します。

      • 電子メール・アドレス: 受信者の電子メール・アドレスを入力します。(このフィールドは、「失敗時の電子メールの送信」を選択した場合にのみ使用可能になります。)

    • 詳細出力: パブリッシュ・プロセス中に詳細エラー・ロギングを有効にするには、このオプションを選択します。これを選択した場合、エラー・メッセージの追加のメッセージがPubMessage表に書き込まれます。追加情報によりパブリッシュ・プロセスが長くなるため、このパラメータはトラブルシューティングの場合にのみ選択してください。

    • 他の引数: このパラメータは将来使用するために予約されています。この時点で指定できる追加の引数はありません。

    • サイト: アセットを承認し、この宛先に対してパブリッシュすることが可能なサイトを選択します。

    • ロール(パブリッシュの承認): 承認権限を割り当てるロールを選択します。このロールが割り当てられたすべてのユーザーは、アセットを承認できるようになります。

    • ロール(パブリッシュ): パブリッシュ権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがパブリッシュできます。

  5. 「新規宛先の追加」をクリックします。

    WebCenter Sitesにより「パブリッシュの宛先」フォームが表示されます。

    図39-16 「パブリッシュの宛先」フォーム

    図39-16の説明が続きます
    「図39-16 「パブリッシュの宛先」フォーム」の説明
  6. この宛先システムを初期化する準備ができたら(宛先システムへのパブリッシュを可能にするには初期化する必要があります)、「パブリッシュの宛先」フォームの「ミラーリング先の初期化」ボタンをクリックします。その先の手順の詳細は、宛先の初期化を参照してください(その手順の手順4から始めてください)。

    さらにミラーリング先を作成する必要がある場合、ソース・システムで作成する必要があるミラーリング先を追加するたびに、手順1から5を繰り返します。

39.17.6 宛先の初期化

宛先システムへパブリッシュする前に、宛先システムを初期化する必要があります。これにより、宛先システムに基本的なサイト情報が作成されます。具体的に言うと、Publication表とPublication Tree表が、ターゲットにパブリッシュされたサイト名とアセット・タイプで更新されます。

宛先システムを初期化するには::

  1. 「管理」タブで、「パブリッシュ」「宛先」の順に開きます。

  2. 「宛先」で、初期化する宛先をダブルクリックします。

  3. 「パブリッシュの宛先」フォームで、「ミラーリング先の初期化」をクリックします。

    「ミラーリング先の初期化」フォームが表示されます。

  4. この宛先にパブリッシュするアセットを持つサイトを選択します。

  5. 「補助表」フィールドで、次の表の名前を入力します。

    • Source: いずれかのアセット・タイプに対してソース機能を使用している場合。

    • MimeType: フレックス・フィルタ・アセット、ImageFileアセット・タイプを使用している場合、またはいずれかのカスタム・アセット・タイプに対してこの表を使用している場合。

    • Filters: サイトでフレックス・フィルタを使用している場合。(Filters表には、フレックス・フィルタで使用するクラスがリストされます。jarファイルとクラスを手動でコピーする必要があります。)

    • アセット・タイプのその他の補助表(参照表など)。

      注意:

      表名に指定するフィールドは5つのみです。6つ以上の表名を入力する必要がある場合、最初の5つの表に対してこの手順の6までを行い、次に残っている表に対して手順3から6を繰り返します。

  6. 「ミラー」をクリックします。

    初期化に成功した場合は、WebCenter Sitesに確認メッセージが表示され、不成功の場合はエラー・メッセージが表示されます。

    手順4で選択したサイトに基づき、PublicationSitePlanTreeおよびAssetTypeの各表の対応する行が宛先にコピーされます。

    さらに、補助表として指定した表のすべての行が、宛先にコピーされます。

    注意:

    パブリッシュ・コンソールからは、ターゲット宛先の初期化もできます。ボタン・バーで、「パブリッシュ」をクリックします。

    1. 「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストからミラーリング先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    2. 「ターゲットでのサイトの作成」ボタンをクリックします。確認フォームが表示されたら、「はい」をクリックします。これにより、宛先システムに基本的なサイト情報が作成されます。

