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Oracle® Enterprise Manager Application Management Pack for Siebelスタート・ガイド
13c リリース2
E94905-01
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3 Siebelエンタープライズ・ターゲットの構成

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Siebel Enterpriseまたはターゲットを追加するための前提条件

Siebel EnterpriseまたはSiebelターゲットを追加する前に、次の前提条件が満たされていることを確認します。

  • 管理エージェントがゲートウェイ・ターゲット・ホストにインストールされていて、そのステータスが「稼働中」である必要があります。

  • 管理エージェント・ユーザーはsiebelファイル(siebns.datおよびsiebenv.sh)への読取りアクセス権を持っている必要があります。

  • ゲートウェイ・インストール場所が検出中に入力として指定されない場合、管理エージェントはvpd.propertiesファイルに対する読取りアクセス権を持っている必要があります。

  • 管理エージェント・ユーザーはsrvrmgrユーティリティに対する実行権限を持っている必要があります(指定したsrvrmgr資格証明が正しいことを検証するため)。

  • 複雑なネットワーク(Enterprise Managerで検出されたホスト名と比較した際にSiebelホスト名が異なる)場合、ユーザーはsiebelserverconfig.xmlファイルにマッピング・エントリを追加する必要があります。このファイルはゲートウェイ・ホストの<agentinstalldir>/siebelserverconfigディレクトリにあります。

3.2 Siebelエンタープライズの追加

Siebelエンタープライズを使用すると、管理者は分散するターゲットを論理的に編成して、効率的かつ効果的に管理、監視できます。

Siebel Enterpriseを監視のためにCloud Controlに追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「ターゲット」メニューから、「Siebel」を選択します。
  2. 「Siebel」ページで、「Enterprise」タブを選択し、「追加」をクリックします。

    図3-1に示すように、「Siebel Enterpriseの追加」ページが表示されます。

  3. 詳細と資格証明を入力します。また、"auto"起動モードを選択すると、起動モードが"auto"に設定されているコンポーネントのみを検出できます。このオプションを選択すると、起動モードが"manual"に設定されているコンポーネントはすべて無視されます。

    注:

    標準インストールでは、ゲートウェイ・サーバー・ポートは2320です。

  4. 資格証明の入力後、「エンタープライズの追加」をクリックしてエンタープライズの追加を続行するか、または「検出事前チェック」を実行するかを選択できます。
  5. 事前チェックを実行するには、「検出事前チェック」をクリックします。

    「検出事前チェック」をクリックすると、検出事前チェック・ウィザードが開き、事前チェックが成功したかどうかが表示されます。「閉じる」をクリックして「事前チェックの詳細」ページに進みます。

    検出事前チェックは次のチェックを実行します。各チェックの結果の詳細は「事前チェックの詳細」ページに表示されます。

    • ゲートウェイ・チェック

    • 検出チェック

    • サーバー・マネージャ・チェック

    • サーバー・チェック

    • Enterpriseチェック

    • ホスト・チェック

    「事前チェックの結果」ページで詳細を確認してから、「検出に進む」をクリックします。事前チェックが成功した場合のみ、検出を続行できます。

    事前チェックが失敗した場合、入力したすべての資格証明をチェックし、Enterprise ManagerリポジトリにEnterpriseがすでに存在しているかをチェックします。

    Siebel Enterpriseとそれに関連するターゲットが作成されると、進行状況ページにより通知されます。

    注:

    Siebelサーバーのホスト名およびEnterprise Manager (EM)で検出されたホスト名に不一致があると、検出は失敗します。

    仮想ホストやクラスタのSiebelサーバー/ゲートウェイなど、Siebel構成に記述されているSiebelホストがEMで監視されているホストと一致しない複雑なSiebelネットワーク構成では、不一致が発生する可能性があります。このような場合、siebelserverconfig.xmlファイルがこれらのホスト間のマッピングを提供します。

    siebelserverconfig.xmlファイルは、検出用のマッピング・ホスト・エントリを追加するために使用する必要があります。このファイルは<agent_inst>/sieblserverconfigディレクトリにあります。siebelserverconfigディレクトリは最初のプラグイン・デプロイメントでは使用できません。最初のSiebelターゲットが検出された後で作成されます。したがって、最初の検出の試行では、一致しないホストを使用するSiebelサーバーは検出されません。

