この章では、次の構成シナリオの例を示します。
次の構成は、2 つのデータベースモードの例です。
図4-1は、SQL データベースサービスを使用する一般的な構成を示しています。これは想定されるもっとも一般的な構成です。
VSM コンソールの初期構成の実行後、oVTCS MGMTDEF
ACTIVATE
コマンドを使用して oVTCS のポリシーをロードし、oVTCS の構成を実行します。これらのタスクは、SMCUUUI
ユーティリティーを介して実行されます。oVTCS ポリシーパラメータファイルのロード (メインフレーム構成の場合)を参照してください。
MGMTDEF
および oVTCS の構成が完了したら、VSM コンソールシステムを完全なサービスレベルに起動できます。
図4-2は、HSC CDS を使用する構成を示しています。
既存の本番環境の VTCS で HSC CDS を使用している場合、VSM コンソールに移行するには、次の手順を実行できます。
注記:
この方法を使用すると、ELS の制御下にある既存の TapePlex を VSM コンソールの制御下の TapePlex に移行できます。これにより、ELS と VSM コンソールは同じハードウェア上で稼働して同じ CDS を使用できます。具体的には、必要に応じて、ELS ですべて制御されるシステムにフォールバックできます。HSC CDS を共有するように VSM コンソールを設定します。
VSM コンソール上にテストシステムを作成します。
これに失敗した場合は、VSM コンソールを削除してください。CDS では正しいデータが保持されます。
これに成功した場合は、VSM コンソールに本番環境を追加します。
テストシステムが正常に動作している場合は、すべての本番稼働を VSM コンソールに移動し、すべての MVS システム上の VTCS を停止します。
SQL データベースサービスを使用するように VSM コンソールを構成します。
次の構成は、VSM コンソールの例です。
各例では、VSM コンソールにアクセスするために SMC クライアントが接続されています。表示されていませんが、各構成には VSM システムが存在します。仮想要求は、VSM コンソールサーバー上に配置された oVTCS アプリケーションによって処理されます。
図4-3は、VTV のみを処理する VSM コンソールの構成を示しています。
この構成では、2 つの VSM コンソールサーバー (1 つはプライマリ、もう 1 つはセカンダリ) に oVTCS TapePlex が 1 つあります。SMC クライアントの SMCCMDS または SMCPARMS データセットでは、oVTCS TapePlex に対する 1 つの SMC TAPEPlex
文と 1 つの SMC SERVer
文だけを定義する必要があります。
VSM コンソールへの SMC クライアントの接続に関する詳細は、VSM コンソールでの MVS クライアントの使用を参照してください。
図4-4は、Oracle の仮想ライブラリ拡張機能 (VLE) が追加された構成を示しています。
この構成では、2 つの VSM コンソールサーバー (1 つはプライマリ、もう 1 つはセカンダリ) に oVTCS TapePlex が 1 つあります。SMC クライアントの SMCCMDS または SMCPARMS データセットでは、oVTCS TapePlex に対する 1 つの SMC TAPEPlex
文と 1 つの SMC SERVer
文だけを定義する必要があります。
VSM コンソールへの SMC クライアントの接続に関する詳細は、VSM コンソールでの MVS クライアントの使用を参照してください。
さらに、VSM コンソール上の oVTCS では、VLE を TapePlex として定義する必要があります。oVTCS ポリシーパラメータファイルのロード (メインフレーム構成の場合)を参照してください。
図4-5は、ライブラリが論理的に追加された構成を示しています。
この構成では、2 つの VSM コンソールサーバー (1 つはプライマリ、もう 1 つはセカンダリ) に oVTCS TapePlex が 1 つあります。SMC クライアントの SMCCMDS または SMCPARMS データセットでは、VSM コンソール上の oVTCS に対する SMC TAPEPlex
および SERVer
定義を定義する必要があります。
SL ライブラリに RTD 以外のテープドライブおよび MVC 以外のテープカートリッジがあり、これらに MVS からアクセスできる場合、SMC クライアントの SMCCMDS または SMCPARMS データセットでは、HSC または ACSLS ライブラリサーバーに対する SMC TAPEPlex および SERVer 定義も定義する必要があります。
SL ライブラリに RTD テープドライブおよび MVC テープカートリッジのみがあり、これらに oVTCS からのみアクセスできる場合、SMC クライアントの SMCCMDS または SMCPARMS データセットでは、HSC または ACSLS ライブラリサーバーに対する SMC TAPEPlex および SERVer を定義する必要はありません。
ライブラリサーバーは HSC または ACSLS です。
HSC ライブラリサーバーは、MVS ホスト上に配置されます。
ACSLS ライブラリサーバーは、VSM コンソールサーバー上の ACSLS LDOM に配置されます。
VSM コンソールへの SMC クライアントの接続に関する詳細は、VSM コンソールでの MVS クライアントの使用を参照してください。
さらに、VSM コンソール上の oVTCS では、HSC または ACSLS ライブラリサーバーを TapePlex として定義する必要があります。oVTCS ポリシーパラメータファイルのロード (メインフレーム構成の場合)を参照してください。
図4-6は、VSM 7 オープンシステム接続 (OSA) 機能を使用した構成を示しています。
この構成では、オープンシステムのバックアップアプリケーションサーバー (Veritas NetBackup や IBM Tivoli Storage Manager など) で VSM 7 OSA 機能とデュアル VSM コンソールサーバーを使用して、実テープボリュームへの仮想テープボリューム (VTV) の移行とリコール、ほかの VSM システムへの VTV のレプリケート、および、VLE システムへの VTV のコピーを行うためのサポートを提供します。
VSM 7 OSA と RTD の間、および VSM 7 OSA とバックアップサーバーの間の接続では、FICON ではなくファイバチャネル (FC) インタフェースを使用します。
この構成では、VSM コンソールの機能には次のものが含まれます。
oVTCS は、ストレージプールおよびポリシーを使用して 1 つ以上の OSA システムでの操作を管理し、さまざまなアクティビティーを開始します。oVTCS は、VSM コンソールに組み込まれた ACSLS のインスタンスを使用してテープライブラリも管理します。
バックアップアプリケーションシステムも、OSA システムによって提供される仮想ライブラリを管理するために別の ACSLS インスタンスを使用します。仮想ライブラリごとに一意の ACSLS インスタンスが必要です。
VSM GUI は oVTCS の管理コンソールを提供します。
オープンシステム接続機能の構成については、VSM 7 の設置、構成、および保守ガイドを参照してください。