プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理
12c (12.2.1)
E72541-01
目次へ移動
目次

前
次

8 ユーザーの作成および認可

次の各トピックでは、WEM Adminインタフェースでユーザーを作成し、サイトおよびそのサイトで使用可能なアプリケーションを管理するためにユーザーを認可するための情報を説明します。

8.1 ユーザーの作成

作成できるユーザーのタイプには一般管理者、サイト管理者およびコントリビュータがあります。

注意:

ユーザーを作成できるのは一般管理者のみです。事前定義済ユーザーの詳細は、事前定義済ユーザーの認可を参照してください。

ユーザーを作成するには::

  1. WebCenter Sitesのインストール・プロセスで使用した一般管理者資格証明を使用してWEM Adminインタフェースにログインします。

  2. Adminメニュー・バーで、「ユーザー」をクリックします。

    「ユーザー」フォームが開きます。

  3. 「ユーザー」フォームで、「ユーザーの追加」をクリックします。

    「ユーザーの追加」フォームが開きます。

    図8-1 「ユーザーの追加」フォーム

    図8-1の説明が続きます
    「図8-1 「ユーザーの追加」フォーム」の説明

    次の各フィールドに値を入力します。

    • イメージ・プレビュー: (オプション)「参照」ボタンを使用して、新しいユーザーに写真を関連付けます。

    • 名前: ユーザーがログインするときに使用する名前を入力します。

    • 電子メール: (オプション)有効な一意の電子メール・アドレスを入力します。

    • ロケール: (オプション)ユーザーの言語設定を選択します。言語設定を指定しない場合、WEMフレームワークは、ブラウザに設定されているデフォルト・ロケールを使用します。

    • タイムゾーン: (オプション)ユーザーのタイムゾーン設定をメニューから選択します。タイムゾーン設定を指定しない場合、ブラウザからユーザーのタイムゾーンが自動的に検出されます。

    • ACL: ACLは、ユーザーのデータベース表に対するアクセスを制限します。すべてのユーザーに、Browser、ElementReader、PageReader、UserReaderおよびxceleditorが必要です。一般管理者とサイト管理者にはxceladminも必要です。一般管理者にはさらに、TableEditorとUserEditorも必要です(Oracle WebCenter Sites: Engageを使用する場合はVisitorAdminも必要)。

    • グループ: グループは、RESTに対するアクセスを提供します。これらはアプリケーションのリソースへのアクセスの制御に使用されます。

      • 一般ユーザーを作成している場合は、とりあえずこの手順を省略します。ユーザーのグループへの割当ては、認可プロセス(アプリケーション使用のユーザーへの認可)の一環として手順4で実行します。

      • 一般管理者を作成している場合は、ユーザーをRestAdminグループ(WebCenter Sites Adminインタフェースで構成されるデフォルト・グループ)に割り当てます。このグループにはRESTリソースに対する無制限の権限があります。

      • サイト管理者を作成している場合は、ユーザーをSiteAdmin_AdminSiteグループ(WebCenter Sites Adminインタフェースで構成されるデフォルト・グループ)に割り当てます。

        注意:

        グループのセキュリティ構成は、WebCenter Sites Adminインタフェースで実行できます。RESTセキュリティ構成の表示を参照してください。

    • 新規パスワード: パスワードを6文字以上で入力します。

    • 確認パスワード: 上で入力したパスワードを再入力します。

  4. 「保存して閉じる」をクリックします。

    この時点で、ユーザーはログインできますが、どのサイトにもアクセスできないことを示すメッセージが表示されます。

ユーザーを管理者または一般ユーザーとして有効にするには::

  1. ユーザーをサイトに割り当てます。

    1. 「ユーザー」フォームで、ユーザーの上にカーソルを移動して「ユーザーの管理」を選択し、「サイトへの割当て」をクリックします。

      • 一般管理者を作成している場合は、ユーザーをAdminSiteに割り当てます。

      • サイト管理者または一般ユーザーを作成している場合は、ユーザーをAdminSite以外のサイトに割り当てます。

    2. 割り当てたサイトでロールをユーザーに割り当てます。

      • 一般管理者を作成している場合は、GeneralAdminロールを割り当てます。このロールは、システムへのアクセス権をユーザーに付与します。

        これで、ユーザーは、AdminSiteでWEM Adminアプリケーションを使用できます。

      • サイト管理者を作成している場合は、SiteAdminロールを割り当てます。

        AdminSite以外のサイトでSiteAdminロールを割り当てられたユーザーは、暗黙的にAdminSiteに割り当てられ、AdminSiteのWEM Adminアプリケーションにアクセスできるようになります。ユーザーがWEM Adminアプリケーションでアクセスできるのは「サイト」フォームのみです。この画面には、ユーザーにSiteAdminロールが割り当てられているサイトのみがリストされます。