図3-1 「Siebel Enterpriseの追加」ページ


「Siebel Enterpriseの追加」ページ

3.3 Enterprise ManagerでのSiebel Enterpriseの検出プロセス

この項では、Siebel EnterpriseがEnterprise Managerによってどのように検出されるかを説明します。次の手順は、検出のために実行されるプロセスを示します。

  1. ユーザーは「検出」画面で情報を入力します。

  2. OMSは、empa検出プラグインにあるperlファイル(siebelDiscovery.pl)を内部的に呼び出す、ゲートウェイ・ホスト上で実行されているエージェントに接続します。

  3. siebelDiscovery.plファイルは、ターゲットのリストを移入するJavaコマンドを実行します。

  4. JavaコードがSiebelファイルを解析し、ターゲット・リストを生成します。

  5. ターゲットのリストはOMSに送信されます。

  6. OMSはターゲットのリストを解析し、一連の検証を実行します。

  7. ターゲットはOMSリポジトリに作成されます。

  8. これらのターゲットは監視のため管理エージェントに送信されます。

注:

Siebelサーバーのホスト名およびEnterprise Manager (EM)で検出されたホスト名に不一致があると、検出は失敗します。

仮想ホストやクラスタのSiebelサーバー/ゲートウェイなど、Siebel構成に記述されているSiebelホストがEMで監視されているホストと一致しない複雑なSiebelネットワーク構成では、不一致が発生する可能性があります。このような場合、siebelserverconfig.xmlファイルがこれらのホスト間のマッピングを提供します。

siebelserverconfig.xmlファイルは、検出用のマッピング・ホスト・エントリを追加するために使用する必要があります。このファイルは<agent_inst>/sieblserverconfigディレクトリにあります。siebelserverconfigディレクトリは最初のプラグイン・デプロイメントでは使用できません。最初のSiebelターゲットが検出された後で作成されます。したがって、最初の検出の試行では、一致しないホストを使用するSiebelサーバーは検出されません。

3.4 Siebelエンタープライズの更新

Siebelサーバーまたはサーバー・コンポーネントをSiebel Enterpriseに対して追加または削除した後には、エンタープライズを更新してSiebel EnterpriseおよびEnterprise Managerのターゲット間の関係をチェックします。

エンタープライズを更新するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Managerコンソールの「ターゲット」メニューから「Siebel」を選択します。
  2. 更新するSiebelエンタープライズをクリックします。
  3. Siebel Enterpriseホームページの「一般」セクションで、「エンタープライズの更新」をクリックします。

    「エンタープライズの更新」をクリックすると、次のオプションが使用できます。

    • エンタープライズの更新は、コンポーネントが"manual"起動モードか"auto"起動モードかにかかわらず、エンタープライズのすべてのコンポーネントを更新します。

    • 起動モード"auto"のコンポーネントを含むEnterpriseの更新は、エンタープライズの"auto"起動モードのコンポーネントのみを更新します。

    図3–2に示すように、Siebel Enterpriseホームページが表示されます。

  4. 表示されたレポートを確認して、「閉じる」をクリックします。

    「閉じる」をクリックすると、「構成変更レポート」ページが開き、Siebel EnterpriseおよびEnterprise Managerのターゲット間の関係のレポートの詳細が表示されます。

  5. レポートを確認した後、「更新」をクリックしてエンタープライズを更新します。

    レポートにエラーが表示されている場合、「取消し」をクリックします。

図3-2 Siebel Enterpriseホームページ


Siebel Enterpriseホームページ

3.5 Siebelサーバーの更新

Siebelサーバーのトポロジと同期するには、次の手順を実行します。

  1. 「ターゲット」メニューから、「Siebel」を選択します。
  2. Siebelサーバー・ターゲットをクリックして、Siebelサーバー・ホームページの「一般」セクションで「サーバーの更新」をクリックします。

