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Oracle® Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのアップグレード
12c (12.2.1.1)
E77367-01
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4 スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード(11gから12c)

この章では、既存のOracle WebLogic Server (WLS)ドメインによって管理されていない、または登録されていない、11gのスタンドアロンOracle HTTP Serverを12cにアップグレードする手順について説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

4.1 アップグレード前の重要な考慮事項

アップグレードを開始する前に、アップグレード中またはその後に既存の設定が影響を受けないことを確認することが重要です。Oracle Web CacheまたはWebGateを使用しているか、アプリケーション固有のアーティファクトを11gドメインで使用している場合には、この項の各トピックをよく確認して既存の設定に影響が出ないようにします。

4.1.1 Oracle Web Cache 11gユーザー

Oracle Web Cacheはセキュアなリバース・プロキシ・キャッシュであり、ブラウザとHTTPサーバーとの間、またはブラウザとContent Managementサーバーとの間にデプロイされる圧縮エンジンです。アクセス頻度の高いコンテンツをキャッシュすることで、Webサイトのパフォーマンスを向上します。オラクル社では、Web Cacheの最終バージョンを11gでリリースしました。Web Cacheは12cでは使用できません。

11g環境でWeb Cacheを使用している場合は、次の制限事項を考慮してください。

  • Web CacheはFusion Middleware 12cでは使用できません。このため、Web Cacheにはアップグレードはありません。

  • Web Cache 11gを12c Oracle HTTP Serverのフロントエンドにする組合せは動作保証されません。

  • 11gのセットアップでWeb CacheとOracle HTTP Serverの両方を使用している場合、Oracle HTTP Serverのみを12cにアップグレードできます。この場合、11g Web Cacheを無効にし、トラフィックがOracle HTTP Serverに直接向けられるように構成設定を変更する必要があります。

  • 11gセットアップでWeb CacheとOracle HTTP Serverの両方を使用し、それらをOracle WebLogic Server (WLS)ドメインに登録してEnterprise Manager Fusion Middleware Controlによって管理している場合は、WLSドメインも12cにアップグレードする必要があります。この場合、関連付けられたOracle HTTP Serverも12cにアップグレードされます。ただし、Web Cacheは、12cのFusion Middleware Controlから削除されます。

4.1.2 WebGate 11gユーザー

WebGateはOracle Access Manager (OAM)のWebサーバー・プラグインで、HTTPリクエストを捕捉して、認証と認可を行うためにアクセス・サーバーに転送します。WebGateはOracle HTTP Server 12cインストールに含まれており、Upgrade AssistantによってOracle HTTP Serverアップグレード処理の一部としてアップグレードされます。

注意:

Oracle Fusion Middleware 12cリリース12.2.1.1では、WebGateのログ・ファイル名がoblog.logからwebgate.logに変更されました。Oracle HTTP Serverの最新リリースへのアップグレード後に、oblog_config_wg.xmlファイルを手動で更新して、ファイル内に出現する「oblog.log」の各エントリを「webgate.log」に置き換える必要があります。このタスクを実行する手順は、WebGateのログ・ファイル名の更新を参照してください。

4.1.3 WebGateのログ・ファイル名の更新

Oracle Fusion Middleware 12cリリース12.2.1では、WebGateのログ・ファイル名がoblog.logからwebgate.logに変更されました。Oracle HTTP Serverの最新リリースへのアップグレード後に、oblog_config_wg.xmlファイルを手動で更新して、ファイル内に出現する「oblog.log」の各エントリを「webgate.log」に置き換える必要があります。

WebGateのログ・ファイル名を更新する手順は次のとおりです。
  1. 次のパスにディレクトリを変更します。
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs_instance/webgate/config
  2. oblog_config_wg.xmlファイルを編集モードで開きます。
  3. すべての「oblog.log」を「webgate.log」に置換します。

4.1.4 11gのアプリケーション・アーティファクト

アプリケーション・アーティファクトには、JSPファイル、イメージ、スタイルシート、Javascript、静的HTMLページに加えて、Javaのクラスおよびソース・ファイルやWebアプリケーションの構成ファイルなどのすべてのWebリソースが含まれます。統合開発環境(IDE)は、これらすべてのリソースを使用し、Webアプリケーション・アーティファクトとして参照します。

