この章の内容は、次のとおりです。
構成ウィザードを使用すると、ドメインの作成時に複数のOracle HTTP Serverインスタンスを同時に作成できます。WebLogic Server Domain (FullまたはRestricted JRFドメイン・タイプ)を作成している場合、インスタンスを作成する必要はありません。インスタンスを作成しないことを選択した場合は、警告が表示されますが、構成プロセスは続行できます。
スタンドアロン・ドメインを作成している場合、Oracle HTTP Serverインスタンスはデフォルトで作成されます。
この項には次の情報が含まれます:
注意:
予約済の範囲内(通常1024未満)にあるTCPポートを使用するOracle HTTP Serverインスタンスを作成しようとしている場合、サーバーを特権ポートにバインドできるように追加の構成を行う必要があります。詳細は、特権ポートでのOracle HTTP Serverインスタンスの起動(UNIXのみ)を参照してください。
カスタムWLSTコマンドohs_createInstance()
、あるいはOracle Fusion Middlewareインフラストラクチャの一部としてインストールされているFusion Middleware Controlを使用して、WebLogic Serverドメインの中に管理対象のOracle HTTP Serverインスタンスを生成できます。次の項で、これらの手順について説明します。
注意:
WebLogic Serverドメインで作業している場合は、WLSTを使用したOracle HTTP Serverの管理の説明に従ってOracle HTTP ServerのカスタムWLSTコマンドを使用することをお薦めします。これらのコマンドによって、優れたエラー・チェックや自動ポート管理などが提供されます。
WLSTを使用してWebLogic ServerドメインにOracle HTTP Serverインスタンスを作成できます。次の手順に従います。
注意:
WebLogic Scripting Tool (WLST)の使用の詳細は、『WebLogic Scripting Toolの理解』を参照してください。
Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャの一部としてインストールされているFusion Middleware Controlを使用して、WebLogic Serverドメインの中にOracle HTTP Serverインスタンスを生成できます。次の手順に従います。
インスタンスの作成後、「OHSインスタンス」ページの列に、そのインスタンスに対して下矢印が表示されます。
これは、インスタンスが実行されていないことを示します。インスタンスの起動手順は、Oracle HTTP Serverインスタンスの起動を参照してください。起動後、矢印は上向きになります。
インスタンスの作成後、インスタンスはDOMAIN_HOME内でプロビジョニングされます。
マスター(ステージング)コピーは次の場所にあります。
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/componentName
ランタイムは次の場所にあります。
DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/instances/componentName
実行時にインスタンスを提供するために、ノード・マネージャが実行中である必要があります。
作成直後、報告されるOracle HTTP Serveインスタンスの状態は、インスタンスが作成された方法によって異なります。
ohs_createInstance()
が使用された場合、報告されるインスタンスの状態はSHUTDOWNになります。
構成ウィザードを使用した場合、報告されるインスタンスの状態はUNKNOWNになります。
この項には、WLSTまたはFusion Middleware Controlを使用して基本的な管理タスクを実行する方法に関する情報が含まれます。また、WLSTおよびプロセスID (PID)ファイルでの情報も提供します。
WLSTを使用する予定がある場合は、このツールに精通しておく必要があります。WLSTでの次の制限に注意する必要もあります。
Oracle HTTP Serverのスタンドアロン・バージョンを実行する場合、オフラインまたは「agent」WLSTコマンドを使用する必要があります。これらのコマンドについては、それぞれの適切な箇所で説明します。
詳細は、『Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle WebLogic Scripting Tool (WLST)の使用のスタート・ガイドを参照してください。
管理者は、デーモンの再起動時と終了時にプロセスIDを使用できます。プロセスが異常停止した場合、kill
