5 oVTCS の操作に関する考慮事項

この章では、VSM コンソールサーバー上で実行されるバージョンの VTCS である、oVTCS のソフトウェアに関する考慮事項について説明します。

oVTCS の機能

oVTCS は、Solaris オペレーティング環境で VSM コンソール上で動作するようにカスタマイズされた StorageTek 仮想テープ制御ソフトウェア (VTCS) Release 7.3 を表します。oVTCS は次の機能を実行します。

  • 仮想テープドライブ (VTD) の割り振りを操作します。

    仮想テープストレージサブシステム (VTSS) は、仮想ボリューム (VTV) とトランスポートを含む VSM ディスクバッファーです。VTSS は、32 台または 64 台のトランスポートのエミュレーションを可能にするマイクロコードを備えたディスクデバイスです。デバイスは、「テープ」データのディスクからの読み取りとディスクへの書き込み、そのデータの RTD からの読み取りと RTD への書き込みを実行できます。

    仮想テープドライブ (VTD) は、物理テープカートリッジをエミュレートする VSM の仮想テープストレージサブシステム (VTSS) のトランスポートです。VTD に書き込まれるデータは、実際にはディスクに書き込まれます。VTSS には、VTV の仮想マウントを実行する 64 の VTD があります。

  • 仮想テープボリューム (VTV) の使用 (移行やリコールなど) を管理します。

    • 移行は、VTSS から実テープドライブ (RTD) にデータを移動することです。そこで VTV は MVC にスタックされます。

    • リコールは、VTV を MVC から VTSS に戻すことです。VSM は必要に応じて VTV をリコールできます。

  • VSM で使用される実テープメディアとトランスポートの使用を管理します。

oVTCS ポリシーパラメータの定義

このセクションでは、oVTCS ポリシーパラメータファイルについて説明し、VSM コンソール構成でこのファイルをアクティブ化する方法について説明します。

oVTCS ポリシーパラメータファイル

VSM コンソール構成では、oVTCS は oVTCS ポリシーパラメータファイルを使用して、oVTCS 構成の管理クラスおよびストレージクラスのポリシーを取り込みます。起動時に、oVTCS は CDS 内の VTV のステータスを調べ、定義されているポリシーをロードし、それらのポリシーを尊重するために必要なアクションを実施します。

oVTCS がクラスタ内で実行されている場合、このパラメータファイルは各ノードに自動的に配布されます。また、ファイルの設定は再起動後も永続します。

このパラメータファイルを最初にロードするための方法は、使用している構成によって異なります。

必須の文

oVTCS ポリシーパラメータファイルには、次の各文のインスタンスが少なくとも 1 つ含まれている必要があります。

注記:

TAPEPLEX を除き、次の文は ELS の使用法とほぼ一致します。これらの文の詳細は、使用している Oracle StorageTek ELS のドキュメントを参照してください。
POOLPARM

これらの文は、oVTCS インスタンスのスクラッチプールと MVC プールを記述します。

注記:

共有 CDS モードでは、CDS 内の POOLPARM 文は使用されません。
VOLPARM

これらの文は、さまざまな volser 範囲の属性を定義し、それらを POOLPARM 文に割り当てます。これらは ELS でのこの文の使用法とほぼ一致しますが、VOLPARM 文を変更しても oVTCS 構成は更新されない点だけが異なります。

STORCLAS

これらの文はストレージクラスを定義します。ストレージクラスは、データセットのパフォーマンス目標と可用性要件を指定するストレージ属性の名前付きリストです。

MGMTCLAS

これらの文は管理クラスを定義します。管理クラスは、データセットによる領域の割り当てと使用を制御するためにストレージ管理者が割り当てる、管理属性の集まりです。

TAPEPLEX

これらの文は、ACSLS、HSC、および VLE のほかのインスタンスに対してネットワーク接続の詳細を定義します。VSM コンソールに移行先となる RTD が存在する場合は、TapePlex のタイプ (ACSLS、HSC、または VLE) に関係なく TAPEPLEX 文が必要です。

VSM コンソールの移行先となり得るシステムが複数ある場合は、システムごとに個別の TAPEPLEX 文が必要です。

TAPEPLEX 文の形式は次のとおりです。

TAPEPLEX NAME=tapeplex_name SERVer(server [,server] [,server] [,server]) [SUBSYS=subsystem_name]

ここでは:

  • NAME は、TapePlex に割り当てられている名前を指定します。これは ACSLS、HSC、または VLE システムを指定でき、ターゲットの ACSLS、HSC、または VLE によって割り当てられている TapePlex 名と一致する必要があります。

  • SERVer は、指定された TapePlex への 1 つ以上のサーバーパスを指定します。ホスト名または IP アドレスを指定できます。

  • SUBSYS は HSC MVS サブシステムの名前を指定します。ターゲット TapePlex が HSC であり、同じ MVS ホスト上に複数の HSC サブシステムが存在する場合にのみ必要です。

次に、SERVer パラメータでホスト名を指定する HSC システムの TAPEPLEX 文の例を示します。

TAPEPLEX NAME=HSCVTCS SERV(host-name)

