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Oracle® Fusion Middleware Oracle ADFデスクトップ統合によるアプリケーションの開発
12c (12.2.1.1)
E77396-01
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D Webアプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタでのADFデスクトップ統合の設定

この付録では、Fusion Webアプリケーションでの使用を可能にするためにADFデスクトップ統合サーブレット(adfdiRemote)に対して設定する値について説明します。また、この付録では、ADFデスクトップ統合に同梱されているHTTPフィルタの動作を決めるデプロイメント・ディスクリプタ・ファイルの値について説明します。さらに、これらの値の使用例を示すデプロイメント・ディスクリプタ・ファイルからのコード例を提供します。

この付録の内容は次のとおりです。

D.1 ADFデスクトップ統合サーブレットの構成

Excelワークブックと統合するFusion WebアプリケーションadfdiRemoteサーブレットを使用するには、そのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml)にエントリを含める必要があります。Fusion Webアプリケーションと統合するExcelワークブックは、このサーブレットをコールしてFusion Webアプリケーションとデータを同期させます。サーブレットを格納するadf-desktop-integration.jarファイルは、次のディレクトリにあります。

MW_HOME\oracle_common\modules\oracle.adf.desktopintegration

MW_HOMEはミドルウェア・ホーム・ディレクトリです。

「Fusion Webアプリケーションへの統合Excelワークブックの追加」の説明に従ってADFデスクトップ統合をプロジェクトに追加すると、Fusion Webアプリケーションでサーブレット(DIRemoteServlet)を有効化するために必要なエントリを使用して、デプロイメント・ディスクリプタが自動的に構成されます。必要であれば、サーブレットを手動で構成できます。

ADFデスクトップ統合サーブレットを構成するには:

  1. JDeveloperで、対象となるADFデスクトップ統合プロジェクトのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml)を探して開きます。

    通常、このファイルはプロジェクトのWEB-INFディレクトリにあります。

  2. 「サーブレット」ページをクリックして「追加」アイコンをクリックし、「サーブレット」表に行エントリを作成します。このアイコンは、「サーブレット」表の右上隅にあります。

    Fusion WebアプリケーションadfdiRemoteサーブレットを有効化するために、表D-1に従って値を入力します。


    表D-1 adfdiRemoteサーブレットを有効化するための値

    プロパティ 入力する値

    名前

    adfdiRemote

    タイプ

    サーブレット・クラス

    サーブレット・クラス/JSPファイル

    oracle.adf.desktopintegration.servlet.DIRemoteServlet


  3. 「サーブレット」ページで「サーブレット・マッピング」タブ→「追加」アイコンをクリックして、「サーブレット・マッピング」表に行を作成します。

    Fusion WebアプリケーションadfdiRemoteサーブレットのURLパターンを追加するために、表D-2に従って値を入力します。入力する値は、統合ExcelワークブックでRemoteServletPathワークブック・プロパティに対して指定する値と一致する必要があります。これらの値では、大/小文字が区別されます。


    表D-2 adfdiRemoteサーブレットにURLパターンを追加するための値

    プロパティ 入力する値

    URLパターン

    /adfdiRemoteServlet


    図D-1に、ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのweb.xmlの「サーブレット」ページを示します。

    図D-1 デプロイメント・ディスクリプタの「サーブレット」ページ

    この図は周囲のテキストで説明しています
  4. 「フィルタ」ページをクリックし、「フィルタ」表にadfBindingsフィルタが含まれているかどうか確認します。エントリが存在する場合はそれを選択し、次の手順に進みます。該当するエントリがない場合は、「追加」アイコンをクリックして「フィルタ」表に行エントリを作成します。このアイコンは、「フィルタ」表の右上隅にあります。