コマンドを使用してhttpd
子プロセスを停止する必要があります。デフォルトのPIDファイルの名前またはその場所を変更することはできません。
Oracle HTTP Serverは起動時に、親httpd
プロセスのプロセスID (PID)を、次のディレクトリにあるhttpd.pidファイルに書き込みます。
DOMAIN_HOME/servers/<componentName>/logs
httpd.confのPidFile
ディレクティブでは、PIDファイルの場所を指定しますが、このディレクティブの値は変更しないでください。
注意:
PidFileディレクティブを編集する場合、UNIXおよびLinuxプラットフォームでは、ORACLE_HOME/ohs/bin/apachectlファイルを編集してPIDファイルの新しい場所を指定する必要もあります。
関連項目:
PidFileディレクティブの詳細は、次のApache HTTP Serverのドキュメントを参照してください。
http://httpd.apache.org/docs/current/mod/mpm_common.html#pidfile
この項には、Fusion Middleware ControlおよびWLSTを使用してOracle HTTP Serverを起動する方法に関する情報が含まれます。
注意:
WindowsプラットフォームでOracle HTTP Serverが機能するには、そのシステムにMicrosoft Visual C++ランタイム・ライブラリがインストールされている必要があります。詳細は、『Oracle HTTP Serverのインストールと構成』を参照してください。
Fusion Middleware Controlで、Oracle HTTP Serverのホーム・ページからOracle HTTP Serverを起動します。HTTP Serverのホーム・ページに移動して、次のいずれかを実行します。
「Oracle HTTP Server」メニューから次の手順を実行します。
「コントロール」を選択します。
「コントロール」メニューから「起動」を選択します。
「ターゲット・ナビゲーション」ツリーから次の手順を実行します。
起動するOracle HTTP Serverインスタンスを右クリックします。
「コントロール」を選択します。
「コントロール」メニューから「起動」を選択します。
ページ・ヘッダーから「起動」を選択します。
インスタンスがUNKNOWNの状態で起動します。
WLSTを使用してOracle HTTP Serverインスタンスを起動するには、WebLogic Serverドメインでstart()
コマンドを使用するか、スタンドアロン・ドメインでnmStart()
を使用します。次の表にこれらのコマンドを示します。
注意:
これらのコマンドを機能させるには、ノード・マネージャが実行中である必要があります。ノード・マネージャが停止している場合は、エラー・メッセージが表示されます。
スタンドアロン・ドメインの場合、serverType
は必須です。これが含まれていないと、startWebLogic
を検出できないことを示すエラーがスローされます。
OHSインスタンスの作成で説明するように、これらのコマンドではOHSインスタンスとして作成済であり、WLSTが実行中であることを前提としています。
ドメイン | 構文 | 例 |
---|---|---|
WebLogic |
start('instanceName') または nmStart(serverName='name', serverType='type') |
start('ohs1') または nmStart(serverName='ohs1', serverType='OHS') |
スタンドアロン |
nmStart(serverName='name', serverType='type') |
nmStart(serverName='ohs1', serverType='OHS') |
スクリプトを経由してコマンド行からOracle HTTP Serverインスタンスを起動できます。
注意:
起動時に奇妙なシステム・メッセージが表示されても、無視して構いません。
警告:
この手順が完了すると、このOracleホームから実行されている任意のOracle HTTP Serverプロセスを特権ポートにバインドできるようになります。
UNIXシステムでは、予約済の範囲内(通常1024未満)にあるTCPポートは、root権限を持つプロセスによってのみバインドできます。Oracle HTTP Serverは常に非rootユーザー(Oracle Fusion Middlewareをインストールしたユーザー)として実行されます。UNIXで、Oracle HTTP Serverを特権ポートにバインドできるようにするには、特別な構成が必要です。
