表4-4のコマンドを使用して、サンドボックス内のメタデータを管理します。サンドボックスとは、本番システムに移動する前に変更をテストするための一時的な場所です。サンドボックスは、適用されるまでほとんどのユーザーからは見えません。
表4-4 サンドボックス・メタデータ管理コマンド
使用するコマンド | 用途 | 使用するWLST |
---|---|---|
MDSサンドボックスを破棄します。 |
オンライン |
|
サンドボックスからメタデータをエクスポートします。 |
オンライン |
|
サンドボックスにメタデータをインポートします。 |
オンライン |
|
サンドボックスをリストします。 |
オンライン |
コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理
WLSTでの使用: オンライン
説明
サンドボックスおよびその内容を破棄します。
データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。
構文
destroyMDSSandbox(application, server, sandboxName [, applicationVersion])
引数 | 説明 |
---|---|
application |
アプリケーションの名前。 |
server |
このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。 |
sandboxName |
破棄するサンドボックスの名前。 |
applicationVersion |
オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。 |
例
次の例では、アプリケーションmyappのMDSリポジトリからサンドボックスsandbox1を破棄します。
wls:/weblogic/serverConfig>destroyMDSSandbox('myapp', 'server1', 'sandbox1') Executing operation: destroyMDSSandbox. Sandbox "sandbox1" successfully destroyed.
コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理
WLSTでの使用: オンライン
説明
テスト・システム上のサンドボックスからメタデータに対する変更をエクスポートします。
データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。
構文
exportSandboxMetadata(application, server, toArchive, sandboxName [, restrictCustTo] [, applicationVersion] [, remote] [, tenantName])
引数 | 説明 |
---|---|
application |
メタデータのエクスポート元となるアプリケーションの名前。 |
server |
このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。 |
toArchive |
サンドボックス・コンテンツの転送先となるターゲット・アーカイブ・ファイル(.jar、.JAR、.zipまたは.ZIP)。アプリケーションが物理的にデプロイされるローカルまたはネットワーク・ディレクトリにあるアーカイブを指定できます。-remote引数を指定すると、コマンドが実行されているシステム上のアーカイブを指定できます。 |
sandboxName |
エクスポートするサンドボックスの名前。 |
restrictCustTo |
オプション。有効な値は、パーセント(%)またはカスタマイズ・レイヤー名のカンマ区切りのリストです。後者は、指定したカスタマイズ・レイヤーに一致するカスタマイズ・ドキュメントのみをエクスポートするように、エクスポート操作を制限するために使用されます。各カスタマイズ・レイヤー名には、オプションのカスタマイズ・レイヤー値と値のパターン(カンマ区切り)を大カッコで囲んで含めることができます。 この引数で使用できるパターンの詳細は、「共通名のパターン形式」を参照してください。 例: restrictCustTo="user[scott]" restrictCustTo="site[site1],user[scott]" restrictCustTo="site[site1, %_2],user[scott, m%]" この引数を指定しない場合、またはこの引数の値としてパーセント(%)を指定した場合は、adf-config.xmlのcust-config要素で宣言されているかどうかに関係なく、すべてのカスタマイズがエクスポートされます。 すべてのカスタマイズまたは宣言されたカスタマイズのサブセットをエクスポートするには、このオプションを使用します。このオプションを使用して、adf-config.xmlのcust-config要素で宣言されていないカスタマイズ・クラスのカスタマイズをエクスポートすることもできます。 excludeAllCust引数も指定すると、この引数は無視されます。 |
applicationVersion |
オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。 |
remote |
オプション。アーカイブ・ファイルを、アプリケーションがデプロイされている場所に書き込むか(false)、コマンドが実行されているシステムに書き込むか(true)を指定するブール値(trueまたはfalse)。 デフォルトはfalseです。 |
tenantName |
この操作で使用するテナントを識別する一意の名前。この引数は、マルチテナント・アプリケーションには必要ですが、非マルチテナント・アプリケーションには適用されません。非マルチテナント・アプリケーションでは、指定された値はいずれも無視されます。 |
例
次の例では、アプリケーションmyappのMDSリポジトリから/tmp/sandbox1.jarにサンドボックスsandbox1をエクスポートします。
