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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理
12c (12.2.1.1)
E77293-01
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9 コンテンツ管理サイト・コンポーネントへのアクセスの管理

サイト・コンポーネントには、スタート・メニュー、アセット・アクセス・ポリシーおよびWebCenter Sitesツリーに対するユーザー権限が含まれます。

次の各トピックでは、サイト・コンポーネントへのアクセスを管理する方法について説明します。

9.1 概要

ユーザーにサイトへアクセスする権限を付与したら(コンテンツ管理サイトのアセンブルを参照)、サイトのコンテンツを使用できるかどうかを次の項目によって管理します。

  • スタート・メニュー。ユーザーが割り当てられたサイトで、特定のタイプのアセットの作成、検索および編集を可能にするかどうかを決定します。

  • (ワークフロー・プロセスには含まれていない)アセットへの権限。このようなアセットには、アセットでどのロールにどの機能を実行する権限があるかを定義するポリシーを作成できます。

  • WebCenter Sitesにおけるツリーへの権限。ツリー、ツリー内のタブ、タブ内のノードおよびノード内のアイテムへのユーザー権限を制御できます。

ロールは、インタフェース機能およびユーザーが管理する必要があるコンテンツに、ユーザーを関連付けるためにコールするコンポーネントです。

9.2 スタート・メニューを使用したアセット・タイプへのアクセスの管理

スタート・メニューは、図9-1および図9-2に示すように、リンク付きアセット・タイプのリストです。

図9-1 Adminインタフェースの「新規」メニュー

図9-1の説明が続きます
「図9-1 Adminインタフェースの「新規」メニュー」の説明

図9-2 Adminインタフェースの「検索」メニュー

図9-2の説明が続きます
「図9-2 Adminインタフェースの「検索」メニュー」の説明

アセット・タイプ名をクリックすることで、選択したタイプのアセットの作成または検索のフォームが開きます。たとえば、「新規」スタート・メニューでアセット・タイプをクリックすると、選択したタイプのアセットを作成するフォームが開きます。「検索」スタート・メニューでアセット・タイプをクリックすると、選択したタイプのアセットを検索および編集するために使用するフォームが開きます。

図9-1および図9-2に示すスタート・メニューは、管理者インタフェースで、ユーザーがインタフェース左上にある「新規」ボタンおよび「検索」ボタンをクリックすることでアクセスできます。管理者は、ユーザーとスタート・メニュー・アイテムに同じロールを割り当てることで、ユーザーにスタート・メニュー・アイテムへの権限を付与します。

この項の内容は次のとおりです。

9.2.1 スタート・メニュー・アイテムの使用

スタート・メニューの各オプションがスタート・メニュー・アイテムです。スタート・メニュー・アイテムは、ユーザーが作成、コピーまたは検索可能なアセットのタイプを指定します。たとえば、図9-1に示す「新規」スタート・メニューは、管理者インタフェースに属し、ユーザーに使用が許可された16のスタート・メニュー・アイテムを表示します。ユーザーは、メニューに示されたタイプのアセットを作成できます。

管理者インタフェースでは、ユーザーがボタン・バーの「新規」または「検索」をクリックすると、リストにスタート・メニュー・アイテムが表示されます。

スタート・メニュー・アイテムを構成し、これらを使用して作成されるアセットについて次の項目を決定します。

  • どのサイトのどのロールにスタート・メニュー・アイテムへのアクセス権限を付与するか。ロールの指定により、指定されたサイトで、どのコンテンツ・プロバイダが特定のタイプのアセットを作成または検索できるかを制御します。

  • フィールド/値のペア。特定のフィールドに値を入力することで、コンテンツ・プロバイダがショートカットからアセットを作成するたびに、そのフィールドに自動的に値が入力されます。

    たとえば、ベーシック・アセットの場合、スタート・メニュー・アイテムを、「ディメンション」「説明」「終了日」「開始日」「サブタイプ」「テンプレート」または「ユーザー」フィールド(またはいくつかの組合せ)の、あらかじめ定められた値に設定しておくと便利です。ベーシック・アセットのアソシエーションが、アセットのサブタイプに基づいて異なる可能性がある場合、「新規」フォームに適切なアソシエーションのみが表示されるように新規アセットのサブタイプを設定するスタート・メニュー・アイテムを作成してください。

    フレックス・アセットの場合、新規フレックス・アセットのフレックス定義を設定するスタート・メニュー・アイテムを用意すると、コンテンツ・プロバイダの手順が減るため便利です。

  • スタート・メニュー・アイテムによって作成される新規アセットに、どのワークフロー・プロセスをデフォルトで割り当てるか、およびそのワークフロー・プロセスに参加するユーザー。

スタート・メニュー・アイテムは、ツリー(Adminインタフェース内)に表示されるアセット・タイプで特定の処理を実行可能にするかどうかも決定します。ツリーに表示されるアセット・タイプに、スタート・メニュー・アイテムが作成されていない場合、そのアセット・タイプのコンテキスト・メニューに表示されるオプションは、「リフレッシュ」「編集」および「調査」のみです。「新規」オプションをコンテキスト・メニューに含めるには、「新規」スタート・メニュー・アイテムをアセット・タイプに対して作成する必要があります。

9.2.1.1 異なる種類のユーザーのスタート・メニュー・アイテム

コンテンツ・プロバイダに、異なる種類のコンテンツを作成する異なるグループが存在する場合、スタート・メニュー・アイテムをタイプごとに作成できます。

たとえば、ビジネス記事を作成するライターのグループが存在すると仮定します。記事を作成し、カテゴリをビジネスに設定して、テンプレートをビジネス・ページの記事用の正しいテンプレートに設定し、ビジネス記事のワークフローに記事を配置するスタート・メニュー・アイテムを作成できます。さらに、ビジネス・ライターのロールを作成する場合、ビジネス・ライターのロールを持つユーザーのみがスタート・メニュー・アイテムを使用できるように、そのスタート・メニュー・アイテムを構成できます。