Oracle HTTP Serverが予約済の範囲内にあるポート(デフォルト・ポート80またはポート443など)でリスニングできるようにするには、Oracle HTTP Serverマシンごとに次の1回かぎりのセットアップを使用します。
スーパー・ユーザーとして次の手順を実行して、ORACLE_HOME/ohs/bin/launchファイルを更新します(スーパー・ユーザー権限へのアクセス権がない場合、システム管理者にこれらの手順を実行してもらいます)。
次のようにしてファイルの所有権をrootに変更します。
chown root $ORACLE_HOME/ohs/bin/launch
ファイルの権限を次のように変更します。
chmod 4750 $ORACLE_HOME/ohs/bin/launch
ルート権限が必要な手順が完了しました。
ポートの管理の説明に従って、Oracle HTTP Serverのポート設定を変更します。
httpd.confファイルのUserおよびGroupディレクティブを構成します。
User用に構成されたユーザーIDは、インスタンスを作成したのと同じユーザーIDである必要があります。Group用に構成されたグループIDは、インスタンスを作成するのに使用するのと同じグループIDである必要があります。Oracle HTTP Server構成ファイルを参照してください。Oracle HTTP Serverを構成して別のユーザーIDで実行するには、別のユーザーとしてのOracle HTTP Serverインスタンスの起動(UNIXのみ)を参照してください。
Oracle HTTP Serverインスタンスの停止で説明されている停止方法のいずれかを使用することで、インスタンスを停止(実行中の場合)します。
Oracle HTTP Serverインスタンスの起動で説明されている起動方法のいずれかを使用することで、インスタンスを起動します。
UNIXシステムの場合、Oracle HTTP Serverのワーカー・プロセス(接続を受け入れ、リクエストを処理するプロセス)は、インスタンスを作成するのに使用されるユーザーIDとは異なるユーザーIDとして実行するように構成できます。
特権ポートでのOracle HTTP Serverインスタンスの起動(UNIXのみ)の指示に従い、必要なユーザーIDでUserディレクティブを構成します。構成されたユーザーIDは、インスタンス・ディレクトリを含むグループと同じグループに属している必要があります。Groupディレクティブも、インスタンスを作成するのに使用するのと同じグループに構成および設定される必要があります。
注意:
Oracle HTTP Serverの親プロセスおよびロギング処理はルートとして実行し、これらのプロセスは接続を受け入れることもリクエストを処理することもありません。
ノード・マネージャがSSLリスナーを使用するように構成されている場合、startComponent.shまたはnmConnectコマンドが別のユーザーとして正常に実行できるように、他のユーザーがノード・マネージャにより使用されるSSLトラスト・ストアにアクセスする適切な権限を持っていることを確認します。
ノード・マネージャの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。
この項には、Fusion Middleware ControlおよびWLSTを使用してOracle HTTP Serverを停止する方法に関する情報が含まれます。Oracle HTTP Serverが停止すると、他のサービスも影響を受ける場合がある点に注意してください。
Fusion Middleware Controlで、Oracle HTTP Serverのホーム・ページからOracle HTTP Serverを停止できます。Oracle HTTP Serverのホーム・ページに移動して、次のいずれかを実行します。
Oracle HTTP Serverのホームページから、次の手順を実行します。
停止するサーバー・インスタンスを選択します。
サーバー・インスタンスのホーム・ページで、「Oracle HTTP Server」ドロップダウン・メニューから、「コントロール」、「停止」の順に選択します。
「ターゲット・ナビゲーション」ツリーから次の手順を実行します。
停止するOracle HTTP Serverコンポーネントを右クリックします。
「コントロール」を選択します。
「コントロール」メニューから「停止」を選択します。
サーバー・インスタンスのホーム・ページのページ・ヘッダーから、「停止」を選択します。
WLSTを使用してOracle HTTP Serverを停止できます。スクリプト・ツール内から次のコマンドのいずれかを使用します。
注意:
これらのコマンドを機能させるには、ノード・マネージャが実行中である必要があります。ノード・マネージャが停止している場合は、エラー・メッセージが表示されます。
スタンドアロン・ドメインの場合、serverType
は必須です。これが含まれていないと、startWebLogic