11gのアプリケーション・アーティファクトがあり、12cでも引き続き使用する場合は、次をよく確認してください。

  • 11g Oracleインスタンスから12cドメインへのOracle HTTP Serverアップグレードの一部として、Oracle HTTP Server構成ディレクトリのレイアウトが、Oracleインスタンスからスタンドアロン・ドメインに移行されます。

  • Oracleインスタンスのコンポーネント構成ディレクトリにあるOracle HTTP Server 11gの構成ファイルは、自動的に移行されます。

  • Oracleインスタンス内にあるアプリケーション・アーティファクトは、任意の組合せの静的ファイル(HTMLまたはイメージ、CGIまたはFastCGIのスクリプトまたはアプリケーション、サード・パーティのモジュールなど)を含めて、12cへのアップグレード後に手動で移行する必要があります

    詳細は、「11gのアプリケーション・アーティファクトの移行」を参照してください。

4.1.5 11gのアプリケーション・アーティファクトの移行

Oracleインスタンス内にあるすべての11gアプリケーション・アーティファクトを、HTMLまたはイメージ、CGIまたはFastCGIのスクリプトまたはアプリケーション、サード・パーティのモジュールなど、任意の組合せの静的ファイルを含めて手動で移行する必要があります。11g構成によって参照されていたが、Oracleインスタンスの外部のディレクトリに保存されていたアプリケーション・アーティファクトは、Oracle HTTP Server 12cが使用する移行した構成によって引き続き参照されます。

たとえば、あるサード・パーティのプラグイン・モジュールがOracle HTTP Server 11gのOracleホームにインストールされており、次の例に示す構成を使用してOracleホームの場所から参照されていた場合は、このプラグイン・モジュールを12c Oracle HTTP ServerのOracleホームに手動でインストールするか、またはアップグレードした構成を変更して別の場所で参照する必要があります。

LoadModule example_module "${ORACLE_HOME}/ohs/modules/mod_example.so"

同様に、静的ファイルが11gのコンポーネント構成ディレクトリ内の/htdocsディレクトリにコピーされていた場合は、これらのファイルも12cインスタンスの構成ディレクトリに手動でコピーするか、またはアップグレードされた構成を修正して別の場所で参照する必要があります。他のタイプのアプリケーション・アーティファクトは、同様の手順で手動で移行する必要があります。

4.2 11gのスタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード

スタンドアロンのOracle HTTP Serverを11gから12cにアップグレードすることは、適切な方法ではありません。新しいOracleホームにOracle HTTP Server 11gソフトウェアをインストールし、次にUpgrade Assistantを使用して11gドメインをアップグレードする必要があります。

次のタスクを実行して、スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレードを完了します。

4.2.1 スタンドアロンOracle HTTP Serverのインストール

スタンドアロンOracle HTTP Serverをインストールする手順は次のとおりです。
  1. 12.2.1.1製品ディストリビューションをインストールするターゲット・システムにサインインします。
  2. Oracle HTTP Serverディストリビューション(UNIX向けのfmw_12.2.1.1.0_ohs_linux64.binとWindows向けのsetup_fmw_12.2.1.1.0_ohs_win64.exe)を、ターゲット・システム上でOracle Technology NetworkまたはOracle Software Delivery Cloudからダウンロードします。
  3. Oracle HTTP Serverディストリビューションをダウンロードしたディレクトリに移動します。
  4. 使用するマシンが次の要件を満たしていることを確認します。
    • システム、パッチ、カーネルおよびその他の要件が、Oracle HTTP Serverのインストールと構成に指定された内容を満たしていることを確認します。
    • Oracle HTTP Serverはデフォルトではポート7777にインストールされるので、ノード上のどのサービスでもポート7777を使用していないことを確認する必要があります。このポートが使用されているかどうかを確認するには、Oracle HTTP Serverをインストールする前に次のコマンドを実行します。このポートが使用されている場合は、解放する必要があります。

      netstat -an | grep 7777

  5. 次のコマンドを入力して、インストール・プログラムを開始します。
    UNIXオペレーティング・システムの場合:
    ./ohs_linux64.bin
    Windowsオペレーティング・システムの場合:
    setup_ohs_win64.exe
  6. UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、「インストール・インベントリの設定」画面が表示されます。
    中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名に中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認し、「次へ」をクリックします。

