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Oracle® Fusion Middlewareインフラストラクチャ・コンポーネントWLSTコマンド・リファレンス
12c (12.2.1.1)
E77234-01
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4.4 サンドボックス・メタデータ管理コマンド

表4-4のコマンドを使用して、サンドボックス内のメタデータを管理します。サンドボックスとは、本番システムに移動する前に変更をテストするための一時的な場所です。サンドボックスは、適用されるまでほとんどのユーザーからは見えません。


表4-4 サンドボックス・メタデータ管理コマンド

使用するコマンド 用途 使用するWLST

destroyMDSSandbox

MDSサンドボックスを破棄します。

オンライン

exportSandboxMetadata

サンドボックスからメタデータをエクスポートします。

オンライン

importSandboxMetadata

サンドボックスにメタデータをインポートします。

オンライン

listMDSSandboxes

サンドボックスをリストします。

オンライン


4.4.1 destroyMDSSandbox

コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理

WLSTでの使用: オンライン

説明

サンドボックスおよびその内容を破棄します。

データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。

構文

destroyMDSSandbox(application, server, sandboxName [, applicationVersion])

引数 説明
application

アプリケーションの名前。

server

このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。

sandboxName

破棄するサンドボックスの名前。

applicationVersion

オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。


次の例では、アプリケーションmyappのMDSリポジトリからサンドボックスsandbox1を破棄します。

wls:/weblogic/serverConfig>destroyMDSSandbox('myapp', 'server1',
                    'sandbox1')
Executing operation: destroyMDSSandbox.
 
Sandbox "sandbox1" successfully destroyed. 

4.4.2 exportSandboxMetadata

コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理

WLSTでの使用: オンライン

説明

テスト・システム上のサンドボックスからメタデータに対する変更をエクスポートします。

データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。

構文

exportSandboxMetadata(application, server, toArchive, sandboxName 
          [, restrictCustTo] [, applicationVersion] [, remote] [, tenantName])

引数 説明
application

メタデータのエクスポート元となるアプリケーションの名前。

server

このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。

toArchive

サンドボックス・コンテンツの転送先となるターゲット・アーカイブ・ファイル(.jar、.JAR、.zipまたは.ZIP)。アプリケーションが物理的にデプロイされるローカルまたはネットワーク・ディレクトリにあるアーカイブを指定できます。-remote引数を指定すると、コマンドが実行されているシステム上のアーカイブを指定できます。

sandboxName

エクスポートするサンドボックスの名前。

restrictCustTo

オプション。有効な値は、パーセント(%)またはカスタマイズ・レイヤー名のカンマ区切りのリストです。後者は、指定したカスタマイズ・レイヤーに一致するカスタマイズ・ドキュメントのみをエクスポートするように、エクスポート操作を制限するために使用されます。各カスタマイズ・レイヤー名には、オプションのカスタマイズ・レイヤー値と値のパターン(カンマ区切り)を大カッコで囲んで含めることができます。

この引数で使用できるパターンの詳細は、「共通名のパターン形式」を参照してください。

例:

restrictCustTo="user[scott]"
restrictCustTo="site[site1],user[scott]"
restrictCustTo="site[site1, %_2],user[scott, m%]"

この引数を指定しない場合、またはこの引数の値としてパーセント(%)を指定した場合は、adf-config.xmlのcust-config要素で宣言されているかどうかに関係なく、すべてのカスタマイズがエクスポートされます。

すべてのカスタマイズまたは宣言されたカスタマイズのサブセットをエクスポートするには、このオプションを使用します。このオプションを使用して、adf-config.xmlのcust-config要素で宣言されていないカスタマイズ・クラスのカスタマイズをエクスポートすることもできます。

excludeAllCust引数も指定すると、この引数は無視されます。

applicationVersion

オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。

remote

オプション。アーカイブ・ファイルを、アプリケーションがデプロイされている場所に書き込むか(false)、コマンドが実行されているシステムに書き込むか(true)を指定するブール値(trueまたはfalse)。

デフォルトはfalseです。

tenantName

この操作で使用するテナントを識別する一意の名前。この引数は、マルチテナント・アプリケーションには必要ですが、非マルチテナント・アプリケーションには適用されません。非マルチテナント・アプリケーションでは、指定された値はいずれも無視されます。