を検出できないことを示すエラーがスローされます
ドメイン | 構文 | 例 |
---|---|---|
WebLogic |
shutdown('serverName')
|
shutdown('ohs1') |
スタンドアロン |
nmKill(serverName='serverName', serverType='type')1 |
nmKill(serverName='ohs1', serverType='OHS') |
警告:
パラメータを指定せずにshutdown()を実行すると、WebLogic Serverが終了し、WLSTを終了します。Oracle HTTP Serverは引き続き実行されます。回復するには、WebLogic Serverを再起動し、WLSTを立ち上げ、AdminServerに再接続します。次に、Oracle HTTP Serverインスタンス名でシャットダウンを再実行します。
Oracle HTTP Serverを再起動すると、Apache親プロセスが子プロセスに対して現在のリクエストの後に終了する(リクエストの処理中でなければ即時に終了する)ように指示します。再起動時に、親プロセスはその構成ファイルを再び読み取り、そのログ・ファイルを再び開きます。それぞれの子プロセスが終了するたびに、親プロセスは、新しく生成された構成ファイルの子プロセスでそれらの子プロセスを置き換えます。新しい子プロセスは即時に新しいリクエストの処理を開始します。
次の項には、Fusion Middleware ControlおよびWLSTを使用してOracle HTTP Serverを再起動する方法に関する情報が含まれます。
Fusion Middleware Controlで、Oracle HTTP Serverのホーム・ページからOracle HTTP Serverを再起動します。Oracle HTTP Serverのホーム・ページに移動して、次のいずれかを実行します。
Oracle HTTP Serverのホームページから、次の手順を実行します。
再起動するサーバー・インスタンスを選択します。「コントロール」を選択します。
インスタンスのホーム・ページで「起動」をクリックするか、「Oracle HTTP Server」ドロップダウン・メニューから、「コントロール」、「再起動」の順に選択します。
「ターゲット・ナビゲーション」ツリーから次の手順を実行します。
再起動するOracle HTTP Serverインスタンスを右クリックします。
「コントロール」を選択します。
「コントロール」メニューから「再起動」を選択します。
WLSTを使用してOracle HTTP Serverを再起動するには、softRestart()
コマンドを使用します。スクリプト・ツール内から次のコマンドのいずれかを入力します。
注意:
WebLogicドメインとスタンドアロン・ドメインでは、これらのコマンドが動作するにはノード・マネージャが起動している(すなわち、状態がRUNNING
である)必要があります。ノード・マネージャが停止している場合は、エラー・メッセージが表示されます。
スタンドアロン・ドメインの場合は、すべてのパラメータが必須です。これらが含まれていないと、startWebLogic
を検出できないことを示すエラーがスローされます。
nmSoftRestart
コマンドもWebLogicドメインで使用できます。これを行うには、nmConnect
コマンドを使用して先にノード・マネージャに接続する必要があります。
ドメイン | 構文 | 例 |
---|---|---|
WebLogic |
softRestart('serverName')
|
softRestart('ohs1') |
スタンドアロン |
nmSoftRestart(serverName='name', serverType='type') |
nmSoftRestart(serverName='ohs1', serverType='OHS') |
この項には、実行中のOracle HTTP Serverインスタンスのステータスを確認する方法に関する情報が含まれます。Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャの一部としてインストールされているFusion Middleware Controlから、またはWLSTを使用して、この情報を確認できます。
「Oracle HTTP Server」ページのヘッダーの左上角にある上下矢印は、選択したサーバー・インスタンスが実行中であるかどうかを示します。次のイメージは、サーバー・インスタンス(この場合はohs_2
)が実行中であることを示す上矢印を表示しています。
次のイメージは、サーバー・インスタンス(この場合は「ohs_2
」)が実行中でないことを示す下矢印を表示しています。
WebLogic Serverドメインでは、ohs_createInstance()
