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Oracle® Fusion Middleware SOA SuiteおよびBusiness Process Managementのアップグレード
12c (12.2.1.1)
E77369-01
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7 Oracle Service Busのアップグレード

Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementを含まないOracle Service Busをアップグレードする際の、アップグレード固有のタスクについて説明します。

Oracle Service Bus 11gをリリース12cにアップグレードするときには、この章で説明するアップグレード前タスクとアップグレード後タスクを実行する必要があります。これを実行しないと、アップグレード後環境が機能しなくなる可能性があります。

7.1 Oracle Service Busの12cへのアップグレードの理解

SOA Suiteを含まないOracle Service Busデプロイメントをアップグレードする場合は、このプロセス・フローに従います。

Oracle Service Bus (OSB)は、Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementの有無にかかわらず12c (12.2.1.1)にアップグレードできます。この章のアップグレード手順では、SOAを含まないOracle Service Busのアップグレード方法について説明します。

OSBがSOA 11gまたは以前の12cドメインに含まれており、SOA Suiteの12c (12.2.1.1)へのアップグレードの一部としてOSBをアップグレードする場合は、「SOA SuiteおよびBusiness Process Management 12c (12.2.1.1)のアップグレード」で説明している標準アップグレード・プロセスに従います。

SOAを含まないOracle Service Busをアップグレードする場合は、この章で説明するアップグレード手順を使用してください。ドメインにSOAが含まれていない場合でも、OSBデータをアップグレードするには、_SOAINFRAスキーマをアップグレードする必要があります。OSBには、個別のスキーマがありません。

注意:

必ず、Oracle Service Busに固有のアップグレード前手順およびアップグレード後手順すべてを確認してください。12c (12.2.1.1)へのアップグレード時には、すべてのService Busアップグレード(SOAの有無にかかわらず)でこれらの追加手順が必要になります。

手順 説明 詳細

OSBドメインをホストするWebLogicサーバーとJRFをアップグレードします。

12cインフラストラクチャをインストールして、インフラストラクチャ・ドメインをアップグレードしてから、Oracle Service Busをアップグレードする必要があります。

WebLogic ServerおよびJRF Infrastructureのインストール

Oracle Service Busをインストールします。

Oracle Service Busディストリビューションを入手して、その内容を新しいOracleホームにインストールします。

Oracle Service Busのインストール

Oracle Service Busをアップグレードします。

既存のOracle Service Busドメインをアップグレードします。

OSBドメインのアップグレード(SOAを含まない場合)

アップグレード後タスクをすべて実行します。

標準の12cアップグレード後タスクと、各自のデプロイメントに該当するOSB固有のアップグレード後タスクをすべて実行します。

アップグレード後タスクの実行

Oracle Service Busのアップグレード後タスクの実行

Oracle Service Busのトラブルシューティング

7.2 単一OSBドメイン内でUMSを使用する複数コンポーネントのアップグレード(未サポート)

Oracle Service Bus 11gのトポロジが単一のドメイン内の複数のコンポーネントで構成されている場合は、12c (12.2.1.1)にアップグレードできません

特定のFusion Middlewareコンポーネント(Oracle SOA、Oracle Service Bus (OSB)、Business Activity Monitoring (BAM)など)は、12cでは、ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)に対する依存関係があります。単一の12c (12.2.1.1)ドメイン内でこれらのコンポーネントのうち複数を構成する場合は、コンポーネントが動作するサーバーが1つしかない場合でも、これらのコンポーネントは各自のクラスタ内で動作する必要があります

このようなコンポーネントをアップグレードするには、ドメインの再構成時に、各コンポーネントに個別のクラスタを作成する必要があります(クラスタに関する項を参照)。

このようなコンポーネントに対してサポートされるアップグレード・トポロジについては、「クラスタ化トポロジのアップグレード」を参照してください。

7.3 Oracle Service Bus (OSB)のアップグレード前タスクの実行

Oracle Service Busをアップグレードする場合は、アップグレードを開始する前に、次の各タスクを実行する必要があります。独自のユース・ケースのシナリオと既存のデプロイメントを調べて、次のタスクが各自の環境に当てはまるかどうかを判断してください。

7.3.1 11g環境へのOracle Web Services Managerポリシー・マネージャのデプロイ

Oracle Web Services Manager (OWSM)ポリシー・マネージャがOracle Service Bus 11g環境にデプロイされていない場合は、12cにアップグレードする前に、それを手動でデプロイする必要があります。

