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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース2
E78869-07
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27.20 管理エージェント起動エラーのトラブルシューティング

エージェントの起動に失敗する場合は、emctl.logおよびemagent.nohupのログ・ファイルで詳細を確認します。ログ・ファイルは$AGENT_INSTANCE_HOME/sysman/logsディレクトリに保存されます。一般的な問題およびトラブルシューティングのヒントを次に示します。

27.20.1 管理エージェントを起動しましたが、準備完了になりません

管理エージェントは、次のようなプロセスを経て起動されます。

  1. 起動中(管理エージェントは、起動のリクエストを受信し、初期化シーケンスを開始しようとしています)

  2. 初期化中(管理エージェントは、そのコンポーネントのそれぞれについて初期化を繰り返しています)

  3. 準備完了(すべてのコンポーネントの初期化が済み、管理エージェントはリクエストの受付が可能です)

管理エージェントの起動コマンド(emctl start agent)は、デフォルトで120秒でタイムアウトします。タイムアウトの最後に、コール元に制御を戻し、制御を戻す直前の管理エージェントの状態を表示します。管理エージェントのモニターするターゲット数によっては、前述の手順2に長い時間がかかり、コマンドの終了時、エージェントの状態は「初期化中」で、「エージェントは実行中だが、準備が完了していない」というメッセージが通知されることがあります。

環境変数「EMAGENT_TIME_FOR_START_STOP」の設定により、タイムアウトを延ばすことができます。この値は、コール元に制御を戻すまでの待機秒数を示します。

27.20.2 エージェントとOMS間のタイムゾーンの不一致による管理エージェント起動の失敗

管理エージェントは、emd.propertiesファイルに設定されているタイムゾーンを使用します。管理エージェントのインストール・プロセスで、エージェントおよびホスト・ターゲットはそのタイムゾーンとともにOMSに登録されます。インストール後のいずれかの時点で管理エージェントのタイムゾーンが変更されている場合、OMSはこの不一致を検出するとすぐに、管理エージェントに対し、停止するようにシグナルを送ります。

管理エージェントのタイムゾーンをリセットするには、次のコマンドを実行します。

emctl resetTZ agent

エージェントのタイム・ゾーンの設定の詳細は表27-3emctl resetTZ agentコマンドの説明を参照してください。

27.20.3 ポートの競合によるものと思われる管理エージェントの起動失敗

管理エージェントが起動できず、EMCTLからポートが競合している可能性があると通知される場合は、管理エージェントのポート(emd.properties:EMD_URLに基づくもの)をチェックし、すでにそのポートにバインドされてそのマシンで実行中の別のアプリケーション、たとえば別のエージェントが存在しないかを確認します。

この問題を解決するには、現在、管理エージェント用のポートにバインドされているアプリケーションを停止します。

27.20.4 保護または保護解除の失敗による管理エージェントの起動失敗

OMSに対してエージェントを保護するパスワードが正しくない場合、またはOMSがロックされているか停止している場合、管理エージェントの保護または非保護は失敗します。失敗の理由は、<agent state directory>/sysman/log/secure.logファイルで参照できます。