39.17.7 ミラーリング先の構成

ここで、ターゲット宛先に配置するデータを構成する必要があります。この構成は、ターゲット宛先の目的に応じて異なります。たとえば、ターゲット宛先が完全に配信コンピュータである場合、ミラーリング時はアセット・タイプのみを含めることが適切です。宛先構成を進める前に、あるシステムから別のシステムへのサイトの移行を参照すると役立ちます。

注意:

リビジョン追跡がパブリッシュのターゲット宛先でElementCatalogまたはSiteCatalogのいずれかに対してオンになっている場合、テンプレートのパブリッシュは失敗し、テンプレートは壊れる可能性があります。

ターゲット宛先でリビジョン追跡を有効にすることはお薦めできません。

  1. ソース・システムの「管理」タブで、「サイト」を開き、ターゲット宛先にデータをパブリッシュするサイトをダブルクリックします。
  2. 「パブリッシュの宛先」(フォームの下部近く)で、宛先(動的)の「ミラー・サイト構成」をクリックします。この宛先はターゲット宛先です。

    WebCenter Sitesにより、「ミラー・サイト構成」フォームが表示されます。

    図39-17 「ミラー・サイト構成」フォーム

    図39-17の説明が続きます
    「図39-17 「ミラー・サイト構成」フォーム」の説明

    ターゲット宛先で使用可能にするデータを選択します。

    • アセット・タイプ: ターゲット宛先で使用可能にするアセット・タイプを選択します。

      アセット・タイプにサブタイプおよびカテゴリがある場合、「アセット・タイプ」セクションのリストから適切なオプションを選択し、対応するチェック・ボックスを選択します。たとえば、AssocNamed表には、アセット・タイプのアソシエーションに関する情報が含まれます。表は、「選択したアセット・タイプのアセットのアソシエーション」と関連するアセット・タイプを選択している場合にのみミラーリングされます。

    • スタート・メニュー・アイテム: 管理者または開発者がコンテンツ・プロバイダで使用するために設計した任意のスタート・メニュー・アイテムを選択します。

    • ワークフロー・プロセス: アセット・タイプのワークフロー・プロセスがある場合、これらのプロセスおよび適切なワークフロー・アイテムを選択します。

    • ワークフロー・グループ: 管理者または開発者がコンテンツ・プロバイダで使用するために設計した任意のワークフロー・グループを選択します。

    • ツリー・タブ: ターゲット宛先で使用可能にするツリー・タブを選択します。

      注意:

      「サイト・プラン」、「管理」、「サイト管理者」、「ワークフロー」、「ブックマーク」のツリー・タブのうち、いずれかがターゲット宛先に存在する場合、そのツリー・タブのミラーリングは失敗し、宛先でツリー・タブが破損する恐れがあります。

      ターゲット宛先に存在するツリー・タブをミラーリングすることはお薦めしません。

    • 保存済検索: 管理者または開発者がコンテンツ・プロバイダで使用するために設計した任意の保存済検索を選択します。

    • ロール: ターゲット宛先に存在する必要があるロールを選択します。

  3. 「ミラー」をクリックします。

    手順1で選択したアセット・タイプの構成オプションを基に、AssocNamedAssocNamed_SubtypesおよびCategoryの各表の該当する行が宛先にコピーされます。

    「スタート・メニュー・アイテム」または「保存済検索」を選択した場合、これらの機能を実装する表の該当する行が、宛先にコピーされます。

    手順1で選択したワークフロー構成オプションを基に、ワークフロー表の該当する行が宛先にコピーされます。

  4. アセットをターゲット宛先でパブリッシュするサイトごとに手順1から3を繰り返します。

39.17.8 アセットの承認

パブリッシュされたサイトをテストするには、サイトのすべてのアセットを承認し、パブリッシュする必要があります。多数のアセットを一度に承認する方法の詳細は、複数アセットの承認を参照してください。

構成の単純なテストを実行するには、依存が数個のみのホームページ・アセットを一時的に作成します。

39.17.9 アセットのパブリッシュ

宛先にパブリッシュできるアセットを承認したら、テスト・パブリッシュ・セッションを実行できます。

  1. ソース・システムのボタン・バーで「パブリッシュ」をクリックします。
  2. 「パブリッシュ・コンソール」で、リストからミラーリング先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    WebCenter Sitesに、この宛先にパブリッシュする準備のできているアセットに関する情報が表示されます。