9.2.1.2 フレックス・アセットのスタート・メニュー・アイテム

フレックス・アセットの場合、スタート・メニュー・アイテムを使用してフレックス・アセットの定義を設定できます。

たとえば、パブリック・サイトが家庭用品のカタログで、フレックス・アセットが製品であるとします。新しいトースター製品には製品定義をtoasterに設定するToasterという名前のスタート・メニュー・アイテムを作成し、新しいガラス製品には該当する製品定義を設定するglasswareという名前のスタート・メニュー・アイテムを作成するなどが可能です。この方法でフレックス定義を設定するスタート・メニュー・アイテムにより、コンテンツ・プロバイダの手順が削減され、間違って正しくないフレックス定義が選択される可能性が減少します。

9.2.2 スタート・メニュー・アイテムの管理

サイトのアセット・タイプへのユーザー・アクセスを管理するには、アセット・タイプのスタート・メニュー・アイテムを作成する必要があります。スタート・メニュー・アイテムは、特定のサイトで、どのユーザーに対して特定のタイプのアセットの作成および検索を可能にするかを決定します。WebCenter Sitesでは、4種類のスタート・メニュー・アイテムがサポートされています。

  • 新規: ボタン・バーの「新規」をクリックしたときに表示されるリストのアセット・タイプにリンクを作成します。サイトに対して有効化されているアセット・タイプに「新規」アイテムを作成しなかった場合、いずれのユーザーもそのタイプのアセットを作成できなくなります。「新規」スタート・メニュー・アイテムの作成の詳細は、スタート・メニュー・アイテムについてを参照してください。

  • 検索: ボタン・バーの「検索」をクリックしたときに表示されるリストのアセット・タイプにリンクを作成します。サイトに対して有効化されているアセットに「検索」アイテムを作成しなかった場合、いずれのユーザーもそのタイプのアセットをどのWebCenter Sitesインタフェースでも検索および編集できなくなります。「検索」スタート・メニュー・アイテムの作成方法の詳細は、検索スタート・メニュー・アイテムの作成を参照してください。

次の各トピックでは、スタート・メニュー・アイテムについて説明します。

9.2.2.1 スタート・メニュー・アイテムについて

スタート・メニュー・アイテムの作成を開始する前に、次の点を考慮してください。

  • スタート・メニュー・アイテムは、サイトに対して有効化されたアセット・タイプのみに作成します。アセットが有効化されていない場合は、コンテンツ管理サイトのアセンブルに戻り、サイトに対するアセット・タイプの有効化の手順を完了してください。

  • デフォルトのワークフロー・プロセスを指定するには、先にワークフロー・プロセスを作成します。ワークフローの詳細は、ワークフロー・プロセスの作成と管理を参照してください。

  • 開発者に依頼して、オンライン・サイトの問合せ、コレクション、その他の設計エレメントで使用されるフィールドを確認します。この方法により、それらのフィールドの実用的なデフォルト値を指定できます。

    注意:

    コンテンツ問合せアセットは、管理インタフェース内ではサポートされていません。

  • 開発者にサイトが変更される特定の日付を確認し、サイト・プレビューに適したデフォルトの開始および終了日によってスタート・メニュー・アイテムを作成できるようにします。また、パブリッシュ済アセットでは、終了日によってWebサイトで自動的にアセットが失効する日付が決定されることにも注意してください。終了日のデフォルトを指定するとき、開発者に開発側の要件を確認してください。

  • 開発者に確認し、スタート・メニュー・アイテムを作成するアセット・タイプの様々なサブタイプに適したテンプレートを見つけます。

  • 次の種類のフィールドに値を設定することはできません。

    • アップロード・フィールドやデータをURL列に書き込むフィールド。

    • 複数の値を受け入れるフィールド。

    • アソシエーション・フィールド。

    • フレックス・アセットおよびフレックス親アセットのフレックス属性フィールド。

    たとえば、次のアセット・タイプは、スタート・メニューに値を設定できません。

    • 訪問者属性

    • CSエレメント

    • ディメンション

    • ディメンション・セット

    • フレックス属性

    • フレックス子定義

    • フレックス・フィルタ

    • フレックス親定義

    • 履歴属性

    • 履歴定義

    • ページ属性

    • ページ定義

    • ページ・フィルタ

    • SiteEntry

    • テンプレート

    • 属性エディタ

9.2.2.2 スタート・メニュー・アイテムの作成

  1. 「一般的な管理」ツリーで、「管理」ノードを開き、続いて「スタート・メニュー」を開き、続いて「新規追加」をダブルクリックします。

    「スタート・メニュー」フォームが開きます。

    図9-3 「スタート・メニュー」フォーム(1)

    図9-3の説明が続きます
    「図9-3 「スタート・メニュー」フォーム(1)」の説明
  2. 「名前」フィールドに、最大64文字のアイテムの名前を入力します。必須ではありませんが、名前をNewの単語で始めることをお薦めします(たとえば、New ArticleやNew Template)。これは、ユーザーが後から、そのスタート・メニュー・アイテムを新規アセット用であると認識するのに役立ちます。

    注意:

    「名前」フィールドでは、次の文字は使用できません。一重引用符(')、二重引用符(")、小なり記号(<)、大なり記号(>)。さらに、名前の末尾にバックスラッシュ(\)は使用できません。

    「説明」フィールドが空白のままの場合、「新規」フィールドで使用されている名前が「新規」フォームおよび「検索」フォームに表示されます。

  3. 「アセット・タイプ」フィールドで、スタート・メニュー・アイテムを作成しているアセットのタイプを選択します。

  4. 「続行」をクリックします。

  5. フレックス・アセット・タイプを選択した場合、「フレックス定義」フィールドが表示されます。フレックス・アセット・タイプを選択していない場合は、6に進みます。

    1. 「フレックス定義」フィールドで、アセット・サブタイプを選択します。

    2. フォームが自動的にリロードされない場合は、「続行」をクリックします。

    「スタート・メニュー」フォームに、新しいフィールドが表示されます。

    図9-4 「スタート・メニュー」フォーム(2)