11gでは、WebLogicのセキュリティ・ポリシーとOWSMのポリシーは、どちらもOracle Service Busでサポートされていました。11g (11.1.1.7)の時点で、WebLogicセキュリティ・ポリシーは非推奨になり、12c (12.1.3)ではサポートされなくなりました。11gではWebLogicセキュリティ・ポリシーが使用可能であったため、OWSMマネージャのデプロイメントとOWSMポリシーの使用はオプションでした。12cではOWSMポリシーのみがサポートされているため、OWSMポリシー・マネージャのデプロイメントが必須になります。

OWSMポリシー・マネージャを手動で11g環境にデプロイする方法の詳細は、『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』のWebLogic ServerでのOWSMのインストールに関する項を参照してください。

7.3.2 Oracle Service Busのアップグレード時のサービス、プロジェクトおよびリソースのエクスポート

Oracle Service Bus 12.2.1にアップグレードする前に、サービス、プロジェクトおよびリソースを構成JARファイルにエクスポートする必要があります。アップグレード後に、このJARファイルを新しい12c環境にインポートします。

リソースとサービスは、サポート対象の旧リリースから手動でエクスポートできます。「以前のリリースからのOracle Service Busリソースの移行」を参照してください。

詳細は、『Oracle Service Busでのサービスの開発』のリソースと構成のインポートおよびエクスポートに関する項を参照してください。

7.3.3 すべてのサービス、プロジェクトおよびリソースの削除

エクスポートの後、ユーザーが作成したすべてのサービス、プロジェクトおよびリソースを、アップグレード前に削除する必要があります。

Oracle Service Bus Consoleの使用方法の詳細は、プロジェクト、フォルダおよびリソースの削除方法に関する項を参照してください。

JDeveloperを使用したリソースの削除の詳細は、「プロジェクトまたはリソースの削除方法」を参照してください。

7.3.4 以前のリリースからのOracle Service Busリソースの移行

リソースとサービスは、次の各リリースから手動でエクスポートして、Oracle Service Bus 12c (12.2.1.1)で使用できます。

  • Oracle Service Bus 12cリリース12.1.3および12.2.1.0

  • Oracle Service Bus 11gリリース: 11.1.1.7.0

  • Oracle Service Bus 10.3リリース: 10.3.1および10.3.0

  • AquaLogic® Service Busリリース3.0以降

詳細は、『Oracle Service Busでのサービスの開発』のリソースと構成のインポートおよびエクスポートに関する項を参照してください。

7.4 WebLogic ServerおよびJRF Infrastructureのインストール

アップグレードする前に、まず12c (12.2.1.1) Infrastructureディストリビューションを使用してOracle WebLogic ServerおよびJRFをインストールしておく必要があります。

SOA Suiteでは、12c (12.2.1.1) Infrastructureディストリビューションを使用してOracle WebLogic ServerおよびJRFをインストールする必要があります。

詳細な手順は、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』を参照してください。

注意:

Infrastructureディストリビューションをインストールするときには、ドメインの構成に構成ウィザードを使用しないでください。11gドメインは、新しい再構成ウィザードを使用して、アップグレード・プロセスで構成します。

注意:

Infrastructureディストリビューションのインストールを完了してから、SOA 12c (12.2.1.1)にアップグレードする必要があります。Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.1)でサポートしているアプリケーション・サーバーは、Oracle WebLogic Serverのみです。

以前の12cリリースを使用してInfrastructureコンポーネントをインストールおよび構成した場合は、まず、Infrastructure 12c (12.2.1.1)にアップグレードする必要があります。

詳細は、以前のInfrastructure 12cリリースからのアップグレードに関する項を参照してください。

7.5 Oracle Service Busのインストール

Oracle Service Busをインスト-するには、『Oracle Service Busのインストールと構成』を参照してください。

Oracle Service Busは、Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementなしでインストールおよびアップグレードできますが、Oracle Service Busをアップグレードする前には、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.2.1)をインストールする必要があります。詳細はOracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成を参照してください。

注意:

Oracle Service BusでOracle Web Services Managerポリシーを使用する場合、Oracle WebLogicドメインの構成時にいずれかのOracle Service Busドメインを選択した後、Oracle Web Services Manager拡張テンプレートを選択する必要があります。