    注意:

    「インストール・インベントリの設定」画面は、Windowsオペレーティング・システムでは表示されません。
  7. 「ようこそ」画面の情報を参照し、すべての要件を満たしていることを確認して「次へ」をクリックします。
  8. 「自動更新」画面で、「自動更新をスキップ」を選択して「次へ」をクリックします。
    • この時点でソフトウェアの更新をシステムで確認しないようにする場合は、「自動更新をスキップ」を選択します。

    • パッチ・ファイルをダウンロードした場合は、「ディレクトリからパッチを選択」を選択してローカル・ディレクトリに移動します。

    • My Oracle Supportアカウントを持っている場合にソフトウェアの更新を自動でダウンロードするには、「My Oracle Supportで更新を検索」を選択します。Oracle Supportの資格証明を入力して、「検索」をクリックします。インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするようにプロキシ・サーバーを構成するには、「プロキシ設定」をクリックします。「接続のテスト」をクリックして接続をテストします。

  9. 「インストールの場所」画面でOracleホーム・ディレクトリの場所を指定して、「次へ」をクリックします。
    ここでは、スタンドアロン・ドメインにOracle HTTP Serverの標準的なインストール・トポロジを使用してインストールを行っているため、Oracleホーム・ディレクトリを任意に指定できます。ただしこのソフトウェアを確実に、新規のOracleホームにインストールしてください。
    Oracle Fusion Middlewareディレクトリ構造の詳細は、Oracle Fusion Middlewareインストールの計画のインストールと構成のディレクトリの選択を参照してください。
  10. 「インストール・タイプ」画面で、「スタンドアロンHTTPサーバー(WebLogic Serverとは切り離して管理)」を選択し、「次へ」をクリックします。
    インストール・タイプについて詳しくは、Oracle HTTP Serverのインストールと構成のOracle HTTP Serverの標準インストール・トポロジの概要を参照してください。
  11. 「前提条件チェック」画面で、ホスト・コンピュータを分析して、特定のオペレーティング・システムの前提条件を満たしているか確認します。
    前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。
    エラーや警告メッセージを無視してインストールを続ける場合は、「スキップ」をクリックします(このアプローチはお薦めできません)。
  12. Oracle Supportアカウントを持っている場合は、「セキュリティ更新」画面で、セキュリティ更新を受け取る方法を指定します。
    Oracle Supportアカウントを所持しておらずこの手順を省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスの選択を解除して、後続のダイアログ・ボックスで選択内容を確認します。
  13. 「インストール・サマリー」画面で、選択したインストール・オプションを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。レスポンス・ファイルを使用して、サイレント・インストールを実行できます。「インストール」をクリックします。
  14. 「インストールの進行状況」画面のプログレス・バーに100%が表示されたら、「次へ」をクリックします。
  15. 「インストール完了」画面に、インストールの場所と、インストールされた機能セットが表示されます。この画面の情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。
これで、Oracle HTTP Serverのスタンドアロン・モードでのインストールが完了しました。

4.2.2 Upgrade Assistantを使用した11gドメインのアップグレード

Upgrade Assistantを使用して11gドメインをアップグレードする手順は次のとおりです。
  1. 次のコマンドを入力して、Upgrade Assistantを12.2.1.1のOracleホームから実行します。
    UNIXオペレーティング・システムの場合:
    $Oracle_Home/oracle_common/upgrade/bin/ua
    Windowsオペレーティング・システムの場合:
    %Oracle_Home%\oracle_common\upgrade\bin\ua.bat
  2. 「ようこそ」画面にUpgrade Assistantの概要と、アップグレード前のいくつかの重要なタスクについての情報が示されます。「次へ」をクリックします。
    Upgrade Assistantの使用の詳細は、Upgrade Assistantの画面で「ヘルプ」をクリックしてください。
  3. 「ドメイン・ディレクトリ」画面で、「新規ドメインの作成(11gからのアップグレード時に選択)」を選択します。
  4. 「スタンドアロン・コンポーネント」画面で、「スタンドアロン・システム・コンポーネント構成」を選択します。
    「新規ドメインの作成」を選択し、「次へ」をクリックします。