を使用してOracle HTTP Serverインスタンスを作成している場合、その初期状態(インスタンスを起動する前の状態)はSHUTDOWNになります。
構成ウィザードを使用してインスタンス(WebLogic Serverドメインとスタンドアロン・ドメインの両方)を生成した場合、初期状態(インスタンスを起動する前の状態)はUNKNOWNになります。
WLSTを使用して実行中のOracle HTTP Serverインスタンスのステータスを確認するには、WLST内から次のいずれかを入力します。
注意:
これらのコマンドを機能させるには、ノード・マネージャが実行中である必要があります。ノード・マネージャが停止している場合は、エラー・メッセージが表示されます。WebLogic Serverドメインでノード・マネージャが停止した場合、インスタンスの実際の状態に関係なく、状態はUNKNOWNに戻ります。また、state()
は、ノード・マネージャに接続できないことをユーザーに通知しません。
他のWLSTコマンドとは異なり、state()
はノード・マネージャが停止したことをユーザーに通知しないため、インスタンスが本当にUNKNOWN状態なのか、ノード・マネージャが停止しただけなのかを区別する方法がありません。
スタンドアロン・ドメインの場合は、すべてのパラメータが必須です。これらが含まれていないと、startWebLogic
を検出できないことを示すエラーがスローされます。
nmServerStatus
コマンドもWebLogicドメインで使用できます。これを行うには、nmConnect
コマンドを使用して先にノード・マネージャに接続する必要があります。
ドメイン | 構文 | 例 |
---|---|---|
WebLogic |
state('serverName')
|
state('ohs1') |
スタンドアロン |
nmServerStatus(serverName='name', serverType='type') |
nmServerStatus(serverName='ohs1', serverType='OHS') |
注意:
このコマンドは、存在しないコンポーネントとUNKNOWN状態の実在するコンポーネントを区別しません。したがって、存在しないインスタンスを入力した場合(タイプミスなど)には、UNKNOWN状態が返ります。
WebLogic Serverドメインとスタンドアロン・ドメイン両方のOracle HTTP Serverインスタンスを削除できます。
WebLogic Serverドメインでは、カスタムWLSTコマンドohs_deleteInstance()
、あるいはOracle Fusion Middlewareインフラストラクチャの一部としてインストールされているFusion Middleware Controlを使用できます。次の項で、これらの手順について説明します。
WebLogic Serverドメインにいる場合は、カスタムWLSTコマンドohs_deleteInstance()
を使用して、Oracle HTTP Serverインスタンスを削除できます。このコマンドを使用すると、次のようになります。
選択したインスタンスの情報がconfig.xmlから削除されます。
すべてのOHS構成ディレクトリおよびその内容が削除されます(OHS/instanceNameやOHS/instances/instanceNameなど)。これらのパスは構成のランタイムおよびマスター・コピーの両方を参照しています。
削除されたインスタンスに関連付けられているすべてのログファイルが削除されます。
削除されたインスタンスのすべての状態情報が削除されます。
注意:
ノード・マネージャが停止している場合、ohs_deleteInstance()
を使用してインスタンスを削除することはできません。
WLSTを使用してインスタンスを削除するには、次の手順を実行します。
UNKNOWNまたはRUNNING状態のOHSインスタンスは削除できません。
注意:
状態がUNKNOWNの新しく作成されたOHSインスタンス(たとえば、構成ウィザードを使用して作成)の場合、インスタンスを開始および停止して状態をSHUTDOWNにすることができます。その後、正常に削除できます。
状態がRUNNINGのインスタンスの場合、最初にインスタンスを停止して状態をSHUTDOWNにしてから、正常に削除できます。
Fusion Middleware Controlを使用してOracle HTTP Serverインスタンスを削除するには、次の手順を実行します。
注意:
実行中のOracle HTTP Serverインスタンスは削除できません。インスタンスが実行中の場合は、Oracle HTTP Serverインスタンスの停止の説明に従ってインスタンスを停止してから、次の手順を続行します。
