オーケストレーションは、高可用性、監視および持続性のためにシステム・コンポーネントの管理を自動化します。
オーケストレーションは、作成したコンポーネントを単一の管理可能なコレクションにまとめます。 また、依存性を指定して、コンポーネントが作成される順序を制御できます。 たとえば、ネットワークおよびストレージ・リソースの作成をインスタンスの作成と調整すると、高可用性が有効な場合、インスタンスが予期せず終了するとインスタンスを自動的に起動できます。 Oracle Compute Cloud Serviceでは、すべてのインスタンスはオーケストレーションを使用して作成されます。
注意:
オーケストレーションのステータスを変更するライフサイクル・コマンド(start、stop、restartなど)は、サーバー側のステータス変化の進行状況を即時に戻します。 オーケストレーション・ステータスは、オーケストレーション詳細を取得して監視できます。 オーケストレーションに関連する手順の詳細は、『Oracle Compute Cloud Serviceの使用』のオーケストレーション・テンプレートに関する項を参照してください。
このコマンドを使用すると、JSONファイルから新しいオーケストレーションを作成できます。
注意:
オーケストレーションJSONファイルの作成方法とサポートされる属性の詳細は、『Oracle Compute Cloud Serviceの使用』のオーケストレーション・テンプレートに関する項を参照してください。構文
oracle-compute add orchestration filename
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| filename | オーケストレーションの構成を含むオーケストレーションJSONファイルの名前 |
例
$ oracle-compute add orchestration mytenant_orchest.json
このコマンドを使用すると、特定のオーケストレーション削除できます。 オーケストレーションを削除するには停止する必要があります。 コマンドが成功した場合、削除アクションについてのレスポンスは返されません。
構文
oracle-compute delete orchestration name
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchなどです。 |
例
oracle-compute delete orchestration /mytenant/public/myorch
このコマンドを使用すると、以前追加したオーケストレーションをファイルにダウンロードできます。 ダウンロードしたオーケストレーションは、JSON形式で保存されます。 後でこのファイルを使用して、新しいオーケストレーションを編集および起動できます。
構文
oracle-compute download orchestration name [--filename]
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchなどです。 |
| --filename | (オプション) JSONファイルがダウンロードされるオーケストレーション・ファイルの名前。 このパラメータが指定されていない場合、オーケストレーション名の最後の部分を使用して名付けられたファイルが現在のディレクトリに作成されます。 たとえば、オーケストレーション名が/mytenant/public/user1/test-vmで、--filenameが指定されていない場合は、test-vm.jsonというファイルが作成されます。
注意: JSONファイルの作成および変更方法の詳細は、『Oracle Compute Cloud Serviceの使用』のオーケストレーション・テンプレートに関する項を参照してください。 |
例
$ oracle-compute download orchestration /mytenant/public/user1/test-vm --filename mytenant_orch.json
このコマンドを使用すると、特定のオーケストレーションの情報を更新できます。
stoppedステータスにある場合、名前以外のオーケストレーションのいずれの部分も更新できます。 オーケストレーションがreadyステータスの場合、オーケストレーションの既存のoplanのha_policyおよびlabelを更新できます。 oplanを追加および削除することもできます。 追加されたoplanはstartedになり、削除されたoplanはstoppedになります。
構文
oracle-compute update orchestration name [--filename] [--oplan_label] [--ha_policy]
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchです。 |
| --filename | (オプション)オーケストレーションの構成を含む、更新されたオーケストレーションJSONファイルの名前。
注意: JSONファイルの作成および変更方法の詳細は、『Oracle Compute Cloud Serviceの使用』のオーケストレーション・テンプレートに関する項を参照してください。 |
| --oplan_label | (オプション)更新するオブジェクト・プラン(oplan)のラベル。 oplanは、特定のオブジェクト作成アクションを定義するオーケストレーション内の要素です。
注意: oplan_labelパラメータが指定されている場合は、ha_policyパラメータを指定する必要があります。 |
| --ha_policy | (オプション)高可用性ポリシーは、active (インスタンスの場合)またはmonitor (インスタンスおよびボリュームの場合)にのみ設定できます。 その他の要素に高可用性ポリシーを設定しようとすると、エラーが発生します。 デフォルトでは、高可用性ではありません。
注意: ha_policyパラメータを指定するときは、oplan_labelパラメータを指定する必要があります。 |
例
$ oracle-compute update orchestration myorch.json
このコマンドを使用すると、IPアドレスやブート・ディスク・コンテンツなどの、インスタンスによって使用されるリソースを保持しながら、オーケストレーションのすべてのVMインスタンス・メンバーを停止できます。 これらのリソースを保持しない場合は、stop orchestrationを使用します。 readyまたはwarningステータスのオーケストレーションを停止できます。
構文
oracle-compute shutdown orchestration name
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchです。 |
例