    図9-4の説明が続きます
    「図9-4 「スタート・メニュー」フォーム(2)」の説明
  6. 「説明」フィールドに、最大255文字で短い説明を入力します。「説明」フィールドに入力された名前は、「新規」フォームおよび「検索」フォームに表示されます。

  7. 「タイプ」フィールドで、「新規」を選択します。

    「アセット・タイプ」フィールドは、前のフォームでのアセット・タイプの選択を表示する情報のみのフィールドです。

  8. (オプション)コンテンツ・プロバイダがこのスタート・メニュー・アイテムによってアセットを作成するとき、フィールド値が自動的に設定されるようにする場合は、「デフォルト値」セクションで次の手順を実行します。

    1. 「フィールド」ドロップダウン・リストからフィールドを選択します。このリストには、このタイプのアセットのすべてのフィールドが表示されます(カテゴリ、ソース、テンプレートなど)。

    2. 「値」フィールドで値を入力または選択します。

      注意:

      すべての値は大文字と小文字が区別されます。WebCenter Sitesでは、値を設定したフィールドに対して、その値を検証しません。したがって、適切な値が入力されていることを確認する必要があります。

    3. 「追加」矢印をクリックし、フィールドに値を追加します。

    4. 必要に応じて、前の3つの手順を繰り返します。

      注意:

      スタート・メニュー・アイテムによりフィールド値を設定するとき、そのフィールドは読取り専用フィールドにはなりません。つまり、「スタート・メニュー」フォームにどのような値を設定しても、その値は、スタート・メニュー・アイテムを使用してアセットを作成するコンテンツ・プロバイダによりオーバーライドされる可能性があります。値は便宜上設定されるのみです。

  9. 「サイト」フィールドで、このスタート・メニュー・アイテムを使用できるサイトを選択します。複数のサイトを選択する場合、[Ctrl]キーを押しながらクリックします。

  10. 「ロール」フィールドで、スタート・メニュー・アイテムにアクセスできるロールを選択します。複数のロールを選択する場合、[Ctrl]キーを押しながらクリックします。

    注意:

    デフォルトのワークフローにこのスタート・メニュー・アイテムを割り当てている場合、この手順で選択するロールは、ワークフロー・プロセスの開始手順に対して許可されている(または許可される予定の)ロールと一致する必要があります。

  11. (オプション)このスタート・メニュー・アイテムで作成されたアセットのワークフロー・プロセスの詳細を構成するには、次の手順を実行します。

    1. 「ワークフローの選択」を.クリックします。

    2. 「ワークフローの選択」フォームで、ドロップダウン・リストから適切なワークフロー・プロセスを選択し、「ワークフローの選択」をクリックします。

    3. 「参加者の設定」フォームで、開かれるロールごとに1つ以上のユーザーを選択し、「参加者の設定」をクリックします。

    4. 「続行」をクリックします。

      ワークフロー情報が保存され、「スタート・メニュー」フォームが再表示されます。

  12. 「保存」をクリックします。

9.2.2.3 「検索」スタート・メニュー・アイテムの作成

「検索」スタート・メニュー・アイテムを作成するには::

  1. 「一般的な管理」ツリーで、「管理」ノードを開き、続いて「スタート・メニュー」を開き、続いて「新規追加」をダブルクリックします。

    「スタート・メニュー」フォームが開きます。

  2. 「名前」フィールドに、最大64文字のアイテムの名前を入力します。必須ではありませんが、名前をFindの単語で始めることをお薦めします(たとえば、Find ArticleやFind Template)。この名前は、「検索」リストに表示されます。

    注意:

    「名前」フィールドでは、次の文字は使用できません。一重引用符(')、二重引用符(")、小なり記号(<)、大なり記号(>)。さらに、名前の末尾にバックスラッシュ(\)は使用できません。

  3. 「アセット・タイプ」フィールドで、スタート・メニュー・アイテムを作成しているアセットのタイプを選択します。

  4. 「続行」をクリックします。

  5. フレックス・アセット・タイプを選択した場合、「フレックス定義」フィールドが表示されます。フレックス・アセット・タイプを選択していない場合は、7に進みます。

    1. 「フレックス定義」フィールドで、アセット・サブタイプを選択します。

    2. フォームが自動的にリロードされない場合は、「続行」をクリックします。

    新しいフィールドを持つ「スタート・メニュー」フォームが開きます。

  6. 図9-5 スタート・メニュー(「新規検索」の場合)

    図9-5の説明が続きます
    「図9-5 スタート・メニュー(「新規検索」の場合)」の説明
  7. 「説明」フィールドに、最大255文字で短い説明を入力します。

  8. 「タイプ」フィールドで、「検索」を選択します。

    「アセット・タイプ」フィールドは、アセット・タイプの選択を表示する情報のみのフィールドです。

  9. 「サイト」フィールドで、このスタート・メニュー・アイテムを使用できるサイトを選択します。複数のサイトを選択する場合、[Ctrl]キーを押しながらクリックします。

  10. 「ロール」フィールドで、スタート・メニュー・アイテムにアクセスできるロールを選択します。複数のロールを選択する場合、[Ctrl]キーを押しながらクリックします。

    注意:

    デフォルトのワークフローにこのスタート・メニュー・アイテムを割り当てている場合、この手順で選択するロールは、ワークフロー・プロセスの開始手順に対して許可されている(または許可される予定の)ロールと一致する必要があります。

  11. 「保存」をクリックします。

9.2.2.4 スタート・メニュー・アイテムの編集

スタート・メニュー・アイテムを編集するには::

  1. 「一般的な管理」ツリーで、「管理」ノードを開き、続いて「スタート・メニュー」を開き、続いてスタート・メニュー・アイテムがあるノードを開きます。スタート・メニュー・アイテムをダブルクリックします。

    「スタート・メニュー・アイテム」フォームが表示されます。

  2. 「編集」をクリックします。

    アイテムの情報が格納された「スタート・メニュー」フォームが開きます。

  3. アイテムへ変更を加えます。
  4. 「保存」をクリックします。

9.2.2.5 すべてのスタート・メニュー・アイテムのリストの表示

WebCenter Sitesシステムに存在するアセット・タイプごとに表示される個別のスタート・メニュー・ノードの他に、「管理」ツリーには、最上位の「スタート・メニュー」ノードが存在します。

