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管理対象ノードでのOracle SNMPエージェントの設定

管理対象ノードでのOracle SNMPエージェントの設定
Oracle SNMPエージェントを管理フレームワークに統合するには、Oracle SNMPエージェント・ソフトウェアを管理対象ノードおよび管理フレームワークで設定する必要があります。次の各項では、管理対象ノードでのOracle SNMPエージェントの設定手順について説明します。
ディレクトリ構造
Oracle SNMPエージェントのファイルは、図3-1に示したディレクトリにあります。
図3-1 ディレクトリ構造
注意:
tux_prod_dirは、Oracle Tuxedo 10.0ディストリビューションがインストールされているディレクトリを表しています。
Oracle SNMPエージェントの構成ファイル
Oracle SNMPエージェントには、beamgr.confおよびbeamgr_snmpd.confの2つの構成ファイルがあります。beamgr.confファイルは、Oracle SNMPエージェント構成ファイルとも呼ばれ、起動時にTuxedo SNMPエージェント(tux_snmpd)とOracle SNMPエージェント・インテグレータ(snmp_integrator)によって読み取られるユーザー定義の操作構成が含まれています。
beamgr_snmpd.confファイルは、Oracle SNMPエージェント・パスワード構成ファイルとも呼ばれ、起動時にtux_snmpdsnmp_integratorによって読み取られるユーザー定義のパスワード構成(SNMPコミュニティ名、SMUXパスワード)が含まれています。デフォルトの読取り専用コミュニティ名はpublicで、デフォルトの読書きコミュニティ名はiviewです。デフォルトのSMUXパスワードは、パスワードなしです。
Oracle SNMPエージェント構成ファイルの詳細は、8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。
Oracle SNMPエージェントの構成
Oracle SNMPエージェントを構成するには、次の手順に従います。
1.
Oracle SNMPエージェントを管理対象のOracle Tuxedoサーバー・ノードにインストールします。
Tuxedo SNMPエージェントtux_snmpdは、一度に1つずつインストールされます。Windowsシステムでは、最初にOracle Tuxedoをインストールしないと、tux_snmpdをインストールするためのオプションはありません。Oracle SNMPエージェントをインストールする方法の詳細は、『Oracle Tuxedoシステムのインストール』を参照してください。
Tuxedoリソースの一部の属性はグローバルに(つまり、リソースがどのTuxedoノードにあるかに関係なく)アクセスできるのに対し、その他の属性は同じマシンのローカルなOracle SNMPエージェントでしかアクセスできません。ローカルでしかアクセスできない管理対象オブジェクトにアクセスするには、これらのリソースが存在するマシンごとにOracle SNMPエージェントをインストールするか、またはマスター・ノードにOracle SNMPエージェントをインストールし、-cオプションを指定してそれを実行して、マスター・ノードでのみエージェントを実行しながら、すべてのマシンから情報を収集できるようにする必要があります。
2.
Tuxedo共有バイナリ・ファイルへのアクセスを設定します。
Windowsシステムの場合:
Oracle SNMPエージェントがOracle Tuxedoアプリケーションと同じディレクトリにインストールされていない場合、該当するTuxedoインストールのbinディレクトリが、PATHシステム環境変数で他のどのTuxedoインストールよりも必ず上位にあるようにしてください。PATHでのディレクトリの順序をこのようにすることで、Oracle SNMPエージェントで正しいTuxedo動的リンク・ライブラリ(DLL)にアクセスできるようになります。
UNIXシステムの場合:
共有ライブラリの検索パスに$TUXDIR/libが必ず含まれるようにしてください。共有ライブラリの検索パスは次のとおりです。
HP-UXではSHLIB_PATH、AIXではLIBPATH、他のすべてのUNIXシステムではLIBRARY_PATHです。
3.
