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Oracle TMA TCP Gatewayの構成

Oracle TMA TCP Gatewayの構成
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCP Gateway(以後TMA TCP Gatewayと呼ぶ)を実行する前に、次の構成ファイルを構成する必要があります。
このドキュメントでは、TMA TCP Gatewayを構成する次の手順について説明します。
Oracle TuxedoのUBBCONFIGファイルの更新
他のTuxedoサーバーと同様に、ローカル・リージョン用のUBBCONFIGファイルにTMA TCP Gatewayのエントリを追加して、TMA TCP Gatewayのサーバー・グループを作成する必要があります。具体的には、次のレコードを追加する必要があります。
GROUPSセクション
SERVERSセクション
SERVICESセクション
UBBCONFIGファイルの詳細は、UBBCONFIG(5)を参照してください。ゲートウェイ固有のUBBCONFIGファイルの詳細は、「GROUPSセクションの更新によるサーバー・グループの作成」および「SERVERSセクションの更新」の項を参照してください。
注意:
GROUPSセクションの更新によるサーバー・グループの作成
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループを作成するには、Oracle TuxedoのUBBCONFIGファイルのGROUPSセクションに次の項目を追加する必要があります。
groupname変数を使用してTMA TCP Gatewayのサーバー・グループに付けた名前
LMIDパラメータを使用して、TMA TCP Gatewayのインストール先のシステムに付けた論理マシン名
注意:
Windows NTの場合は、LMIDを大文字にする必要があります。
GROUPNOパラメータを使用して、TMA TCP Gatewayのサーバー・グループに付けたグループ番号
構文
構成ファイルのエントリの構文は次のとおりです。
リスト5-1 UBBCONFIGファイルのGROUPSセクションの構文
groupname LMID=logical_machine_identifier
GROUPNO=group_number
 
変数の定義は次のとおりです。
 
サーバー・グループを作成するUBBCONFIGエントリの例を次に示します。
リスト5-2 サーバー・グループの作成
NODE2GATE LMID=NODE2
GROUPNO=1
 
SERVERSセクションの更新
この項では、Oracle Tuxedoの構成にTMA TCP Gatewayサーバーを指定する方法について説明します。
TMA TCP Gateway製品では、Oracle TuxedoのUBBCONFIG構成ファイルのSERVERSセクションに、リストする必要があるゲートウェイを指定できます。
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループごとに1つずつゲートウェイを指定できます。また、ドメイン管理サーバーのエントリ(DMADM)とゲートウェイ管理サーバーのエントリ(GWADM)も必要です。
構文
構成ファイルの各エントリの構文は次のとおりです。
リスト5-3 UBBCONFIGファイルのSERVERセクションの構文
DMADM SVRGRP=groupname SRVID=integer
GWADM SVRGRP=groupname SRVID=integer
GWIDOMAIN SVRGRP=groupname SRVID=integer
CLOPT="-A -- -r"
 
次の表に各部分の構文を説明します。
 
-Aは、TMA TCP Gatewayを起動する際の初期化に使用するコマンド行オプション文字列を示します。これは、Oracle Tuxedoサーバー・プロセスのデフォルトになります。
2つのダッシュ記号の後の-rは、サーバーが標準のエラー・ファイルに実行サービスのログを記録することを示します。このログを分析するには、txrptコマンドを使用します。このオプションを使用する場合は、ULOGDEG変数をyに設定しないようにしてください。
Oracle Tuxedoサーバーとそれに関連する構成パラメータの詳細は、Oracle Tuxedoのドキュメントを参照してください。
リクエスト記録オプションの使用方法
-rコマンド・ライン・オプションの出力をtxrptコマンドが処理できなくてはなりません。txrptコマンドを実行すると、Oracle Tuxedoサーバーの標準エラー出力の分析が行われ、そのサーバーでサービス処理にかかる時間のサマリーが生成されます。レポートには、指定した期間内に各サービスのディスパッチが何回行われたか、また、各サービスではリクエストの処理にどれだけの時間がかかったかが記録されます。txrptは、標準入力または入力用にリダイレクトされた標準エラー・ファイルからの入力を読み込みます。
注意:
-rオプションはサーバーには適用されますが、ゲートウェイであるGWIDOMAINには適用されません。
その他のサーバー構成オプション
他のTuxedoサーバーと同様に、Oracle Tuxedoシステム・サーバーの一部の起動オプションをTMA TCP Gatewayサーバーにも使用できます。起動オプションはCLOPTパラメータ(CLOPTの二本線ダッシュ区切り文字の前)で指定する必要があります。
注意:
TMA TCP Gatewayはその初期化ファイルにリストされているサービスを動的に公開するため、-sオプションを使用してサービスを公開しないようにしてください。
これらの起動オプションとその他の起動オプションの詳細は、Oracle Tuxedoドキュメントのservopts(5)を参照してください。
GWICONFIGファイルのパラメータの指定
GWICONFIGファイルは、システム管理者がTMA TCP Gatewayの構成に使用するメカニズムです。ゲートウェイがどのファイルを使用するかは、環境変数GWICONFIGによって決定されます。構成ファイルは、構造面でも構成面でもTuxedoトランザクション・マネージャのUBBCONFIGファイルに似ています。したがって、管理者にOracle Tuxedoの経験があれば、各種のトレーニングを受けなくても、TMA TCP Gatewayを構成できます。
注意:
GWICONFIGは一般的な名称です。TuxedoのUBBCONFIGファイルやDMCONFIGファイルと同様に、別のファイル名を選択してもかまいません。GWICONFIGファイルの名前をGWICONFIG環境変数に指定するようにしてください。また、アプリケーションのディレクトリにGWICONFIGファイルを保存する必要があります。
GWICONFIGファイルは次の必須セクションに分かれています。
 