すべてのスタート・メニュー・アイテムのリストを表示するには、次のいずれかを実行します。

  • 「管理」ツリーの「スタート・メニュー」ノードを使用して、システム内のすべてのスタート・メニュー・アイテムのリストを表示します。

  • 個々のスタート・メニュー・アイテムの「調査」フォームには、クリックすると、システム内のすべてのスタート・メニュー・アイテムがリストされるリンクがあります。

9.3 アセットへのアクセス権限の設定方法

WebCenter Sitesには、ワークフロー・プロセスの一部ではないアセットに対するアクセス権限を設定するためのシステムが用意されています。このようなアセットには、アセットでどのロールにどの機能を実行する権限があるかを定義するポリシーを作成できます。たとえば、コピー機能に関するポリシーにより、どのロールにアセットのコピーを許可するかを指定できます。また、コピー機能に関する別のポリシーでは、どのロールにアセットのコピー機能を拒否するかを指定できます。フレックス・アセットの場合、継承可能なポリシーを親に対して設定できます。つまり、ポリシーは子によって継承されます。

アセットに対してデフォルトで実行できる機能は、チェックアウト、コピー、編集、削除、ロールバック、共有、承認および作成です。(機能の定義は、機能権限の決定を参照してください)。

前述の機能はすべて、wcs_properties.jsonファイルのxcelerate.authorizefunctionプロパティ(プロパティ管理ツールを使用している場合は「セキュリティ」カテゴリ)の値として定義されています。

アクセス権限は、次の3つの目的に使用します。

  • ワークフロー機能権限システムを拡張し、アセットがワークフローにない場合に、そのアセットに権限を設定できるようにします。

  • ワークフローにないアセットのコンテンツを表示する機能(認可、調査およびプレビュー)を導入します。

  • ワークフローにないアセットに階層化された権限の継承モデルを導入します。

    注意:

    アクセス権限機能は、ページレットなどの他のエンティティには適用されません。

この項の内容は次のとおりです。

9.3.1 権限構造の理解

権限の構造は、ロールが実行可能な機能(編集や表示など)を決定します。ユーザーの権限は、機能を実行できるロールをユーザーに割り当てることで管理されます。WebCenter Sitesでは、付与、拒否および継承の3レベルの権限構造が実装されています。付与と拒否は明示的な権限を意味し、機能を実行する権限を付与または拒否します。継承は、権限が付与も拒否もされていないことを意味します。かわりに、権限は、親アセットのポリシーが存在する場合、そこから継承されます。親のポリシーが存在しない場合は、アセットの権限が親の親のポリシーから継承され、親の親にポリシーが存在しない場合もさらにその親からというように処理されます。

権限にあいまいさがある場合は、次の考慮事項によってあいまいさを解決できる場合があります。

  • ユーザーのロールの少なくとも1つが権限を付与する場合、権限が付与されます。

  • 付与は拒否より優先されます。あるロールが権限を付与し、他のロールが同じ権限を拒否する場合、その権限は付与されます。

  • ユーザーのロールの少なくとも1つが権限を拒否し、そのユーザーのロールのいずれも権限を付与しない場合、権限は拒否されます。

    前述のシナリオを次の表にまとめます。

    表9-1 権限の構造

    ロール1 ロール2 結果

    付与

    該当なし

    付与

    付与

    拒否

    付与

    拒否

    該当なし

    拒否

  • アセットは、権限を親アセットから継承できます。

    たとえば、Money Market Fundsという名前の親アセットが削除権限をEditorという名前のロールに付与し、Bobというユーザーにそのロールが割り当てられている場合、BobはMoney Market Fundsアセットとすべての子アセットを削除できます。

  • アセットの権限は、親アセットの権限をオーバーライドできます。

    Prime Money Market semi-annual reportアセットは特定のロールに対して削除権限を拒否しています。同じロールには、Prime Money Market親アセットで削除権限が付与されています。親アセットが削除権限を付与しても、Bobはレポートを削除できません。

  • 特定のアセットに適用可能な権限がない場合、管理者はAdminインタフェースのプロパティ管理ツールを使用して、この権限のwcs_properties.jsonファイルを調べる必要があります。wcs_properties.jsonファイルでは、特定の機能への権限が1つのアセットではなく、すべてのアセットに設定されています。

    wcs_properties.jsonにおける権限の設定の詳細は、プロパティ・ファイルからのアクセス権限の設定を参照してください。

  • アセット権限は、wcs_properties.jsonファイルのプロパティ設定をオーバーライドします。

    たとえば、wcs_properties.jsonファイルに権限xcelerate.copy.grantが存在し、アセットAを削除する権限が取り消された場合、アセットAの削除権限は拒否されます。

9.3.2 認可タイプの使用

特定の機能および特定のアセットには、wcs_properties.jsonで、ワークフロー機能権限、アクセス権限および認可プロパティの3種類の認可を互いに独立して定義できます。(ワークフロー機能権限の詳細は、ワークフロー・プロセスの作成と管理を参照してください。)

ユーザーがアセットで機能の実行を試みると、その機能についての一連の認可チェックが次の順序で実行されます。

ワークフロー内のアセットの場合:

アセットが投入されたワークフロー・プロセスの機能に対するワークフロー機能権限がチェックされます。

  1. 機能権限が、その機能に定義されていない場合は、アセットのアクセス権限インタフェースで定義されたとおり、その機能に対してアクセス権限ポリシーがチェックされます。

  2. アクセス権限(親のポリシーの継承を含む)が機能に対して設定されていない場合、wcs_properties.jsonで認可のプロパティがチェックされます。

  3. 認可のタイプが定義されていない場合、デフォルトでアセットに機能を実行するための権限が付与されます。

    注意:

    前述のタイプの認可は、記載されている順番でチェックされます。複数の許可のタイプが拒否されている場合、最初に検出された認可が他のすべてのタイプの認可をオーバーライドします。たとえば、編集などの特定の機能に対して、ワークフロー機能の権限とアクセス権限の両方がアセットに定義されている場合、編集への機能権限が編集へのアクセス権限より優先されます。

    ワークフローに含まれていないアセットの場合:

    1. アセットのアクセス権限インタフェースに定義された、機能のアクセス権限ポリシーがチェックされます。

    2. アクセス権限(親のポリシーの継承を含む)が機能に対して設定されていない場合、wcs_properties.jsonで認可のプロパティがチェックされます。

    3. 認可のレベルが定義されていない場合、デフォルトでアセットに機能を実行するための権限が付与されます。

異なる認可タイプは、互いに独立しています。1つのアセットに、任意のタイミングで任意の機能に対して適用できるのは、1つの認可タイプのみです。次のガイドラインが、どのタイプの認可を使用するかを判断する助けになります。

  1. 機能に認可が必要ない場合、いずれの認可のタイプも使用しないでください。すべてのロールにその機能を実行する権限が付与されます。

  2. 複数アセットにわたる単純な認可ポリシーが必要な場合は、プロパティ管理ツールを使用して、wcs_properties.jsonファイルに認可プロパティを設定します。

  3. 特定のアセットで単純な認可ポリシーが必要な場合は、アクセス権限を設定します。

  4. ワークフローがアセットの権限を制御可能な、より複雑な認可タイプが必要な場合、ワークフロー機能権限を設定します。

9.3.3 アクセス権限の設定

アクセス権限を設定するということは、アセットに実行できる機能とロールを指定することによりアセットのポリシーを作成するということです。

アセットにアクセス権限を設定する方法はいくつかあります。

  • 管理インタフェースを使用して個々のアセットに権限を設定する。

  • プロパティ管理ツールを使用した、すべてのアセットに対するwcs_properties.jsonファイル内の権限の一括設定。

  • Oracle WebCenter Sites: Contributorインタフェースを使用した、個々のアセットに対する権限の設定。手順は、『Oracle WebCenter Sitesの使用』を参照してください。

注意:

アセットが、機能権限が定義されたワークフローに投入された場合、機能権限はアセットのアクセス権限より優先されます。機能権限の詳細は、ワークフロー・プロセスの作成と管理を参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

9.3.3.1 アセット・ツールバー

アセットが表示される場合、最上部のツールバー(図9-6)がアセットの使用を支援します。ここでは、各アセットに特定の機能を実行できます。

図9-6 アセット・ツールバー

図9-6の説明が続きます
「図9-6 アセット・ツールバー」の説明

ツールバー内のアイコンが実行するアクションを左から順に説明します。

  • 編集: アセットの「編集」フォームが開きます。

  • 削除: クリックするとアセットが削除されます。

  • パブリッシュの承認: クリックすると、次回このアセットにパブリッシュが発生したときにアセットのパブリッシュが承認されます。

  • コンテンツの共有: クリックすると、システム管理者によって有効化されたコンテンツを他のサイトと共有できます。

  • ブックマークに追加: クリックすると、「ワーク」ツリーの「ブックマーク」ノードにこのアセットのブックマークを追加します。

  • ステータス: クリックすると、アセットのワークフローの承認状態の詳細を表示するフォームが開きます。

  • アクセス権限: クリックすると、アセットの「アクセス権限」フォームが開きます。詳細は、管理者インタフェースでのアクセス権限の設定を参照してください。

  • ドロップダウン・メニュー: このメニューでは、コピーや新規アセットの作成にアセットを使用したり、アセットを作成したり、他のアセットを検索するなど、アセットをその他の方法で操作できます。

9.3.3.2 管理者インタフェースでのアクセス権限の設定

Adminインタフェースでアクセス権限を設定するには:

  1. アクセス権限を設定するアセットを検索します。
  2. アセットの「調査」フォームで、アセット・ツールバーから「アクセス権限」を選択します。

    「属性エディタ」フォームが開きます。

    図9-7 「属性エディタ」フォーム

    図9-7の説明が続きます
    「図9-7 「属性エディタ」フォーム」の説明
  3. ラジオ・ボックスを選択し、「ロール別に表示」または「機能別に表示」をクリックします。この例では、「機能別に表示」を使用します。

    注意:

    この手順では「機能別に表示」を使用するため、機能を選択してから、それを実行する権限を付与または拒否するロールを指定することができます。「機能別に表示」を選択すると、順序が逆になります。この場合、ロールを最初に選択し、付与または拒否する機能を指定する必要があります。

  4. 機能を1つ選択します。

    その機能を実行可能なロールが、デフォルトで「継承」リスト・ボックスに表示されるようになります。「継承」は、アセットが親、親の親またはそれら以上の親(階層内のポリシーが存在するアセットによって異なる)から継承した権限ポリシーを参照します。

  5. 機能を実行する権限を拒否または付与する1つ以上のロールを選択します。(ロールを範囲で選択するには、範囲の最初と最後を[Shift]キーを押しながらクリックします。隣接しないロールを選択するには、それぞれのロールを[Ctrl]キーを押しながらクリック します)。
  6. 「付与」または「拒否」のいずれかを選択し、ロールでの機能の実行を許可または禁止します。
    • 「付与」は、選択したロールが特定のアセットで選択した機能を実行することを明示的に許可します。その他すべてのロールは、明示的に権限を付与しないかぎり、そのアセットで選択された機能を実行する権限が拒否されます。

    • 「拒否」は、選択したロールが特定のアセットで選択した機能を実行することを明示的に禁止します。その他すべてのロールは、明示的に権限を付与しないかぎり、そのアセットで選択された機能を実行する権限が拒否されます。

    • 「付与」「拒否」のどちらも選択しない場合、「継承」リスト・ボックス内のロールで、アクセス権限が継承されたことを示す表示が維持されます。

  7. 権限を付与または拒否する必要がある、あるいは必要と思われる機能とロールごとに、4から 6の手順を繰り返します。
  8. 完了したら、「保存」をクリックします。