構成ウィザードを使用することによって、スタンドアロン・ドメイン内のOracle HTTP Serverインスタンスを削除できます(そのインスタンスがドメイン内の唯一のインスタンスでない場合)。構成ウィザードは常に、スタンドアロン・ドメイン内に少なくとも1つのOracle HTTP Serverインスタンスを必要とするため、ドメイン内に唯一存在するインスタンスについては削除することができません。スタンドアロン・ドメイン内で唯一のインスタンスを削除する場合は、かわりにドメイン・ディレクトリ全体を完全に削除する必要があります。
構成ウィザードを使用したOracle HTTP Serverインスタンスの削除は、実際には部分削除にすぎません(また、ohs_deleteInstance()
を使用してWebLogic Serverドメインが実行する削除方法との一貫性がありません。WLSTを使用したインスタンスの削除を参照してください)。構成ウィザードを使用してスタンドアロン・インスタンスを削除すると、次のようになります。
特定のインスタンスに関する情報がconfig.xmlから削除されるため、このインスタンスは有効として認識されなくなります。別の更新を行うために構成ウィザードを再度起動したときに、削除されたインスタンスが表示されません。
削除されたインスタンスに対してコンパイルされたログは、DOMAIN_HOME/servers/ohs1 (インスタンス名をohs1と仮定)にそのまま残されます。その後、同じ名前の新しいインスタンスが作成された場合、継承されて、それらのファイルへのロギングが続行されます。
削除されたインスタンスの構成ディレクトリとその内容は削除されず、DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/instanceNameおよびDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/instances/instanceNameにそのまま残されます。両方のディレクトリで唯一の変更点は、httpd.conf becomes httpd.conf.bak、ssl.conf becomes ssl.conf.bakおよびadmin.conf becomes admin.conf.bakファイルの名前が変更されることです。これにより、インスタンスが起動されるのを防ぎます。(削除したインスタンスと同じ名前を持つ新しいインスタンスを作成する場合、この情報は上書きされますが、*.bakファイルは残ります)。
削除されたインスタンスの状態情報は、DOMAIN_HOME/system_components/..にそのまま残されます。その後、同じ名前の新しいインスタンスが作成された場合、そのインスタンスは古いインスタンスの状態を継承します。UNKNOWN状態で起動するのではなく、SHUTDOWNまたはFAILED_NOT_RESTARTABLEとして表示される場合もあります。
スタンドアロン・ドメインのOracle HTTP Serverインスタンスを削除するには、次の手順を実行します。
実行中のすべてのインスタンスを停止します(Oracle HTTP Serverインスタンスの停止を参照してください)。構成ウィザードはOracle HTTP Serverインスタンスを確認しないため、削除前には、すべてのインスタンスが確実に停止していることを確認する必要があることに注意してください。
ノード・マネージャが実行中である場合は停止させます。
構成ウィザードを起動し(『Oracle HTTP Serverのインストールと構成』を参照してください)、次の手順を実行します。
「既存ドメインの更新」を選択し、ドメインへのパスを選択します。
「テンプレート」画面と「JDKの選択」画面の両方を、それぞれで「次」をクリックすることによってスキップします。
「システム・コンポーネント」画面で、削除するインスタンスを選択し、「削除」をクリックします。
選択したインスタンスが削除されます。
「次」,をクリックし、「OHSサーバー」画面で、再度「次」をクリックします。
「構成のサマリー」画面で、選択したインスタンスが削除されていることを確認し、「更新」をクリックします。
「成功」画面で、「終了」をクリックします。
WLSTまたはOracle WebLogic Server管理コンソールのいずれかを使用して、ノード・マネージャのポートのデフォルト値を変更できます。
WLSTを使用してデフォルトのノード・マネージャのポート番号を変更するには、カスタム・コマンドreadDomain
を使用してドメインを開きます。マシン用のノード・マネージャを含むディレクトリに移動します。ListenPort
プロパティを設定してからドメインを更新します。
... readDomain('DOMAIN_HOME
') cd('/Machines/Machine_Name
/NodeManager/Node_Manager_Name
') set('ListenPort',9090) updateDomain() closeDomain() ...