Oracle SNMPエージェント構成ファイルをインストールします。
Windowsシステムの場合:
コマンド行シェルを開き、Oracle SNMPエージェント構成ファイルbeamgr.confC:\etcディレクトリにコピーします。
prompt> md c:\etc
prompt> copy tux_prod_dir\udataobj\snmp\etc\beamgr.conf
           c:\etc
UNIXシステムの場合:
rootとしてログインし、Oracle SNMPエージェント構成ファイルbeamgr.conf/etc ディレクトリにコピーします。
prompt> su
prompt> Password:
prompt> cp tux_prod_dir/udataobj/snmp/etc/beamgr.conf /etc
4.
PATHにOracle SNMPエージェント実行ファイルの場所が含まれるように設定します。この手順は、WindowsおよびUNIXの両システムに当てはまります。
インストール済のOracle SNMPエージェント製品のユーザーはすべて、各自のPATH環境変数にOracle SNMPエージェント実行ファイルの場所が含まれるように更新する必要があります。次の例は、CシェルでのUNIXの場合です。
prompt> set path = ( $PATH tux_prod_dir/bin )
5.
Oracle SNMPエージェントをSNMP多重化(SMUX)サブエージェントとして実行している場合、マスター・エージェントのタイムアウトを設定します。SMUXプロトコルは、RFC 1227に定義されています。
SMUXマスターがある場合(snmp_integratorなど)はそのタイムアウトと、SNMPマネージャのタイムアウトを、少なくとも30秒に構成します。snmp_integratorの場合、Oracle SNMPエージェントbeamgr.conf構成ファイルに次のようにINTEGRATOR_TIMEOUTエントリを追加することで、このタイムアウトを設定できます。
INTEGRATOR_TIMEOUT 30
6.
Oracle SNMPエージェントがWindowsシステムにインストールされている場合、TCP/IPホスト名とコンピュータ名が一致することを確認してください。
「スタート」→「設定」→「コントロール パネル」→「システム」→「ネットワークID」で指定したホスト名がすべて大文字で、「スタート」→「設定」→「コントロール パネル」→「ネットワークとインターネット接続」→「ネットワーク接続」→「ネットワーク」→「インターネット プロトコル(TCP/IP)」→「プロパティ」→「詳細設定」→「DNS」で指定したホスト名(これもすべて大文字)と一致していることを確認してください。
7.
トラップの宛先を指定します。
SNMPトラップ通知のデフォルトの宛先はlocalhostです。トラップを他の宛先に送信するには、テキスト・エディタを使用してOracle SNMPエージェントbeamgr.conf構成ファイルのTRAP_HOSTエントリを変更し、SNMPトラップ通知のターゲットの宛先マシンのホスト名と、トラップ送信で使用するポート番号およびコミュニティ名を指定します。
通常、宛先はSNMP管理フレームのあるホスト・マシンです。管理フレームワークの中には、管理ステーションに転送するためにSNMPトラップ通知を収集する分散トラップ・デーモンを使用するものもあります。その場合、トラップ・デーモンを持つマシンを宛先として指定します。
詳細は、8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。
8.
管理対象のドメインを識別します。
管理対象のOracle TuxedoアプリケーションのIDは、2つの方法で指定できます。Oracle SNMPエージェントでは次のソースを指定した優先順位で使用します。
a.
Oracle SNMPエージェント構成ファイルのTMAGENTエントリ。このエントリは次の形式です。
TMAGENT logical_agent_name tuxdir tuxconfig_path
詳細は、8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。
b.
TUXCONFIGおよびTUXDIR環境変数
9.
Oracle Tuxedo EventBrokerが構成されていることを確認してください。
Oracle SNMPエージェントでは、Tuxedo EventBrokerサーバー(TMSYSEVT)が実行中でなければ、Tuxedoイベント通知を受信できません。TuxedoイベントをSNMPトラップとして転送可能にするには、Tuxedo EventBrokerサーバーが実行中であることを確認してください。Tuxedo EventBrokerの詳細は、『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』EventBrokerに関する項および『Oracle Tuxedoファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のリファレンス・ページTMSYSEVT(5)を参照してください。
10.