  3. なんらかの理由により、ターゲット宛先が初期化されていない場合は、すぐに初期化しないとパブリッシュ・セッションが失敗します。宛先を初期化するには、「パブリッシュ・コンソール」で、「ターゲットでのサイトの作成」をクリックします。これにより、宛先システムに基本的なサイト情報が作成されます。
  4. 「パブリッシュ」をクリックします。

    確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックしてパブリッシュを続行します。

    パブリッシュ・システムにより、この宛先に対して承認されたすべてのアセットが、その宛先システムのWebCenter Sitesデータベースにミラーリングされます。

  5. 「パブリッシュ・コンソール」の「アクティブ」タブで、セッションの動作を監視できます。
  6. セッションが完了したら、「履歴」タブをクリックすると、このセッションのセッション・サマリーを表示できます。

    セッション情報の上にマウス・ポインタを置いて、サマリー情報を表示します。「ログの表示」をクリックしてセッション・ログ・ファイルを表示します。宛先情報を表示するためのログの構成の詳細は、配信WebCenter Sitesシステムからのログの取得を参照してください。

39.17.10 結果のテスト

結果をテストするには、宛先システムでホームページ・アセットをブラウザからポイントし、サイトを確認します。

アセットのURLがまだ決定していない場合は、これを決定する必要があります。WebCenter SitesのURLは、次の値を連結して構成します。

  • 宛先システムのホスト名またはIPアドレス(ポート番号の場合もあります)。

  • CGIパス(wcs_properties.jsonファイルのft.cgipathプロパティからシステムが取得します)。たとえば、サーブレット・アーキテクチャを持つWebLogicなどのアプリケーション・サーバーの場合、このデフォルトのパスは、/servlet/です。

  • 文字列ContentServer?pagename=

  • SiteCatalogエントリのページ名

  • WebCenter Sitesページの基準変数、ccidtidおよびpで渡される追加情報。(これらの変数の詳細は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。)

次の手順を実行し、ホームページのURLを決定して、サイトをテストします。

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。(プロパティ管理ツールのアクセス手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)
  2. 「カテゴリ」ドロップダウン・メニューで、「コア」を選択します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. 次のプロパティの値を書きとめます。
    • ft.cgipath

    • ft.approot

  5. テキスト・エディタを開きます。サーバー名、スラッシュ(/)およびcgipathを入力します。次の例のように、適切なプロトコル(http:// またはhttps://)をサーバー名の前に置きます。

    Oracle WebLogic ServerおよびIBM WebSphereの場合の例:

    http://bigfatsun.example.com:8080/servlet/

  6. 文字列の末尾に、スラッシュを入力してから次のテキストを追記します。
    ContentServer?pagename=your_home_page
    

    これで、URLが次の例のようになります。

    Oracle WebLogic ServerおよびIBM WebSphereの場合の例:

    http://bigfatsun.example.com:8080/servlet/
       ContentServer?pagename=ExampleSite/Page/Home
    
  7. ブラウザが構成したURLをポイントするようにします。
  8. エラーがないかページをスキャンし、すべてのリンクをテストしてこれらが機能することを確認します。

    注意:

    サイト全体を最初にミラーリングした後に、負荷がピークである条件で、またその後の標準的な時間帯で、システムの完全なテストを実施することをお薦めします。

39.17.11 スケジュールの設定

宛先が適切に構成されていることを確認後、ソース・システムで次の手順を完了することでパブリッシュ・システムの構成を終了できます。

  1. 宛先に対してスケジュールされたパブリッシュ・イベントを作成します。この手順のヘルプは、トラブルシューティングを参照してください。
  2. サイトのデザインにアセットでないイメージを使用している場合(つまり、サイト・デザイナがすべてのイメージをアセットとして管理するのではなくWebサーバーに格納している場合)、管理システム用Webサーバーから配信システム用Webサーバーへイメージ・ファイルを移動する方法を計画してください。たとえば、定期的なFTP送信を設定できます。
  3. CSElementアセットやSiteEntryアセットではないエレメントおよびSiteCatalogページを使用している場合、CatalogMoverツールを使用してこれらを宛先システムにミラーリングする必要があります。CatalogMoverのヘルプは、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