次の例では、アプリケーションmyappのMDSリポジトリから/tmp/sandbox1.jarにサンドボックスsandbox1をエクスポートします。

wls:/weblogic/serverConfig>exportSandboxMetadata('myapp', 'server1',
                    '/tmp/sandbox1.jar', 'sandbox1')

4.4.3 importSandboxMetadata

コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理

WLSTでの使用: オンライン

説明

サンドボックス・アーカイブのコンテンツを、指定されたアプリケーションのMDSリポジトリ・パーティション内の別のサンドボックスにインポートします。また、特定のアプリケーションのMDSリポジトリ・パーティション内のサンドボックスにある特定のアーカイブのコンテンツを更新することもできます。adf-config.xmlのcust-config要素で宣言されているかどうかに関係なく、すべてのカスタマイズがインポートされます。

データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。

構文

importSandboxMetadata(application, server, fromArchive  [, forceSBCreation]
               [, useExistingSandbox] [, sandboxName] [, applicationVersion]
               [, remote] [, tenantName])

引数 説明
application

メタデータをインポートするアプリケーションの名前。

server

このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。

fromArchive

転送するドキュメントの選択元となるソース・アーカイブ・ファイル。アプリケーションが物理的にデプロイされるローカルまたはネットワーク・ディレクトリにあるアーカイブを指定できます。-remote引数を指定すると、コマンドが実行されているシステム上のアーカイブを指定できます。

forceSBCreation

オプション。操作によって同じ名前の既存のサンドボックスを上書きするかどうかを指定するブール値(trueまたはfalse)。引数がtrueに設定された場合、fromArchive引数で、アプリケーションのパーティションにすでに存在しているものと同じ名前のサンドボックスが指定されると、元のサンドボックスは削除され、新しいサンドボックスが作成されます。引数がfalseに設定された場合、同じ名前のサンドボックスが存在していると、例外がスローされます。

デフォルトは、falseです。

useExistingSandbox

オプション。trueに設定されると、アーカイブのコンテンツが、sandboxName引数で指定されたサンドボックスにインポートされます。sandboxNameに対して何も値が指定されていない場合、この引数は無視されます。

デフォルトは、falseです。

sandboxName

オプション。更新するサンドボックスの名前。useExistingSandboxfalseである場合、この引数は無視されます。

applicationVersion

オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。

remote

オプション。アーカイブ・ファイルが、アプリケーションがデプロイされている場所にあるか(false)、コマンドが実行されているシステム上にあるか(true)を指定するブール値(trueまたはfalse)。

デフォルトは、falseです。

tenantName

この操作で使用するテナントを識別する一意の名前。この引数は、マルチテナント・アプリケーションには必要ですが、非マルチテナント・アプリケーションには適用されません。非マルチテナント・アプリケーションでは、指定された値はいずれも無視されます。


次の例では、sandbox1.jarのコンテンツをインポートし、アプリケーションmyappのMDSリポジトリ・パーティションにサンドボックスを作成します。

wls:/weblogic/serverConfig> importSandboxMetadata(application='myapp', 'server1'', 
                             '/tmp/sandbox1.jar')

次の例では、アプリケーションmyappのMDSリポジトリ・パーティションの既存のサンドボックスsandbox1をsandbox1.jarの内容で更新します。

wls:/weblogic/serverConfig>importSandboxMetadata('myapp', 'server1', '/tmp/sandbox1.jar', useExistingSandbox='true', sandboxName='sandbox1')

4.4.4 listMDSSandboxes

コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定した基準に一致するサンドボックスをリストします。

データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。

構文

listMDSSandboxes(application, server [, sbNamePattern] [, applicationVersion])

引数 説明
application

サンドボックスがリストされるアプリケーションの名前。

server

このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。

sbNamePattern

オプション。1つ以上のサンドボックスの名前が一致するパターン。この引数を指定しない場合、アプリケーションのメタデータ・リポジトリ・パーティションに関連付けられているすべてのサンドボックスがリストされます。

この引数で使用できるパターンの詳細は、「共通名のパターン形式」を参照してください。

applicationVersion

オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。


次の例では、文字FlexFieldで始まる、アプリケーションmyappのすべてのサンドボックスをリストします。

wls:/weblogic/serverConfig>listMDSSandboxes('myapp', 'server1',
                    'FlexField%')
Executing operation: listMDSSandboxes.
 
Following Sandboxes match the selection criteria:
FlexfieldAutoSandbox_1347601004722                    
FlexfieldAutoSandbox_1347653193237                    
FlexfieldAutoSandbox_1347691996491