Oracle GoldenGate Studioのインストールを準備するには、使用中のシステムが基本的な要件を満たしていることを確認してください。次に、適切なインストール・ソフトウェアを入手します。
このロードマップでは、Oracle GoldenGate Studioのインストールに必要な手順をすべて説明します。
表1-1 標準的なインストール・ロードマップ
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
システム環境の確認 |
インストールを開始する前に、システムおよびネットワークの最小要件が満たされていることを確認します。 |
「システム環境の確認のロードマップ」を参照してください。 |
インストールの前または後で必要になる必須パッチの確認 |
インストールしているソフトウェア製品に必要な必須パッチがあるかどうかは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureのリリース・ノートを確認してください。 |
Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノートのインストールと構成に関する項を参照してください。 |
適切なディストリビューションの入手 |
Oracle GoldenGate Studioディストリビューションを入手します。 |
製品ディストリビューションの入手を参照してください。 |
インストール・ディレクトリの確認 |
アクセスまたは作成する必要のあるインストーラ・ディレクトリを、インストーラがアクセスまたは作成できることを確認します。また、そのディレクトリが、最小要件を満たすシステムに存在することも確認します。 注意: Oracle GoldenGate Studioバイナリを、NFSマウントされたファイル・システムにインストールすることはお薦めしません。 |
Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解のOracle Fusion Middlewareの主なディレクトリに関する項を参照してください。 |
ソフトウェアのインストール |
Oracle Universal Installerを実行してOracle GoldenGate Studioをインストールします。 インストール・ソフトウェアでソフトウェアをシステムに転送し、Oracleホーム・ディレクトリを作成します。 |
「Oracle GoldenGate Studioソフトウェアのインストール」を参照してください。 |
Oracle GoldenGate Studioリポジトリ・スキーマを作成します。 |
リポジトリ作成ユーティリティを実行して、Oracle GoldenGate Studioリポジトリ・スキーマを作成します。 |
「Oracle GoldenGate Studioリポジトリ・スキーマの作成」を参照してください。 |
Oracle GoldenGate Studioを起動して、使用します。 |
Oracle GoldenGate Studioを使用する追加のツールおよびリソースを検出します。 |
「Oracle GoldenGate Studioをインストールした次の手順」を参照してください。 |
インストール・プロセスを開始する前に、このロードマップで重要な情報を読み、理解する必要があります。
表1-2に、Oracle GoldenGate Studioのインストール環境が適切に準備されていることを確認するために実行する、重要なタスクとチェックを示します。
表1-2 システム環境の確認のロードマップ
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
動作保証要件とシステム要件の確認 |
使用中のオペレーティング・システムが動作保証の対象で、インストールおよび構成用に適切に設定されていることを確認します。 |
「動作保証、システム要件および相互運用性の確認」を参照してください。 |
適切なインストール・ユーザーの指定 |
インストール・ユーザーが、ソフトウェアをインストールする適切な権限を持っていることを確認します。 |
「インストール・ユーザーの選択」を参照してください。 |
システムのOracleホーム・ディレクトリを選択します。 |
推奨されるディレクトリ構造に従ってインストールに必要なOracleホーム・ディレクトリを作成できることを確認します。 Oracle GoldenGate Studioは、スタンドアロンのインストールです。Oracleホーム・ディレクトリは、新規の空のディレクトリである必要があります。 |
「Oracleホーム・ディレクトリについて」を参照してください。 |
動作保証されたJDKのインストール |
ディストリビューション用のインストール・プログラムでは、動作保証されたJDKがシステムにインストールされている必要があります。 |
|
中間層スキーマのデータベースをインストールして構成します |
Oracle GoldenGate Studioが必要とするスキーマに適切に構成されている動作保証されたデータベースにアクセスできる必要があります。 |
.jar
ファイル形式です。各ディストリビューションに、JDKは含まれていません。.jar
ディストリビューション・インストーラを実行するには、動作保証されたJDKがシステムにあらかじめインストールされている必要があります。動作保証マトリックスとシステム要件に関するドキュメントを併用して、現在の環境がインストール要件を満たしていることを確認してください。
現在の環境が動作保証要件を満たしていることを確認する
サポートされているハードウェアおよびソフトウェア構成で製品をインストールしていることを確認します。詳細は、「Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations」ページのリリースの動作保証に関するドキュメントを参照してください。