TMA TCP Gatewayを介してOracle Tuxedoドメインにアクセス可能なローカル・サービスを記述します。各ローカル・サービスは、NATIVEパラメータに基づいて、ネイティブ・システムにリンクされます。TMA TCP Gatewayは、それぞれのローカル・サービスに相当するネイティブ・システムのTCPのポート番号とIPアドレスを使用して、TCPのリスニングのエンドポイントを確立します。
Oracle Tuxedoドメインからアクセス可能なリモート・サービスを記述します。各リモート・サービスは外部システム上のTCPサービスを表します。FOREIGNパラメータは、リモート・サービスごとの外部システムの名前を定義します。TMA TCP Gatewayは外部システムのTCPポート番号とIPアドレスを使用して、リモートのTCPサービスに接続します。
警告:
GWICONFIGファイル内には、リスト5-4に示す順序で必須セクションが存在していなくてはなりません。各セクションの名前にはアスタリスク(*)が付いている必要があります。
リスト5-4 GWICONFIGファイルのサンプル
*GLOBAL
NWDEVICE="/dev/tcp"
CONNECT_TIME=20
OUTREQ_TIME=20
LATENCY=-2
SECURE=N
MULTIPLEX=2
DFLTWRAP="TPS"
DFLTTYPE="MVS"
*NATIVE
LOCAL IPADDR="//beasun2"
TCP_PORT=9002
IDLE_TIME=20

*FOREIGN
RIGHTY WRAP="TPS"
TYPE="MVS"
IPADDR="//beasun2"
TCP_PORT=9004
MULTIPLEX=2
IDLE_TIME=30
RMTACCT="zeke"
PASSWORD="maple"

MIKE WRAP="TPS"
TYPE="MVS"
IPADDR="//dalvs3"
TCP_PORT=9001
MULTIPLEX=6

*LOCAL_SERVICES
TUXTOUPPER

ECHO

*REMOTE_SERVICES
TUXTOLOWER
OUTREQ_TIME=20

BEASVR07
OUTRECTYPE="VIEW:weird"

TST1V
 
注意:
GWCONFIGファイルの変更は、以前のリリースのTMA TCPからアップグレードする際に行うようにしてください。アップグレードに関する具体的な情報は、『Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCPリリース・ノート』を参照してください。
GWICONFIGファイルのGLOBALセクションの定義
次の項から、GWICONFIGファイルのGLOBALセクションに関連するパラメータについて説明します。これらのパラメータは、ゲートウェイの全般的な特性を示します。
GWICONFIGファイルのGLOBALセクションのフォーマットを次のリストに示します。
リスト5-5 GWICONFIGファイルのGLOBALセクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]

*GLOBAL
[ NWDEVICE=
TCP_device ]
[ CONNECT_TIME=n]
[ IDLE_TIME=n]
[ OUTREQ_TIME=n]
[ LATENCY=n|1 ]
[ SECURE=Y|N ]
[ MULTIPLEX=n|1 ]
[ DFLTWRAP=wrapper name ]
[ DFLTTYPE=translation type ]
 
次の表に、GLOBALセクションに設定するパラメータを示します。
 
NWDEVICE="TCP_device"
リクエストが外部のゲートウェイに送信されるときのデフォルトのタイムアウト値を秒数で指定します。
SECURE=Yを指定すると、TMA TCP Gatewayはリモート・サービスにユーザー情報を渡し、appkeyを使用してリモートのユーザー情報をローカル・サービスに適用します。
SECURE==Nを指定すると、TMA TCP Gatewayはリモート・サービスにユーザー情報を渡さず、appkeyを使用してリモートのユーザー情報をローカル・サービスに適用することはしません。
SECURE==Nを指定し、Tuxedoドメインの設定ではUBBCONFIGファイルにSECURITY=ACLが指定されている場合は、ACLには問題がなくても、ローカル・サービスに対するリクエストが失敗することがあります。
DFLTWRAP=wrapper name
FOREIGNセクションの指定がないマシン、またはFOREIGNセクションにWRAPパラメータの指定がないマシンに対して、メッセージのラップとラップ解除を行う際のデフォルトとして使用するラップ用ライブラリの名前を指定します。該当するラッパー・オブジェクトWRAP<wrapper name>が存在していなければなりません。ほとんどの場合はラッパー名にTPSを使用します。データ領域のセキュリティを使用する場合は、TPSDを指定します。データ領域セキュリティの詳細は、「Oracle TMA TCP Gatewayのセキュリティの設定」を参照してください。
メッセージ・バッファのエンコード先とデコード先にする外部システムのデフォルト・タイプを指定します。FOREIGNセクションにTYPEを指定すると、そのTYPE定義がこのデフォルト値をオーバーライドします。通常のCからCOBOLへのエンコードの場合は、DFLTYPE="MVSC"を指定してCOBOLデータのエンコードを有効にします。
DFLTYPEの値であるMVSとMVSCの詳細は、「Oracle TMA TCP Gatewayのデータ・マッピングに関する構成」を参照してください。
GWICONFIGファイルのNATIVEセクションの定義
次の項から、GWICONFIGファイルのNATIVEセクションに関連するパラメータについて説明します。これらのパラメータはローカル・システム固有のパラメータです。同じ構成ファイルに複数のネイティブ・システムを指定できるため、複数のゲートウェイ・プロセスが同じ構成ファイルにアクセスできます。これにより、接続サービスが一元化されます。ゲートウェイ・プロセスとネイティブ・システムのエントリとの関連付けは、GWINAME環境変数を使用して行います。
GWICONFIGファイルのNATIVEセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-6 GWICONFIGファイルのNATIVEセクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*NATIVE
<
GATEWAY_NAME>
[ IPADDR=ip_address ]
[ TCP_PORT=port number ]
[ IDLE_TIME=n]
[ MULTIPLEX=n]
[ POLL_TIME=n]
[ MAXCONNECT=n]
 