    ADFバインディング・フィルタをadfdiRemoteサーブレットに追加するために、表D-3に従って値を入力します。


    表D-3 adfdiRemoteサーブレットにバインディング・フィルタを追加するための値

    プロパティ 入力する値

    名前

    adfBindings

    クラス

    oracle.adf.model.servlet.ADFBindingFilter


  5. 「フィルタ」ページで「フィルタ・マッピング」タブ→「追加」アイコンをクリックして、「フィルタ・マッピング」表に行を作成します。

    マッピング・フィルタをadfdiRemoteサーブレットに追加するために、表D-4に従って値を入力します。このフィルタ・マッピングは、手順2のサーブレットの名前と一致する必要があります。


    表D-4 adfdiRemoteサーブレットにマッピング・フィルタを追加するための値

    プロパティ 入力する値

    マッピング・タイプ

    サーブレット

    マッピング

    adfdiRemote


    図D-2に、ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのweb.xmlの「フィルタ」ページを示します。

    図D-2 デプロイメント・ディスクリプタの「フィルタ」ページ

    この図は周囲のテキストで説明しています
  6. デプロイメント・ディスクリプタ・ファイルを保存して、行った変更を適用するためにADFデスクトップ統合プロジェクトを再ビルドします。

D.2 ADFデスクトップ統合Excelダウンロード・フィルタの構成

ADFデスクトップ統合の次のディレクトリに格納されているadf-desktop-integration.jarに、HTTPフィルタが含まれています。

MW_HOME\oracle_common\modules\oracle.adf.desktopintegration

MW_HOMEはミドルウェア・ホーム・ディレクトリです。

エンド・ユーザーがFusion Webアプリケーションから統合Excelワークブックをダウンロードする前に、アプリケーションによってHTTPフィルタが起動されて統合Excelワークブックで変更が行われるように、Fusion Webアプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml)でエントリを構成します。この変更が行われることにより、エンド・ユーザーが開いたときに統合Excelワークブックが正しく機能します。HTTPフィルタは次の変更を行います。

  • WebAppRoot

    このプロパティの値を、エンド・ユーザーによる統合Excelワークブックのダウンロード元となるFusion Webアプリケーションの完全修飾URLに設定します。

  • ワークブックのモード

    統合Excelワークブックが誤って設計モードまたはテスト・モードのままになっている場合に、ワークブックのモードを実行時モードに変更します。

デフォルトでは、プロジェクトでADFデスクトップ統合を有効化すると、JDeveloperによってADFデスクトップ統合プロジェクトにHTTPフィルタが追加されます。

HTTPフィルタを構成するには:

  1. JDeveloperで、対象となるADFデスクトップ統合プロジェクトのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml)を探して開きます。

    通常、このファイルはプロジェクトのWEB-INFディレクトリにあります。

  2. 「フィルタ」ページをクリックし、「フィルタ」表にadfBindingsフィルタが含まれていることを確認します。エントリが存在する場合はそれを選択し、次の手順に進みます。該当するエントリがない場合は、「追加」アイコンをクリックして「フィルタ」表に行エントリを作成します。

    フィルタを作成するため、または値を構成して既存のHTTPフィルタを変更するために、表D-5に従って値を入力します。


    表D-5 HTTPフィルタを構成するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    名前

    adfdiExcelDownload

    クラス

    oracle.adf.desktopintegration.filter.DIExcelDownloadFilter

    表示名

    (オプション)「一般フィルタ」タブで、JDeveloperに表示されるフィルタの表示名を入力します。

    説明

    (オプション)「一般フィルタ」タブで、フィルタの説明を入力します。


  3. 「フィルタ」ページで「フィルタ・マッピング」タブ→「追加」アイコンをクリックして、「フィルタ・マッピング」表に行を作成します。

    表D-6に従って値を入力し、デフォルトのファイル形式(.xlsx)を使用する統合Excelワークブックのフィルタ・マッピングを追加します。


    表D-6 フィルタ・マッピングを構成するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    マッピング・タイプ

    URLパターン

    マッピング

    *.xlsx

    ディスパッチャ・タイプ

    このプロパティには値は不要です。


  4. 表D-7に従って値を入力し、マクロ有効ワークブック形式(.xlsm)を使用する統合Excelワークブック用に、別のフィルタ・マッピングを追加します。

    表D-7 フィルタ・マッピングを構成するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    マッピング・タイプ