    注意:

    • 「新規ドメインの作成」オプションは、バージョン11gからアップグレードする場合にのみ使用してください。

    • アップグレードした11gシステム・コンポーネント用に新しい12cスタンドアロン・ドメインをすでに作成している場合、「既存のドメインの更新」オプションを使用して、スタンドアロンOracle HTTP Serverを備えたスタンドアロン・ドメインを拡張できます。

    • 「既存のドメインの更新」オプションは、以前の12cリリース(12.1.2、12.1.3または12.2.1.0)から最新の12cリリース(12.2.1.1)にアップグレードする場合にのみ使用します。

  5. 「コンポーネント・リスト」画面で、ドメイン内でアップグレードするコンポーネントがすべてリストされていることを確認し、「次へ」をクリックします。
    アップグレードするコンポーネントがリストに含まれていない場合は、「戻る」をクリックして前の画面に戻り、別のドメインを指定します。
  6. 「前提条件」画面ですべてのチェック・ボックスを選択して、前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。

    注意:

    Upgrade Assistantでは、前提条件が満たされているかどうかの確認は行われません。
  7. 「インスタンス・ディレクトリ」画面で「11gソース」を選択して、アップグレードする11gインスタンスのディレクトリの場所を指定します。
    このインスタンスは、12c Oracle HTTP Serverインスタンスを構成するためのベースとして使用されます。11g Oracle HTTP Serverのインストールは変更されません。
    必要に応じて、+をクリックして11gインスタンス・ディレクトリを追加します。「次へ」をクリックします。

    注意:

    Upgrade Assistantを使用してOracle 10gインスタンスをOracle 12cにアップグレードすることはできません。最初にOracle 10gインスタンスを11gにアップグレードする必要があります。10gから11gへの移行方法の詳細は、使用しているコンポーネントの11gのアップグレード・ドキュメントを参照してください。
  8. 「ノード・マネージャ」画面で、次のフィールドを指定して、スタンドアロン・ドメインを管理するための新しいノード・マネージャを作成します。

    表4-1 ノード・マネージャ画面のフィールドの説明

    オプション 説明
    ユーザー名 ノード・マネージャへのアクセスに使用するユーザー名を指定します。
    パスワード ノード・マネージャへのアクセスに使用するパスワードを指定します。確認用にパスワードを再入力します。
    リスニング・アドレス ノード・マネージャがリスニングするDNS名またはIPアドレスを入力します。
    リスニング・ポート ノード・マネージャのリスニング・ポート番号を入力します。

    注意:

    ユーザー名とパスワードは、ノード・マネージャとクライアントの間の接続の認証にのみ使用されます。これらは、サーバー管理者の資格証明とは別のものです。
  9. 「調査」画面には、各コンポーネントを調査し、コンポーネントのアップグレード準備が整っていることを検証するUpgrade Assistantのステータスが表示されます。ステータスが「調査が終了しました。」になっている場合は、「アップグレード」をクリックします。
    調査フェーズが失敗した場合は、「調査失敗」ダイアログ・ボックスの「いいえ」をクリックして、アップグレードをキャンセルすることをお薦めします。「ログの表示」をクリックしてエラーの原因を確認し、共通するアップグレード・エラーの解決に関する情報をアップグレードのトラブルシューティングで参照します。

    注意:

    • 確認フェーズ中に検出された問題を、アップグレードを進めずに解決した場合は、バックアップからリストアを再び行わずにUpgrade Assistantを開始できます。ただし、「調査失敗」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックしてアップグレードを続行していた場合は、Upgrade Assistantを再開する前に、バックアップからアップグレード前の環境をリストアする必要があります。

    • 調査プロセスを取り消してもスキーマまたは構成データに影響はありませんが、将来のアップグレード・セッションでは、Upgrade Assistantが収集した情報を再収集する必要があります。

  10. 「アップグレード・サマリー」画面でツリーを展開して、選択したオプションの概要を確認します。
    アップグレードに進む前に、ソース・バージョンとターゲット・バージョンを参照して、両方のバージョンが正しいことを確認してください。
    レスポンス・ファイルには、Upgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェース画面で入力したすべての情報が収集して格納され、後でサイレント・アップグレードを実行するために使用できます。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantウィザードとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合、「保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの名前および場所を指定します。
    「アップグレード」をクリックして、アップグレード・プロセスを開始します。
  11. 「アップグレードの進行状況」画面に、アップグレード・プロセスのステータスと、アップグレードが成功した後のコンポーネントの予測ターゲット・バージョンが表示されます。「次へ」をクリックします。