7.6 Oracle Service Busのスキーマの作成

Oracle Service Bus 12cには、 <prefix>_SOAINFRA、<prefix>_UMSおよび<prefix>_STBスキーマが必要です。Upgrade Assistantを起動する前に、これらのスキーマを作成する必要があります。

Oracle Service Busのすべてのデータベース・スキーマのデータはSOAINFRAスキーマに組み込まれているので、Oracle Service Busには独自のスキーマがありません。したがって、Oracle SOAを実行せずにOracle Service Busを実行できますが、アップグレードを開始する前に、_SOAINFRA_UMSおよび_STBスキーマを作成する必要があります。

注意:

Oracle Fusion Middleware 11gリリースでは、SOAスキーマは必須ではなかったため、データベースなしでOracle Service Bus (OSB)を実行することもできました。ただし、12cでは、Oracle Service Bus 12c (12.2.1.1)を実行する前に、サポートされているデータベースを必須のSOAスキーマで構成しておく必要があります。

新しい12c Oracleホーム・ディレクトリからRCUを実行します。

  1. JAVA_HOME変数を設定し、JAVA_HOME/bin$PATHに追加します(まだそうしていない場合)。
  2. ご使用のシステムの12c_ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。
  3. RCUを起動します。
    UNIXシステムの場合は、次のように入力します。

    ./rcu

    Windowsシステムの場合は、次のように入力します。

    .\rcu.bat

  4. RCU画面をナビゲートして、スキーマ作成を完了します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』のRCU画面でのスキーマの作成に関する項を参照してください

7.6.1 11gからアップグレードする前の必須SOAスキーマの作成

サポートされている11gリリースからアップグレードする場合、アップグレードする前に、サポートされているデータベースで新しい12c必須スキーマを作成することが必要になる場合があります。

注意:

OIDベースのセキュリティ・ストア・ユーザーのみ: 11gでOIDベースのセキュリティ・ストアを使用している場合、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、新しい12cスキーマ_STBおよび_OPSSスキーマを作成する必要があります。

アップグレード前に、OIDベースのセキュリティ・ストアを再関連付けする必要はありません。Upgrade Assistantでスキーマをアップグレードする場合、新しいOPSSスキーマを選択します(Upgrade AssistantによってOIDベースのセキュリティ・ストアが自動的にアップグレードされます)。

12c OPSSデータベース・スキーマが必要なのは、ドメインの再構成時に12cスキーマを参照するためです。ドメインでは、アップグレード完了後にOIDベースのセキュリティ・ストアが引き続き使用されます。

表7-1 SOAおよびSOA統合製品に必要なスキーマ

アップグレードする内容 アップグレード前に作成する12cのスキーマ

SOA Suite (SOA)

Service Table (_STB)

Audit Services (_IAU)

Business Process Monitoring (BPM)

Service Table (_STB)

Audit Services (_IAU)

Business Activity Monitoring(BAM)

SOA Suiteに必要なスキーマ

および

WebLogic Services (_WLS)

Managed File Transfer (MFT)

Service Table (_STB)

Audit Services (_IAU)

Oracle Service Bus(OSB)

Oracle Fusion Middleware 11gリリースでは、SOAスキーマは必須ではなかったため、データベースなしでOracle Service Bus (OSB)を実行することもできました。ただし、12cでは、Oracle Service Bus 12c (12.2.1.1)を実行する前に、サポートされているデータベースを必須のSOAスキーマで構成しておく必要があります。

SOAインフラストラクチャ(_SOAINFRA)

Service Table (_STB)

ユーザー・メッセージング(_UMS)

注意: Oracle SOAを実行しなくてもOracle Service Busはインストールできますが、_SOAINFRAスキーマと_STBスキーマを作成する必要があります。

ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)

Service Table (_STB)

Audit Services (_IAU)

RCUを使用してスキーマを作成する手順は次のとおりです。
  1. JAVA_HOME環境変数を設定し、$JAVA_HOME/bin$PATHに追加します(まだそうしていない場合)。現在サポートされているJDKバージョンは、jdk1.8.0_77です
  2. ご使用のシステムの12c ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。
  3. RCUを起動します。
    UNIXオペレーティング・システムでは、次のようにします。