または、SERVer パラメータで host-name の代わりに IP アドレスを指定できます。

次に、SERVer パラメータで各ノードの IP アドレスを指定するマルチノード VLE システムの TAPEPLEX 文の例を示します。

TAPEPLEX NAME=VLE1 SERV(ip_address1, ip_address2, ip_address3)

このタイプの構成で、個々の VLE ノードに対してメンテナンスを実行できます。SMC の SERVer DISable コマンドは VSM コンソールでサポートされていません。代わりに、次のプロセスを使用します。

  1. oVTCS ポリシーパラメータファイルで、TAPEPLEX 文を更新し、メンテナンスを要求しているノードの IP アドレスを削除します。

  2. 更新されたパラメータファイルで oVTCS の MGMTDEF ACTIVATE コマンドを発行します。

  3. 削除されたノードでメンテナンスを実行します。

  4. TAPEPLEX 文を更新し、ノードに IP アドレスをふたたび追加します。

  5. oVTCS の MGMTDEF ACTIVATE コマンドを発行し、更新されたパラメータファイルをロードします。

オプションの文

oVTCS パラメータファイルには、オプションで次の文を含めることができます。

注記:

次の文は ELS の使用法とほぼ一致します。これらの文の詳細は、使用している Oracle StorageTek ELS のドキュメントを参照してください。
OPTION

この文は、ファイルの識別文字列 (名前) を指定します。

MIGRSEL

これらの文は、VTSS からストレージクラスへの移行を管理するための移行要求設定を指定します。

MIGRVTV

これらの文は、即時移行によって処理される個々の VTV コピーの移行要求設定を指定します。

MVCATTR

これらの文は、スワップ先 RTD のデバイスタイプを MVC メディア名に割り当てます。RTD の MVC の読み取り中にエラーが発生した場合、VTCS は MVC を別の RTD にスワップして操作を再試行することがあります。

STORLST

これらの文は、ストレージクラスのリストと各クラスに対応する優先度を指定します。

STORSEL

これらの文は、参照先の STORLST 制御文で指定されたストレージクラスのリストとその優先度に適用される、ストレージクラス使用規則を指定します。

VTSSLST

これらの文は、VTSS のリストとそれぞれに対応する優先度を指定します。

VTSSSEL

これらの文は、参照先の VTSSLST 制御文で指定された VTSS のリストとその優先度に適用される、ストレージクラス使用規則を指定します。

CMDEXEC

これらの文は、起動時またはパラメータファイルがロードされたときに実行するコマンドを定義します。ELS の起動コマンドファイルと同等の機能を提供します。

oVTCS ポリシーパラメータファイルのロード (メインフレーム構成の場合)

メインフレーム構成で oVTCS ポリシーパラメータファイルをアクティブ化するには、SMC SMCUUUI ユーティリティーを使用して oVTCS MGMTDEF コマンドを発行します。

oVTCS MGMTDEF コマンド

oVTCS MGMTDEF コマンドは、oVTCS ポリシーパラメータファイルをアクティブ化します。

SMCUUUI ユーティリティーから、UUIIN SDD 文で、oVTCS パラメータファイルの名前、および MGMTDEF コマンド文と ACTIVATE パラメータを指定します。例5-1 を参照してください。

完全修飾パスとファイル名を指定するかぎり、oVTCS パラメータファイルはどこにあってもかまいません。

SMCUUUI ユーティリティーについては、『ELS コマンド、制御文、およびユーティリティーリファレンス』を参照してください。

注記:

oVTCS MGMTDEF コマンドはネイティブな oVTCS コマンドであり、SMC MGMTDEF コマンドには関連しません。
構文

図5-1は、oVTCS MGMTDEF コマンド文の構文を示しています。

図5-1 oVTCS MGMTDEF コマンドの構文

図5-1 については、周囲のテキストで説明しています。
パラメータ

図5-1に示すように、oVTCS MGMTDEF コマンドには次のパラメータが含まれます。

ACTIVATE

オプションで、指定した oVTCS パラメータファイル内のパラメータを検証してから、これらのパラメータ設定をアクティブ化します。

注記:

ACTIVATE パラメータを指定しない場合は、指定した oVTCS パラメータファイル内のパラメータの検証だけが行われます。
LIST

オプションで、oVTCS パラメータファイルから読み取られたパラメータを一覧表示します。

次の例では、SMCUUUI ユーティリティーの UUIIN 文で、MGMTDEF コマンドに ACTIVATE パラメータを指定しています。

例5-1 MGMTDEF ACTIVATE コマンド

//UUIIN    DD  *
    SDD DDNAME(INPARMS) INPUT TEXT
    MGMTDEF ACTIVATE

前述の例の MGMTDEF ACTIVATE コマンドは、INPARMS という oVTCS パラメータファイルを検証してアクティブ化するよう指定しています。

oVTCS ポリシーパラメータファイルのロード (VSM 7 オープンシステム接続構成の場合)