オラクル社では、動作保証されたシステムおよび環境すべてで製品のパフォーマンスをテストおよび検証しています。新しい動作保証情報が発生するたびに、適切な動作保証に関するドキュメントにすぐに追加されます。新しい動作保証情報は随時発生する可能性があります。したがって、動作保証に関するドキュメントは、ドキュメンテーション・ライブラリには含まれず、Oracle Technology Networkから入手できます。
システム要件ドキュメントを使用して動作保証を確認する
Oracle Fusion Middlewareシステム要件および仕様のドキュメントを参照して、動作保証の要件が満たされていることを確認してください。たとえば、使用している製品が64ビットのOracle Linux 6.5上でのインストールで動作保証されていると動作保証に関するドキュメントに記載されている場合、このドキュメントを使用して現在のシステムが必要な最小仕様を満たしていることを確認します。これには、ディスク容量、使用可能なメモリー、特定のプラットフォームのパッケージおよびパッチ、その他のオペレーティング・システム固有の項目などがあります。システム要件は、今後変更になる可能性があります。したがって、システム要件のドキュメントは、ドキュメンテーション・ライブラリには含まれず、Oracle Technology Networkから入手できます。
複数の製品間で相互運用性を確認する
相互運用性および互換性の理解を読み、同じリリースまたは混在したリリースから複数のFusion Middleware製品をインストールして実行する方法を理解してください。
現在のシステムでインストールおよび構成を実行するユーザーには、十分な許可および権限が必要です。
Fusion Middleware製品をインストールするユーザーは、ファイルの所有者となり、そのファイルに対する一定の権限を持ちます。
Fusion Middleware製品をインストールするユーザーは、製品に対して次の権限を持ちます。
実行可能ファイル以外のファイル(.jar
、.properties
、.xml
など)に対する読取り/書込み権限。ファイル所有者と同じグループの他のユーザーはすべて、読取り権限のみを持ちます。
実行可能ファイル(.exe
、.sh
、.cmd
)に対する読取り/書込み/実行権限。ファイル所有者と同じグループの他のユーザーはすべて、読取り/実行権限のみを持ちます。
つまり、ソフトウェアをインストールするユーザー以外は、Oracleホームにインストールされたバイナリを使用して、Fusion Middleware製品のドメインまたは構成できるということです。
インストーラを実行する前に検討すべき、その他の事項を次に示します。
UNIXオペレーティング・システムの場合、インストールの前にシステムでumask
を027
に設定することをお薦めします。こうすると、インストール中にファイル権限が正しく設定されます。次のコマンドを使用します。
umask 027
このコマンドは、製品のインストーラを実行するのと同じターミナル・ウィンドウで入力する必要があります。
UNIXオペレーティング・システムの場合、プログラムをroot
ユーザーとして実行しないでください。インストーラ起動時の検証に失敗し、続行できなくなります。
製品のインストールを管理する(たとえば、パッチを適用する)際には、最初に製品インストールを実行したときに使用したのと同じユーザーIDを使用する必要があります。
Windowsオペレーティング・システムの場合、インストールを実行するユーザーに管理者権限が必要です。詳細は、「インストール・ユーザーがWindowsオペレーティング・システムで管理者権限を持っていることの確認」を参照してください。
デフォルトの権限設定を変更すると、インストールのセキュリティが低下し、システムのセキュリティも低下する可能性があります。デフォルトの権限設定はそのままにしておくことをお薦めします。
他のユーザーが特定のファイルまたは実行可能ファイルにアクセスする必要がある場合、ファイル権限を変更するかわりに、UNIXのsudo
コマンド(または他の類似コマンド)を使用することを検討してください。
UNIXオペレーティング・システムの管理者ガイドを参照するか、それ以上のサポートが必要な場合には、オペレーティング・システムのベンダーにお問い合わせください。
Oracle Fusion Middleware製品をインストールする際に、Oracleホーム・ディレクトリを使用する必要があります。
このディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数のFusion Middleware製品によって使用される共通ファイルのリポジトリです。これらのファイルは、Fusion Middlewareがシステムで正常に動作するために必須です。インストール中に製品間の依存性を確認する機能があります。そのため、Oracleホーム・ディレクトリは、システムにインストールされているOracle Fusion Middleware製品すべての中心となるサポート・ディレクトリと考えることができます。
Fusion Middlewareのドキュメントでは、Oracleホーム・ディレクトリをORACLE_HOME
と表しています。
Oracleホームに関する考慮事項
Oracleホーム・ディレクトリを作成してFusion Middleware製品をインストールする際は、次の点を念頭に置いてください。
Oracleホーム・ディレクトリの名前には空白を入れないでください。Oracleホーム・ディレクトリのパスに空白が含まれていると、インストーラでエラー・メッセージが表示されます。
1つのOracleホーム・ディレクトリにインストールできるのは、各Oracle Fusion Middleware製品の1つのインスタンスのみです。1つの製品の異なるバージョンを同じマシンにインストールする必要がある場合は、各バージョンをそれぞれ専用のOracleホーム・ディレクトリに置く必要があります。
1つのOracleホームに複数種類の製品をインストールできますが、製品ごとには1つのバージョンしかインストールできません。
複数のホーム・ディレクトリ