    ./rcu

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    rcu.bat

  4. RCU画面をナビゲートして、スキーマ作成を完了します。アップグレード用に新しいスキーマを作成する際は、「既存の接頭辞の選択」を選択して、既存のスキーマの作成に使用した接頭辞を見つけます。
    注意: デフォルトで、Common Infrastructure Services (prefix_STB)およびOracle Platform Security Services (prefix_OPSS)スキーマが選択されます(まだそれらが作成されていない場合)。
    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』のRCU画面でのスキーマの作成に関する項を参照してください

7.7 OSBドメインのアップグレード(SOAを含まない場合)

Oracle Service Busアップグレードするには、表7-2で説明する基本手順に従います。

表7-2 Upgrade Assistant画面: スキーマのアップグレード

画面 説明および必要なアクション

ようこそ

この画面では、アップグレード・アシスタントの概要と、アップグレード前の重要なタスクについての情報が示されます。

スキーマ

「個別に選択されたスキーマ」を選択します。

注意: OSBスキーマはありません。Oracle Service Busのすべてのデータベース・スキーマのデータは、SOAINFRAスキーマに組み込まれています。

使用可能なコンポーネント

この画面では、アップグレード可能なスキーマがあるインストール済のOracle Fusion Middlewareコンポーネントのリストが提供されます。コンポーネントを選択すると、スキーマとすべての依存関係が自動的に選択されます。

OSBのアップグレード時には、Metadata Services、Audit ServicesおよびOracle Platform Security Servicesを選択します。

ドメイン・ディレクトリ

この画面では、「使用可能なコンポーネント」画面でOracle Platform Security ServicesまたはOracle監査サービスのどちらを選択したかが表示されます。

既存のWebLogicドメイン・ディレクトリの絶対パスを入力するか、「参照」をクリックしてアップグレードする11gドメイン・ディレクトリに移動して選択します。

前提条件

スキーマ・アップグレードの前提条件が満たされていることを確認します。「次」をクリックする前に、それぞれの前提条件を選択する必要があります。

注意: アップグレード・アシスタントは、これらの前提条件が満たされていることを確認しません。

スキーマ資格証明

この画面を使用して、アップグレードする各スキーマのデータベース接続の詳細を入力します。

調査

各コンポーネントを調査し、コンポーネントのアップグレード準備が整っていることを検証するアップグレード・アシスタントのステータスを確認します。

スキーマごとに表示される「ソース・バージョン」に、アップグレード対象のスキーマの正しいバージョン番号が示されていることを確認します。

アップグレード・サマリー

スキーマ・アップグレードのために選択したオプションのサマリーを確認します。正しいソース・バージョンとターゲット・バージョンが、アップグレード対象の各スキーマにリストされていることを確認します。

「アップグレード」をクリックしてスキーマをアップグレードするか、構成を変更する場合は「戻る」をクリックします。

アップグレードの進行状況

現在のアップグレード・プロセスのステータスを確認します。

注意: この画面のプログレス・バーには、現在のアップグレード手順の進行状況が表示されます。アップグレードの残り時間を示すものではありません。

アップグレードが完了したら「次へ」をクリックします。

アップグレード成功

アップグレードが成功していれば「閉じる」をクリックします。

アップグレードが失敗した場合または正常に完了する前にアップグレードを取り消した場合は、ログ・ファイルを確認してバックアップ環境をリストアし、アップグレード・アシスタントを再起動する必要があります。

7.8 OSBドメインの再構成

スキーマのアップグレード後に、Oracle再構成ウィザードを使用して、11g OSBドメインを再構成する必要があります。このプロセスは、「再構成ウィザードを使用したドメインの再構成」で説明しているSOAドメインの再構成手順と同じです。

7.9 WebLogicコンポーネント構成のアップグレード

ドメインの再構成後に、アップグレード・アシスタントをもう一度実行して、11g OSBドメインのコンポーネント構成をアップグレードします。

このプロセスについては、「アップグレード・アシスタントを使用したドメイン・コンポーネント構成のアップグレード」で説明しています。

7.10 Oracle Service Busのアップグレード後タスクの実行

アップグレードが正常に完了したら、次のタスクを1つ以上実行する必要がある場合があります。独自のユース・ケースのシナリオと既存のデプロイメントを調べて、次のタスクが各自の環境に当てはまるかどうかを判断してください。

注意:

Oracle Service Busでアップグレード後の問題が発生した場合は、「Oracle Service Busのトラブルシューティング」で、一般的な解決策の一覧を参照してください。