    URLパターン

    マッピング

    *.xlsm

    ディスパッチャ・タイプ

    このプロパティには値は不要です。


    図D-3に、ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのweb.xmlの「フィルタ」ページを示します。

    図D-3 デプロイメント・ディスクリプタの「フィルタ」ページ

    この図は周囲のテキストで説明しています
  5. 「アプリケーション」ページをクリックし、「MIMEマッピング」セクションを開いて「追加」アイコンをクリックします。

    表D-8に従って値を入力し、デフォルトのファイル形式(.xlsx)を使用する統合ExcelワークブックのMIMEタイプを追加します。


    表D-8 MIMEマッピングを追加するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    拡張子

    *.xlsx

    MIMEタイプ

    application/vnd.openxmlformats-officedocument.spreadsheetml.sheet


  6. 表D-9に従って値を入力し、マクロ有効ワークブック形式(.xlsm)を使用する統合Excelワークブック用に、別のMIMEタイプを追加します。

    表D-9 MIMEマッピングを追加するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    拡張子

    *.xlsm

    MIMEタイプ

    application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12


    図D-4に、ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのweb.xmlの「アプリケーション」ページを示します。

    図D-4 デプロイメント・ディスクリプタの「アプリケーション」ページ

    この図は周囲のテキストで説明しています
  7. デプロイメント・ディスクリプタ・ファイルを保存して、行った変更を適用するためにADFデスクトップ統合プロジェクトを再ビルドします。

web.xmlファイルでフィルタおよびフィルタ・マッピング情報を更新する際には、Fusion Webアプリケーションから統合Excelワークブックをダウンロードできるように、adfdiExcelDownloadフィルタ・エントリの下にADFライブラリWebアプリケーション・サポート(<filter-name>ADFLibraryFilter</filter-name>)が表示されるようにしてください。

ADFデスクトップ統合対応Webアプリケーションは、エンド・ユーザーが統合Excelワークブックをダウンロードしようとしたときにエンド・ユーザーの環境を確認するシステム・チェックも表示できます。adfdiExcelDownloadフィルタのSystemCheck.Enabled初期化パラメータを構成することで、このシステム・チェックの表示を管理できます。詳細は、「エンド・ユーザーに対するシステム・チェックの表示を管理する方法」を参照してください。

D.3 ADFデスクトップ統合のためのADFライブラリ・フィルタの構成

「ADF表コンポーネントへのモデルドリブン・リスト・ピッカーの追加」で説明されているように、モデルドリブン・リスト・ピッカーでは、WebアプリケーションのADFライブラリWebアプリケーション・サポート(<filter-name>ADFLibraryFilter</filter-name>)用のフィルタを構成する必要があります。

アプリケーションがADFライブラリ・フィルタを参照するように、Fusion Webアプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml)のエントリを構成します。

ADFライブラリWebアプリケーション・サポート・フィルタを構成する手順:

  1. JDeveloperで、対象となるADFデスクトップ統合プロジェクトのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml)を探して開きます。

    通常、このファイルはプロジェクトのWEB-INFディレクトリにあります。

  2. 「フィルタ」ページをクリックし、「追加」アイコンをクリックして「フィルタ」表に行エントリを作成します。

    表D-10の説明に従って値を入力し、ADFライブラリWebアプリケーション・サポート・フィルタを構成します。


    表D-10 ADFライブラリWebアプリケーション・サポート・フィルタを構成するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    名前

