7 ストレージの管理

Oracle Database Applianceのストレージ容量を拡張し、NVMeディスクを交換します。

内容は次のとおりです。

ストレージの管理について
使用可能なドライブによって、Oracle Database Appliance X6–2SまたはX6–2Mのストレージを4台のNVMEに拡張するか、または既存のNVMeディスクを交換できます。
NVMeディスクの交換
Oracle Database Appliance上のNVM Express (NVMe)ディスクを交換します。
NVMeストレージの拡張
Oracle Database ApplianceにNVMeディスクを追加してストレージを拡張します。

ストレージの管理について

使用可能なドライブによって、Oracle Database Appliance X6–2SまたはX6–2Mのストレージを4台のNVMEに拡張するか、または既存のNVMeディスクを交換できます。

デフォルトの構成には、2台のNVMeディスクが含まれます。2台の追加ディスクを追加して合計4台NVMeディスクにすることによって、ストレージを拡張できます。

次のドライブを使用できます。

デフォルト構成: pd_00およびpd_01
拡張構成: pd_02およびpd_03

図7-1 NVMeストレージ・デバイスの位置

「図7-1 NVMeストレージ・デバイスの位置」の説明

図で、注釈2はpd_00の位置、注釈3はpd_01の位置です。拡張構成を使用する場合、追加ディスク(pd_02およびpd_03)は注釈4と5に取り付けられます。NVMeディスクおよびその他のディスクの取付け位置を識別するには、図および表を参照してください。

表7-1 Oracle Database Applianceのストレージ接続

注釈番号	説明
0	HDD/SSD 0
1	HDD/SSD 1
2	NVMe0 - pd_00
3	NVMe1 - pd_01
4	フィラー・パネル(オプションのNVMe2 - pd_02)
5	フィラー・パネル(オプションのNVMe3 - pd_03)
6	フィラー・パネル
7	フィラー・パネル
8	フィラー・パネル

ODAADMCLIコマンドを使用して、次のアプライアンス・メンテナンス・タスクを実行できます。

ストレージ、ディスク、ディスクグループおよびコントローラの表示
サーバー、メモリー、プロセッサ、電源、冷却装置およびネットワークの表示

ドライブのLEDインジケータ

各NVMeドライブ・スロットには、ディスクのステータスを示す発光ダイオード(LED)のインジケータがあります。

緑色のLED: OK/動作。ディスクは正常に動作しています。緑色のインジケータ・ライト点灯中のドライブの引出しは、安全ではありません。
オレンジ色のLED: 要点検または重要な警告があります。オレンジ色のインジケータ・ライト点灯中のドライブの引出しは、安全ではありません。
青色のLED: ディスクの電源がオフであり、ディスクをシステムから安全に取り外すことができます。

注意:

電源オフ・コマンドはそのセッションに対してのみ有効です。システムが再起動されると、すべてのディスクの電源が自動的にオンになります。

使用可能なストレージの確認

使用可能なストレージを確認するには、gridユーザーとしてログインし、asmcmd lsdgコマンドを実行します。詳細は、Oracle Automatic Storage Management管理者ガイドを参照してください。

NVMeディスクの交換

Oracle Database Appliance上のNVM Express (NVMe)ディスクを交換します。

NVMeドライブを交換する必要がある場合は、ドライブをスロットから引き出す前に、ソフトウェアを使用して電源をオフにしてください。電源をオフにする前にドライブを引き出すと、カーネルがクラッシュし、データ破損が発生する可能性があります。交換するディスクが複数ある場合は、1台目のディスクの交換を完了してから次のディスクの交換を開始してください。pd_00、pd_01、pd_02およびpd_03の取付け位置は、ストレージの管理についてを参照してください。

注意:

LEDがオレンジ色または緑色の場合は、ドライブを引き出さないでください。

NVMeディスクを交換するには、次の手順を実行します。

交換するディスクのリソース名(n)を識別します。たとえば、pd_01などです。
ディスクの電源をオフにします。
```
# odaadmcli power disk off n
```
ディスクの電源がオフであることを確認します。LEDは、ディスクの電源がオフのときは青色です。
スロットからディスクを引き出し、新しくフォーマットしたディスクを同じスロットに挿入します。
ディスクの電源をオンにします。ディスク交換の操作が完了するまでに数分かかります。
```
# odaadmcli power disk on n
```
LEDが緑色に変わったことを確認します。
ディスク交換のステータスを確認します。
```
# odaadmcli show disk
```

NVMeストレージの拡張

Oracle Database ApplianceにNVMeディスクを追加してストレージを拡張します。

2台のNVMeディスク(pd_00およびpd_01)のデフォルト構成の場合は、2台のNVMeディスクを追加することによってストレージを拡張できます。

注意:

ストレージを拡張する場合は、2台のディスクを追加して、両方のディスク上で同時にストレージを拡張する必要があります。ストレージを4台のNVMeディスクに拡張した後は、2台のNVMeディスクのデフォルト構成に戻すことはできません。

pd_02およびpd_03のディスク・スロットの位置は、ストレージの管理についてを参照してください。

注意:

1つのディスクでストレージを拡張した後で2番目のディスクでストレージを拡張しようとしないでください。ストレージを拡張する場合は、両方のディスクを挿入し、両方のディスクをオンにした後で、ストレージを拡張してください。

NVMeディスクを2台追加するには、次の手順を実行します。

新しいディスクpd_02およびpd_03をそれぞれのディスク・スロットに挿入します。
次のコマンドを発行してディスクをオンにします。
```
$ odaadmcli power disk on pd_02 $ odaadmcli power disk on pd_03
```
odaadmcli expand storageコマンドを実行します。
```
$ odaadmcli expand storage
```
操作が完了するまでに最長で5分かかる可能性があります。ディスクが使用可能になると、緑色のLEDインジケータ・ライトが表示されます。