Oracle ASMのアップグレード後のロール割当て済のソフトウェアの所有者およびデータベースのアップグレード

Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Database 11gリリース2 (11.2)より前にインストールした既存のOracle ASMインストールが存在する場合、これらのトピックを参照してください。

Oracle Database 11gリリース2 (11.2)以上では、Oracle ASMはOracle ClusterwareとともにOracle Grid Infrastructureインストールの一部としてインストールされます。同じOracleソフトウェア・インストール所有者のアカウントで、Oracle ASMとOracle Clusterwareの両方を所有します。Oracle Clusterwareインストール所有者と異なる既存のOracle ASMインストール所有者が存在する場合、これらのトピックを参照して、システムの必要な変更を完了してください。

• 既存のOracle ASMインストール所有者に対応するオペレーティング・システム・ユーザーの移行の概要
  ロール割当て済のシステム権限グループおよびOracleインストール所有者を使用する場合、状況によっては既存のOracleインストール所有者ユーザーを移行する必要があります。
• Oracle ASMのオペレーティング・システム・ユーザーとしての既存ユーザーの保持
  既存のOracle ASMインストール所有者を使用してアップグレードを簡略化します。
• 単一インスタンスのOracle ASMのオペレーティング・システム・ユーザーの変更
  単一インスタンスのデプロイメントを、Oracle Grid InfrastructureクラスタのOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)のデプロイメントに変更することをお薦めします。
• Oracle RACデータベースのオペレーティング・システム・ユーザーの変更
  状況によっては、ロール割当て済のシステム権限を使用するためにOracle Real Application ClustersのOracleユーザーを変更する必要があります。

既存のOracle ASMインストール所有者に対応するオペレーティング・システム・ユーザーの移行の概要

ロール割当て済のシステム権限グループおよびOracleインストール所有者を使用する場合、状況によっては既存のOracleインストール所有者ユーザーを移行する必要があります。

Oracle Grid Infrastructureバイナリのオペレーティング・システム・ユーザー所有権と1つ以上のデータベースのOracle Databaseインストール所有者を分けた場合は、アップグレードしたOracle ASMまたはデータベースのホームのオペレーティング・システム・ユーザーを移行する必要があります。たとえば、1つのソフトウェア・バイナリ所有者(oracleなど)から複数のロール割当て済のソフトウェア所有者ユーザー・アカウント(grid、oracle1、oracle2など)に移行する場合、既存のOracle ASMインストール所有者を、Oracle Grid Infrastructureインストールで使用する予定のインストール所有者に変更します。

参照:

新しいリリースと互換性のあるOracle ASMディスク・グループの作成の詳細とOracle ASMのアップグレードの追加情報は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

Oracle ASMのオペレーティング・システム・ユーザーとしての既存ユーザーの保持

既存のOracle ASMインストール所有者を使用してアップグレードを簡略化します。

既存のOracle ASMインストールに使用したのと同じオペレーティング・システム・ユーザーをOracle Grid Infrastructureインストールに使用する場合は、Oracle Universal Installer (OUI)を実行してOracle Grid Infrastructureインストールを実行し、アップグレード・オプションを選択できます。OUIによって、Gridホームで、既存のOracle ASMインストールが以前のリリースからOracle Database 12cに自動的にアップグレードされます。

単一インスタンスのOracle ASMのオペレーティング・システム・ユーザーの変更

単一インスタンスのデプロイメントを、Oracle Grid InfrastructureクラスタのOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)のデプロイメントに変更することをお薦めします。

Oracle Grid Infrastructureにアップグレードすると、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMは同じOracleインストール所有者によって所有されます。たとえば、以前のリリースのOracle ASMインストールがOracleホーム4 (OH4)にインストールされており、オペレーティング・システムのインストール所有者アカウントがoracleである場合、Oracle ASMのオペレーティング・システム・ユーザーをgridに変更する必要があります。

ファイル・システムとしてOracle ASMを使用する単一インスタンスのデータベースによって、Oracle Databaseのオペレーティング・システム権限をOracle Database権限から分離できます。Oracle ASMを使用する2つ以上のデータベースがある場合、各データベースのバイナリを個別のインストール所有者アカウントによって所有しながら、Oracle Database権限と、すべてのデータベースで共有される共通ストレージ層の両方で役割分離を実現できます。Oracle Databaseインストール所有者は、Oracle Grid Infrastructureバイナリの所有権および権限を持っていません。各データベース・インストール所有者アカウントは、ストレージにアクセスするのに必要な権限のみを持っています。

参照:

ロール割当て済のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください

Oracle RACデータベースのオペレーティング・システム・ユーザーの変更

状況によっては、ロール割当て済のシステム権限を使用するためにOracle Real Application ClustersのOracleユーザーを変更する必要があります。

Oracle RACデータベースのオペレーティング・システム・インストール所有者を変更する必要がある場合があります。たとえば、以前のリリースのデータベースがOracleホーム4 (OH4)にインストールされており、oracleがそのデータベースのインストール・ユーザー・アカウント所有者である場合、Oracle Grid Infrastructureのオペレーティング・システム・インストール・ユーザー・アカウント所有者をgridに変更することを検討してください。Oracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)のオペレーティング・システム・ユーザーを変更すると、個々のデータベースを個別のオペレーティング・システム・ユーザーとして実行できるようになり、その結果Oracle Databaseインストール所有者のユーザー・アカウントは、他のデータベースが使用しているストレージ層を変更できなくなります。

参照:

Grid InfrastructureおよびOracle ASMを使用するOracle RACデータベースのオペレーティング・システム・ユーザーの変更手順については、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。