      • 一般ユーザーを作成している場合は、ユーザーにGeneralAdminでもSiteAdminでもないロールを割り当てます。

        これでユーザーは(メニューにリストされている)サイトにアクセスできるようになりますが、ユーザーに割り当てられているロールでそのサイトのアプリケーションへのアクセスが認可されない場合は、メニューの下にアプリケーション・アイコンは表示されません。

  2. アプリケーションの使用をユーザーに認可するには、次のアプリケーション使用のユーザーへの認可に進みます。

8.2 アプリケーション使用のユーザーへの認可

ユーザーは、Oracle WebCenter Sites: Contributorインタフェースなどのアプリケーションを使用するために認可を必要とします。

ユーザーを認可するには::

  1. サイトを選択または作成します。

  2. アプリケーションをサイトに割り当てます。

  3. その同じサイトにユーザーを割り当て、ユーザーとアプリケーションを結合します。

  4. グループにユーザーを割り当て、RESTアプリケーションのリソースに対するユーザー権限を付与します。

    注意:

    一般管理者とサイト管理者はどちらもユーザーを認可できます。

    特定のサイト上のアプリケーションへのアクセスが必要な場合は、そのサイト上のアプリケーションへのアクセスを自身に認可します。

以降の手順では、複数のアプリケーションおよび複数のユーザーを選択できます。わかりやすくするために、手順では1つのアプリケーションおよび1人のユーザーを指定します。

この手順では、認可対象のユーザーは、事前定義済ユーザーが指定されていないアプリケーションを使用するものと想定しています。事前定義済ユーザーの詳細は、事前定義済ユーザーの認可を参照してください。

ユーザーを認可するには::

  1. サイトを選択または作成します。

    WEM AdminインタフェースのAdminメニュー・バーで「サイト」をクリックします。

    WEM Adminの「サイト」フォームが開きます。

    一般管理者は、サイトを選択するか、(「サイトの追加」をクリックして)サイトを追加できます。サイト管理者はサイトを選択できます。「サイト」フォームには、管理することを許可されているサイトのみがリストされます。

  2. アプリケーションをサイトに割り当てます。

    1. 「サイト」フォームで、サイト名の上にマウスを移動して「サイト・アプリケーションの管理」をクリックします。

    2. 「アプリケーションの割当て」をクリックします。

      「サイトのアプリケーションの選択」フォームが表示されます。

      注意:

      WEMフレームワークにアプリケーションが登録されていない場合、「アプリケーションの割当て」ボタンは淡色で表示されます。

      図8-2 「サイトのアプリケーションの選択」フォーム

      図8-2の説明が続きます
      「図8-2 「サイトのアプリケーションの選択」フォーム」の説明
    3. サイトに割り当てるアプリケーションを選択し、「選択済」リストに移動します。

      アプリケーションを検索するには、その名前を「フィルタ・リスト」フィールドに入力します。結果は、「選択可能」リストに表示されます。

    4. 「続行」をクリックして、ロールをアプリケーションに割り当てます。

    5. 「アプリケーションへのロールの割当て」フォームで、アプリケーションに割り当てるロールを選択し、「選択済」リストに移動します。

      注意:

      アプリケーションがAdminインタフェースである場合は、AdvancedUserロールを割り当てます。アプリケーションがContributorインタフェースである場合は、SitesUserロールを割り当てます。

      割り当てているロールを書き留めます。このサイトで、これらのロールのうち少なくとも1つをユーザーに割り当てて、ユーザーにこのアプリケーションへのアクセス権を付与する必要があります。

    6. 「保存して閉じる」をクリックします。

  3. ユーザーをサイトに割り当てます。

    1. Adminメニュー・バーで、「サイト」をクリックします。

    2. 新しいサイト名を選択し、「サイト・ユーザーの管理」をクリックします。

    3. 「ユーザーの割当て」をクリックします。

      「サイトのユーザーの選択」ダイアログが開きます。

      図8-3 ユーザーの割当てフォーム

      図8-3の説明が続きます
      「図8-3 ユーザーの割当てフォーム」の説明
    4. 「サイトのユーザーの選択」フォームでサイトに割り当てるユーザーを選択し、「選択済」リスト・ボックスに移動します。