    このアセットへ現在アクセスしているユーザーは、ロールで許可されている機能を実行できるようになります。

9.3.3.3 プロパティ・ファイルからのアクセス権限の設定

プロパティ管理ツールを使用して、wcs_properties.jsonファイルの次のプロパティを設定することによって、権限を付与または拒否します。

  • xcelerate.grant.functionname = rolelist

  • xcelerate.deny.functionname = rolelist

    ここで

    functionnameは機能の名前であり、wcs_properties.json fileファイルに示されています。プロパティ管理ツールを使用している場合は、「セキュリティ」カテゴリにあります。

    rolelistは、権限を付与または拒否するロールのカンマ区切りリストです。

wcs_properties.jsonで付与または拒否されている権限は、すべてのアセットに対して付与または拒否されます。詳細は、次の2つの例を参照してください。

例A

xcelerate.grant.edit=

wcs_properties.jsonファイルでは、プロパティxcelerate.grant.editに値がない場合、Contributorユーザー・インタフェースから指定されたアクセス権限が当てはまります。

例B

xcelerate.grant.edit=RoleY

wcs_properties.jsonファイルでは、プロパティxcelerate.grant.editにvalue=RoleYがある場合、Contributorユーザー・インタフェースから指定されたアクセス権限がwcs_properties.jsonファイルで指定された値とともに使用されます。そのため、Contributorユーザー・インタフェースから指定されたロールがRoleYとともに使用され、両方が編集アクセス権限を持つことができます。

9.4 アセット・タイプのその他のオプション

「一般的な管理」ツリーの「管理」ノードの下には、アセット・タイプを構成するいくつかの他のアイテムがあります。これらのアイテムは、アセット・タイプのデザインと実装に関するもので、通常は開発者によって使用されます。管理者は、このアイテムを通常は管理しません。

ただし、アセット・タイプの設計およびインストール後は、次のアイテムを管理するように依頼される可能性があります。

  • ソース

  • カテゴリ

  • サブタイプ

  • アソシエーション

  • MIMEタイプ

これらのアイテムの詳細とそれらの作成および編集の手順は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

9.5 ツリーへのアクセスを管理するためのオプション(Adminインタフェースのみ)

管理者用インタフェースの左側のパネルに表示されるツリーは、いくつかの方法で構成できます。

  • ツリーをデフォルトでメイン・ウィンドウに表示するか、またはデフォルトで非表示にするかを構成できます。

  • ツリーを非表示にしたユーザーが、ツリーを表示するように切り替えることを許可するかどうかを制御できます。

  • ツリー内では、ノードを構成して、タブにアイテムまたは機能を追加したり、ユーザーのロールに基づいてタブへのアクセス権限を与えるユーザーを決定できます。

  • ツリー・ノードのサブ・ノードを構成して、指定のノードの下に表示されるアイテムの数を指定できます。

WebCenter Sitesでは、ツリーとノードの2つの一般カテゴリがサポートされています。

  • システム・デフォルトのツリーおよびノードでは、管理機能(たとえば「管理」「サイト管理者」および「ワークフロー」)が提供され、さらに個々のアセット(「履歴」「ブックマーク」「サイト・プラン」)へのアクセスが可能です。

    アセットおよびアセット・タイプは、開発者による使用が意図されており(例、テンプレート)、Contributorインタフェースでは、調査にのみ使用できるか、またはアクセスできません。逆に、すべてのフレックス・アセットとそれらの親アセット、すべてのベーシック・アセット、Oracle WebCenter Sites: Engageアセット(推奨、セグメント、プロモーションなど)、問合せ、コレクションおよびページ・アセットなどは、Contributorインタフェースのみでしか使用できません。

  • カスタム・ツリー:

    • 様々なロールのユーザーが頻繁に使用するアセット・タイプをより簡単に作成できるように、管理者が作成するツリー。

    • カスタマイズされた動作や機能を提供するために、開発者が作成するツリー。

      注意:

      「ワークフロー・グループ」ノードは、システム・デフォルト・タブとカスタム・タブが混成されたものです。「ワークフロー・グループ」はデフォルトではインストールされず、使用するには作成する必要がありますが、そのロジックを提供するエレメントはインストールされます。つまり、このノードは手動で作成する必要がありますが、開発者がエレメントをコード化する必要はありません。

次の各トピックでは、ルールをシステム・デフォルトのツリーとノードに追加する方法、アセット・タイプへアクセスできるベーシック・ツリー・ノードの作成方法、およびデフォルトでツリーを表示するかどうかを構成する方法について説明します。機能を実装するカスタム・ツリー・タブの作成の詳細は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

9.5.1 ツリーの表示と非表示

メイン・ウィンドウで作業中のアセットの表示にさらにスペースが必要な場合やさほどスペースが必要ない場合には、いつでもすべてのユーザーがツリーの表示と非表示を切り替えることができます。

デフォルトでツリーが非表示になるようにWebCenter Sitesシステムを構成できます。また、ユーザーがツリーを表示するように切り替えることを許可するかどうかを制御できます。

アセットを使用するためのWebCenter Sitesの機能は、タブ上のコンテキスト・メニュー、ウィンドウ上部のアイコンおよびAdminインタフェースのみで管理される個々のアセットの「新規」「編集」および「調査」フォームに表示されるアクション・バーで利用できます。したがって、コンテンツ・プロバイダにツリーを表示することは必須ではありません。ただし、管理機能は「管理」「サイト・プラン」および「ワークフロー」タブでしか使用できないため、管理ユーザーは常にツリーへアクセスできる必要があります。

ツリーおよび表示切替えの権限を構成するには:

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。

  2. 「カテゴリ」ドロップダウン・メニューで、「UI」を選択します。

  3. 「検索」をクリックします。

  4. ユーザーが初めてAdminインタフェースにログインしたときに、ツリーがデフォルトで表示されないようにするには、次を実行します。

    1. xcelerate.showSiteTreeプロパティを選択します。

    2. 「値」フィールドで、値をfalseに設定します。

    3. 「保存」をクリックします。

  5. (オプション)管理ユーザー(ユーザー・アカウントにxceladmin ACLが割り当てられたユーザー)のみに、ツリーの表示への切り替えを許可するようにシステムを構成するには、次のようにします。