次の表に、NATIVEセクションに指定する各ローカル・システムを示します。
 
<GATEWAY_NAME>
このパラメータは、GWINAME環境変数に渡されるゲートウェイ識別子を表現する1~78文字の英数字文字列です。
GATEWAY_NAMEパラメータは、DMCONFIGファイルのDM_LOCAL_DOMAINSセクションのエントリと一致する必要があります。
IPADDR=ip_address
ローカル・システムのIPアドレスを指定します。IPADDRに指定できるフォーマットは、0xaaaaaaaaという16進数形式、 //#.#.#.#というドット区切りの10進数形式、および//ホスト[.ドメイン名]というDNS形式です。
TCP_PORT=port number
GWICONFIGファイルのFOREIGNセクションの定義
GWICONFIGファイルのFOREIGNセクションで、外部システムに関するパラメータを集中的に記述します。
GWICONFIGファイルのFOREIGNセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-7 GWICONFIGファイルのFOREIGNセクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*FOREIGN
<SYSTEM_NAME>
IPADDR=ip_address
[TYPE=system_type]
[WRAP=wrapper name]
[TCP_PORT=port number]
[MULTIPLEX=n sessions]
[IDLE_TIME=n seconds]
[RMTACCT=”userid”]
[PASSWORD=”password”]
[CICS=Y | N]
[CICSHAND=<name>]
[MAXCONNECT=n]
[CONNSYNC=Y|N]
[CONNECT_TIME=n]
[CICSDATA="string"]
 
次の表に、FOREIGNセクションで指定する外部システムごとに設定するパラメータを示します。
次の表に、FOREIGNセクションに指定するパラメータを示します。
 
表5-4 FOREIGNセクションのパラメータ
<SYSTEM_NAME>
SYSTEM_NAMEパラメータは、DMCONFIGファイルのDM_REMOTE_DOMAINSセクションのエントリと一致する必要があります。
IPADDR=ip_address
リモート・システムのIPアドレスを指定します。IPADDRに指定できるフォーマットは、0xaaaaaaaaという16進数形式、 //#.#.#.#というドット区切りの10進数形式、および//ホスト[.ドメイン名]というDNS形式です。
TYPE=system type
Tuxedoバッファ(アプリケーションのデータ)のエンコード先とデコード先にする外部システムのタイプを指定します。TYPE値にMVSやMVSCを指定すると、CからCOBOLへのエンコードまたはCOBOLデータのエンコードがサポートされます。TYPEを指定しない場合は、GLOBALセクションのDFLTYPEの値が使用されます。
TYPEの値であるMVSとMVSCの詳細は、「Oracle TMA TCP Gatewayのデータ・マッピングに関する構成」を参照してください。
WRAP=wrapper name
このホストに対するメッセージのラップとラップ解除に使用するラップ用のエントリの名前を指定します。該当するラッパー・オブジェクトwrap<wrapper name>が存在していなくてはなりません。ほとんどの場合はラッパー名にTPSを使用します。
データ領域セキュリティを使用する場合は、TPSDを指定します。データ領域セキュリティの詳細は、「Oracle TMA TCP Gatewayのセキュリティの設定」を参照してください。
FOREIGNセクションにWRAPを指定しない場合は、GLOBALセクションのDFLTWRAPの値が使用されます。
TCP_PORT=port number
MULTIPLEX=n sessions per connection
IDLE_TIME=n seconds
CICS=Yを指定しても、IBM TCP/IPを使用しないか、リモート・ゲートウェイがTMA TCP for CICSでなければ、トランザクションは正しく処理しません。
CICSHAND=<name>
RMTACCT=”userid”
PASSWORD=”password”
GLOBALセクションの値
ゲートウェイが接続を確立するまで待機する秒数を指定します。このパラメータを指定しない場合は、GLOBALセクションのCONNECT_TIMEの値が使用されます。
CICSDATA=”string”
GWICONFIGファイルのLOCAL_SERVICESセクションの定義
GWICONFIGファイルのLOCAL_SERVICESセクションには、DMCONFIGファイルに指定されている各ローカル・サービスのパラメータを指定します。各サービスのエントリ名は、DM_LOCAL_SERVICESセクションのサービスのリモート名と一致していなければなりません。
GWICONFIGファイルのLOCAL_SERVICESセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-8 GWICONFIGファイルのLOCAL_SERVICES_SERVICESセクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*LOCAL_SERVICES
<SERVICE_NAME>
[INRECTYPE=”foreign_incoming_buffer_type”]
[OUTRECTYPE=”foreign_outgoing_buffer_type”]
[SECURE=Y | N]
[CONV=Y | N]
 