    5. 「続行」をクリックして、ロールをユーザーに割り当てます。

    6. ユーザーをアプリケーションに結合します(アプリケーション・レベルの認可)。

      「ユーザーへのロールの割当て」フォームで、手順eでアプリケーションに割り当てたロールのうち少なくとも1つをユーザーに割り当てます。

      注意:

      すべてのアプリケーションの場合: サイトのユーザーおよびアプリケーションでロールを共有すると、そのサイトの当該アプリケーションへのアクセス権がユーザーに付与されます。アプリケーションがAdminインタフェースである場合は、ユーザーにAdvancedUserロールを割り当てる必要があります。アプリケーションがContributorインタフェースである場合は、ユーザーにSitesUserロールを割り当てる必要があります。

      WebCenter Sites以外のアプリケーションの場合: アプリケーションにロールによって保護されているインタフェース機能(「編集」など)がある場合、機能のロール(仕様はアプリケーション開発者から入手可能)のうち少なくとも1つをユーザーに割り当てることによって、各機能に対するアクセスを構成します。それによって、ユーザーがアプリケーション・レベルで完全に認可されます。ただし、ユーザーはRESTレベルで認可されないかぎり、アプリケーションのリソースを使用することはできません。「保存して閉じる」をクリックして、手順5に進みます。

      WebCenter Sitesのアプリケーションおよびユーザーの場合: WebCenter Sitesには、ロールによって保護されているインタフェース機能があります。WebCenter Sitesで直接構成されているユーザーの場合、そのロールはWEMフレームワークで維持されます。それらは、WEM Adminインタフェースでサイト別にリストされます。たとえば、ユーザーにContributorインタフェースからアセットをパブリッシュする権限を付与するには、そのユーザーに、SitesUserロールに加えて、パブリッシャ・ロールを割り当てる必要があります(詳細は、ユーザーに対するContributorインタフェースからのアセットのパブリッシュの認可を参照してください)。また、application RESTサービスによって、RESTレベルでWebCenter Sitesユーザーが認可されます(管理者が手順4を実行する必要がなくなります)。「保存して閉じる」をクリックして、手順5に進みます。

  4. ユーザーをRESTレベルで認可します。

    この手順では、(手順2で選択した)アプリケーションで使用されているリソースを操作する権限をユーザーに付与します。

    注意:

    前述したように、WEMフレームワークからWebCenter SitesアプリケーションへのアクセスをWebCenter Sites専用ユーザーに認可している場合は、この手順を省略します。手順5に進みます。

    1. Adminメニュー・バーで、「ユーザー」をクリックします。

    2. 「ユーザー」フォームで、認可するユーザーを選択して「編集」をクリックします。

    3. 「ユーザーの編集」フォームで、ユーザーのグループを選択します。各グループは、特定のオブジェクト(アセット・タイプ、アセットなど)を操作する特定の権限で構成されています。オブジェクトはアプリケーションで使用されるRESTリソースにマップされます。リストされているRESTグループの権限を決定するか、またはグループを作成してその権限を構成するには、アプリケーション・リソースへのアクセスのユーザーへの認可を参照してください。

    4. 「保存して閉じる」をクリックします。

  5. ユーザーが新しいアプリケーションにアクセスできることを検証します。

    ログイン・ダイアログの「サイト」メニューに新しいサイトがリストされ、メニューの下にアプリケーション・アイコンが表示されます。

    新しいサイトは、ログイン・ユーザーの名前の横にあるメニューにもリストされます。アプリケーション・アイコンは左上隅に開きます。

  6. まだRESTに対する権限をユーザーに付与していない場合は、RESTセキュリティの使用の手順を完了してください。

8.3 事前定義済ユーザーの認可

開発者は、認可プロセスの管理を単純化するために、アプリケーションで事前定義済ユーザーを指定します。各ユーザーを個別にRESTレベルで認可するかわりに、事前定義済ユーザーを認可します。アプリケーションへのアクセス権を持つログイン・ユーザーは、事前定義済ユーザーがRESTグループに属することを通じて、アプリケーションのリソースにアクセスできます。

アプリケーションに事前定義済ユーザーが構成されている場合は、WEM Adminアプリケーションで次の手順を完了して、事前定義済ユーザーを使用可能かつ認可済にします。