    1. xcelerate.restrictSiteTreeプロパティを選択します。

    2. 「値」フィールドで、値をtrueに設定します。

    3. 「保存」をクリックします。

  6. アプリケーション・サーバーを再起動します。

9.5.2 ツリー・タブの作成について

ツリー・ノードは、Adminインタフェースの左側パネルに表示されるノードです(「管理」など)。ツリー・ノードへのアクセスは、ロールによって制御します。

ツリー・ノードのいくつかは、WebCenter Sitesの中核となるものです。ツリー・ノードを作成する前に、デフォルト・ノードを確認して、WebCenter Sitesの既存の機能を理解してください。デフォルト・ツリー・ノードは次のとおりです。

  • ブックマーク: ブックマークに選択して追加したアセットが表示されます。「ブックマークに追加」ボタンを使用してブックマークにアセットを追加すると、すべてのユーザーに即座にこのタブが表示されます。

  • 管理: システム内のすべてのサイトに影響する管理機能が表示されます。デフォルトでは、GeneralAdminというデフォルトのシステム・ロールのあるユーザーのみが、このノードにアクセスできます。

  • モビリティ: 開発者がモバイル機能を構成できます。デフォルトでは、GeneralAdminというデフォルトのシステム・ロールのあるユーザーのみが、このノードにアクセスできます。

  • コネクタ管理者: WebCenter Contentを管理するための管理機能を表示します。

  • Dev: サイトでページを作成するためのソースとして使用できます。これらのソースには、テンプレート、製品定義、コンテンツ定義、およびページ作成のためのその他のソースがあります。

  • 履歴: 現在のセッションで使用したアセットが表示されます。このタブは、すべてのユーザーに対して、最初のアセットの作成、調査、編集またはコピー直後に表示されます。このタブは構成できません。

  • サイト管理者: 管理機能の一部分が含まれ、それらの機能は現在ログインしているサイトのみに適用されます。デフォルトでは、SiteAdminというデフォルトのシステム・ロールのあるユーザーのみが、このタブにアクセスできます。このタブは、既存ユーザーの個々のサイトへのアクセス権限は管理するが、ユーザーまたはサイトを作成する必要のない管理ユーザーが存在する場合に役立ちます。

  • 訪問者の管理: 開発者は、WebCenter SitesのAdminインタフェースを介してVisitor Servicesを構成、管理できます。

  • サイト・ナビゲーション: 配信システムで利用可能にしているオンライン・サイトを構成するページ、コレクション、問合せおよびコンテンツ・アセットをグラフィカルおよび階層的に表示します。デフォルトでは、このタブへのアクセス権限はすべてのFirstSiteIIサンプル・サイト・ロールおよびシステム・デフォルト・ロールによって付与されます。

  • ワークフロー: ワークフロー構成機能が含まれています。デフォルトでは、Workflow Adminロールのあるユーザーのみが、このタブにアクセスできます。

  • ブックマーク: ブックマークされたページのリストを保持しています。

  • 履歴: 現在のセッションで使用したアセットが表示されます。

この項の内容は次のとおりです。

9.5.2.1 ツリー・タブの作成

注意:

ツリー・タブを作成する前に、デフォルトのツリー・タブをよく理解して、機能が重複しないようにしてください。

ツリー・タブを作成するには:

  1. 「管理」 タブで、「ツリー」をダブルクリックします。

    「ツリー・タブ」フォームが開きます。

    図9-8 「ツリー・タブ」フォーム

    図9-8の説明が続きます
    「図9-8 「ツリー・タブ」フォーム」の説明
  2. 「ツリー・タブ」フォームで、「新規ツリー・タブの追加」をクリックします。

    「新規ツリー・タブの追加」フォームが開きます。

    図9-9 「新規ツリー・タブの追加」フォーム

    図9-9の説明が続きます
    「図9-9 「新規ツリー・タブの追加」フォーム」の説明
  3. 「タイトル」フィールドに、最大64文字で短い説明的な名前を入力します。
  4. 「ツールチップ」フィールドに、最大255文字で短くわかりやすいタブの説明を入力します。この説明は、マウス・カーソルをタブの上に重ねたときに表示されます。
  5. 「サイト」フィールドで、このタブを表示するサイトを選択します。
  6. 「必須ロール」フィールドで、このタブにアクセスできるロールを選択します。
  7. タブ・コンテンツフィールドで、アセット・タイプを選択し、「選択したアイテムの追加」をクリックします。
  8. (オプション)このタブにカスタム機能を追加するには、フォームの下部にある「セクション名」および「エレメント名」フィールドを使用します。この手順には開発者の支援が必要です。詳細は、『Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。
  9. 「保存」をクリックします。

    ツリーにタブが表示されます(必要に応じてリフレッシュしてください)。

9.5.2.2 「ワークフロー・グループ」タブの作成

「ワークフロー・グループ」タブには、サイトに存在するワークフロー・グループと、それらのグループに含まれるアセットが表示されます。ワークフロー・グループの詳細は、ワークフロー・グループの理解を参照してください。このタブは、デフォルトで表示されません。それを使用するには、作成する必要があります。

「ワークフロー・グループ」タブを作成するには::

  1. 「管理」タブで、「ツリー」をダブルクリックします。

    「ツリー・タブ」フォームが開きます(図9-8)。

  2. フォームで、「新規ツリー・タブの追加」をクリックします。

    「新規ツリー・タブの追加」フォームが開きます(図9-9)。

  3. 「タイトル」フィールドに、最大64文字で短い説明的な名前を入力します。

    例: ワークフロー・グループ

  4. 「ツールチップ」フィールドに、最大255文字で短くわかりやすいタブの説明を入力します。

    例: ワークフロー・グループ

  5. 「サイト」フィールドで、このタブを表示するサイトを選択します。
  6. 「必須ロール」フィールドで、このタブにアクセスできるロールを選択します。
  7. 「タブ・コンテンツ」領域で、セクション領域まで下へスクロールします。「セクション名」フィールドで、「グループ」を入力します。
  8. 「エレメント名」フィールドで、OpenMarket/Gator/UIFramework/LoadWorkflowGroupsを入力します。
  9. 「新規セクションの追加」をクリックします。