39.17.12 配信システムでのアセットの無効化の解除

デフォルトでは、アセットがあるシステムから別のシステムへ(ソースから宛先へ)パブリッシュされると、パブリッシュ・システムがアセットを宛先システムで変更済として選択するように構成されています。その後、新しくパブリッシュされたアセットを他の宛先へパブリッシュできるようにするには、このアセットが宛先システムで承認される必要があります。

デフォルトの構成は、開発システムと管理システムに適しています。しかし、配信システムへパブリッシュする場合、パブリッシュ・システムがこの変更をマークするために時間をとられる必要はありません。アセットは配信システムへパブリッシュされますが、配信システムからではありません。

そのため、配信システムでは、次の手順を実行することでこのパブリッシュ機能をオフにします。

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。(プロパティ管理ツールのアクセス手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)
  2. 「名前」フィールドに、xcelerate.publishinvalidateと入力します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. プロパティの名前を選択します。「値」フィールドで、値をfalseに設定します。
  5. 「保存」をクリックします。

39.18 配信WebCenter Sitesシステムからのログの取得

WebCenter Sitesは、パブリッシュ関連のログ情報を配信システムから取得し、「パブリッシュ」コンソールに表示する方法を提供します。このために、WebCenter Sitesは、パブリッシュのセッションIDを関連する各ログ・エントリに挿入します。管理インタフェースには、パブリッシュ・セッションに関連するエントリを取得する機能があり、そのセッションの「ログ」フォームにそのエントリが表示されます。

リモート・パブリッシュのロギングを有効にするには::

  1. ソースとターゲットの両方で、commons-logging.propertiesにある次のプロパティを設定し、ログ出力をアクティブにします。
    org.apache.commons.logging.LogFactory=com.fatwire.cs.core.logging.ContextAwareLogFactory 
    
  2. ターゲット・システムで、次の行をweb.xmlに追加します。
    <filter> 
       <filter-name>ContextHeaderFilter</filter-name> 
       <filter-class>
         com.fatwire.cs.core.logging.context.filter.ContextHeaderFilter
       </filter-class> 
    </filter> 
    <filter-mapping> 
       <filter-name>ContextHeaderFilter</filter-name> 
       <servlet-name>ContentServer</servlet-name> 
    </filter-mapping>
    
  3. ターゲット・システムで、次のプロパティ(configフォルダ配下)を設定します。
    log.file.location=<path to Sites log file>
    

39.19 XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法は、ディスクへのエクスポート方法と動的パブリッシュ方法を混合したものです。アセットはファイルにレンダリングされますが、このパブリッシュ方法は、ディスクへのエクスポートのパブリッシュ方法ではなく、動的な依存性の計算方法を使用します。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法は、真のデータ変換方法であるという点で他の2つとは異なります。ディスクへのエクスポートのパブリッシュがページごとにHTMLファイルを1つ作成する(複数のアセットが1つのファイルにレンダリングされる)のに対して、XMLへのアセットのエクスポートは、このパブリッシュ方法を使用するために構成された宛先に対して承認されたアセットごとにXMLファイルを1つ作成します。

ディスクへのエクスポートのパブリッシュは、ディスクへのエクスポートのWebCenter Sites配信システムから配信されるディスクへのエクスポート・ファイルを作成します。それに対して、XMLへのアセットのエクスポートは、データベースまたはWebCenter Sites以外のシステムに配信するためのXMLファイルを作成します。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ・セッションが実行されると、次のようになります。

  • ソース・システムでは、承認システムにより、この宛先に対して承認されたアセットのリストが、XMLへのアセットのエクスポートに提供されます。

  • XMLへのアセットのエクスポートは、リストの各アセットをXMLファイルにレンダリングします。出力ファイルにはアセットが記述され、すべてのアセット・フィールドのすべての値が明示されます。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法を使用する場合、通常、品質保証プロセスを設定し、外部(WebCenter Sites以外の)システムに移動させる前に生成されたファイルをテストします。

次の各トピックでは、XMLへのアセットのエクスポートについて説明します。

39.19.1 XML出力の理解

XMLへのアセットのエクスポートから出力されるのは、フィールド値に関してアセット・オブジェクトを記述する整形式のXMLです。フィールドは属性と呼ばれます。

各アセット・フィールドには、名前/値のペアがあります。値のステートメントには、フィールドのデータ型が含まれます。たとえば、Nameフィールドには文字が入ります。つまり、アセットのNameフィールドの名前/値のペアは次のように出力されます。