    ADFLibraryFilter

    クラス

    oracle.adf.library.webapp.LibraryFilter

    表示名

    (オプション)「一般フィルタ」タブで、JDeveloperに表示されるフィルタの表示名を入力します。

    説明

    (オプション)「一般フィルタ」タブで、フィルタの説明を入力します。


  3. 「フィルタ」ページで「フィルタ・マッピング」タブ→「追加」アイコンをクリックして、「フィルタ・マッピング」表に行を作成します。

    表D-11の説明に従って値を入力し、フィルタ・マッピングを追加します。


    表D-11 フィルタ・マッピングを構成するためのプロパティ

    プロパティ 入力する値

    マッピング・タイプ

    URLパターン

    マッピング

    /*

    ディスパッチャ・タイプ

    このプロパティには値は不要です。


  4. デプロイメント・ディスクリプタ・ファイルを保存して、行った変更を適用するためにADFデスクトップ統合プロジェクトを再ビルドします。

web.xmlファイルでフィルタおよびフィルタ・マッピング情報を更新する際には、Fusion Webアプリケーションから統合Excelワークブックをダウンロードできるように、例D-1に示すように、adfdiExcelDownloadフィルタ・エントリの下にADFライブラリWebアプリケーション・サポート(<filter-name>ADFLibraryFilter</filter-name>)のフィルタが表示されるようにしてください。

例D-1 ADFライブラリWebアプリケーション・サポートのweb.xmlファイルのエントリ

<filter>
    <filter-name>adfdiExcelDownload</filter-name>
    <filter-class>oracle.adf.desktopintegration.filter.DIExcelDownloadFilter</filter-class>
  </filter>
  ....
<filter>
    <filter-name>ADFLibraryFilter</filter-name>
    <filter-class>oracle.adf.library.webapp.LibraryFilter</filter-class>
  </filter>
  .....

D.4 デプロイメント・ディスクリプタ・ファイルの例

次の例は、ADFデスクトップ統合が含まれているFusion Webアプリケーションweb.xmlファイルからの抜粋で、デスクトップ統合プロジェクト用に構成するエントリを示しています。フィルタの順序の詳細は、「ADFデスクトップ統合をJDeveloperプロジェクトに追加する際の処理」を参照してください。

  . . .
   <filter>
     <filter-name>adfBindings</filter-name>
     <filter-class>oracle.adf.model.servlet.ADFBindingFilter</filter-class>
   </filter>
   <filter>
     <filter-name>adfdiExcelDownload</filter-name>
     <filter-class>oracle.adf.desktopintegration.filter.DIExcelDownloadFilter</filter-class>
   </filter>
   <filter>
     <filter-name>ADFLibraryFilter</filter-name>
     <filter-class>oracle.adf.library.webapp.LibraryFilter</filter-class>
     <init-param>
         <param-name>include-extension-list</param-name>
         <param-value>png,jpg,jpeg,gif,js,css,htm,html,xlsx,xlsm</param-value>
     </init-param>
   </filter>
   . . .
   <filter-mapping>
     <filter-name>adfBindings</filter-name>
     <servlet-name>adfdiRemote</servlet-name>
   </filter-mapping>
   <filter-mapping>
     <filter-name>adfdiExcelDownload</filter-name>
     <url-pattern>*.xlsx</url-pattern>
   </filter-mapping>
   <filter-mapping>
     <filter-name>adfdiExcelDownload</filter-name>
     <url-pattern>*.xlsm</url-pattern>
   </filter-mapping>
   . . .
   <filter-mapping>
     <filter-name>ADFLibraryFilter</filter-name>
     <url-pattern>/*</url-pattern>
     <dispatcher>FORWARD</dispatcher>
     <dispatcher>REQUEST</dispatcher>
   </filter-mapping>
   . . .
   <servlet>
     <servlet-name>adfdiRemote</servlet-name>
     <servlet-class>oracle.adf.desktopintegration.servlet.DIRemoteServlet</servlet-class>
   </servlet>
   . . . 
   <servlet-mapping>
     <servlet-name>adfdiRemote</servlet-name>
     <url-pattern>/adfdiRemoteServlet</url-pattern>
   </servlet-mapping>
   . . .
   <mime-mapping>
     <extension>xlsx</extension>
     <mime-type>application/vnd.openxmlformats-officedocument.spreadsheetml.sheet</mime-type>
   </mime-mapping>
   <mime-mapping>
     <extension>xlsm</extension>
     <mime-type>application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12</mime-type>
   </mime-mapping>
   . . .