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Oracle® Fusion Middleware Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.2.0.1)
E70107-04
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11.3 クラシック・キャプチャ・モードでのASMストアド・ログのマイニング

このトピックでは、Oracle GoldenGateがOracle Automatic Storage Management (ASM)に格納されているトランザクション・ログをマイニングする場合に適用される追加の構成要件について説明します。

11.3.1 ASM内のトランザクション・ログへのアクセス

Extractは、ASMに格納されているログを読み取るよう構成されている必要があります。データベースのバージョンに応じて、次のオプションを使用できます。

11.3.1.1 RDBMSを介したトランザクション・ログの読取り

RDBMSがOracle 11.1.0.7、またはOracle 11.2.0.2以上の11g R2のバージョンである場合、DBLOGREADERオプションを指定してTRANLOGOPTIONSパラメータを使用します。

これらのリリース(ただしOracle 11g R1バージョンではない場合)には、データベース・サーバーを使用してREDOおよびアーカイブ・ログにアクセスするAPIが存在します。使用した場合、このAPIによってExtractで最大4MBの読込みバッファ・サイズが使用できるようになります。バッファを大きくすると、REDO率が高い場合にExtractのパフォーマンスが向上する可能性があります。TRANLOGOPTIONSDBLOGREADERBUFSIZEオプションを使用してバッファ・サイズを指定できます。

注意:

REDOおよびアーカイブ・ログが通常のディスクまたはRAWデバイス上にある場合は、DBLOGREADERを使用することもできます。

DBLOGREADERおよびOracle Data Vaultを使用している場合は、「Oracle GoldenGate資格証明の確立」にリストされている権限に加えて、DV_GOLDENGATE_REDO_ACCESSロールをExtractデータベース・ユーザーに付与します。

11.3.1.2 ASM直接接続

RDBMSバージョンが「RDBMSを介したトランザクション・ログの読取り」にリストされているバージョンでない場合は、次を実行します。

  1. ASMインスタンスに直接アクセスするExtractプロセスのユーザーを作成します。このユーザーに、ASMインスタンスのSYSまたはSYSDBA権限を割り当てます。Oracle GoldenGateは、ASMユーザーのオペレーティング・システム認証をサポートしていません。詳細は、表11-2を参照してください。

    表11-2 Extractデータベースの権限: ASMインスタンス

    ASMパスワード構成(1) 許可されたユーザー

    ASMインスタンスとデータベースでパスワード・ファイルを共有する

    Oracle GoldenGateソース・データベース・ユーザーにSYSDBAを付与した場合、そのユーザーを使用できます。あるいは、SYSDBA権限を持つその他のデータベース・ユーザーを使用できます。

    ASMインスタンスとソース・データベースで別々のパスワード・ファイルを設定する

    ASMパスワード・ファイルをソース・データベースのパスワード・ファイルで上書きできます。この手順によって、ASMインスタンスのSYSパスワードがデータベースのパスワード・ファイルに含まれている値に変わります。また、ASMアクセス権限がデータベースのパスワード・ファイルの他のユーザーに付与されます。それを上書きする前にASMファイルのコピーを保存します。


    脚注 1 現在のパスワードの構成方法を表示するには、ASMインスタンスをログオンしてSQL*Plusで次のコマンドを発行します。 SQL> SELECT name, value FROM v$parameter WHERE name = 'remote_login_passwordfile';

  2. ALTER CREDENTIALSTOREコマンドを発行して、ASMユーザー資格証明をOracle GoldenGate資格証明ストアに追加します。使用手順および構文は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。
  3. TRANLOGOPTIONSパラメータにASMUSERALIASオプションを指定して、Extractパラメータ・ファイルにASMログイン別名を指定します。TRANLOGOPTIONSの詳細は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

11.3.2 ASM接続の確認

Oracle GoldenGate Extractプロセスが確実にASMインスタンスに接続できるようにするには、tnsnames.oraファイルにASMインスタンスをリストします。Oracle GoldenGateがデータベースのホスト・マシンで実行されている場合には、ASMインスタンスへの接続に、Bequeath (BEQ)プロトコルを使用することをお薦めします。BEQプロトコルにはリスナーは必要ありません。TCP/IPプロトコルを使用する場合は、OracleリスナーがASMインスタンスへの新しい接続をリスニングしていることを確認します。listener.oraファイルに、次のようなエントリが含まれている必要があります。

SID_LIST_LISTENER_ASM =
  (SID_LIST =
    (SID_DESC =
      (GLOBAL_DBNAME = ASM)
      (ORACLE_HOME = /u01/app/grid)
    (SID_NAME = +ASM1)
  )
)

注意:

リモートExtract構成を使用する場合、BEQ接続は機能しません。TNSNAMESとTCP/IPプロトコルを使用します。