VSM 7 オープンシステム接続構成で oVTCS ポリシーパラメータファイルをアクティブ化するには、VSM コンソールに用意されている VSM GUI を使用します。

  1. VSM GUI アプリケーションを起動します。

  2. VSM Console menu」にアクセスします。このメニューには次のオプションがあります。

    • Command Line Interface (CLI)

    • Configuration/Policy

    • Console Log

  3. VSMc Configuration/Policy」タブを選択します。このページでは、oVTCS ポリシー設定を定義する oVTCS ポリシーファイルをダウンロード、編集、およびアップロードできます。

  4. メニューから TapePlex 名を選択します。

  5. メニューからサーバーアドレスを選択します。選択した TapePlex に構成されているサーバーアドレスのみが一覧表示されます。

  6. Download」ボタンをクリックし、ポリシーパラメータファイルを指定して VSM GUI にロードます。

  7. Edit」ボタンをクリックし、必要に応じてファイルを編集します。

  8. Upload」ボタンをクリックし、指定した oVTCS TapePlex 内でファイルをアクティブ化します。

VSM Console Menu」を使用して構成設定をロードする方法の詳細については、『VSM GUI ユーザーズガイド』を参照してください。

oVTCS コマンドの考慮事項

次のリストに oVTCS コマンドの考慮事項を示します。

  • CDS ロギングはサポートされていません。したがって、CONFIg GLOBAL 文の LOGPOL パラメータは無効です。

  • SMC 7.3 を使用する場合は、SMC HTTP コマンドの XSECurity パラメータを OFF に設定することによって XAPI セキュリティーを無効にする必要があります。これにより、HSC に接続されている RTD がオンラインなることができます。

    SMC HTTP コマンドについては、『ELS コマンド、制御文、およびユーティリティーリファレンス』を参照してください。

  • oVTCS には、メインフレーム構成で oVTCS ポリシーパラメータファイルをアクティブ化できるネイティブな MGMTDEF コマンドがあります。このコマンドは ELS MGMTDEF コマンドには関連しません。詳細は、oVTCS ポリシーパラメータファイルのロード (メインフレーム構成の場合)を参照してください。

  • VTV または MVC を CDS に追加するには、CONFIg VTVVOL および CONFIg MVCVOL 文を使用する必要があります。POOLPARM または VOLPARM の方法を使用することはできません。

    POOLPARMVOLPARMSUBPOOL 名の指定に使用できます。ただし、ボリュームを定義するには、CONFIg VTVVOL および CONFIg MVCVOL を使用する必要があります。

    POOLPARM および VOLPARM 制御文については、『ELS コマンド、制御文、およびユーティリティーリファレンス』を参照してください。

    CONFIg VTVVOL および CONFIg MVCVOL 制御文の詳細については、『ELS レガシーインタフェースリファレンス』を参照してください。

  • SMCUUUI ユーティリティーからマウントを発行するときは、次の規則を使用します。

    • 完全な MOUNT キーワードを指定する必要があります。ELS コマンドとは異なり、このキーワードを省略形にすることはできません。

    • デバイスアドレスは、NNAME、または DRIVE_NAME=devaddr の形式で指定します。ここで、devaddr はデバイスアドレスです。

    • volser は、VVOL、または VOLSER=volser の形式で指定します。ここで、volser はボリュームシリアル番号または SCRTCH です。

    • サブプールは、PPOOLSUBPOOL、または SUBPOOL_NAME=subpool-name の形式で指定します。

  • SMCUUUI ユーティリティーからマウント解除を発行するときは、次の規則を使用します。

    • 完全な DISMOUNT キーワードまたは省略形の DISM を指定できます。

    • デバイスアドレスは、NNAME、または DRIVE_NAME=devaddr の形式で指定します。ここで、devaddr はデバイスアドレスです。

    • volser は、VVOL、または VOLSER=volser の形式で指定します。ここで、volser はボリュームシリアル番号または SCRTCH です。

  • 非共有 CDS モードのテープライブラリの処理:

    構成が共有 CDS モードで実行されない場合は、次に示すパラメータの制限が適用されます。

    • oVTCS 構成の RTD 文に STORMNGR パラメータを含める必要があります。

    • oVTCS 構成の VTSS 文では、DEFLTACS パラメータはデフォルトにのみ設定できます。

    • STORCLAS 文で ACS パラメータを使用する場合は STORMNGR パラメータが必要です。

    • MGMTCLAS 文で ACSLIST パラメータは使用できません。

    構成が共有 CDS モードで実行される場合は、すべてのライブラリが「リモート」とみなされ、したがって独立した TapePlex の一部になります。デフォルトライブラリである TapePlex の名前は、データベース構成の一部として指定されます。通常、この TapePlex は CDS も指定します。したがって、前述の制限は適用されません。