    注意:

    アップグレード・アシスタントにはアップグレードを実行するための十分な時間を与えてください。やむを得ない場合を除き、アップグレード操作は取り消さないでください。これを行うと、環境が不安定になる可能性があります。
    正しくアップグレードされていないコンポーネントがある場合は、Upgrade Assistantのログ・ファイルで情報を確認します。
  12. アップグレードに成功すると、「アップグレード成功」画面が表示されます。「閉じる」をクリックすると、アップグレードが完了しウィザードが終了します。
    新規インストールでコンポーネントを機能させるために手動で実行する必要のあるタスクが、アップグレード後のアクションのウィンドウに表示されます。これはオプションのウィンドウで、コンポーネントにアップグレード後の手順がある場合にのみ表示されます。
  13. アップグレードに失敗すると、「アップグレード失敗」画面が表示されます。これは、1つ以上のコンポーネントのアップグレードに失敗したことを示します。今行った操作では、コンポーネントをアップグレードできません。
    「ログの表示」をクリックすると、エラーの表示およびトラブルシューティングを行えます。
    Upgrade Assistantを再び起動する前に、アップグレード前の環境の問題を修正します。アップグレード前の環境をバックアップからリストアし(元のバックアップ・ファイルは必ず別の場所に保持してください)、問題を修正し、Upgrade Assistantを再起動します。

4.2.3 アップグレードの確認

ノード・マネージャおよびスタンドアロンOracle HTTP Serverを正しく起動できれば、アップグレードが成功したことを確認できます。アップグレード後の問題が発生した場合は、インストールのトラブルシューティングを実行してアップグレードを再試行する必要があります。詳細は、Oracle HTTP Server管理者ガイドのOracle HTTP Serverのトラブルシューティングを参照してください。

ノード・マネージャとスタンドアロンOracle HTTP Serverを起動する方法を次のトピックで参照してください。

4.2.3.1 ノード・マネージャの起動

WebLogic Serverの本番環境では、サーバー・インスタンスが複数のドメイン、マシン、および地理的な場所にまたがって分散することがよくあります。ノード・マネージャは、Oracle HTTP Serverインスタンスの管理(起動、停止および再起動)に使用できるWebLogic Serverユーティリティです。

Windowsオペレーティング・システムの場合は、ノード・マネージャを起動サービスとして実行するように構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行に関する項を参照してください。

注意:

UNIXプラットフォームでは、ノード・マネージャをルート・ユーザーとして実行しないでください。
  1. 次のディレクトリに移動します。
    UNIXオペレーティング・システムの場合:
    $DOMAIN_HOME/bin
    Windowsオペレーティング・システムの場合:
    %DOMAIN_HOME%\bin
  2. UNIXオペレーティング・システムで次のコマンドを実行して、ノード・マネージャを起動します。
    nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&
    この例のnohupとnm.outはサンプル出力ファイルです。
    Windowsオペレーティング・システムで次のコマンドを実行して、ノード・マネージャを起動します。
    startNodeManager.cmd
    「スタート」メニューのショートカットからでもノード・マネージャを起動できます。「ツール」に続いて「ノード マネージャ」をクリックします。

4.2.3.2 スタンドアロンOracle HTTP Serverの起動

startComponent.sh|cmdスクリプトを使用してスタンドアロンOracle HTTP Serverを起動できます。

スタンドアロンOracle HTTP Serverを起動する手順は次のとおりです。
  1. 次のディレクトリに移動します。
    UNIXオペレーティング・システムの場合:
    $DOMAIN_HOME/bin
    Windowsオペレーティング・システムの場合:
    %DOMAIN_HOME%\bin
  2. UNIXオペレーティング・システムでは、次のコマンドを入力します。
    ./startComponent.sh ohs_name
    Windowsオペレーティング・システムでは、次のコマンドを入力します。
    startComponent.cmd ohs_name
    詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理のシステム・コンポーネントの起動と停止を参照してください。