<attribute name="Name">
   <string value="nameOfAsset"/>
</attribute>

フレックス属性は、フレックス・アセットのフィールドとして使用されます。フレックス・アセットの出力XMLでは、フレックス属性値はAttribute_に付加されます。サンプル・サイトの製品アセット価格に対する属性値の例を次に示します。

<attribute name="Attribute_price">
   <decimal value="5.9"/>
</attribute>

XML出力は、各フィールド/属性のフィールド名ではなく列名を使用し、列名とフィールド名は異なる可能性があることに注意します。

次は、このパブリッシュ方法で作成されたXMLファイルの記述で、疑似DTDファイルとして表されています。:

<!-- ASSET:
-- ASSET defines an asset object
-- an asset is made up of attributes
-->
<!ELEMENT ASSET (ATTRIBUTE)*>
<!ATTLIST ASSET TYPE CDATA #REQUIRED>
<!ATTLIST ASSET ID CDATA #IMPLIED>
<!ATTLIST ASSET SUBTYPE CDATA #IMPLIED>

<!ELEMENT ATTRIBUTE (STRING | DATE | INTEGER | DECIMAL | BINARY | FILE | ASSETREFERENCE | ARRAY | STRUCT | LIST)>
<!ATTLIST ATTRIBUTE NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT STRING>
<!ATTLIST STRING VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT DATE>
<!ATTLIST DATE VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT INTEGER>
<!ATTLIST INTEGER VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT DECIMAL>
<!ATTLIST DECIMAL VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT BINARY>
<!ATTLIST BINARY VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT FILE (CDATA) >
<!ATTLIST FILE NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT FILE>
<!ATTLIST FILE NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT ASSETREFERENCE>
<!ATTLIST ASSETREFERENCE TYPE CDATA #REQUIRED>
<!ATTLIST ASSETREFERENCE VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT ARRAY (STRING | DATE | INTEGER | DECIMAL | BINARY | FILE | ASSETREFERENCE | ARRAY | STRUCT | LIST)+>

<!ELEMENT STRUCT (FIELD)+>

<!ELEMENT FIELD (STRING | DATE | INTEGER | DECIMAL | BINARY | FILE | ASSETREFERENCE | ARRAY | STRUCT | LIST)+>
<!ATTLIST FIELD NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT LIST (ROW)+>

<!ELEMENT ROW (COLUMN)+>

<!ELEMENT COLUMN ( STRING | INTEGER | DECIMAL | DATE | ASSETREFERNCE)>
<!ATTLIST COLUMN NAME CDATA #REQUIRED>

39.19.2 XMLへのアセットのエクスポートに対するファイルの命名規則の理解

エクスポートされるXMLファイルは次の規則に従って命名されます。

assetID.xml

たとえば、アセットIDが3344556677の場合、アセットのXMLファイルのファイル名は、次のようになります。

3344556677.xml

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法では、アセットのPathまたはFilenameフィールドに入力された任意の情報は使用しません。

39.20 XMLへのアセットのエクスポートに対するシステムの構成

XMLへのアセットのエクスポートの配信タイプ用に構成する際の主な手順は次のとおりです。

39.20.1 XMLパブリッシュでのバッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)

どのタイプのパブリッシュを実行する場合でも、あらかじめバッチ・ユーザー・アカウントの作成が必要です。作成するパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順は1回のみ実行する必要があります。

バッチ・ユーザー・アカウントを作成していない場合、これを作成します。手順については、バッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)を参照してください。

インストールにバッチ・ユーザー・アカウントが存在する場合は、ルート・エクスポート・ディレクトリの指定に進んでください。

39.20.2 ルート・エクスポート・ディレクトリの指定

この章で説明しているように、WebCenter Sitesがファイルをエクスポートするディレクトリは、wcs_properties.jsonファイルのcs.pgexportfolderプロパティによって決まります。

エクスポートされるファイルのルート・ディレクトリを設定するには::

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。(詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)
  2. 「名前」フィールドに、cs.pgexportfolderと入力します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. プロパティの名前を選択します。「値」フィールドで、値を、ファイルのエクスポート先ディレクトリのフル・パスに設定します。これは、システムのグローバル設定です。
  5. 「保存」をクリックします。
  6. アプリケーション・サーバーを再起動します。