  • oVTCS TRace コマンドには、ONOFF の 2 つのオプションだけが含まれます。

    • TRace ON は、すべてのトレースファイルを閉じ、実行中のすべてプロセスに対する新しいトレースファイルを開きます。これが推奨される設定です。

    • TRace OFF はすべてのトレースを停止します。

    ELS の TRace コマンドとは異なり、トレースする特定のコンポーネントを指定することはできません。

  • VSM コンソールメッセージを取得するには SMC VMSG コマンドを使用します。

    このコマンドの詳細は、VSM コンソールのメッセージプロセッサの起動/停止を参照してください。

  • VSM コンソールで HSC CDS を共有できるようにするには、HSC DBSERVER コマンドを使用します。

    このコマンドの詳細は、oVTCS CDS データベースサーバーの実行を参照してください。

  • SMF タイプのレコードを VSM コンソールサーバーからオフロードするには、SMC SMCUSMF ユーティリティーを使用します。

    このユーティリティーの詳細については、VSM コンソールの SMF レコードのオフロードを参照してください。

  • アクティブな oVTCS ポリシー文のリストを取得するには、内部の MVS GETMGPOL コマンドを使用します。

    • oVTCS MGMTCLAS および STORCLAS 文を取得するには、GETMGPOL コマンドをサブパラメータなしで指定します。

    • oVTCS MGMTCLAS 文を取得するには、GETMGPOL MGMTCLAS を指定します。

    • oVTCS STORCLAS 文を取得するには、GETMGPOL STORCLAS を指定します。

    • すべての oVTCS ポリシー文を取得するには、GETMPOL FLATDD(filename) を指定します。これによって oVTCS パラメータファイルの内容全体が返されます。

  • マルチノード内

oVTCS オペレータコマンドおよび管理者コマンド

oVTCS には一連のオペレータコマンドと管理者コマンドがあります。これらのコマンドは対応する ELS VTCS コマンドと同じですが、oVTCS コマンドの考慮事項で説明されているとおり、いくつかの例外があります。

これらのコマンドを発行するには、次のいずれかの方法を使用します。

  • メインフレームのみの構成では、SMC Route コマンドまたは SMCUUUI ユーティリティーを使用して、SMC クライアントから VSM コンソール上の oVTCS にコマンドを送信します。

    SMC Route コマンドおよび SMCUUUI ユーティリティーについては、『ELS コマンド、制御文、およびユーティリティーリファレンス』を参照してください。

  • VSM 7 オープンシステム接続 (OSA) 構成では、VSM コンソールに用意されている VSM GUI アプリケーションを起動し、VSMc コマンド行インタフェース (CLI) 機能を使用して、VSM コンソール上の oVTCS にコマンドを送信します。この機能の使用については、『VSM GUI ユーザーズガイド』を参照してください。

    1. VSM GUI アプリケーションを起動します。

    2. VSM Console menu」にアクセスします。

    3. VSMc Command Line Interface (CLI)」タブを選択します。このページでは、oVTCS ポリシー設定を定義する oVTCS ポリシーファイルをダウンロード、編集、およびアップロードできます。

    4. TapePlex および該当するノードのサーバーアドレスを選択します。

    5. 入力テキストボックスに oVTCS コマンドを入力し、「Submit」をクリックします。

      このコマンドは、コマンドログおよびコマンド出力テーブルに記録されます。

oVTCS には次のコマンドがあります。各コマンドについては、『ELS コマンド、制御文、およびユーティリティーリファレンス』を参照してください。

  • ARCHive

  • AUDIT

  • CANcel

  • CONSolid

  • CONFIg

  • DEComp

  • DELETSCR

  • DISMount

  • Display

    • CMD

    • MSG

    • SERVer

    • ACTive

    • CLInk

    • CLUster

    • CONFIG

    • LOCKs

    • MIGrate

    • MVC

    • MVCPool

    • PATH

    • Queue

    • REPlicat

    • RTD

    • SCRatch

    • STORclas

    • STORMNgr

    • TASKs

    • VSCRatch

    • VTD

    • VTSS

    • VTV

  • DRMONitr

  • EEXPORT

  • EXPORT

  • INVENTRY

  • MEDVERfy

  • MERGMFST

  • METADATA

  • MIGrate

  • Mount

  • MVCDRain

  • MVCMAINT

  • MVCPLRPT

  • MVCRPt

  • RECall

  • RECLaim

  • RECONcil

  • SCRPT

  • SET MIGOPT

  • TRace

  • Vary (CLInkPATHRTDVTSS)

  • VLEMAINT

  • VTVMAINT

  • VTVRPt

oVTCS XAPI サーバーコンポーネントのオペレータコマンドおよび管理者コマンド

VSM コンソールには、VSM コンソール内で動作する XAPI サーバーコンポーネントの管理を可能にする、XAPI サーバーのオペレータコマンドおよび管理者コマンドがいくつかあります。

これらのコマンドを発行するには、次のいずれかの方法を使用します。

  • xapi_startup_file を使用して XAPI サーバーコマンドを発行する

    xapi_start_file は、XAPI サーバーの起動時に読み取られる、XAPI サーバーコマンドのファイルです。

    XCLIENTXUDB の定義、および XSECURITYMSGLVL の指定には、この方法が推奨されます。

    このファイルは起動時に読み取られるため、XAPI サーバーコンポーネントが再起動された場合、これらのコマンドを再入力する必要はありません。

    VSM コンソールの下の xapi_start_file のデフォルトパスは /data/ovtcs/config/xapi_startup_file です。

  • oVTCS_cli XCMD インタフェースを使用して XAPI サーバーコマンドを発行する

    oVTCS_cli インタフェースを使用して、「XCMD」に続いて XAPI サーバーコマンド文字列を指定することにより、コマンドを XAPI サーバーコンポーネントに送ることができます。