この例では、DOMAIN_HOME
は、ドメインのルート・ディレクトリを表しています。Machines
およびNodeManager
はディレクトリです。Node_Manager_Name
はMachine_Name
マシンに属するノード・マネージャの名前です。デフォルトのノート・マネージャの名前はlocalmachine
です。デフォルトのMachine_Name
もlocalmachine
です。ListenPort
の値は9090に設定されています。
スタンドアロン環境で実行されているOracle HTTP Serverは、別のマシンで実行されている、コロケートされたOracle HTTP Serverの実装でリモート管理できます。この機能によって、WLST、あるいはOracle Fusion Middlewareインフラストラクチャの一部としてインストールされているFusion Middleware Controlを使用して、リモート・マシンからコンポーネントの起動、再起動、構成が行えます。この項では、 Oracle HTTP Serverをリモートから実行する設定方法について説明します。
次の指示では、リモート環境の設定方法について説明します。これにより、1つのマシンにインストールされているOracle HTTP Serverを別のマシンのインストールから実行できます。この項には次の情報が含まれます:
Oracle HTTP Serverをリモート管理するには、次のように複数のホストを別々のマシンにインストールする必要があります。
コロケート・インストール(この例では、このインストールをホスト1と呼びます)。
スタンドアロン・インストール(ホスト2)。ホスト2のスタンドアロンMW_HOMEへのパスは、ホスト1のコロケートされたMW_HOMEと同じである必要があります。例:
/scratch/user/work
次の手順では、拡張ドメインを設定して、コロケートされたバージョンのOracle HTTP Server (ホスト1)のデータベースにリンクする方法について説明します。
ホスト1で、pack
コマンドを使用してドメインを圧縮します。pack
コマンドは、ドメイン全体またはドメインのサブセットのスナップショットを格納したテンプレート・アーカイブ(.jar)ファイルを作成します。
<MW_HOME>/ohs/common/bin/pack.sh -domain=path to domain -template=path to template -template_name=name -managed=true
例:
<MW_HOME>/ohs/common/bin/pack.sh -domain=<MW_HOME>/user_projects/domains/ohs1_domain -template=/tmp/ohs1_tmplt.jar -template_name=ohs1 -managed=true
unpackコマンドは、リモート・マシンの管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリに使用されるフル・ドメインまたはドメインのサブセットを作成します。次の手順を使用して、タスク2: ホスト1でのドメインの圧縮でホスト1で圧縮したドメインをホスト2で解凍します。
ホスト1で作成したドメインをホスト2で解凍したら、コロケート環境で使用するのと同じ一連のWLSTコマンドとFusion Middleware Controlツールを使用して、コンポーネントの起動、停止、再起動および構成を行えます。
Oracle HTTP Serverをリモート実行するには、次のことを行います。
ホスト1のコロケート実装から、ホスト2のOracle HTTP Serverインスタンスを実行できるようになりました。任意のWLSTコマンドまたはFusion Middleware Controlツールを使用できます。たとえば、ホスト2をノード・マネージャに接続してサーバーohs1を起動するには、ホスト1で次のように入力します。
<MW_HOME>/ohs/common/bin/wlst.sh nmConnect('weblogic', '<password>', '<nm-host>', '<nm-port>', '<domain-name>', '<domain-directory>','ssl') nmStart(serverName='ohs1', serverType='OHS')
Oracle HTTP Serverコンポーネントの起動、停止、再起動および構成の詳細は、基本的なOracle HTTP Serverの実行を参照してください。
nmKill()もWebLogicドメインで機能します。