Oracle® Fusion Middlewareライフサイクル管理ツールによるOracle Fusion Middlewareの構成 リリース12c (12.2.1.1) E77310-01 |
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ライフサイクル管理ツールには、Oracle Fusion Middleware環境をインストール、構成および管理するための方法が用意されています。
Oracle Fusion Middlewareライフサイクル管理ツールには、特定のOracle Fusion Middlewareトポロジのデプロイメントおよび管理を自動化できる、包括的なツール・セットが用意されています。
次の表で、ライフサイクル管理ツールの主要コンポーネントについて説明します。
コンポーネント | 説明 |
---|---|
Fusion Middleware環境仕様 |
環境仕様は、Fusion Middleware環境を記述する、標準化された、強く型付けされたデータ構造です。 |
Fusion Middlewareコンポーザ |
コンポーザは、Fusion Middlewareトポロジを記述するためのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを提供するクライアント・アプリケーションです。各要素をトポロジに1つずつ追加することによって、トポロジを最初から作成できます。 |
Fusion Middlewareアクション・フレームワーク |
アクション・フレームワークは、製品全体でライフサイクル操作を起動するための標準メカニズムです。アクションは、環境仕様で定義されているターゲット上で実行できます。 ライフサイクル管理ツールには、次のような標準アクションのセットが用意されています。
カスタム・アクションを作成することもできます。 |
Fusion MiddlewareプロビジョニングAPI | プロビジョニングAPIには次のものがあります。
詳細は、標準アクションJavaDocの使用を参照してください。 |
Oracle Fusion Middlewareライフサイクル管理ツールを使用して、新規Fusion Middlewareトポロジを定義およびデプロイできます。トポロジの作成によってトポロジを定義した後、トポロジを更新できます。
Oracle Fusion Middlewareライフサイクル管理ツールを使用して、新規Oracle Fusion Middleware環境を定義およびデプロイできます。これは、Fusion Middlewareインストーラおよび構成ウィザードによるソフトウェアの手動インストールおよびデプロイの代替方法です。
新規Fusion Middleware環境を定義およびデプロイするには、次を実行する必要があります。
作成するトポロジを記述するトポロジ・ファイルを作成します。
詳細は、トポロジ・ファイルの作成方法を参照してください。
Javaまたは同等のスクリプト言語を使用して、トポロジ・ファイル内のデータを使用して新規環境をデプロイする、標準アクションのセットを起動します。
たとえば、新規環境を作成している場合は、ライフサイクル管理ツール・アクション・フレームワークの一部である、create-domain
標準アクションを使用することがよくあります。
詳細は、標準アクションの起動方法を参照してください。
新規環境を作成する以外に、既存の環境を更新することもできます。たとえば、既存のOracle Fusion Middlewareドメインを拡張して、追加コンポーネントを含めることができます。
既存のFusion Middlewareドメインを拡張または更新するには、次を実行する必要があります。
作成するトポロジを記述するトポロジ・ファイルを作成または特定します。
詳細は、トポロジ・ファイルの作成方法を参照してください。
Javaまたは同等のスクリプト言語を使用して、トポロジ・ファイル内のデータを使用して既存のOracle Fusion Middlewareドメインを更新または拡張する、標準アクションのセットを起動します。
詳細は、標準アクションの起動方法を参照してください。
ライフサイクル管理ツールの使用を開始する前に、基本概念、およびツールを使用して実行する基本タスクについてある程度理解する必要があります。
ライフサイクル管理ツールの使用を開始する前に、LCMツールに固有の重要な用語および概念についてある程度学習する必要があります。
ライフサイクル管理ツールについて学習してこれを使用するため、次の用語および概念を理解している必要があります。
用語または概念 | 定義 |
---|---|
トポロジ |
Fusion Middleware環境の主要コンポーネントの記述であり、ホスト、Oracleホーム、ドメイン、ノード・マネージャ・インスタンス、データ・ソース、およびその他の外部リソース(ロード・バランサを含む)、さらにこれらのコンポーネントを実際のホスト上にマップするためのバインド情報(例: 物理マシンまたは仮想マシン)が含まれます。 トポロジ定義はトポロジ・ファイル(JSONまたはXMLファイル)に保存され、Fusion Middlewareコンポーザで作成、編集または変更できます。 |
ドメイン・プロファイル |
ドメインを構成する管理対象サーバー、クラスタおよびターゲット指定情報の記述。 |
資格証明 |
環境の特定のコンポーネントに対するユーザー名とパスワード(または他の資格証明)。通常、ライフサイクル・タスクを実行するには資格証明が必要です。たとえば、ドメインを更新するにはドメイン管理者のユーザー名とパスワードが必要であり、必須スキーマをインストールするにはデータベース・ユーザー名とパスワードが必要です。 |
チューニング・パラメータ |
環境のコンポーネントに対するオプションの設定。たとえば、チューニング・パラメータには、データ・ソースのタイムアウトなどがあります。 |
新規Fusion Middleware環境のデプロイの最初のステップは、トポロジの要素を定義するトポロジ・ファイル(XMLまたはJSON)の作成です。次に、標準アクションを使用して、トポロジをデプロイまたは管理できます。
次の表に示すように、トポロジ・ファイルを作成する方法は2通りあります。
方法 | 説明 | 詳細 |
---|---|---|
サンプル・ファイルを使用した開始 |
典型的な単一ホストOracle SOA Suiteドメインを表すサンプル・トポロジ・ファイルは、Oracleヘルプ・センターからダウンロードできます。このサンプル(または別の類似のサンプル)をダウンロードして、作成する環境にあわせて特定の値を編集できます。 ライフサイクル管理ツールのチュートリアルでは、新規トポロジ・ファイルを作成するこの方法の使用方法を説明しています。 |
チュートリアル: LCMツールを使用したOracle SOA Suiteのインストールと構成 |
コンポーザとその組込みのツールを使用した、トポロジの最初からの描画 |
サンプル・ファイルを使用しない場合は、コンポーザを開いてトポロジの各要素を1つずつ作成することによって、新規トポロジ・ファイルを作成できます。 最初に、チュートリアルに目を通し、様々なコンポーザの機能に関するオンライン・ヘルプを確認して、コンポーザのユーザー・インタフェースに慣れておくことをお薦めします。 |
チュートリアル: LCMツールを使用したOracle SOA Suiteのインストールと構成 FMWコンポーザ・オンライン・ヘルプのFMWコンポーザの概要 |
環境の特性を定義するトポロジ・ファイルを識別した後、1つ以上の標準アクションを起動して環境を作成または変更できます。
標準アクションを起動するには、Javaまたは同様のスクリプト言語を使用する必要があります。
Javaプログラミングをよく理解している場合は、Lifecycle Management Action FrameworkのJava APIリファレンスを使用すると、Javaコードで標準アクションを参照する方法についてさらに学習できます。
このガイドの例では、Javaと同様の概念を使用する、簡単なオープン・ソース・スクリプト言語であるApache Groovyを使用していることに注意してください。http://www.groovy-lang.org/index.htmlを参照してください。Groovyを使用して標準アクションを起動する方法の詳細は、チュートリアル: LCMツールを使用したOracle SOA Suiteのインストールと構成を参照してください。