    たとえば、oVTCS_cli を使用して XAPI サーバーの「LOG 0011」コマンドを入力するには、次のコマンドを入力します。

    oVTCS_cli ’ XCMD LOG 0011’

    StorageTek ソフトウェアサポートの指示によって XAPI サーバーの LIST および TRACE コマンドを入力する場合には、この方法が推奨されます。

  • VSM GUI を使用して XAPI サーバーコマンドを発行する

    VSM 7 オープンシステム接続 (OSA) 構成では、VSM GUI の VSM コンソールコマンド行インタフェースオプションを使用して、VSM コンソールに XAPI サーバーコマンドを発行できます。

    VSM コンソールメニューのオプションの使用については、『VSM GUI ユーザーズガイド』を参照してください。

XCMD LIst コマンド

XCMD LIst コマンドは、XAPI サーバーコンポーネントおよび環境の設定を表示します。XCMD LIst コマンドは、主に StorageTek ソフトウェアサポートの指示に従って使用するように意図されています。

構文

図5-2は、XCMD LIst コマンドの構文を示しています。

図5-2 XCMD LIst コマンドの構文

図5-2 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD LIst コマンドには次のパラメータが含まれます。

ALl

オプションで、すべての XAPI サーバーパラメータおよび環境変数を表示します。LIst コマンドでパラメータが指定されていないときには、ALl がデフォルトとなります。

CB NNNN または NNNN-IIII

オプションで、指定した (NNNN) XAPI サーバー制御ブロックを 16 進数文字で表示します。名前 (NNNN) または名前とインデックス (NNNN-IIII) の組み合わせは次のとおりです。

  • HTTPCVT は、メインの XAPI サーバーの共有セグメントを示します。

  • HTTPGBL は、XAPI サーバーのグローバル定義を示します。

  • HTTPREQ-nnn は、XAPI サーバーの要求ブロックを示します。

  • HTTPAPI-nnn は、XAPI サーバーの API 要求ブロックを示します。

  • XCLIENTTABLE は、XAPI サーバーの XCLIENT 共有セグメントを示します。

  • XUDBTABLE は、XAPI サーバーの XUDB 共有セグメントを示します。

FILEs

オプションで、XAPI サーバーのファイルパスを一覧表示します。

HISTory

オプションで、過去 24 時間の XAPI サーバーの受け入れ履歴を一覧表示します。

LOG

オプションで、XAPI サーバーの LOG 設定を一覧表示します。

MAXCLients

オプションで、XAPI サーバーの MAXCLients 設定を一覧表示します。

MSGLvl

オプションで、XAPI サーバーの MSGLvl 設定を一覧表示します。

SERVer

オプションで、関連する UNIX システムのリリースおよびリソース制限と、XAPI サーバーのリリース、バージョン、および環境設定を一覧表示します。

PROcess

LIst SERVer とともに指定された場合、PROcess キーワードはオプションで、個々の XAPI システムプロセスを一覧表示します。

TAPEPlex

オプションで、XAPI サーバーの TapePlex 名を一覧表示します。

TASKs

オプションで、XAPI サーバーのシステムタスクおよび作業タスクを、それぞれの実行統計とともに一覧表示します。

TRace

オプションで、XAPI サーバーの TRace 設定を一覧表示します。

XApi

オプションで、関連する XAPI サーバーの TCP/IP パラメータを一覧表示します。

IO または I/O

LIst XApi とともに指定された場合、IO (または I/O) キーワードはオプションで、XAPI サーバーの TCP/IP 統計を一覧表示します。

XCLIent

オプションで、XAPI サーバーの XCLIent 定義を一覧表示します。

XSECurity

オプションで、XAPI サーバーの XSECurity 設定を一覧表示します。

XUDB

オプションで、XAPI サーバーの XUDB 定義を一覧表示します。

XCMD LOG コマンド

XCMD LOG コマンドは、XAPI サーバーのログ設定を表示または変更します。XAPI サーバーのロギングは、オプションで、XAPI サーバーログファイルに対して TCP/IP 要求、TCP/IP 応答、XAPI サーバーのオペレータコマンド、コンソールメッセージ、およびエラーを有効にします。XCMD LOG コマンドは、主に StorageTek ソフトウェアサポートの指示に従って使用するように意図されています。

構文

図5-3は、XCMD LOG コマンドの構文を示しています。

図5-3 XCMD LOG コマンドの構文

図5-3 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD LOG コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーのログ設定を表示します。LOG コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