次の項では、LOCAL_SERVICES_SERVICESセクションに指定するサービスごとのパラメータ設定について説明します。
 
<SERVICE_NAME>
このパラメータは、ローカル・サービス名(DMCONFIGファイルのDM_LOCAL_SERVICESセクションのサービス名の値と同じもの)を表現する1~78文字の英数字文字列です。
INRECTYPE=”foreign_incoming_buffer_type”
リモート・クライアントへの応答の外部バッファ・タイプを指定します。INRECTYPEを指定しない場合は、デフォルトがタイプなしになります。この場合、バッファのタイプは変更されません。
OUTRECTYPE=”foreign_outgoing_buffer_type”
INRECTYPE値と同じ
リモート・クライアントからのリクエストの外部バッファ・タイプを指定します。OUTRECTYPEを指定しない場合、デフォルトはINRECTYPEの値と同じになります。
N
SECURE=Yを指定する場合、TMA TCP Gatewayは、appkeyを使用して、リモートのユーザー情報をローカル・サービスに適用します。
SECURE=Nを指定する場合、TMA TCP Gatewayはappkeyを使用してリモートのユーザー情報をローカル・サービスに適用することをしません。
SECURE=Nを指定し、Tuxedoドメインの設定ではUBBCONFIGファイルにSECURITY=ACLが指定されている場合は、ACLには問題がなくても、ローカルのTuxedoサービスに対するリクエストが失敗することがあります。
サービスを会話型にするかどうかを指定します。会話モードは現在サポートされていないため、Yを指定するとエラー・メッセージが戻され、ゲートウェイは起動しません。
GWICONFIGファイルのREMOTE_SERVICESセクションの定義
GWICONFIGファイルのREMOTE_SERVICESセクションには、DMCONFIGファイルに指定されている各リモート・サービスのパラメータを指定します。各サービスのエントリ名は、DM_REMOTE_SERVICESセクションのサービスのリモート名と一致していなければなりません。
GWICONFIGファイルのREMOTE_SERVICESセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-9 GWICONFIGファイルのREMOTE_SERVICESセクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*REMOTE_SERVICES
<SERVICE_NAME>
[INRECTYPE=”foreign_outgoing_buffer_type”]
[OUTRECTYPE=”foreign_incoming_buffer_type”]
[OUTREQ_TIME=n]
[SECURE=Y | N]
[CONV=Y | N]
 
次の表に、REMOTE_SERVICESセクションに指定するサービスごとのパラメータ設定について説明します。
 
<SERVICE_NAME>
このパラメータは、ローカル・サービス名(DMCONFIGファイルのDM_REMOTE_SERVICESセクションのRNAME値と同じもの)を表現する1~78文字の英数字文字列です。RNAMEを指定しない場合、この名前はTuxedoサービス名と同じになります。
INRECTYPE=”foreign_outgoing_buffer_type”
リモート・サーバーへのリクエストの外部バッファ・タイプを指定します。INRECTYPEを指定しない場合は、デフォルトがタイプなしになります。この場合、バッファのタイプは変更されます。
OUTRECTYPE=”foreign_incoming_buffer_type”
OUTBUFTYPEの値と同じ
リモート・サーバーからの応答の外部バッファ・タイプを指定します。OUTRECTYPEを指定しない場合は、デフォルトがタイプなしになります。この場合、バッファのタイプは変更されません。
GLOBALセクションの値
このサービスにリクエストを送信するときのタイムアウト値(秒)を指定します。このパラメータを指定しない場合は、GLOBALセクションのOUTREQ_TIMEの値が使用されます。このセクションにもGLOBALセクションにもOUTREQ_TIMEの指定がない場合は、エラー・メッセージが出力されます。
SECURE=Yを指定する場合、TMA TCP Gatewayはリモート・サービスにユーザー情報を渡します。
SECURE=Nを指定する場合、TMA TCP Gatewayはリモート・サービスにユーザー情報を渡しません。
サービスを会話型にするかどうかを指定します。会話モードは現在サポートされていないため、Yを指定するとエラー・メッセージが戻され、ゲートウェイは起動しません。
DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
ドメイン構成ファイルは(DMCONFIG)は仕様セクションで構成されます。セクションは、アスタリスク(*)が先頭に付いた行から始まります。アスタリスク(*)の直後にはセクション名が表示されます。アスタリスクは、セクション名を指定するときに必要です。指定可能なセクション名は、DM_LOCAL_DOMAINSDM_REMOTE_DOMAINSDM_LOCAL_SERVICESDM_REMOTE_SERVICESDM_ROUTINGおよびDM_ACCESS_CONTROLです。
注意:
DM_LOCAL_DOMAINSセクションはDM_REMOTE_DOMAINSの前になければなりません。
これより、新しいゲートウェイ構成を定義するDMCONFIGファイルの具体的なセクションごとに重要なパラメータについて説明します。
DM_LOCAL_DOMAINSセクション
このセクションは、ローカル・ドメインと、それに関連付けるゲートウェイ・グループを指定します。セクションにはゲートウェイ・グループ(ローカル・ドメイン)ごとのエントリが必要です。各エントリには、そのグループで実行するドメインのゲートウェイ・プロセスに必要なパラメータを指定します。
DMCONFIGファイルのDM_LOCAL_DOMAINSセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
Listing 5‑10 DMCONFIGファイルのDM_LOCAL_DOMAINSセクションの構文
LDOM 必須パラメータ [オプション・パラメータ]
 