    注意:

    XMLへのエクスポートのパブリッシュ・セッションを実行する前に、この宛先ディレクトリが存在し、そこで作成されるXMLファイル用に十分な領域があることを確認します。

39.20.3 XMLへのアセットのエクスポートの宛先の構成

次に、次の手順を完了してXMLへのエクスポートの宛先を作成します。

  1. ソースWebCenter Sitesシステムの「管理」タブで、「パブリッシュ」 を開き、次に「宛先」を開きます。
  2. 「新規追加」をダブルクリックします。

    「新規宛先の追加」フォームが表示されます。

    次のようにフィールドに入力します。

    • 名前: 一意の宛先の名前を入力します。

      注意:

      「名前」フィールドでは、次の文字は使用できません。一重引用符(')、二重引用符(")、セミコロン(;)、コロン(:)、小なり記号(<)、大なり記号(>)、パーセント記号(%)、疑問符(?)。さらに、名前の末尾にバックスラッシュ(\)は使用できません。

    • 配信タイプ: 「XMLへのアセットのエクスポート: アセットごとにXMLファイルをエクスポート」を選択します。

    • サイト: アセットを承認し、この宛先に対してパブリッシュすることが可能なサイトを選択します。

    • ロール(パブリッシュの承認): アセットの承認権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがアセットを承認できます。

    • ロール(パブリッシュ): パブリッシュ権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがパブリッシュできます。

  3. ソース・システムに対して構成する必要がある追加のエクスポート先ごとに手順1を繰り返します。

39.20.4 XMLパブリッシュのためのアセットの承認

構成の簡易テストを実行するには、アセットを選択し、そのアセットと依存アセットを承認します。

サイト全体のテスト・パブリッシュを実行するには、そのサイトのすべてのアセットを承認します。多数のアセットを一度に承認する方法の詳細は、複数アセットの承認を参照してください。

39.20.5 結果のパブリッシュとテスト

宛先にパブリッシュできるアセットを承認したら、テスト・パブリッシュ・セッションを実行できます。

  1. ソースWebCenter Sitesシステムのボタン・バーで「パブリッシュ」をクリックします。
  2. 「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストから宛先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    WebCenter Sitesに、この宛先にパブリッシュする準備のできているアセットに関する情報が表示されます。

  3. 「パブリッシュ」をクリックします。

    確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックしてパブリッシュを続行します。

    WebCenter Sitesは、この宛先に対して承認されたすべてのアセットをファイルにエクスポートします。ファイルは以前に指定したディレクトリに保存されます。

  4. 「パブリッシュ・コンソール」の「アクティブ」タブで、セッションの動作を監視できます。
  5. セッションが完了したら、「履歴」タブをクリックすると、このセッションのセッション・サマリーを表示できます。

    セッション情報の上にマウス・ポインタを置いて、サマリー情報を表示します。「ログ」をクリックしてセッション・ログ・ファイルを表示します。

  6. ログ・ファイルに結果として生成されるすべてのXMLファイルのリストが表示されるので、ファイルが正しいことを確認します。

39.20.6 スケジュールの設定

宛先が正しく構成されていることと、ディレクトリ名が必要に応じて作成されていることを確認後、ソース・システムで次の手順を実行してパブリッシュ・システムの構成を終了できます。

  1. 宛先に対してスケジュールされたパブリッシュ・イベントを作成します。この手順のヘルプは、トラブルシューティングを参照してください。
  2. 外部のWebCenter Sites以外のシステムに生成されたファイルを移動させる方法を計画します。たとえば、パブリッシュ・セッション完了後、ファイルを自動的にテスト領域に移動させる定期的なFTP送信を設定できます。

39.21 あるシステムから別のシステムへのサイトの移行

サイトの開発フェーズでは、サイト・デザイナおよび開発者は、サイトおよびアセット・タイプとそれをサポートするすべての構成(サブタイプ、アソシエーション、スタート・メニュー・アイテムなど)を開発し、テンプレートをコード化します。また、管理者が必要に応じてワークフローのエレメントを記述するなどしてユーザー・インタフェースをカスタマイズできるよう支援します。この作業は、開発システム上で行われます。