OFF

オプションで、すべての XAPI サーバーログイベントをオフにします。

1 または 0

オプションで、個々の XAPI サーバーログイベントをオフまたはオンにします。最大 16 文字の「0」と「1」から成る文字列を入力できます。「1」はログイベントをオンにし、「0」はログイベントをオフにします。入力された文字列内の位置によって、個々のログイベントが次のように制御されます。

  • 1000000000 は、XAPI サーバーのエラーメッセージを標準出力に記録します

  • 0100000000 は、XAPI サーバーのメッセージをログファイルに記録します

  • 0010000000 は、XAPI 入力要求エラーをログファイルに記録します

  • 0001000000 は、XAPI recv パケットをログファイルに記録します

  • 0000100000 は、XAPI send パケットをログファイルに記録します

  • 0000010000 は、XCMD コマンドと応答をログファイルに記録します

注記:

  • 現在、文字列の位置 7-16 で制御される XAPI サーバーのログ設定はありません。6 文字を超える (ただし 17 文字未満の) 文字列を入力すると、文字は検証されますが、そのあと無視されます。

  • LOG 0LOG OFF と同等です。

  • 以前のログ設定は、入力した設定によって完全に置き換えられます。したがって、LOG 010001 に続いて LOG 00011 を入力した場合、この 2 番目の LOG コマンドのあとは、XAPI メッセージも XCMD コマンドと応答もログファイルに記録されなくなります。

  • XAPI サーバーの起動前に環境変数 SMCVLOGFILE を指定しておけば、XAPI サーバーログファイルのデフォルトパスをオーバーライドできます。

  • XAPI サーバーログファイルの場所と名前を表示するには、XCMD LIST FILES コマンドを入力します。

  • XAPI サーバーの起動前に環境変数 SMCVLOG を指定しておけば、XAPI サーバーのログ設定を設定できます。

次の例の LOG コマンドは、XAPI recv パケットと send パケットの両方をログファイルに記録します。

LOG 00011

XCMD MAXCLients コマンド

XCMD MAXCLients コマンドは、一度にアクティブにできる同時要求の数の上限を設定するために使用されます。MAXCLients の制限に達すると、XAPI サーバーで受信された新しいクライアント要求には「503 Service unavailable」という応答が返され、クライアントによる再試行が必要になります。

構文

図5-4は、XCMD MAXCLients コマンドの構文を示しています。

図5-4 XCMD MAXCLients コマンドの構文

図5-4 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD MAXCLients コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーの MAXCLients 設定を表示します。MAXCLients コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

NNNN

オプションで、同時要求の最大数を指定します。1 - 1000 の数値を入力します。

XCMD MSGLvl コマンド

XAPI サーバーの MSGLvl コマンドは、stdout に出力するメッセージを決定するために使用されます。各 XAPI サーバーメッセージには、固定の MSGLvl があります。XAPI サーバーの MSGLvl がメッセージの MSGLvl より大きい場合、そのメッセージは出力され、それ以外の場合には抑制されます。XAPI の MSGLvl が高いほど、XAPI サーバーのメッセージングは冗長になります。

構文

図5-5は、XCMD MSGLvl コマンドの構文を示しています。

図5-5 XCMD MSGLvl コマンドの構文

図5-5 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD MSGLvl コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーの MSGLvl 設定を表示します。MSGLvl コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

NN

オプションで、XAPI サーバーの MSGLvl を指定します。次のように 0 - 32 の数値を入力します。

  • 0 - 起動/停止およびエラーメッセージのみを表示します。

  • 4 - 警告メッセージを表示します

  • 8 - 追加のシステムステータスメッセージを表示します

  • > 8 - デバッグメッセージを表示します。StorageTek ソフトウェアサポートの指示でのみ使用してください。

XCMD TRace コマンド

XCMD TRace コマンドは、XAPI サーバーのトレース設定を表示または変更します。XAPI サーバーのトレースは、オプションで、XAPI サーバーコンポーネントのトレースイベントを有効にします。XCMD TRace コマンドは、必ず StorageTek ソフトウェアサポートの指示に従って使用するように意図されています。

構文

図5-6は、XCMD TRace コマンドの構文を示しています。

図5-6 XCMD TRace コマンドの構文

図5-6 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD TRace コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーのトレース設定を表示します。TRace コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

OFF

オプションで、すべての XAPI サーバートレースイベントをオフにします。

1 または 0

オプションで、個々の XAPI サーバートレースイベントをオフまたはオンにします。最大 16 文字の「0」と「1」から成る文字列を入力できます。「1」はトレースイベントをオンにし、「0」はトレースイベントをオフにします。入力された文字列内の位置によって、個々のトレースイベントが次のように制御されます。

  • 1000000000 は、XAPI エラーをトレースします

  • 0100000000 は、XAPI TCP/IP コンポーネントのイベントをトレースします

  • 0010000000 は、PGMI API コンポーネントのイベントをトレースします

  • 0001000000 は、XAPI サーバースレッドのイベントをトレースします

  • 0000100000 は、XAPI サーバーの malloc() および free() イベントをトレースします

  • 0000010000 は、XAPI サーバーの XML 解析イベントをトレースします

  • 0000001000 は、XAPI サーバーコマンドのイベントをトレースします

  • 0000000100 は、XAPI サーバーのシステムモニターをトレースします

  • 0000000010 は、XAPI サーバーの XML、CSV、およびテキスト出力コンポーネントのイベントをトレースします

  • 0000000001 は、XAPI サーバーの論理ファイルイベントをトレースします

注記:

  • 現在、文字列の位置 11-16 で制御される XAPI サーバーのトレース設定はありません。11 文字を超える (ただし 17 文字未満の) 文字列を入力すると、文字は検証されますが、そのあと無視されます。

  • TRACE 0TRACE OFF と同等です。

  • 以前のトレース設定は、入力した設定によって完全に置き換えられます。したがって、TRACE 010001 に続いて TRACE 00011 を入力した場合、この 2 番目の TRACE コマンドのあとは、TCP/IP コンポーネントのイベントも、XAPI サーバーの malloc() および free() イベントも、XAPI サーバートレースファイルにトレースされなくなります。

  • XAPI サーバーの起動前に環境変数 SMCVTRCFILE を指定しておけば、XAPI サーバートレースファイルのデフォルトパスをオーバーライドできます。

  • XAPI サーバートレースファイルの場所と名前を表示するには、XCMD LIST FILES コマンドを入力します。

  • XAPI サーバーの起動前に環境変数 SMCVTRACE を指定しておけば、XAPI サーバーのトレース設定を設定できます。

次の例の TRace コマンドは、XAPI サーバーのスレッドおよびプロセスのイベントと XAPI サーバーの malloc() および free() イベントの両方を XAPI サーバートレースファイルにトレースします。

TRace 00011

XCMD XCLIent コマンド

XAPI サーバーの XCLIent コマンドは、デフォルトのサーバー XAPI プロトコルとは異なるプロトコルバージョンを使用する XAPI クライアントを定義するために使用されます。

注記:

  • XCLIent コマンドは、XAPI セキュリティーが有効になっている (XSECurity ON) 場合に、「セキュアでない」古いプロトコルを使用するクライアントを定義するためにのみ必要です。XSECurity ON が指定されている場合、XCLIent コマンドで定義されていないクライアントから発信される XAPI 要求では、新しい XAPI プロトコルを使用するものとみなされます。

  • XSECurity OFF が指定されている場合、XCLIent の定義は必要ありません。

構文

図5-7は、XCMD XCLIent コマンドの構文を示しています。

図5-7 XCMD XCLIent コマンドの構文

図5-7 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD XCLIent コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーの XCLIent 定義を表示します。XCLIent コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

HOst HHHHHHHH

オプションで、クライアントが存在する IP リゾルバホスト名 (HHHHHHHH) を指定します。HOst 名は、TCP/IP 名前テーブル内で解決可能な名前である必要があります。次の規則が適用されます。

  • この値は 1 文字から 255 文字までの長さである必要があります。

  • 最初の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最後の文字は、英字または数字のどちらかである必要があります。

  • 最初と最後の間の文字は、アルファベット、数字、ハイフン、またはピリオドにする必要があります。

IPaddress NN.NN.NN.NN

オプションで、クライアントの IP アドレス (NN.NN.NN.NN) を指定します。

NAme CCCCCCCC

オプションで、クライアントの名前 (CCCCCCCC) を指定します。クライアントが SMC/MVS である場合、指定された NAme は、<client_subsystem_name> として返された名前にする必要があります。それ以外の場合、指定された NAme は、<client_name> として返された名前にする必要があります。NAme が「*」と指定されている場合、指定した HOst または IPaddress からのすべての要求は、指定したプロトコルバージョンを使用しているものとして定義されます。

PORTrange NN-NN

オプションで、指定のプロトコルバージョンの使用を許可されている特定の HOst または IPaddress で、XAPI 要求が発信されるクライアントポートの範囲 (NN-NN) を指定します。有効なポートは 1 - 65535 で、範囲には 10 - 1000 個のポートを含むことができます。

PROTver [0|1]

オプションで、プロトコルバージョンを指定します。

  • 0」は、「セキュアでない」古いプロトコルを示します。

  • 1」は、新しい XAPI セキュリティープロトコルバージョンを示します。デフォルトは 0 です。

注記:

  • HOstIPaddress は相互に排他的です。

  • NAmePORTrange は相互に排他的です。

  • SMC/MVS クライアントポートを指定の範囲に制限する SMC/MVS TCPIP PORTrange コマンドを指定した場合は、PORTrange を使用するべきです。

XCMD XSECurity コマンド

XAPI サーバーの XSECurity コマンドは、XAPI サーバーの XAPI セキュリティープロトコルをグローバルに有効または無効にするために使用されます。

XAPI セキュリティープロトコルが有効になっている場合は、XAPI サーバーで受信されたすべての要求にユーザーパスワードのセキュリティーが適用されます。

注記:

  • XAPI セキュリティーがグローバルに有効になっている場合は、XCLIent 定義に指定すれば、個々のクライアントを XAPI セキュリティーから「免除」できます。