  1. 事前定義済ユーザーを作成します。次の情報を準備します。
    • ログイン名: この名前は、アプリケーションで指定されている事前定義済ユーザーの名前と正確に一致する必要があります。

    • パスワード: このパスワードは、アプリケーションで指定されている事前定義済ユーザーのパスワードと正確に一致する必要があります。

    • ACL: ACLは、データベース表に対するアクセスを制限します。事前定義済ユーザーに、アプリケーションにアクセスするログイン済ユーザーのACLを割り当てる必要があります。すべてのユーザーに、Browser、ElementReader、PageReader、UserReaderおよびxceleditorが必要です。一般管理者とサイト管理者にはxceladminも必要です。一般管理者にはさらに、TableEditorとUserEditorも必要です(Engageを使用する場合はVisitorAdminも必要)。

    • グループ割当て: (アプリケーション・リソースを管理するために)RESTレベルでユーザーを認可するグループ。事前定義済ユーザーを使用しない場合にアプリケーション・ユーザーに付与していたセキュリティ権限を持つグループに、事前定義済ユーザーを割り当てる必要があります。RESTセキュリティの構成の詳細は、RESTセキュリティの使用を参照してください。

    ユーザーを作成する手順の詳細は、ユーザーの作成を参照してください。

  2. 事前定義済ユーザーをアプリケーションに割り当てます。手順は、アプリケーション使用のユーザーへの認可を参照してください。
  3. (アプリケーション使用のユーザーへの認可の手順を使用して)ユーザーをアプリケーションに割り当てます。ただし、グループへの割当て(手順4)は省略してください。

8.4 アプリケーション登録の開発者への認可

アプリケーションをWEMフレームワークで公開するには、アプリケーションを登録する必要があります。つまりそれらをアセットとして作成して、WEM Adminインタフェースの「アプリケーション」ページにRESTサービスを介して表示されるようにします。これによって管理者は、ユーザーによるアプリケーションの使用を認可できるようになります。

通常は開発者が自身の作成したアプリケーションをプログラムによって登録します。開発者がアプリケーションを手動で登録する場合は、WebCenter Sites Adminインタフェースを使用して、FW_ApplicationタイプおよびFW_Viewタイプのアセットを作成する必要があります。アセット・タイプは、AdminSiteで有効になります。(アプリケーションの登録の詳細は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』の、WEMフレームワークにおけるアプリケーションの手動登録に関する項を参照してください。)

開発者を認可するには、開発者が一般管理者であること(すなわち、RESTサービスも含めて、システムに対する全権限を持っていること)を確認します。一般管理者を作成する手順の詳細は、ユーザーの作成を参照してください。

8.5 使用できるアプリケーションに関する開発者への確認

アプリケーションとユーザーを管理するには、開発者がWEMフレームワーク用に作成したアプリケーションについて、開発者から情報を得ておく必要があります。

  • リソース: カスタム構築アプリケーションで使用されているリソースについて、その開発者に確認します。ユーザーが使用するアセット・タイプ、アセットおよび他のリソースが判明したら、それらのリソースに対してユーザーに付与する必要がある権限(作成、更新など)を決定し、それらの権限を持つグループにユーザーを割り当てることができます。グループの構成およびユーザーの割当ての詳細は、RESTセキュリティの使用を参照してください。

  • ロール: 編集などのインタフェース機能がロールで保護されているかどうか、開発者に確認します。WEMでは、ロールはアプリケーションへのアクセスを管理するために使用されます。同じサイト上のユーザーとアプリケーションでロールを共有すると、そのサイト上のアプリケーションへのアクセスがユーザーに付与されます。アプリケーション・コードでロールを使用すると、Editなどの、インタフェース機能を保護することもできます。アプリケーションがロールによって保護された機能を指定している場合、アプリケーション・ユーザーは、少なくとも1つのロールを各インタフェース機能と共有する必要があります。正しい認可を確実にするには、アプリケーション使用のユーザーへの認可を参照してください。

  • ユーザー: アプリケーションで事前定義済ユーザーが構成されているかどうかを開発者に確認します。アプリケーションで事前定義済ユーザーが指定されている場合、アプリケーションのすべてのユーザーを個別に認可するのではなく、RESTレベルで事前定義済ユーザーを認可する必要があります。グループに属していることによって事前定義済ユーザーに付与されているセキュリティ権限は、ログイン・ユーザーがアプリケーションにアクセスする際に、ログイン・ユーザーに付与されます。事前定義済ユーザーの認可手順は、事前定義済ユーザーの認可を参照してください。