プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.2.0.1)
E70107-04
目次へ移動
目次

前
次

C.2 例2: アーカイブログのみモードでの複数のソースからのキャプチャ

次の例では、統合キャプチャ・セッションをダウンストリーム・マイニング・データベースDBMSCAPにデプロイし、データベースDBMS1およびDBMS2から変更をキャプチャします。次のユーザーが存在するものとします。

  • DBMS1にユーザーGGADM1。Extractはこの資格証明を使用して、DBMS1からデータとメタデータをフェッチします。DBMS_GOLDENGATE_AUTH.GRANT_ADMIN_PRIVILEGE()プロシージャをコールして、DBMS1で適切な権限がこのユーザーに付与されているものとします。

  • DBMS2にユーザーGGADM2。Extractはこの資格証明を使用して、DBMS2からデータとメタデータをフェッチします。DBMS_GOLDENGATE_AUTH.GRANT_ADMIN_PRIVILEGE()プロシージャをコールして、DBMS2で適切な権限がこのユーザーに付与されているものとします。

  • DBMSCAPにユーザーGGADMCAP。Extractはこの資格証明を使用して、論理変更レコードをダウンストリーム・マイニング・データベースのログマイニング・サーバーから取得します。DBMS_GOLDENGATE_AUTH.GRANT_ADMIN_PRIVILEGE()プロシージャをコールして、ダウンストリーム・マイニング・データベースDBMSCAPで適切な権限がこのユーザーに付与されているものとします。

この手順では、ダウンストリーム・マイニング・データベースがアーカイブ・ログ・モードで構成されていることも前提とします。

C.2.1 ローカルREDOをアーカイブするためのマイニング・データベースの準備

ローカルREDOをアーカイブするためにマイニング・データベースを準備する手順:

  1. ダウンストリーム・マイニング・データベースはアーカイブ・ログ・モードである必要があります。これは、次のDDLコマンドを発行して行います。
    	STARTUP MOUNT;
    	ALTER DATABASE ARCHIVELOG;
    	ALTER DATABASE OPEN;
    
  2. ダウンストリーム・マイニング・データベースでlog_archive_dest_1をアーカイブ・ローカルREDOに設定します。
    ALTER SYSTEM SET
    LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/home/arc_dest/local
    VALID_FOR=(ONLINE_LOGFILE, PRIMARY_ROLE)'
    
  3. log_archive_dest_1を有効にします。
    ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE 

C.2.2 ソース・データベースからのREDOをアーカイブするためのマイニング・データベースの準備

ダウンストリーム・マイニング・データベースでDG_CONFIGを設定します。

ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_CONFIG='DG_CONFIG=(dbms1,dbms2, dbmscap)'

C.2.3 REDOをマイニング・データベースに送信するための最初のソース・データベースの準備

REDOをマイニング・データベースに送信するための最初のソース・データベースを準備する手順:

  1. DBMS1ソース・データベースが、必要とされる互換性で稼働していることを確認します。
    select name, value from v$parameter where name = 'compatible';
    
    NAME            VALUE
    ---------       ---------------------
    compatible      11.1.0.7.0
    

    統合キャプチャに必要な最低限の互換性設定は、11.1.0.0.0です。

  2. DBMS1ソース・データベースでDG_CONFIGを設定します。
    ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_CONFIG='DG_CONFIG=(dbms1, dbmscap)'; 
    
  3. DBMS1ソース・データベースでREDO転送を設定します。REDOデータをダウンストリーム・マイニング・データベースの外部アーカイブ・ログに直接送信する場合、TEMPLATE句は必須です。
    ALTER SYSTEM
    SET LOG_ARCHIVE_DEST_2='SERVICE=DBMSCAP.EXAMPLE.COM ASYNC OPTIONAL NOREGISTER
    TEMPLATE='/usr/orcl/arc_dest/dbms1/dbms1_arch_%t_%s_%r.log VALID_FOR=(ONLINE_LOGFILES,PRIMARY_ROLE)DB_UNIQUE_NAME=dbmscap';
    
  4. ダウンストリームの宛先を有効にします。
    ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE;

C.2.4 REDOをマイニング・データベースに送信するための2番目のソース・データベースの準備

REDOをマイニング・データベースに送信するための2番目のソース・データベースを準備する手順:

  1. DBMS2ソース・データベースが、必要とされる互換性で稼働していることを確認します。
    select name, value from v$parameter where name = 'compatible';
    
    NAME            VALUE
    ---------      ---------------------
    compatible     11.1.0.0.0
    