Oracle SNMPエージェントのみを使用している場合は、Tuxedoリソースがある管理対象ノード上のTuxedo SNMPエージェントを開始します。詳細は、3-8ページの「Oracle SNMPエージェントの開始」を参照してください。
Oracle SNMPエージェント・インテグレータを使用している場合は、5-1ページの「Oracle SNMPエージェント・インテグレータの設定」の手順に従い、Oracle SNMPエージェントを設定し、その後Oracle SNMPエージェント・インテグレータを設定します。
11.
Oracle SNMPエージェントを使用しているSNMP管理フレームワークと統合します。4-1ページの「Oracle SNMPエージェントと管理フレームワークの統合」を参照してください。
Oracle SNMPエージェントの高度な構成
複数のOracle Tuxedoドメインの同時管理や、非デフォルト・ポートを使用したシステム管理者との通信などのタスク用にOracle SNMPエージェントをカスタマイズする場合は、次の追加手順を実行してください。
1.
複数のTuxedoドメインを同時に管理する場合、論理エージェント名を定義します。
1つの管理対象ノードで複数のTuxedoドメインを同時に管理するには、TMAGENTエントリを各エージェントのOracle SNMPエージェント構成ファイルに追加します。TMAGENTエントリは次の形式です。
TMAGENT logical_agent_name tuxdir tuxconfig_path
1つの管理対象ノード上の複数のドメインを管理するには、モニター対象ドメインごとに個別のTuxedoエージェントを実行します。このエージェントは、Oracle SNMPエージェント・インテグレータの下でSMUXサブエージェントとして実行する必要があります。
SMUXサブエージェントとして実行される複数のエージェントが同じノード上で実行中の場合、特定のエージェントに対するSNMPマネージャのSetまたはGetリクエストは、次の形式のコミュニティを使用してアドレス指定する必要があります。
community@logical_agent_name
logical_agent_nameは、SNMPリクエストの転送先のエージェントを指定します。例:
public@simpapp_agent
1つのノードで実行中のエージェントが1つしかない場合、SetまたはGetリクエストでのコミュニティ指定でlogical_agent_nameはオプションです。
2.
使用するTuxedoイベント・フィルタを定義します。
Tuxedoイベント・フィルタにより、モニター対象の各ドメインのエージェントで受信されるTuxedoイベントのサブセットを定義できます。Oracle SNMPエージェント構成ファイルのTMEVENT_FILTERエントリを使用すれば、SNMPトラップ通知として転送されるTuxedoイベント通知のサブセットを定義できます。詳細は、8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。Tuxedoイベント・フィルタに対応するMIBオブジェクトについては、『Oracle Tuxedo SNMPエージェントMIBリファレンス』コアMIBに関する項を参照してください。
3.
非デフォルトのSNMPコミュニティおよびSMUXパスワードを指定します。
デフォルトでは、SNMPエージェント(Oracle SNMPエージェント・インテグレータまたはSNMPエージェントとして実行中のtux_snmpdなど)は、SNMPマネージャとの通信時に、publicを読取り専用コミュニティとして、iviewを読み書きコミュニティとして使用します。追加のコミュニティ名を定義するには、Oracle SNMPエージェントのパスワード・ファイルで指定します。パスワード・ファイルを使用すれば、SMUXサブエージェントからの接続リクエストの認証用に使用するOracle SNMPエージェント・インテグレータのパスワードも指定できます。
a.
パスワード・ファイルの設定方法:
Windowsシステムの場合:
コマンド行シェルを開き、Oracle SNMPエージェントbeamgr_snmpd.confパスワード・ファイルをc:\etc.にコピーします。例:
prompt> copy tux_prod_dir\udataobj\snmp\etc\beamgr_snmpd.conf
           c:\etc
UNIXシステムの場合:
Oracle SNMPエージェントbeamgr_snmpd.confパスワード・ファイルを/etcディレクトリにコピーし、そのコピーをrootでのみ読み書きできるようにします。例:
prompt> cp tux_prod_dir/udataobj/snmp/etc/beamgr_snmpd.conf
           /etc
prompt> chmod 600 /etc/beamgr_snmpd.conf
b.