7.10.1 ドメイン構成データのインポート

アップグレード後に、「Oracle Service Busのアップグレード時のサービス、プロジェクトおよびリソースのエクスポート」でエクスポートしたドメイン構成データをインポートする必要があります。

詳細は、「コンソールで構成JARファイルからリソースをインポートする方法」および構成ファイルの実行に関する項を参照してください。

7.10.2 セキュリティ構成のインポート

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、アップグレード前にエクスポートしたセキュリティ・データを新しいOracle Service Busドメインにインポートします。

詳細は、Oracle WebLogic Server管理コンソールのオンライン・ヘルプでセキュリティ・プロバイダへのデータのインポートに関する項を参照してください。

注意:

セキュリティ情報は、セキュリティ・プロバイダごとに個別にインポートする必要があります。

7.10.3 XQueryリソースのアップグレード

Oracle Service Busでは、XQuery 1.0をサポートしています。旧XQuery 2004もサポートされます。Service Busで作成された新しいXQueryリソースは、デフォルトでXQuery 1.0を使用します。

12cより前のService Busプロジェクトからアップグレードすると、そのプロジェクト内のすべてのXQueryリソースが、XQuery 2004バージョンを使用するように構成されます。

XQuery Resourcesのアップグレードの詳細は、「XQuery 1.0を使用したXQueryリソースのアップグレード方法」を参照してください。

7.10.4 12cの分割-結合の理解

12cには、パイプライン・サービスまたはプロキシ・サービスから直接分割-結合コンポーネントを呼び出す方法があるため、11gの分割-結合ビジネス・サービスがなくなりました。アップグレード・プロセスでは、次のようにして、静的に構成されたすべての呼び出しの参照を自動的に分割-結合ビジネス・サービスに変更します。

  • フロー・ビジネス・サービスは削除されます。つまり、フロー・ビジネス・サービス用に構成されたTimeoutプロパティも削除されます。

  • ビジネス・サービスと、それを呼び出すプロキシ・サービスが同じプロジェクトに配置されている場合は、そのプロキシ・サービスに関連付けられたパイプラインにより分割-結合が直接呼び出されます。

  • ビジネス・サービスと、それを呼び出すプロキシ・サービスが異なるプロジェクトに配置されている場合は、分割-結合を呼び出すためのローカル プロキシ・サービスが作成されます。このローカル・プロキシ・サービスは、元のプロキシ・サービスから呼び出されます。

7.11 Oracle Service Busアップグレードのトラブルシューティング

Oracle Service Busでアップグレード後の問題が発生した場合は、次の内容を確認して、関連する解決方法を適用してください。

7.11.1 クラスタのフロントエンド・ホストとしてOHSを使用するOSBのアップグレード後のHTTP 404エラーの解決

クラスタ・ドメインのフロントエンド・ホストとしてOracle HTTP Server (OHS)を構成する場合は、OHS構成ファイル(ohs.confg)に次のコードを追加する必要があります。

 <Location /sbconsole>
  SetHandler weblogic-handler
  WebLogicCluster [ADMIN_SERVER_HOST]:[ADMIN.SERVER:PORT]
</Location>
<Location /servicebus>
  SetHandler weblogic-handler
  WebLogicCluster [ADMIN_SERVER_HOST]:[ADMIN.SERVER:PORT]
</Location>

ADMIN.SERVER:PORTは、OHSに使用するマシン名、サーバー名およびポート番号です。

次のサンプル・コード内のmymachine.us.mycompany.com:7001がその例です。

<Location /sbconsole>
  SetHandler weblogic-handler
  WebLogicCluster mymachine.us.mycompany.com:7001
</Location>
<Location /servicebus>
  SetHandler weblogic-handler
  WebLogicCluster mymachine.us.mycompany.com:7001
</Location>

7.11.2 OSBコンソールへのアクセス時のHTTP 404エラーの解決

12cより前のOSBコンソールには、URL: http://[HOST]:[PORT]/sbconsoleを使用してアクセスしていました。

12cでは、OSBコンソールのURLがhttp://[HOST]:[PORT]/servicebusに変更されています。

アップグレード後に、http://[HOST]:[PORT]/sbconsoleと入力すると、http://[HOST]:[PORT]/servicebusにリダイレクトされます。

リダイレクトに失敗して、HTTP 404エラーが返された場合は、12cのURL http://[HOST]:[PORT]/servicebusを直接入力してみてください。