  • XAPI セキュリティーがグローバルに有効になっている場合は、クライアントとサーバーの両方に同じユーザーおよびパスワードが定義されている必要があります。XAPI セキュリティーユーザーおよびパスワードは、通常は XUDB 定義を使用して指定されますが、Virtual Storage Manager コンソール (VSMc) での XAPI セキュリティーユーザーに関する XUDB の注記を参照してください。

構文

図5-8は、XCMD XSECurity コマンドの構文を示しています。

図5-8 XCMD XSECurity コマンドの構文

図5-8 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD XSECurity コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーの XSECurity 設定を表示します。XSECurity コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

ON

オプションで、XAPI セキュリティーを有効にします。

OFF

オプションで、XAPI セキュリティーを無効にします。

XCMD XUDB コマンド

XAPI サーバーの XUDB コマンドは、XAPI セキュリティーユーザーを追加、更新、削除、および一覧表示するために使用されます。XAPI セキュリティーユーザーリストは、クライアントとサーバーの両方によって維持されます。

注記:

  • クライアントとサーバーの両方で、同じ XUDB USER を定義する必要があります。

  • XSECurity OFF が指定されている場合、XUDB の定義は必要ありません。

構文

図5-9は、XCMD XUDB コマンドの構文を示しています。

図5-9 XCMD XUDB コマンドの構文

図5-9 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図に示すように、XCMD XUDB コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、XAPI サーバーの XUDB 定義を表示します。XUDB コマンドでパラメータが指定されていないときには、LIst がデフォルトとなります。

ADD

指定したユーザー名およびパスワードを XAPI セキュリティーユーザーリストに追加するように指定します。

USER UUUUUUUU

追加する名前を指定します。クライアントとサーバーの両方に同じ名前とパスワードが定義されているかぎり、USER 名は定義済みの UNIX ユーザー名でなくてもかまいません。USER 名の長さは最大 20 文字です。

PASSWORD PPPPPPPP

指定した USER のパスワードを指定します。PASSword の長さは最大 20 文字です。

UPDate

XAPI セキュリティーユーザーリスト内の指定したユーザー名を、指定した PASSword で更新するように指定します。

USER UUUUUUUU

更新する名前を指定します。

PASSWORD PPPPPPPP

指定した USER の新しいパスワードを指定します。

DELete

XAPI セキュリティーユーザーリスト内の指定したユーザー名を削除するように指定します。

USER UUUUUUUU

削除する名前を指定します。

LIst

XAPI セキュリティーユーザーリスト内の指定したユーザー名を一覧表示するように指定します。

USER UUUUUUUU

一覧表示する名前を指定します。USER が指定されていない場合は、すべての名前が一覧表示されます。

注記:

  • XAPI サーバーが Virtual Storage Manager コンソール (VSMc) のコンポーネントである場合、XAPI サーバーは XAPI セキュリティーユーザーの追加、更新、および削除に VSM コンソールの機能を使用します。VSM コンソール上で XUDB ADD コマンドを発行することはできますが、XAPI セキュリティーユーザーの保守には VSM コンソールの TUI を使用することをお勧めします。

  • VSM コンソール上で XUDB ADDUPDate、または DELete コマンドを発行すると、VSM コンソールユーザーデータベースが更新されます。

  • VSM コンソールでは、XUDB LIST コマンドは、ユーザーが VSM コンソールユーザーデータベース内に保持されていることだけを示します。

oVTCS コンソールログの表示

VSM コンソールに用意されている VSM GUI を使用すると、実行中のシステムログを表示して、各 VSM コンソールサーバー上で実行されている oVTCS インスタンスから生成されたコンソールオペレータメッセージを確認できます。

コンソールログを表示するには:

  1. VSM GUI アプリケーションを起動します。

  2. VSM Console menu」にアクセスします。

  3. Console Log」タブを選択します。

  4. Tapeplex」メニューから TapePlex を選択して、その TapePlex からメッセージを「Console Log」に取り込みます。

次の 3 種類のメッセージが表示されます。

  • WTO (オペレータ宛メッセージ)

  • WTOR (要返信 WTO)

  • HILITE (強調表示 WTO)

「Console Log」ページには次の 2 つのテーブルがあります。

  • WTOR および HILITE テーブルには、選択された TapePlex の WTOR および HILITE メッセージが一覧表示されます。メッセージはメッセージタイプによってソートされ、最新のものがいちばん下になるように時系列順に表示されます。

    一部のフィールドにはコンテキストメニューインジケータがあります。このようなフィールドを右クリックしてコンテキストメニューにアクセスすると、WTOR メッセージへの返信やメッセージの削除といったアクションを実行できます。

  • ログテーブルには、WTO メッセージ、および返信または削除された WTOR および HILITE メッセージが一覧表示されます。メッセージはメッセージタイプによってソートされ、最新のものがいちばん下になるように時系列順に表示されます。

VSM コンソールのコンソールログの詳細な使用方法については、『VSM GUI ユーザーズガイド』を参照してください。