このファイルでSNMPコミュニティを変更します。このファイルで使用されるキーワードは次のとおりです。
SMUX_PASSWD
COMMUNITY_RO
COMMUNITY_RW
DISABLE_SET
c.
エージェントを読取り専用に設定する場合は、パスワード・ファイルでDISABLE_SETエントリを次のように指定します。
DISABLE_SET YES
パスワード・ファイルにDISABLE_SETエントリがない場合、エージェントにはSetおよびGetの両方の機能があります。
詳細は、8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。
4.
SMUXマスター・エージェント(Oracle SNMPエージェント・インテグレータなど)の下でSMUXサブエージェントとしてOracle SNMPエージェント・コンポーネントを使用する場合は、SMUXパスワードを指定します。
環境変数BEA_SMUX_PASSWDは、SMUXマスター・エージェント(Oracle SNMPエージェント・インテグレータなど)への登録時にSNMPエージェントで使用するパスワードを指定します。この環境変数は、SMUXマスター・エージェントでパスワードが要求される場合のみ必要です。この環境変数を設定しないと、登録時にパスワードがtux_snmpdによって指定されません。
5.
異なるポート番号を定義します。
デフォルトでは、Oracle SNMPエージェントで次のポート番号はSNMP規格およびSMUX規格で指定されたものとみなされます。
snmp 161/udp
snmp-trap 162/udp
smux 199/tcp
デフォルトのポート割当てが必要を満たすのに十分でない場合、これらのサービスを他のポートで定義するか、またはSNMPエージェントの開始時に適切なコマンド行オプションを使用して、非デフォルトのポートに割り当てることができます。
Windowsシステムの場合:
サービスを変更または定義するには、root_directory\system32\drivers\etc\servicesファイルに適切な行を追加します。例:
snmp 161/udp snmp
snmp-trap 162/udp snmp
自分のSNMP関連サービスに使用されているデフォルトの設定については、Windowsシステム管理者に問い合せてください。
UNIXシステムの場合:
サービスを変更または定義するには、次の手順を実行します。
a.
NISサーバーが実行中かどうかを確認します。ypwhichコマンドを使用して、NISサーバーまたはマップ・マスターが使用可能かどうかを確認します。例:
prompt> ypwhich
zort.kremvax.com
b.
NISサーバーが使用可能な場合、ypcatコマンドを使用して、サービスが使用可能かどうかを確認します。
prompt> ypcat services | grep snmp
snmp-trap 162/udp snmptrap
snmp 161/udp
c.
NISサーバーが使用できず、サービスがローカル・ホストで提供されている場合は、/etc/servicesファイルを調べます。
prompt> cat /etc/services | grep snmp
snmp-trap 162/udp snmptrap
snmp 161/udp
SNMPサービスを設定するには、必要に応じて使用するUNIXシステムのドキュメントを参照し、UNIXプラットフォーム固有の手順を調べてください。
Oracle SNMPエージェントの開始
複数のOracle Tuxedoドメインを管理するために、同じノード上で複数のOracle SNMPエージェントを実行できます。各エージェントでは1つのドメインしか管理できません。複数のドメインを管理するには、Oracle SNMPエージェント・インテグレータを実行し、各エージェントをSMUXサブエージェントとして開始する必要があります。
開始時、Tuxedo SNMPエージェントではOracle SNMPエージェント構成ファイルに、論理エージェント名と一致するTMAGENTエントリがないか調べます。TMAGENTエントリには、モニター対象のTuxedoドメインのパスが指定されています。一致するTMAGENTエントリが見つからない場合、エージェントはTUXCONFIG およびTUXDIR環境変数で指定されているTuxedoドメインに接続します。TUXCONFIGまたはTUXDIR環境変数が定義されておらず、Oracle SNMPエージェント構成ファイルに該当するTMAGENTエントリが見つからない場合、エージェントは終了します。詳細は、8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。
Oracle SNMPエージェント・プロセス
tux_snmpdバイナリ・ファイルは、Tuxedo SNMP MIBをサポートするTuxedo SNMPエージェントです。サポートされているMIBグループおよびオブジェクトの詳細は、Oracle Tuxedo SNMPエージェントMIBリファレンスを参照してください。