    「サーバーの更新」をクリックすると、次のオプションが使用できます。

    • 「サーバーの更新」。コンポーネントが"manual"起動モードか"auto"起動モードかにかかわらず、サーバーのすべてのコンポーネントを更新します。

    • 「起動モード"auto"のコンポーネントを含むサーバーの更新」。サーバーが"auto"起動モードのコンポーネントのみを更新します。

    図3-3に示すように、Siebelサーバー・ホームページが表示されます。

  3. 表示されたレポートを確認して、「閉じる」をクリックします。

図3-3 Siebelサーバー・ホームページ


Siebelサーバー・ホームページ

3.6 Siebelのコンプライアンス標準

コンプライアンス標準を関連付けるには、次の手順に従います。

  1. Siebel Enterpriseホームページから、「Siebel Enterprise」「コンプライアンス」「標準アソシエーション」の順に選択します。

  2. 「標準アソシエーション」ページで、「アソシエーション設定の編集」をクリックします。

  3. 「ターゲット・コンプライアンス標準のアソシエーション」ページで、「追加」をクリックします。

  4. 「コンプライアンス標準」ウィンドウで、関連付けるコンプライアンス標準を選択して「OK」をクリックします。

関連付けられるルールを確認するには、次の手順に従います。

  1. Siebel Enterpriseホームページから、「Siebel Enterprise」「コンプライアンス」「結果」の順に選択します。
  2. 「コンプライアンス結果」ページで、コンプライアンス標準で関連付けられるルールを確認します。

3.7 既存のSiebelエンタープライズ・ターゲットへのSiebel以外のターゲットの追加

SiebelターゲットをSiebel Enterpriseターゲットに追加するには、Siebel Enterpriseホームページからアクセスできる即時更新機能を使用できます。

Siebel EnterpriseターゲットにSiebel以外のターゲットを追加するには、次のようにします。

  1. Oracle Technology Network (OTN)サイト(http://www.oracle.com/us/products/enterprise-manager/index.html)にアクセスします。
  2. 適切なサード・パーティ・プラグインをダウンロードし、Enterprise Managerにそれぞれのターゲットを作成します。
  3. Cloud Controlコンソールの「ターゲット」メニューから「Siebel」を選択します。
  4. 「Enterprise」タブで、非Siebelターゲットを追加するSiebel Enterpriseターゲットの名前をクリックします。
  5. 「拡張インフラストラクチャ・ターゲット」タブを選択し、「追加」をクリックします。
  6. 必要な非Siebelターゲットを探して選択し、「選択」をクリックします。

3.8 追加されたSiebel以外のターゲットの手動によるサービスに不可欠なターゲットとしての定義

Siebel以外のターゲットを手動でエンタープライズに追加した後、これらのターゲットをEnterprise Managerで使用できる根本原因分析機能で使用できるようにするには、これらのターゲットをキー・コンポーネントとして指定する必要があります。

次の手順を実行して、Siebel以外のターゲットをすべてのSiebelアプリケーション・サービスに不可欠なターゲットとします。

  1. Cloud Controlコンソールの「ターゲット」メニューから「Siebel」を選択します。
  2. 「サービス」を選択します。
  3. 必要な非Siebelターゲットを追加するSiebelアプリケーション・サービスの名前をクリックします。

    Siebelアプリケーション・サービス・ホームページが表示されます。

  4. Siebelアプリケーション・サービスのメニューから、「管理」「システム構成」の順に選択します。
  5. 「キー・コンポーネント」列で、必要な非Siebelターゲットを選択します。「OK」をクリックします。

3.9 既存のエンタープライズからのサーバーまたはコンポーネントの削除

Siebel Enterpriseターゲットの作成後、そのエンタープライズから個々のサーバーまたはコンポーネントを手動で削除できます。ただし、これにより、Enterprise Managerリポジトリからそれぞれのターゲット情報が削除されます。