ほとんどの場合、Oracleホーム・ディレクトリは1つで十分ですが、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成することは可能です。たとえば、次のような場合には、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する必要があります。
開発環境と本番環境を別々に維持し、それぞれに別々の製品スタックを置きたい場合。ディレクトリが2つあると、準備ができるまで、本番環境を変更しないまま開発環境のみを更新できます。
2種類のバージョンのFusion Middleware製品を同時に保持したい場合。たとえば、既存のバージョンをそのままにして新しいバージョンの製品のインストールしたいこともあります。この場合は、各バージョンの製品を専用のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。
相互に互換性のない複数の製品をインストールする必要がある場合。詳細は、相互運用性および互換性の理解を参照してください。
注意:
複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合は、各製品の構成フェーズで、重複しないポート範囲を指定する必要があります。Fusion Middleware製品のほとんどは、.jar
ファイル形式です。各ディストリビューションに、JDKは含まれていません。.jar
ディストリビューション・インストーラを実行するには、動作保証されたJDKがシステムにあらかじめインストールされている必要があります。
JDKは、必ずOracleホーム以外にインストールしてください。JDKをOracleホームにインストールすると、これ以降にタスクを実行しようとしたとき、問題が発生します。Oracle Universal Installerは、Oracleホームが空であることを検証します。空のディレクトリを指定するまで、インストーラは先に進みません。JDKのインストール環境は、/home/oracle/products/jdk
ディレクトリに指定することをお薦めします。
一部の製品(Oracle HTTP ServerやOracle JDeveloperなど)は、プラットフォーム固有のディストリビューションとして利用できます。プラットフォーム固有のディストリビューションには、.bin
(UNIXオペレーティング・システムの場合)、または.exe
(Windowsオペレーティング・システムの場合)のインストーラが用意されています。この場合、プラットフォーム固有のJDKはディストリビューションに含まれているので、JDKを別途インストールする必要はありません。ただし、動作保証されているJDKのバージョンによっては、JDKを最新版にアップグレードする必要があるかもしれません。
Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成のページで、動作保証の情報を参照して、必要なJDKのバージョンを必ず確認してください。
必要なJDKをダウンロードするには、次のURLにアクセスしてJava SE JDKをダウンロードします。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
Oracle Fusion Middleware製品の多くは、構成前にデータベース・スキーマが必要です。これらのスキーマをインストールできるデータベースがまだない場合は、動作保証されたデータベースをインストールおよび構成する必要があります。
オペレーティング・システムで動作保証されたデータベースを確認するには、「Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations」ページのリリースの動作保証に関するドキュメントを参照してください。
データベースが正常に構成されていてスキーマを作成できることを確認するには、Oracle Fusion Middlewareシステム要件および仕様に関するドキュメントで、Oracle Repository Creation Utilityの要件の検証に関する項を参照してください。
注意:
12cの場合、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジに使用できるのは、動作保証されたOracleデータベースのみです。
データベースを適切に構成した後に、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してデータベースに製品スキーマを作成します。このツールは、Oracle Fusion Middleware製品のOracleホームからは使用できません。RCUの詳細は、リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成を参照してください。
Oracle Fusion Middleware GoldenGate Studioディストリビューションを使用して、Oracle GoldenGate Studioをインストールします。
Oracle GoldenGate StudioのディストリビューションはOracle Technology Network (OTN)から入手できます。Oracle GoldenGate Studioをインストールするには、インストーラのZIPファイルをダウンロードして、システム上のディレクトリに解凍します。次に、そのディレクトリからjava -jar
コマンドを使用してインストーラを起動できます。
Oracle Fusion Middleware製品を探してダウンロードするには、OTNでOracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のREADMEファイルを参照してください。
このディストリビューションをインストールするには、動作保証されているJDKがシステムにインストールされている必要があります。
注意:
ディストリビューションの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の製品ディストリビューションの入手の理解に関する項を参照してください。