Oracle SNMPエージェントは、SNMPエージェントまたはSMUXサブエージェントとして実行できます。
Oracle SNMPエージェントをSNMPエージェントとして開始した場合、coldStartトラップが生成されます。トラップを送信するときの宛先ホスト、ポートおよびコミュニティは、Oracle SNMPエージェントのbeamgr.conf構成ファイルのTRAP_HOSTエントリで指定されているとおりです。詳細は、3-3ページの「Oracle SNMPエージェントの構成」を参照してください。
SMUXサブエージェントとして実行されているとき、Oracle SNMPエージェントは、環境変数BEA_SMUX_PASSWDが定義されている場合、登録時にSMUXマスター・エージェントに対するパスワードを指定します。その場合、Oracle SNMPエージェントではパスワードとしてBEA_SMUX_PASSWDの値を使用し、BEA_SMUX_PASSWDが定義されていない場合は、Oracle SNMPエージェントでは登録時にマスター・エージェントに対するパスワードが指定されません。
SNMPエージェントとして実行されるtux_snmpdは、MIB-II snmpグループをサポートします。
WindowsシステムでのOracle SNMPエージェントの開始
WindowsシステムでOracle SNMPエージェントを開始するには、次の手順に従います。
1.
Windowsのタスクバーから、「スタート」>「設定」>「コントロール・パネル」>「管理ツール」>「サービス」を選択します(Windows 2003システムの場合は「スタート」>「プログラム」>「管理ツール」>「サービス」)。
2.
図3-2のように、「サービス」のリストでインストール済のtux81_snmpdというサービスを探して選択し、「開始」をクリックしてサービスを開始します。サービスが開始されるのに少し時間がかかることがあります。
図3-2 サービスの開始
 
3.
1つのノードで複数のエージェントを実行する場合、追加のWindowsサービスをインストールします。
Windowsのインストール・プログラミングによって、SNMPエージェントが単一のWindowsサービスとしてインストールされます。複数のエージェント・インスタンスを実行して複数のTuxedoドメインをモニターする場合、エージェントごとに別のWindowsサービスをインストールする必要があります。
Tuxedo SNMPエージェントごとにWindowsサービスをインストールするには、コマンド行シェルを開き、追加するTuxedo SNMPエージェントごとに次のコマンドを実行します。
prompt> instsrv logical_agent_name
           tux_prod_dir\bin\tux_snmpd.exe
同じノードでエージェントのインスタンスを複数実行するには、個別に論理エージェント名を割り当てます。複数のエージェントを使用して複数のTuxedoドメインをモニターする場合、logical_agent_nameはエージェントとTuxedoドメインを関連付ける文字列です(beamgr.conf構成ファイルのTMAGENTエントリで定義)。形式については、3-5ページの「Oracle SNMPエージェントの高度な構成」を参照してください。
このエントリによって、logical_agent_nameで開始したエージェントは指定されたTuxedoドメインに割り当てられます。8-1ページの「構成ファイル」を参照してください。
Windowsの起動オプション
「サービス」ウィンドウの「スタートアップ・パラメータ」フィールドに、必要な起動オプションを入力します。
-d
エージェントが送受信したSNMPまたはSMUXパケットをWindowsイベント・ログにダンプします。
-s
Oracle SNMPエージェントをSNMPエージェントとして実行するように指定します。このオプションを指定しない場合、Oracle SNMPエージェントはSMUXサブエージェントとして実行されます。SMUXマスター・エージェント(snmp_integratorなど)が実行されていない場合、起動パラメータとして-sを指定してから「開始」を選択する必要があります。
-p snmp_port
snmp_portオプションでは、Oracle SNMPエージェントがSNMPパケットの着信をリスニングするUDPポートを指定します。-pオプションを指定すると、Oracle SNMPエージェントを標準のSNMPポート161以外のポートで実行できます。このオプションは、Oracle SNMPエージェントをSNMPエージェントとして実行する場合にのみ有効です。
-r smux_port
SMUXマスター・エージェントに接続するためのTCPポートを指定します。(デフォルトはポート199。)このオプションは、tux_snmpdをSMUXサブエージェントとして実行する場合にのみ有効です。