LDOMは各ローカル・ドメインの名前付けに使用するidentifierの値であり、同じ構成の中で一意でなくてはなりません。DM_LOCAL_SERVICESセクションに記述する場合、LDOMはローカル・サービスが特定のゲートウェイ・グループに接続する際の識別子になります。
次の表に、DM_LOCAL_SERVICESセクションに設定するパラメータを示します。
 
表5-7 DM_LOCAL_DOMAINS Sectionセクションのパラメータ
GWGRP = identifier
このローカル・ドメインを表すゲートウェイ・サーバー・グループの名前(TUXCONFIGファイルに指定されている名前)を指定します。DOMAINIDとゲートウェイ・サーバー・グループの名前は、1対1の関係でなくてはなりません。つまり、それぞれのGWGRPには、それに対応する一意のDOMAINIDが必要です。
TYPE = identifier
ローカル・ドメインをクラスにグループ化するために使用します。TYPETDOMAINやその他のドメイン・ゲートウェイ・タイプに設定できます。TDOMAINという値は、このローカル・ドメインが別のTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのみと通信できることを示します。TMA TCP Gatewayと連携する場合は、TYPE=IDOMAINを指定します。.ドメイン・タイプは$TUXDIR/udataobj/DMTYPEファイルに定義する必要があります。
DOMAINID = string
ローカル・ドメインの識別に使用します。DOMAINIDはローカル・ドメインとリモート・ドメインの両方含めて一意でなければなりません。stringの値は、一連の文字(BA.CENTRAL01"など)か、または"0x"で始まる16進数("0x0002FF98C0000B9D6"など)です。DOMAINIDの長さは32オクテット以下にする必要があります。値が文字列の場合は、31文字以下にする必要があります。
AUDITLOG = string
このローカル・ドメインの監査ログ・ファイルの名前を指定します。監査ログ機能はdmadminコマンドによってアクティブ化されると、このローカル・ドメイン内のすべての操作を記録します。監査ログ機能がアクティブになっているときに、このパラメータを指定しない場合は、$APPDIR環境変数か、またはTUXCONFIGファイルのMACHINESセクションのAPPDIRキーワードに指定されたディレクトリに、DMmmddyy.LOG (mm=月、dd=日、yy=年)というファイルが作成されます。
BLOCKTIME = numeric
TUXCONFIGファイルに指定されたBLOCKTIMEパラメータの値
呼出しの中断を許可する最大待ち時間を指定します。値はTUXCONFIGファイルに指定されているSCANUNITパラメータとの積になります。SCANUNIT * BLOCKTIMEの値は、SCANUNIT以上32,768秒未満でなければなりません。
タイムアウトが発生すれば、その影響を受けたリクエストは必ず失敗します。TUXCONFIG内でトランザクションに対して指定されたタイムアウトは、リクエストがトランザクションから発行されるごとに毎回使用されます。
CODEPAGE = table-identifier
DMCONFIGファイルに指定されていないリモート・ホストと連携するためのマッピングを指定します。CODEPAGEは、ローカルのTuxedoアプリケーションとリモートのメインフレーム・アプリケーションとの間で、SBCS (ASCIIからEBCDICへの)変換を指定するか、マルチバイト文字セット(MBCS)のエンコードまたはデコードを指定します。table-identifierは、変換表を収容しているファイルを示します。ファイル($TUXDIR/udatajobj/codepageディレクトリ内にあり)の名前の一部は、変換時に使用されるコード・ページ番号です。このパラメータには、DMCONFIGファイルに指定されていないリモート・ホストと連携するためのマッピングを指定します。
たとえばSBCS (ASCIIからEBCDIC)の場合、CODEPAGE=00819x00297と指定すると、ASCII CP-00819文字とフランス語版EBCDIC CP-00297文字との間で相互に変換するための変換表が使用されます。変換表は変更できます。文字をすべて掲載した一覧は、「コード・ページ変換表」を参照してください。
たとえばMBCSの場合、CODEPAGE="UTF-8:ibm-1388"と指定すると、UTF-8文字と簡体字中国語混合のEBCDIC ibm-1388文字との相互変換に使用するMBCSエンコードまたはデコードになります。詳細は、「マルチバイト文字セット(MBCS)変換の使用」を参照してください。
DMTLOGDEV = string
このマシンのドメイン・トランザクション・ログ(DMTLOG)を格納するTuxedoファイル・システムを指定します。DMTLOGは、TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、ドメイン・ゲートウェイ・グループはリクエストをトランザクション・モードで処理できません。同じマシン上で実行するローカル・ドメインは、同じDMTLOGDEVファイル・システムを共有できますが、ローカル・ドメインごとに、DMTLOGNAMEキーワードで指定した個別のログ(DMTLOGDEVの表)を作成する必要があります。
DMTLOGNAME = identifier
DMTLOG"
このドメインのドメイン・トランザクション・ログの名前を指定します。この名前は、複数のローカル・ドメインで同じDMTLOGDEVを使用する場合、一意でなければなりません。名前は30文字以下にしてください。
DMTLOGSIZE = numeric
MAXDATALEN = numeric
MAXRDOM = numeric
ゲートウェイごとに許可する接続(ドメインのタイプがOSITPである場合はダイアログ)の最大数を指定します。このパラメータを指定しない場合は制限がなくなります。
MAXRDTRAN = numeric
MAXTRAN = numeric
MAXGTTの値
このローカル・ドメイン上で同時に実行できるグローバル・トランザクションの最大数を指定します。0以上で、TUXCONFIGファイルに定義されているMAXGTTパラメータ以下の値を指定します。値を指定しない場合は、デフォルトのMAXGTTが指定されます。
MAXSENDLEN = numeric
このローカル・ホストとの間で送受信するメッセージの最大長(バイト)を指定します。このパラメータを設定する場合は、送受信されるメッセージはすべて、MAXSENDLENバイト以下のパケットに分解されます。このパラメータを指定しない場合は制限がなくなります。
DM_REMOTE_DOMAINSセクション
このセクションは認識されるリモート・ドメインとその特性のセットを指定します。
DMCONFIGファイルのDM_REMOTE_DOMAINSセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-11 DMCONFIGDM_REMOTE_DOMAINSセクションの構文
RDOM必須パラメータ [optional parameters]
 