$ oracle-compute shutdown orchestration /mytenant/public/user1/test-vm
このコマンドを使用すると、以前shut_downステータスだったオーケストレーションを再起動できます。 warningまたはerrorステータスのときにオーケストレーションを再起動することもできます。
構文
oracle-compute restart orchestration name
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchです。 |
例
$ oracle-compute restart orchestration /mytenant/public/user1/test-vm
このコマンドを使用すると、特定のオーケストレーションを起動できます。 stoppedステータスのオーケストレーションのみを起動できます。
構文
oracle-compute start orchestration name
オーケストレーションを開始すると、そのオーケストレーションで定義されているすべてのオブジェクトが作成されます。 オーケストレーションのステータスは一定期間にわたって変更されます。 オーケストレーションの進行中、オーケストレーションの詳細を表示してステータスを確認できます。 startコマンドではすぐにレスポンスを返しますが、サーバーでは起動操作が続行します。 起動操作は、オーケストレーションのステータスがreadyステータスになったときにのみ完了します。
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchです。 |
例
$ oracle-compute start orchestration /mytenant/public/user1/test-vm
このコマンドを使用すると、特定のオーケストレーションを停止できます。 オーケストレーションを停止するとすべてのインスタンスが削除され、そのオーケストレーションによって割り当てられたすべてのリソースが解放されます。 これには、すべてのブート(ルート)ディスクとすべての予約されていないIPアドレスが含まれます。 ステータスがready、shut_down、warningおよびerrorの場合に、オーケストレーションを停止できます。 オーケストレーションを再度起動して、新しいインスタンスを作成し、新しいリソースを割り当てることができます。
構文
oracle-compute stop orchestration name [--confirm]
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchです。 |
| --confirm | (オプション)オーケストレーションを停止するためのアクションを確認します。 このオプションが指定されていない場合、警告メッセージが表示され、操作は実行されません。 |
例
$ oracle-compute stop orchestration /mytenant/public/user1/test-vm
このコマンドを使用すると、特定のオーケストレーションの情報を取得できます。
構文
oracle-compute get orchestration name
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| name | オーケストレーションの一意の階層名。 たとえば、/mytenant/public/myorchです。 |
例
$ oracle-compute get orchestration /mytenant/public/el-db-vms
サンプル出力
$ oracle-compute get orchestration /mytenant/public/el-db-vms -F name,status,info
name status info
/mytenant/public/el-db-vms ready {"errors": {}, "warnings": {}}
このコマンドを使用すると、特定のコンテナ内の一連のオーケストレーションをリストできます。
構文
oracle-compute list orchestration container [--status]
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| container | オーケストレーションの階層的な名前空間 |
| --status | (オプション)オーケストレーションの現在のステータス。 次のステータス・オプションがサポートされています。
このパラメータが指定されると、オーケストレーション出力リストがフィルタ処理されて、ステータスに分けられます。 |
例
$ oracle-compute list orchestration /mytenant/public --status=ready
サンプル出力
$ oracle-compute list orchestration /mytenant/public --status=ready -F name,status name status /mytenant/public/el-control-vms ready /mytenant/public/el-db-vms ready
このコマンドを使用すると、特定のコンテナまたはサブコンテナ内のオーケストレーションを検出できます。
構文
oracle-compute discover orchestration container
パラメータおよびオプション
次のパラメータは、このコマンドに固有です。 一般的なコマンド・オプションで説明されている共通オプションを使用することもできます。
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| container | オーケストレーションの階層的な名前空間 |
例
$ oracle-compute discover orchestration /mytenant/public
サンプル出力
$ oracle-compute discover orchestration /mytenant/public entry /mytenant/public/el-control-vms /mytenant/public/el-db-vms /mytenant/public/el-grill-vms /mytenant/public/el-sim-vms /mytenant/public/scae09-sdi-sdivm-el1-4-storagevolume-app /mytenant/public/scae09-sdi-sdivm-el1-5-storagevolume-ops /mytenant/public/scae09-sdi-sdivm-el1-6-storagevolume-data /mytenant/public/scae09-sdi-sdivm-el1-8-instance