-m hostname
SMUXマスター・エージェント(Oracle SNMPエージェント・インテグレータなど)が実行されているマシンの名前です。このオプションは、tux_snmpdをリモート・マシンのSMUXマスター・エージェントに登録する場合にのみ使用します。
-c
エージェントはマスター・ノードのみで動作しますが、すべてのマシンから情報を収集します。この場合、ノードごとではなくドメインごとに1つのエージェントを実行する必要があるので、管理が容易になります。また、現在のSNMPエージェントをサポートしていないオペレーティング・システムが動作するノードからもSNMP情報を収集できるようになります。
このオプションを使用する場合、ドメインで開始するエージェントは1つだけでなければなりません。それ以外の場合、予期しない結果が発生します。
UNIXシステムでのOracle SNMPエージェントの開始
UNIXシステムでOracle SNMPエージェントを開始するには、Tuxedo SNMPエージェントの起動コマンドをコマンド行プロンプトに対して入力します。
tux_snmpd [-l logical_agent_name] [-d] [-n] [-s] [-p snmp_port]
[-r 
smux_port] [-m hostname] [-h] [-c]
UNIXの起動オプション
コマンド行オプションは次のとおりです。
-l logical_agent_name
logical_agent_nameはエージェントとTuxedoドメインを関連付ける文字列です(beamgr.conf構成ファイルのTMAGENTエントリで定義します)。論理エージェント名は、32文字以内の文字を使用できます。形式については、3-5ページの「Oracle SNMPエージェントの高度な構成」を参照してください。
同じノードでエージェントのインスタンスを複数実行するには、個別に論理エージェント名を割り当てます。-lオプションを指定しない場合、Oracle SNMPエージェントは実行ファイルの名前を論理エージェント名として使用します。
-d
エージェントが送受信したSNMPまたはSMUXパケットを標準出力にダンプします。
-n
このオプションを指定した場合、実行されるエージェント/サブエージェントはデーモンになりません。このオプションは、initコマンドでOracle SNMPエージェントを開始するときに使用します。
-s
Oracle SNMPエージェントをSNMPエージェントとして実行するように指定します。このオプションを指定しない場合、Oracle SNMPエージェントはSMUXサブエージェントとして実行されます。
-c
エージェントはマスター・ノードのみで動作しますが、すべてのマシンから情報を収集します。この場合、ノードごとではなくドメインごとに1つのエージェントを実行する必要があるので、管理が容易になります。また、現在のSNMPエージェントをサポートしていないオペレーティング・システムが動作するノードからもSNMP情報を収集できるようになります。
このオプションを使用する場合、ドメインで開始するエージェントは1つだけでなければなりません。それ以外の場合、予期しない結果が発生します。
-p snmp_port
snmp_portオプションでは、Oracle SNMPエージェントがSNMPパケットの着信をリスニングするUDPポートを指定します。-pオプションを指定すると、Oracle SNMPエージェントを標準のSNMPポート161以外のポートで実行できます。このオプションは、Oracle SNMPエージェントをSNMPエージェントとして実行する場合にのみ有効です。
-r smux_port
SMUXマスター・エージェントに接続するためのTCPポートを指定します。デフォルトはポート199。このオプションは、Oracle SNMPエージェントをSMUXサブエージェントとして実行する場合にのみ有効です。
-m hostname
SMUXマスター・エージェント(Oracle SNMPエージェント・インテグレータなど)が実行されているマシンの名前です。このオプションは、Oracle SNMPエージェントをリモート・マシンのSMUXマスター・エージェントに登録する場合にのみ使用します。
-h
tux_snmpdコマンドの構文を表示します。
Oracle SNMPエージェントの停止
Windowsシステムでは、Oracle SNMPエージェントとオプションのOracle SNMPエージェント・インテグレータは、サービス・ウィンドウで停止します。UNIXシステムでは、Oracle SNMPエージェントとオプションのOracle SNMPエージェント・インテグレータは、コマンド行プロンプトでstop_agentコマンドを入力して停止します。
WindowsシステムでのOracle SNMPエージェントの停止
Windowsシステムで1つ以上のOracle SNMPエージェントを停止するには、次の手順に従います。
1.