    統合キャプチャに必要な最低限の互換性設定は、11.1.0.0.0です。

  2. DBMS2ソース・データベースでDG_CONFIGを設定します。
    ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_CONFIG='DG_CONFIG=(dbms2, dbmscap)'; 
    
  3. DBMS2ソース・データベースでREDO転送を設定します。REDOデータをダウンストリーム・マイニング・データベースの外部アーカイブ・ログに直接送信する場合、TEMPLATE句は必須です。
    ALTER SYSTEM
    SET LOG_ARCHIVE_DEST_2='SERVICE=DBMSCAP.EXAMPLE.COM ASYNC OPTIONAL NOREGISTER
    TEMPLATE='/usr/orcl/arc_dest/dbms2/dbms2_arch_%t_%s_%r.log VALID_FOR=(ONLINE_LOGFILES,PRIMARY_ROLE)DB_UNIQUE_NAME=dbmscap';
    
  4. ダウンストリームの宛先を有効にします。
    ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE;

C.2.5 ダウンストリーム・マイニング・データベースでのExtractの設定

次の手順では、DBMS1およびDBMS2によって送信されたアーカイブ・ログからキャプチャするようダウンストリーム・データベースでExtractを設定します。

C.2.5.1 DBMS1によって送信されたアーカイブ・ログから変更をキャプチャするためのExtract (ext1)の設定

DBMSCAPダウンストリーム・マイニング・データベースで次の手順を実行します。

  1. DBMS1ソース・データベース用にDBMSCAPにExtractを登録します。資格証明ストアでは、ggadm1のエイリアス名はggadm1@dbms1のユーザー接続文字列にリンクされています。ggadmcapのエイリアス名はggadmcap@dbmscapのユーザー接続文字列にリンクされています。
    GGSCI> DBLOGIN USERIDALIAS ggadm1
    GGSCI> MININGDBLOGIN USERIDALIAS ggadmcap
    GGSCI> REGISTER EXTRACT ext1 DATABASE
    
  2. Extractをマイニング・データベースDBMSCAPで追加します。
    GGSCI> ADD EXTRACT ext1 INTEGRATED TRANLOG BEGIN NOW
    
  3. Extractパラメータ・ファイルext1.prmを編集します。資格証明ストアでは、ggadm1のエイリアス名はggadm1@dbms1のユーザー接続文字列にリンクされています。ggadmcapのエイリアス名はggadmcap@dbmscapのユーザー接続文字列にリンクされています。
    USERIDALIAS ggadm1
    TRANLOGOPTIONS MININGUSERALIAS ggadmcap
    TRANLOGOPTIONS INTEGRATEDPARAMS (downstream_real_time_mine N)
    
  4. Extractを起動します。
    GGSCI> START EXTRACT ext1

C.2.5.2 DBMS2によって送信されたアーカイブ・ログから変更をキャプチャするためのExtract (ext2)の設定

ダウンストリームDBMSCAPマイニング・データベースで次の手順を実行します。

  1. ソース・データベースDBMS2用にマイニング・データベースにExtractを登録します。資格証明ストアでは、ggadm2のエイリアス名はggadm2@dbms2のユーザー接続文字列にリンクされています。ggadmcapのエイリアス名はggadmcap@dbmscapのユーザー接続文字列にリンクされています。
    GGSCI> DBLOGIN USERIDALIAS ggadm2
    GGSCI> MININGDBLOGIN USERIDALIAS ggadmcap
    GGSCI> REGISTER EXTRACT ext2 DATABASE
    
  2. Extractをマイニング・データベースで作成します。
    GGSCI> ADD EXTRACT ext2 INTEGRATED TRANLOG, BEGIN NOW
    
  3. Extractパラメータ・ファイルext2.prmを編集します。資格証明ストアでは、ggadm2のエイリアス名はggadm2@dbms2のユーザー接続文字列にリンクされています。ggadmcapのエイリアス名はggadmcap@dbmscapのユーザー接続文字列にリンクされています。
    USERIDALIAS ggadm2
    TRANLOGOPTIONS MININGUSERALIAS ggadmcap
    TRANLOGOPTIONS INTEGRATEDPARAMS (downstream_real_time_mine N)
    
  4. Extractを起動します。
    GGSCI> START EXTRACT ext2

    注意:

    ダウンストリーム・マイニング・データベースでアーカイブログのみモードで実行されている場合、同一のソース・データベースからデータをキャプチャするExtractを複数作成できます。この例の場合、データベースDBMS1およびDBMS2の変更をキャプチャする他のExtractをダウンストリーム・マイニング・データベースに作成できます。