この章の内容は次のとおりです。
このマニュアルおよびこの他のマニュアルに、なじみのない用語が出てきた場合は、用語集で定義を確認してください。
Fusion Webアプリケーションのエンド・ユーザーの多くは、Microsoft Excelなどのデスクトップ・アプリケーションを使用して、Webアプリケーションでも使用される情報を管理します。ADFデスクトップ統合には、Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)開発者が、Fusion Webアプリケーションによって提供される機能をデスクトップ・アプリケーションに拡張するためのフレームワークが備わっています。これによって、エンド・ユーザーは企業のネットワークから切断されている間もOracle ADFの機能を使用できます。また、エンド・ユーザーは、複雑な計算や大量のデータのアップロードといった情報管理業務を簡単かつスムーズに実行するために、使い慣れたExcelのユーザー・インタフェースが備わっているADFデスクトップ統合を好む傾向があります。
ADFデスクトップ統合は、Oracle ADFアーキテクチャの一部です。Oracle ADFアーキテクチャの詳細は、『Oracle Application Development FrameworkによるFusion Webアプリケーションの開発』のOracle ADFアーキテクチャに関する項を参照してください。
図1-1は、ADFデスクトップ統合のアーキテクチャを示します。これは次のコンポーネントから構成されます。
ADFデスクトップ統合
ADFデスクトップ統合のリモート・サーブレット
ADFモデル・レイヤー
図1-1 ADFデスクトップ統合のアーキテクチャ
ADFデスクトップ統合の詳細は、次の場所にあるOracle Technology Network (OTN)のADFデスクトップ統合のページを参照してください:
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/adf/overview/index-085534.html
現在のところ、ADFデスクトップ統合では、Microsoft Excelとの統合をサポートしています。
注意:
このガイドでは、Fusion Webアプリケーションと統合するExcelワークブックを示す用語として、統合Excelワークブックを使用します。これは、Fusion Webアプリケーションと統合されていなかったり、Oracle ADFの機能を使用して構成されていないワークブックと区別するためでもあります。
統合Excelワークブックの作成は、表1-1の手順を実行します。
表1-1 統合Excelワークブックを作成する手順
使用 | 目的 |
---|---|
JDeveloper |
|
Excel |
|
Microsoft ExcelワークブックとFusion Webアプリケーションとの統合によって、次の利点が得られます。
エンド・ユーザーは、使い慣れたデスクトップ・インタフェース(Microsoft Excel)から、Fusion Webアプリケーションがホストするデータや機能にアクセスできます。
エンド・ユーザーは、Fusion Webアプリケーションに接続していないときでも、そのアプリケーションがホストするデータにアクセスできます。データをダウンロードするには、ユーザーはFusion Webアプリケーションにログオンする必要があります。データをExcelワークブックにダウンロードすると、Fusion Webアプリケーションとの接続が切断されているときでもデータを変更できます。
大容量のデータのエントリや更新が、スプレッドシート・スタイルのインタフェースから簡単に行えます。
エンド・ユーザーは、数式やフィルタなど、ネイティブのExcel機能を使用できます。