エントリが削除されると、Enterprise Managerはそのターゲットを監視しなくなります。そのエンタープライズに対して手動で再同期化を実行すると、Enterprise Managerは新しいシステム・トポロジにそのコンポーネントを含めます。

既存のエンタープライズからコンポーネントを手動で削除する場合、次の2つの方法が可能です。

  • 「すべてのターゲット」ページで、削除するサーバーまたはコンポーネントの上にマウスを移動して右クリックし、メニューから「ターゲット設定」「ターゲットの削除」.の順に選択します

  • Siebelホームページから、「エンタープライズ」タブを選択して、削除するエンタープライズを選択します。エンタープライズ名の隣にあるラジオ・ボタンを選択して、「削除」ボタンをクリックします。

    これにより、Siebelサーバー、ターゲットおよびすべてのエンタープライズ・コンポーネントが削除されます。

3.10 Siebelターゲットへのパッチ適用

この項では、パッチ計画を使用してCloud ControlでSiebelターゲットにパッチを適用する方法について説明します。内容は次のとおりです。

注:

Cloud Controlでのパッチ適用がサポートされているのは、SiebelサーバーおよびSiebelゲートウェイ・サーバーのターゲットのみです。

3.10.1 Siebelターゲットへのパッチ適用の前提条件

次の前提条件を満たしていることを確認します。

  • パッチを適用するSiebelサーバーおよびSiebelゲートウェイ・サーバーのターゲットは、Cloud Controlで検出されます。

  • 13.2.1.0のEnterprise Manager for Oracle Siebelプラグインがシステムにデプロイされていることが必要です。

    新しいプラグインのデプロイ方法または既存のプラグインのアップグレード方法に関する情報は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

3.10.2 Siebelターゲットへのパッチ適用の手順

SiebelサーバーおよびSiebelゲートウェイ・サーバーのターゲットにパッチを適用するには、次の手順に従います。

  1. パッチ計画を作成し、SiebelサーバーおよびSiebelゲートウェイ・サーバーのターゲットに適用するパッチを追加します。

    パッチ計画の作成に関する情報は、『Oracle Enterprise Managerライフサイクル・マネージメント管理者ガイド』を参照してください。

  2. 作成したパッチ計画を分析およびデプロイします。

    パッチ計画の分析およびデプロイに関する情報は、『Oracle Enterprise Managerライフサイクル・マネージメント管理者ガイド』を参照してください。

3.11 ユーザー・ロールと権限

Siebelホストに対するエージェント・ユーザーの推奨権限は:

  • 次のファイルの読取り権限です:

    • すべてのSiebelファイル

    • vpd.properties

    • siebenv.sh (Windows以外のenv)

    • siebns.dat

  • Siebelグループの一部であることが必要です

  • 次の権限を実行します:

    • サーバー・マネージャ・コマンド。例:

      /bin/sh -c “. $siebel_location/siebenv.sh; exec $siebel_location/bin/srvrmgr -g <gateway_name> -e <enterprise_name> -s <server_name> -u <user_id> –p <password>"

    • サーバー・ホストからのodbcsqlコマンド。例:

      /bin/sh -c “. $siebel_location/siebenv.sh; exec $siebel_location/bin/odbcsql /s <server_name> /u <user_id> /p <password>"

OEMユーザー用のロールと権限を理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlセキュリティ・ガイド』権限およびロールの認可の構成に関する項を参照してください。

プラグインを管理するための即時利用可能なEnterprise Managerロールは次のとおりです。

  • EM_PLUGIN_OMS_ADMIN: 管理サーバー・インスタンスでプラグインのライフサイクルを管理できます。

  • EM_PLUGIN_AGENT_ADMIN: 管理エージェントでプラグインのライフサイクルを管理できます。

  • EM_PLUGIN_USER: プラグインのライフサイクル・コンソールを表示できます。