RDOMは、この構成の中で認識されているリモート・ドメインをそれぞれ識別するために使用するidentifier値であり、構成の中で一意でなくてはなりません。
次の表に、DM_REMOTE_DOMAINSセクションに設定するパラメータを示します。
 
TYPE = identifier
リモート・ドメインをクラスにグループ化するために使用します。TYPETDOMAINやその他のドメイン・ゲートウェイ・タイプに設定できます。TDOMAINという値は、このリモート・ドメインが別のTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのみと通信できることを示します。OSITPという値は、このリモート・ドメインがOSI-TPプロトコルを介して他のTPドメインと通信することを示します。TMA TCP Gatewayと連携する場合は、TYPE=IDOMAINを指定します。
DOMAINID = string
リモート・ドメインの識別に使用します。DOMAINIDの長さは32オクテット以下にする必要があります。値が文字列の場合は、31文字以下にする必要があります。DOMAINIDはリモート・ドメイン間で一意でなければなりません。stringの値は、一連の文字か、または"0x"で始まる16進数です。
CODEPAGE = table-identifier
ローカルのTuxedoアプリケーションとリモートのメインフレーム・アプリケーションとの間で、SBCS (ASCIIからEBCDICへの)変換を指定するか、マルチバイト文字セット(MBCS)のエンコードまたはデコードを指定する際に使用します。table-identifier 変換表を含むファイルを表します。ファイル($TUXDIR/udatajobj/codepageディレクトリ内にあり)の名前の一部は、変換時に使用されるコード・ページ番号です。
たとえばSBCS (ASCIIからEBCDIC)の場合、CODEPAGE=00819x00297と指定すると、ASCII CP-00819文字とフランス語版EBCDIC CP-00297文字との間で相互に変換するための変換表が使用されます。変換表は変更できます。文字をすべて掲載した一覧は、「コード・ページ変換表」を参照してください。
たとえばMBCSの場合、CODEPAGE="UTF-8:ibm-1388"と指定すると、UTF-8文字と簡体字中国語混合のEBCDIC ibm-1388文字との相互変換に使用するMBCSエンコードまたはデコードになります。詳細は、「マルチバイト文字セット(MBCS)変換の使用」を参照してください。
DM_ACCESS_CONTROLセクション
このセクションは、DMCONFIGファイルのオプションのセクションであり、ローカル・ドメインによって使用されるアクセス制御リストを示します。
DMCONFIGファイルのDM_ACCESS_CONTROLセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-12 DMCONFIGDM_ACCESS_CONTROLセクションの構文
ACL_NAME必須パラメータ
 