コンテンツ・プロバイダの準備が完了したサイトは、ミラーリング先構成機能を使用して、管理システムと配信システムの両方に移行できます。

この項の内容は次のとおりです。

39.21.1 開発システムから管理システムへのサイトの移動

開発から管理へのサイトの移動の最初の部分では、サポート表とユーザーを設定し、および、使用されている場合、管理システム上でフレックス・ファミリを管理する必要があります。移動プロセスのこの部分は、1回のみ実行します。

次の手順を1回のみ実行します。

  1. 管理(宛先)システムのWebCenter Sitesインタフェースにfwadminユーザーとしてログインします。
  2. アセット・タイプのフィールドの参照表など、カスタム・サポート表が存在する場合は、管理(宛先)システムにそれらの表を作成します。
  3. 管理システムで、すべてのユーザーを作成します。
  4. ソース・システムで、WebCenter Sitesインタフェースにログインします。
  5. パブリッシュ方法としてリアルタイムを使用する宛先システムのパブリッシュの宛先を作成します。

    この手順および次の2つの手順の詳細は、リアルタイム・パブリッシュに対するシステムの構成を参照してください。

  6. パブリッシュの宛先を初期化します。
  7. パブリッシュの宛先を構成します。
  8. 宛先(管理)システムで、サイトのユーザーを構成します。この手順の詳細は、ユーザーへのサイトのアクセス権限の付与(ユーザーへのロールの割当て)を参照してください。
  9. フレックス・ファミリを作成した場合は、再度ソース・システムにログインします。データ構造のフレックス・アセットをすべて承認し、管理(宛先)システムにパブリッシュします。

    アセットごとに承認するか、「管理」タブの「複数アセットの承認」機能を使用することができます。この機能の詳細は、複数アセットの承認を参照してください。

  10. 宛先システムの他の適切なアセット(テンプレート、ページ、コレクション、問合せ、CSElementおよびSiteEntryなどの各アセット)をすべて承認し、パブリッシュします。
  11. CSElementアセットやSiteEntryアセットではないSiteCatalog表にページ・エントリがある場合は、CatalogMoverを使用して、これらのアイテムを管理システムにミラーリングします。CatalogMoverのヘルプは、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

39.21.2 配信システムへのサイトの移動

配信システムにサイトを移動する際、スタート・メニュー・アイテム、ワークフロー、保存済の検索などをミラーリングする必要はありません。

配信システムにサイトを移動するには:

  1. 配信(宛先)システムのWebCenter SitesAdminインタフェースにfwadminユーザーとしてログインします。
  2. アセット・タイプのフィールドの参照表など、カスタム・サポート表が存在する場合は、配信(宛先)システムにそれらの表を作成します。
  3. ソース・システムで、WebCenter Sitesインタフェースにログインします。
  4. パブリッシュ方法としてサーバーへのミラーリングを使用する宛先システムのパブリッシュの宛先を作成します。

    この手順の詳細は、ミラーリング先の作成を参照してください。

  5. ミラーリング先を初期化します。

    この手順の詳細は、宛先の初期化を参照してください。

  6. ミラーリング先を構成します。

    この手順の詳細は、ミラーリング先の構成を参照してください。

    スタート・メニュー・アイテム、保存済の検索またはどのワークフロー・オプションも選択しないでください。

  7. フレックス・ファミリを作成した場合は、再度ソース・システムにログインします。データ構造のフレックス・アセットをすべて承認し、管理(宛先)システムにパブリッシュします。

    アセットごとに承認するか、「管理」タブの「複数アセットの承認」機能を使用することができます。この機能の詳細は、複数アセットの承認を参照してください。

  8. 宛先(配信)システムの他の適切なアセット(テンプレート、ページ、コレクション、問合せ、CSElementおよびSiteEntryなどの各アセット)をすべて承認し、パブリッシュします。
  9. CSElementアセットやSiteEntryアセットではないSiteCatalog表にページ・エントリがある場合は、CatalogMoverを使用して、これらのアイテムを管理システムにミラーリングします。CatalogMoverのヘルプは、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。
  10. オンライン・サイトにアセットではないイメージが存在する場合、それらは配信システムにコピーしてください。