    Groupsという単語が「選択済」列に表示されます。

  10. 「保存」をクリックします。

9.5.3 ツリーとノードの編集

ツリーまたはノードを編集するということは、次の操作が可能であることを意味します。

  • 名前の変更。

  • ツールチップの編集。

  • 別の一連のサイトに対する有効化。

  • 別の一連のロールに対する表示。

  • 対応する別の一連のコンテンツの選択、コンテンツの順番の並替え、またはこれら両方の実行。

    注意:

    ツリー・ノードがユーザーのサイトで有効化されていて、ツリー・ノードとユーザーに、少なくとも1つのロールを共通に持っている、この2つの条件が満たされると、ツリー・ノードがContributorインタフェースに表示されます。

    サイト・ユーザーをロールで作成する場合、デフォルトのツリー・ノードでロールを選択して、ユーザーにアクセス権限が付与されるようにする必要があります。(デフォルトのツリー・ノードは、ロールに対して自動的に有効化されません。)デフォルト・ツリーとノードのリストは、ツリー・タブの作成についてを参照してください。

ツリーまたはノードを編集するには:

  1. 「一般的な管理」ツリーで、「管理」ノードを開き、続いて「ツリー」をダブルクリックします。

    「ツリー・タブ」フォームが開きます(図9-8)。

  2. タブに移動し、その「編集」アイコンをクリックします。

    「ツリー・タブの編集」フォームが開きます。

  3. 「ツリー・タブの編集」フォームで必要な変更を行います。

    例:

    • ツリー・タブを新規サイトに対して有効化する場合は、「サイト」リストからサイトを選択します。

    • 新規サイトに、新規ロールを持つユーザーがあり、それらのユーザーに対してツリー・タブを有効化する場合、「ロール」リストでユーザーのロールを選択します。

  4. 「保存」をクリックします。

9.5.4 ツリー・タブの削除

ツリー・タブを削除するには::

  1. 「一般的な管理」ツリーで、「管理」ノードを開き、続いて「ツリー」をダブルクリックします。

    「ツリー・タブ」フォームが開きます(図9-8)。

  2. 「ツリー・タブ」フォームで、目的のタブに移動し、「削除」アイコンをクリックします。

    警告メッセージが開きます。

  3. 「ツリー・タブの削除」をクリックします。

    ツリー・タブが削除されます。

9.5.5 ツリー・タブの順序の変更

ツリー・タブ(ノード)の表示順序は変更できます。

ツリー・タブの順序を変更するには::

  1. 「一般的な管理」ツリーで、「管理」ノードを開き、続いて「ツリー」をダブルクリックします。

    「ツリー・タブ」フォームが開きます(図9-8)。

  2. 「ツリー・タブ」フォームの下部で、「ツリー・タブの順序」をクリックします。

    「ツリー・タブの順序」フォームが開きます。

    図9-10 「ツリー・タブの順序」フォーム

    図9-10の説明が続きます
    「図9-10 「ツリー・タブの順序」フォーム」の説明

    このフォームには、ツリーに表示される順序でタブが示されます。

    ツリーではタブが横方向に整列されます。横1列で対応可能な数よりもタブが多い場合、背後に追加の列が形成されます。各列のタブは、左から右の順序で並べられます。各列は手前から後ろに並べられます。

  3. タブをツリーに移動するには、リストでタブを選択し、矢印ボタンを使用してタブを正しい位置に移動します。位置を変更する各タブについて、この手順を繰り返します。
  4. 「保存」をクリックします。

    ツリーにタブが新しい順序で表示されます(必要に応じてリフレッシュしてください)。

9.5.6 タブのノードに表示するアイテムの数の構成

WebCenter Sitesの応答時間を最適化するために、ツリー・タブの該当するノードに表示されるアセットの数を制限できます。特に、WebCenter Sitesデータベースにいずれか1つのタイプのアセットが多数格納されている場合、WebCenter Sitesがすべてのアセットをロードして、タブのノードにそれらを表示するために時間がかかる場合があります。ロード時間を最小限に抑えるために、しきい値を設定してノードに表示されるアイテムの数を制限します。ノードに対するアセット(またはその他のアイテム)の数がしきい値を超え、ユーザーがそのアセットにアクセスしようとすると、管理者のインタフェースで、返されるアイテムの数を制限する検索条件の入力を求められます。

たとえば、ノードに300を超える記事が含まれており、しきい値が100に設定されているとします。ユーザーが記事を表すノード・アイコンを開くと、WebCenter Sitesにより小さな検索条件のフォームが表示され、返す記事の数を制限するために使用する値の入力を求められます。

ツリー・タブのノードに表示されるアイテムの数を構成するには::

  1. Adminインタフェースで、プロパティ管理ツールを開きます。
  2. 「名前」フィールドに、xcelerate.treeMaxNodesと入力します。
  3. 「検索」をクリックします。
  4. プロパティの名前を選択します。「値」フィールドで、値を指定します。デフォルトでは、このプロパティは100に設定されています。100までのアイテムをノードの下に表示できることを意味します。

    注意:

    表示するアイテムの数がxcelerate.treeMaxNodesプロパティで定義されている値を超える場合、カテゴリ分けされたアセット(AviSports、テニス記事、バスケットボール記事など)は、「次」ボタンおよび「前」ボタンによって適切に区切られ、これによりユーザーはXアセットのセットで記事をロードできるようになります。ただし、カテゴリ分けされていないアセットは区切られません。ただし、Contributorユーザー・インタフェースの現在のツリー設計では、複数のタブ・コンテンツがrootレベルで表示されるため、このプロセスはroot(タブ)レベルでは実行できません。
  5. 「保存」をクリックします。
  6. アプリケーション・サーバーを再起動します。