ACL_NAMEは固有のアクセス制御リストの識別に使用する名前(identifier)です。名前の長さは15文字以下にする必要があります。
 
ACLIST = identifier [,identifier]
ACLISTには1つ以上のリモート・ドメイン名(RDOM)をカンマで区切って指定します。ワイルドカード文字(*)を使用する場合は、DM_REMOTE_DOMAINSセクションで定義したすべてのリモート・ドメインがローカル・ドメインにアクセスできます。
DM_LOCAL_SERVICESセクション
このセクションには、各ローカル・ドメインから外部に公開するサービスに関する情報を指定します。このセクションはオプションで、指定しない場合は、DM_LOCAL_DOMAINSセクションに定義されているすべてのローカル・ドメインが、TuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションによって公開されているすべてのサービスに対するリクエストを受け付けます。このセクションを定義する場合は、リモート・ドメインからリクエスト可能なローカル・サービスのグループの限定に使用するようにしてください。
DMCONFIGファイルのDM_LOCAL_SERVICESセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-13 DMCONFIGファイルのDM_LOCAL_SERVICESセクションの構文
service [optional parameters]
 
serviceは、外部に公開するサービスのローカル名(identifier)で、名前の長さが15文字以内に制限されています。
この名前は、ローカルのTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションと連携して動作する1つ以上のサーバーで公開されている名前に相当します。外部に公開するサービスは、TUXCONFIGファイルのSERVICESセクションでサービスに指定されているエントリのデフォルトのプロパティや固有のプロパティを引き継ぎます。これらのパラメータとしては、LOADPRIOAUTOTRANROUTINGBUFTYPETRANTIMEなどがあります。
 
ACL = identifier
リモート・ドメインからこのサービスに対して発行されるリクエストをローカル・ドメインが制限するために使用するアクセス制御リスト(ACL)の名前を指定します。ACLの名前はDM_ACCESS_CONTROLセクションで定義します。このパラメータを指定しない場合は、このサービスにリクエストが発行されたときにアクセス制御は実行されません。
LDOM = identifier
このサービスを外部に公開するローカル・ドメインを識別する名前を指定します。このキーワードを指定しない場合は、DM_LOCAL_DOMAINSセクションに定義されているすべてのローカル・ドメインが、このローカル・サービスに対するリクエストを受け付けます。
RNAME = string
GWICONFIGのサービス名
INBUFTYPE=
"type:subtype | FML:servicename"
代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにエンコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはエンコードを行わないため、DMCONFIGファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoサーバーと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
OUTBUFTYPE=
type:subtype | FML:servicename
代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにデコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはデコードを行わないため、DMCONFIGファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoサーバーと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
DM_REMOTE_SERVICESセクション
このセクションには、リモート・ドメイン上のアクセス可能なサービスに関する情報を指定します。
DMCONFIGファイルのDM_REMOTE_SERVICESセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-14 DMCONFIGDM_REMOTE_SERVICESセクションの構文
service [optional parameters]
 
serviceは、ローカルのTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションが特定のリモート・サービスにアクセスする際に使用する名前(identifier)です。各リモート・サービスは、特定のリモート・ドメインに関連付けられています。
 
表5-11 DM_REMOTE_SERVICESセクションのパラメータ
N
LDOM = identifier
このリモート・サービスにリクエストをルーティングするローカル・ドメインの名前を指定します。ローカル・ドメインに関連付けられているゲートウェイ・グループは、TuxedoシステムおよびTuxedoドメインの掲示板にserviceを公開します。このパラメータを指定しない場合は、どのローカル・ドメインでも、このリモート・サービスに対するリクエストの受付けが可能です。サービス・リクエストの宛先は、同じタイプのリモート・ドメイン(RDOMキーワードについては次の定義を参照)に設定されます。
RDOM = identifier
このサービスを実際に実行するリモート・ドメインの名前を指定します。このパラメータを指定せず、ルーティング基準(ROUTINGキーワードについては次の定義を参照)を指定しない場合、ローカル・ドメインは、タイプが一致するいずれかのリモート・ドメインがこのサービスを受け付けるものとして扱い、既知のドメイン(すでに接続が確立されているドメイン)またはDM_REMOTE_DOMAINSセクションのリモート・ドメインを選択します。
RNAME = string
GWICONFIGのサービス名
リモート・ドメインが実際のサービス名として認識する名前を指定します。このパラメータを指定しない場合、リモート・サービス名は、serviceに指定されている名前と同じになります。TMA TCPの場合、この名前はGWICONFIGファイルのサービス名と一致する必要があります。
ROUTING = identifier
複数のリモート・ドメインが同じサービスを提供している場合に、このオプションのパラメータを指定すると、ローカル・ドメインはデータ依存型ルーティングを実行できます。identifierには、このデータ依存型ルーティングに使用するルーティング基準を指定ます。指定しない場合は、このサービスではデータ依存型ルーティングは行われません。identifierは15文字以内でなければなりません。サービス名は同じで異なるRDOMパラメータを持つ複数のエントリがある場合、ROUTINGパラメータはそのエントリすべてにおいて同じでなければなりません。
TRANTIME = integer
INBUFTYPE=type:
subtype
| FML:
servicename”
代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにエンコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはエンコードを行わないため、DMCONFIGファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoアプリケーションと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
OUTBUFTYPE=type:
subtype
| FML:servicename
代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにデコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはデコードを行わないため、DMCONFIGファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoアプリケーションと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
DM_ROUTINGセクション
このセクションはDMCONFIGファイルにおけるオプションのセクションであり、型付きバッファであるFMLVIEWX_C_TYPEおよびX_COMMONを使用したサービス・リクエストのデータ依存型ルーティングに関する情報を提供します。
DMCONFIGファイルのDM_ROUTINGセクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-15 DMCONFIGファイルのDM_ROUTINGセクションの構文
CRITERION_NAME必須パラメータ
 