wls:/weblogic/serverConfig>exportSandboxMetadata('myapp', 'server1', '/tmp/sandbox1.jar', 'sandbox1')
コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理
WLSTでの使用: オンライン
説明
サンドボックス・アーカイブのコンテンツを、指定されたアプリケーションのMDSリポジトリ・パーティション内の別のサンドボックスにインポートします。また、特定のアプリケーションのMDSリポジトリ・パーティション内のサンドボックスにある特定のアーカイブのコンテンツを更新することもできます。adf-config.xmlのcust-config要素で宣言されているかどうかに関係なく、すべてのカスタマイズがインポートされます。
データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。
構文
importSandboxMetadata(application, server, fromArchive [, forceSBCreation] [, useExistingSandbox] [, sandboxName] [, applicationVersion] [, remote] [, tenantName])
引数 | 説明 |
---|---|
application |
メタデータをインポートするアプリケーションの名前。 |
server |
このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。 |
fromArchive |
転送するドキュメントの選択元となるソース・アーカイブ・ファイル。アプリケーションが物理的にデプロイされるローカルまたはネットワーク・ディレクトリにあるアーカイブを指定できます。 |
forceSBCreation |
オプション。操作によって同じ名前の既存のサンドボックスを上書きするかどうかを指定するブール値(trueまたはfalse)。引数が デフォルトは、 |
useExistingSandbox |
オプション。trueに設定されると、アーカイブのコンテンツが、 デフォルトは、 |
sandboxName |
オプション。更新するサンドボックスの名前。 |
applicationVersion |
オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。 |
remote |
オプション。アーカイブ・ファイルが、アプリケーションがデプロイされている場所にあるか(false)、コマンドが実行されているシステム上にあるか(true)を指定するブール値(trueまたはfalse)。 デフォルトは、 |
tenantName |
この操作で使用するテナントを識別する一意の名前。この引数は、マルチテナント・アプリケーションには必要ですが、非マルチテナント・アプリケーションには適用されません。非マルチテナント・アプリケーションでは、指定された値はいずれも無視されます。 |
例
次の例では、sandbox1.jarのコンテンツをインポートし、アプリケーションmyappのMDSリポジトリ・パーティションにサンドボックスを作成します。
wls:/weblogic/serverConfig> importSandboxMetadata(application='myapp', 'server1'', '/tmp/sandbox1.jar')
次の例では、アプリケーションmyappのMDSリポジトリ・パーティションの既存のサンドボックスsandbox1をsandbox1.jarの内容で更新します。
wls:/weblogic/serverConfig>importSandboxMetadata('myapp', 'server1', '/tmp/sandbox1.jar', useExistingSandbox='true', sandboxName='sandbox1')
コマンド・カテゴリ: サンドボックス・メタデータ管理
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定した基準に一致するサンドボックスをリストします。
データベース・ベースのMDSリポジトリでのみ、このコマンドを使用できます。
構文
listMDSSandboxes(application, server [, sbNamePattern] [, applicationVersion])
引数 | 説明 |
---|---|
application |
サンドボックスがリストされるアプリケーションの名前。 |
server |
このアプリケーションがデプロイされる対象サーバー。 |
sbNamePattern |
オプション。1つ以上のサンドボックスの名前が一致するパターン。この引数を指定しない場合、アプリケーションのメタデータ・リポジトリ・パーティションに関連付けられているすべてのサンドボックスがリストされます。 この引数で使用できるパターンの詳細は、「共通名のパターン形式」を参照してください。 |
applicationVersion |
オプション。アプリケーション・バージョン(同じアプリケーションの複数のバージョンをデプロイした場合)。 |
例
次の例では、文字FlexFieldで始まる、アプリケーションmyappのすべてのサンドボックスをリストします。
wls:/weblogic/serverConfig>listMDSSandboxes('myapp', 'server1', 'FlexField%') Executing operation: listMDSSandboxes. Following Sandboxes match the selection criteria: FlexfieldAutoSandbox_1347601004722 FlexfieldAutoSandbox_1347653193237 FlexfieldAutoSandbox_1347691996491