Windowsのタスクバーから、「スタート」>「設定」>「コントロール・パネル」>「管理ツール」>「サービス」を選択します(Windows 2003システムの場合は「スタート」>「プログラム」>「管理ツール」>「サービス」)。
2.
インストールされているサービスをリストから選択し、「停止」をクリックします。
UNIXシステムでのOracle SNMPエージェントの停止
UNIXシステムで1つまたは複数のOracle SNMPエージェントを停止するには、次のコマンドを発行します。
prompt> stop_agent logical_agent_name | all [logical_agent_name]
次に例を示します。
prompt> stop_agent tux_snmpd
allを指定すると、すべてのSNMPエージェントが停止します。実行可能ファイルの名前は、デフォルトの論理エージェント名です。
Oracle Tuxedoのマスター・ノードと非マスター・ノード
Tuxedo SNMPエージェントは、Tuxedoのマスター・ノードと非マスター・ノードの両方にインストールできます。非マスター・ノードのOracle Tuxedoアプリケーションがダウンしている場合、非マスター・ノードのOracle SNMPエージェントに送られたSNMP Getリクエストは最新の情報を保持していない場合があります。たとえば、リクエストされた情報が非マスター・ノードのアプリケーションのダウン後にマスター・ノードで更新された場合などです。ローカル・ノードのOracle Tuxedoアプリケーションがダウンしている場合、非マスター・ノードへのSetリクエストは許可されません。
次の表に示すように、Tuxedo SNMP MIBのMIBグループには、すべてのTuxedoノードの値を戻すものと、ローカル・ノードのみのデータを戻すものがあります。このため、特定のマシンの値を保持するオブジェクトを管理する場合、Oracle SNMPエージェントをそのマシンにインストールするか、または-cオプションを使用してOracle SNMPエージェントをマスター・マシンで開始します。
 
MIB表/グループ
説明
tuxTwshTbl
ワークステーション・ハンドラ(WSH)・クライアント・プロセスのランタイム属性。
tuxTulogTable
アプリケーション内のユーザーログ・ファイルのランタイム属性。
tuxTmsgTable
Tuxedoシステム・メッセージ表のランタイム属性。
tuxTqueueTable
アプリケーション内のキューのランタイム属性。
tuxTAppQTbl
アプリケーション・キューの属性。
tuxTAppQmsgTbl
アプリケーション・キューに格納されるメッセージの属性。
tuxTQspaceTbl
アプリケーション・キュー・スペースの属性。
tuxTQtransTbl
アプリケーション・キュー・スペースに関連付けられたトランザクションのランタイム属性。
tuxTBridgeTbl
アプリケーションを構成するマシン間の通信に関連するステータスおよび統計。
tuxTclientTbl
アプリケーション内のアクティブ・クライアントのランタイム属性。
tuxTconnTable
アプリケーション内のアクティブな会話のランタイム属性。
tuxTdeviceTbl
Tuxedoシステム・デバイス・リストの格納に使用されるロー・ディスク・スライスまたはUNIXシステム・ファイルの構成およびランタイム属性。
tuxTsrvrTblExt
アプリケーション内のサーバーの属性。tuxTsrvrTblの拡張です。
tuxTranTbl
アプリケーション内のアクティブ・トランザクションのランタイム属性。
tuxTsvcGrp
アプリケーション内のサービスの構成属性。
tuxLclIfQueueTable
特定のCORBAサーバー・キューのインタフェースのローカル・ランタイム属性。
tuxLclInterfaceTable
Oracle SNMPエージェントが実行されているローカル・ホストのCORBAインタフェースの構成およびランタイム属性。
tuxTAppQctrl
すべてのアプリケーション・キュー関連のMIBグループへのアクセスを制御できる制御MIB。
 

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