CRITERION_NAMEは、サービス・エントリに指定したルーティング・エントリの名前(identifier)です。CRITERION_NAMEは15文字以内にする必要があります。
 
FIELD = identifier
ルーティング・フィールドの名前を指定します。30文字以内にする必要があります。このフィールドは、FMLフィールド表(FMLバッファの場合)またはFMLビュー表(VIEWX_C_TYPEまたはX_COMMONバッファの場合)における識別用のフィールド名として扱われます。FLDTBLDIR環境変数とFIELDTBLS環境変数に基づいてFMLフィールド表の場所が判断され、VIEWDIR環境変数とVIEWFILES環境変数に基づいてFMLビュー表の場所が判断されます。
RANGES = string
ルーティング・フィールドの範囲と関連付けられたリモート・ドメイン名(RDOM)を指定します。stringは二重引用符で囲む必要があります。stringは範囲/RDOMのペアをカンマで区切って順番に並べたフォーマットにします。
関連するFIELDのデータ型の最小値を示すために、値MINを使用できます。文字列と配列の場合はNULL文字列、文字フィールドの場合は0です。数値の場合はフィールドに格納できる最小値です。
関連するFIELDのデータ型の最大値を示すために、値MAXを使用できます。文字列と配列の場合は、8進数値の255文字の無制限文字列です。文字フィールドの場合は、単一の8進数値の255文字を指定です。数値の場合は、数値としてフィールドに格納できる最大値です。
したがって、MIN - -5は -5以下のすべての数値を指し、6 - MAXは、6以上のすべての数値を指すことになります。範囲(range)内のメタキャラクタ* (ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。1つのエントリで1つのワイルドカード範囲のみを指定でき、最後に指定する必要があります(その後の範囲は無視されます)。
文字列、配列および文字のフィールド型に使用する文字列による範囲値は一重引用符で囲む必要があり、その前に符号を付けることはできません。short型とlong型の整数値は数字の文字列であり、正負の符号を数字の前に付けることができます。浮動小数点は、Cコンパイラまたはatof():で受け付けられるフォーマットで指定する必要があり、オプションの符号、数字の文字列(必要に応じて小数点を追加)、オプションのeまたはEとそれに続くオプションの符号またはスペース、整数という順番で指定します。
フィールドの値が範囲の中に入っている場合、関連付けられているRDOM値はリクエストのルーティング先のリモート・ドメインを示します。RDOMの値を''*''にすると、ゲートウェイ・グループに基づいて認識可能な任意のリモート・ドメインをリクエストの宛先にすることができます。
範囲/RDOMペアでは、範囲とRDOMの間を'':''で区切ります。
BUFTYPE = ~type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .~
このルーティング・エントリを適用できるデータ・バッファのタイプとサブタイプのリストです。タイプはFMLVIEWX_C_TYPEまたはX_COMMONです。タイプFMLにはサブタイプは指定できず、他のタイプにはサブタイプが必須です(「*」は使用できません)。同じルーティング基準名には、タイプ/サブタイプのペアを重複して指定できませんが、タイプ/サブタイプのペアが一意であれば、複数のルーティング・エントリに同じ基準名を指定することができます。
DMCONFIGファイルの例
リスト5-16は、DMCONFIGファイルのサンプルであり、TMA TCP Gateway製品を実行する前にこのファイルを設定する必要があります。代替のデータ・マッピング用ツールを使用するDMCONFIGファイルのサンプルについては、「Oracle TMA TCP Gatewayのデータ・マッピングに関する構成」の項を参照してください。
リスト5-16 サンプルのDMCONFIGファイル
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# THIS IS UNPUBLISHED PROPRIETARY SOURCE CODE OF
# Oracle Systems, Inc.
# The copyright notice above does not evidence any
# actual or intended publication of such source code.
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*DM_LOCAL_DOMAINS
LOCAL GWGRP=GROUP
TYPE=IDOMAIN
DOMAINID="LOCAL"

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*DM_REMOTE_DOMAINS
REMOTE TYPE=IDOMAIN
DOMAINID="REMOTE"

#
*DM_LOCAL_SERVICES
ECHOX RNAME="ZECHOSV4"
TOLOWER RNAME="TUXTOLOWER"
INBUFTYPE=string
OUTBUFTYPE=string

#
*DM_REMOTE_SERVICES
TOUPPER RDOM=REMOTE
LDOM=LOCAL
RNAME="TUXTOUPPER"


ECHOFAR RDOM=REMOTE
LDOM=LOCAL
RNAME="BEASVR07"
INBUFTYPE="VIEW:myview"
OUTBUFTYPE="FML"

NORMAL RDOM=REMOTE
LDOM=LOCAL
RNAME="TST1V"
 

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