39.22 複数アセットの承認

パブリッシュの各宛先には、複数のアセットを承認するオプションがあります。アップグレードの際、および宛先への最初のパブリッシュ・セッションで、特に役立ちます。

複数アセットの承認機能は、BulkApproverユーティリティではありません。BulkApproverユーティリティで承認するのは、BulkLoaderユーティリティを使用してWebCenter Sitesデータベースにインポートされたアセットのみです。BulkLoaderおよびBulkApproverの詳細は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

複数アセットを承認するには::

  1. 「管理」タブで、「パブリッシュ」「宛先」の順に開き、アセットを承認する宛先を開きます。
  2. その宛先の「複数アセットの承認」オプションをダブルクリックします。

    アセットの承認フォームが表示されます。

    図39-18 宛先へのパブリッシュに対するアセットの承認フォーム

    図39-18の説明が続きます
    「図39-18 宛先へのパブリッシュに対するアセットの承認フォーム」の説明
  3. 「アセット・タイプ」セクションの左側のリストで、承認するアセット・タイプを選択します。
  4. 右側の「サンプル問合せ」リストで、問合せを選択します。必要な問合せと完全に一致する問合せが存在しない場合は、最も似ている問合せを選択します。

    WebCenter Sitesにより、選択したアイテムに基づいてSQL問合せが作成され、「問合せ」ボックスに表示されます。

  5. (オプション)必要であれば、SQL問合せを編集します。
  6. 「次の単位で承認」フィールドをクリックし、数値を入力します。デフォルトは500です。

    注意:

    「パブリッシュの承認」ボタンをクリックすると、承認システムでアセットがバッチ単位で承認されます。バッチ当たりのアセットの数は、「次の単位で承認」フィールドの値によって決まります。承認プロセスはバックグラウンド・プロセスではないので、バッチの承認中にブラウザ・セッションがタイムアウトする可能性があります。

    複数アセットの承認機能を使用する場合、セッションがタイムアウトしないようにするために、次の設定を調整します。

    • wcs_properties.jsonファイルのcs.timeoutプロパティ。ブラウザ・セッション・タイムアウト値を設定します。まず、この値を1800 (30分に相当)に設定します。(『Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)

    • 「次の単位で承認」フィールドで指定した値。まずデフォルトの500を使用して、必要であれば減らします。

  7. 「以前に承認済のアセットの承認」オプションを次のように指定します。
    • WebCenter Sitesによって、以前の承認がすべて無視され、選択したアセットがすべて再承認されるようにする場合、「はい」を選択します。その宛先のデフォルト・テンプレートが変更されるなど、なんらかの変更により、以前の承認が無効になっている可能性がある場合は、このようにします。

    • WebCenter Sitesによって、未承認のアセットのみが承認されるようにする場合、「いいえ」を選択します。以前に承認されたアセットが今も有効であるという確信がある場合は、これが適切です。

  8. 「パブリッシュの承認」をクリックします。

39.23 宛先の作成

宛先の作成手順は、前の項を参照してください。新しい宛先の作成の詳細は、必要に応じて次のリストの手順を参照してください。

39.24 宛先の編集

場合によっては、パブリッシュ宛先を作成した後でそれを変更する必要があります。すべてのタイプのパブリッシュ宛先の編集の基本手順については、ここで説明します。

宛先を編集するには::

  1. 「管理」タブで、「パブリッシュ」を開き、さらに「宛先」を開きます。
  2. 編集する宛先をダブルクリックします。

    選択した宛先の「パブリッシュの宛先」フォームが表示されます。

  3. 「編集」アイコンをクリックし、必要に応じて変更します。

    このフォームのフィールドに入力可能な値の詳細は、これまでの項の配信タイプ固有の手順を参照してください。

39.25 宛先の削除

もうパブリッシュに必要でなくなった場合、宛先は簡単に削除できます。

宛先を削除するには::

  1. 「管理」タブで、「パブリッシュ」を開き、さらに「宛先」を開きます。
  2. 削除する宛先をダブルクリックします。
  3. 削除」アイコンをクリックします。

    WebCenter Sitesに確認メッセージが表示されます。

  4. 「宛先の削除」をクリックします。

39.26 エクスポート開始ポイントの作成

エクスポート開始ポイントの定義は、エクスポート開始ポイントの使用を参照してください。エクスポート開始ポイントの作成の詳細は、エクスポート開始ポイントの作成を参照してください。